だまし絵(トロンプ=ルイユ)の定義
油彩画が好きで、頻繁に美術館に行ったり、特に印象派以前の作品にもそれなりに親しんでいると、「だまし絵」といえば、まずはヘイスブレヒツのヴァニタス画のような作品を普通に思い浮かべると思うが、そうでなければ、特に日本ではエッシャーの作品やロールシャッハテストなんかを真っ先に想定する人が多いようである。日本語で「だまし絵」となると、そうなっちゃうのかもしれないが、トロンプ=ルイユの定義としては、『図説 だまし絵 もうひとつの美術史』にもあるように、エッシャーは含まれないそうである。典型的な誤認の例と思われるのがwikipediaの日本語の解説(2010年現在)であり、英語あるいは仏語の項とまるで違う内容となっている(内容の充実ぶりからして違うが)。

そんなわけで、『図説 だまし絵 もうひとつの美術史』のAmazonのレビューもかなり残念なコメントが多かったりする。エッシャーみたいなのを見ようと思って買ったのに騙された!とか、あるいは騙し絵と普通の静物画の区別ができていない人もいたりする。騙し絵なのに、さっぱり騙されないよ、という意見もある。現代だと印刷媒体が広くイメージの伝搬を担っていて、エッシャーの方が100倍目立っているのは確かだが、でも美術館なんかにも行ったりしてみた方がいろいろ人生豊になるんじゃなかろうかと余計な事を思ったりしないでもないっす。しかも、『図説 だまし絵 もうひとつの美術史』には絵画の魅力の根源とも言える要素について書かれていると個人的に思う部分があり、それはまた別途考えてみたい気がする。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 01:23 AM | comments (0) | trackback (0) |
ニスの本と樹脂の本を購入。
最近、何度か木工&ニス引きを行なったりしていたが、あまり深入りしないように気をつけようと思いつつも、Understanding Wood Finishing: How to Select and Apply the Right Finish なる本を買ってしまった。
本

只今、手元に届いたところで、ぱらぱら捲って目を通しただけなのだが、なかなか素晴らしい。フルカラーでこの値段は安い。
↓これはシェラックの箇所。
本

絵画材料関係者も読んで損はない、というか、突き詰めて考えれば本書の内容は板への塗装であって、さまざまな面で絵画と共通する点があり、言い換えれば、やや視点が異なるぐらいの違いぐらいしかないかもしれない。ちょっと違う視点から物事を見ると材料の意外な側面が見れて面白いかも。

同時にもう一冊注文。
Plant Resins: Chemistry, Evolution, Ecology, and Ethnobotany
本
天然樹脂を体系的に、というか全体を見渡す感じで解説された本というのは日本語ではあまり見ないような気がするが、洋書だっとけっこうあったりする。絵画技法書もダンマルなど特定の樹脂の特定の用途には詳しいが、どうしても一面的な感じの知識しか得られず、そもそも樹脂とは何かということも理解しづらいような気がしないでもない。だいたいにして天然樹脂を使うと言っても、画材店にそういうものがあって、それを買ってきて指示通りに使うという存在に過ぎないのだが、もうちょっと普遍的な部分について理解していれば、応用の幅も広がりそうである。

ということで、本書は知識上の補完になるかと期待しつつ注文。しかし、できれば樹脂(Resin)に限らず、樹木やらその他植物から得られるもの全体を体系的に表したものもあればという気がしないでもない。例えば、絵画で使いそうなもので植物から得られるメディアは、まず、リンシードオイルみたいな油脂が得られるし、バルサムとテレピン精油、水彩絵具の展色材になるゴム、ダンマルやマスチックなどの樹脂、漆、蝋(蜜蝋の場合は蜜蜂経由であるが)等が挙げられるが、まぁ、それだと一冊では収まらないか。

お薦めの本があれば、コメント欄にお願いします。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 10:18 AM | comments (0) | trackback (0) |
フランソワ・イシェ(著)『絵解き中世のヨーロッパ』読了。
フランソワ・イシェ(著)『絵解き中世のヨーロッパ』原書房 (2003/11)

非常に数多くの写本装飾をカラー掲載しており、それらの図像を解説する本だと思って図書館から借りてきたのだが、実は図像に留まらず、むしろ中世そのものについて、ダイナミックに語っている本だった。数ページ読んで非常に面白そうだと思ったので、すかさず注文。その際、Amazonのレビューに目を通したら、みんなだいたい同じような経緯で読んでいるようである。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 09:23 PM | comments (0) | trackback (0) |
ダニエル・ローズ(著)『陶芸の粘土と釉薬』読了
ダニエル・ローズ(著)『陶芸の粘土と釉薬』,日貿出版社 (1999/12)

大型で398ページもあり、文章量がすごかったが、ようやく読み終える。色材全般、あるいは顔料について学ぶ上でも非常に役に立つような気がする。というか、まるで地球の教科書を読んでいるかの如くであった。


| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 11:52 PM | comments (0) | trackback (0) |
Nature And Its Symbols
Nature And Its Symbols (Guide to Imagery Series)

この手の本は数多あるけれども、いずれも文章が長くてクドイ、図版が白黒で、別のページにまとめて掲載されていたりするので、文章を追いながら確認するのが面倒、等々の不満があったのだが、本書は本文が短く纏まっており、図版は同じ見開きにカラーで掲載、さらに対象物にラインが引かれてあって、非常にスマート。
だからと言って、妙なバラエティ番組風に媚びるところもなく、好感度高し。





| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 10:17 PM | comments (2) | trackback (0) |

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