カリヤス(刈安)の苗を購入
尾形光琳の晩年の代表作「紅白梅図屏風」に使われていた金箔が、実は金箔ではなくて、カリヤスという植物から得られる染料と金泥を混ぜ、金箔風に描いていたという話を、だいぶ前に新日曜美術館で観たんですが、昨年の同番組”尾形光琳「紅白梅図屏風」に新事実”では、実は金箔を使っていたという話に戻っていたそうです。そっちの放送は未見なんですが。確かに、金箔と金泥の使い分け的な面から言って、あのような広い面積に金泥を使う意味があるのか、という点は普通に気になるところでしたが、それはともかく、以前の番組を観たときに個人的に気になったのはカリヤスと染料の話で、そんな黄色があったのかと、知識の足り無さを実感したわけです。草木染め用の素材は手当たり次第に買い集めて、だいたい実行してみたんですが、洋画系が専攻だったためか、欧州系の染料ばかり気にして、日本の色材への気合いが個人的に不足しているところがあるかなと。

ともかく、絵画にも使えるレベルの天然黄色染料となれば、なかなかの色材です。
ちょっとググってみたら、下記のような記事を見付けました。
http://blog.goo.ne.jp/jizaiyasakurako/e/1747bc0ee5646e2608e1a68bd2680c6c

カリヤスというと、どことなく異国風な響きの名前だけれども、調べてみるとイネ科ススキ属の植物で、漢字では「刈安」と書き、刈りやすいというのが名前の由来とも言われるようで、画像を閲覧した限りではススキにそっくりです。分布は本州中部に限られているようで、東北では見かけないのかもしれません。
というわけで、カリヤスの苗を買ってみました。
カリヤス(刈安)黄色染料

染料品コーナーでもカリヤスを発見。
カリヤス(刈安)黄色染料

黄色の色素はフラボノイドで、欧州の代表的な黄色染料ウェルドと同じようなものでしょうか? ウェルドは欧州絵画の材料としては定番的存在でありましたが、個人的にまだ栽培成功に至ってないので、しばらくカリヤスを触って遊んでみようかなと。洋画系の画材では、いまひとつ黄色に納得いかないというか、黄色が綺麗じゃない、無機顔料の黄色と青を混ぜてもあまり綺麗な緑色にならないように、混色で無機顔料同士を混ぜるのはどうか、というさまざまな疑問に、植物染料の黄色が応えてくれるのではないか、例えば植物染料の黄色と無機顔料の赤を混ぜたら、鮮やかで暖かい朱色ができるんじゃないかとか。


| 絵画材料 | 05:59 AM | comments (0) | trackback (0) |










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