2017,05,02, Tuesday
National GarellyのTechinical Bulletin、なんとなく定期的に買ってはいるものの、熱心に読んだものもあれば、ページを開きもせずに放置しているものもあるという状態です。思うに、最初から最後までしっかり読まねばならないとか思うからいけないのでしょう。
![]() 適当にパパッと目を通して、大意を掴めればそれでいいというくらいの気持ちになるべきなのがいいんじゃないだろうか的に考えなおして、改めて読み始めようと思いました。実は講師の仕事の時間割の都合で、授業の合間に3時間ほど暇な時間ができてしまったので、その時間を活用しようかなと・・。いや、というか、なんか最近いまいち活力がないというか、やる気が起こらないのですが、せめてこういうときは本くらい読んでたら、時間のロスも多少はカバーできるような気がしないでもないように思ったのですが、いずれにしても1冊6千円くらいするものなので、ちょっと気合いを入れて読んでいきたいと思います。ちなみに、現在はPDFで公開されており、わざわざ買うこともないのですが、なんとなく惰性で買ってしまっています。実はこのあおりで、かつてはプレミア価格がついていた古い号も手が届きそうな値段に変わってきており、それらも買ってしまいそうで心配なのですが・・・。 とりあえず目を通してみたのは、Vol.32 Leonardo da Vinci:Pupil,Painter and Master ![]() いくつかの作品について書かれていますが、だいたい大ざっぱに概略を述べれば、パネルの上に地塗りは伝統的な二層のジェッソ(ジェッソグロッソとジェッソソティーレ)、そして下絵(ドローイング)はどうも2回やるのがレオナルドの特徴らしい。はじめに線的なドローイング、その上に油の含んだインプリマトーラ、これは鉛白をたっぷり含んでいるようで、現在は鉛白の鹸化により当時より透明化が進んでいると思われるが、それを考慮しても、当時も初めのドローイングは透けて見える程度に塗ってあり、その後、2回目のドローイングとなるが、これは太めの筆で行なわれ、茶系のモノクローム画風に描かれたようである。カマイユと言われる感じであろうか。顔料に関してはかなり克明に記述されている。メディウムに関してはhear-bodied walnut oilと書かれていることが多い。これは本書の後半で扱われるレオナルド以外の作品でもだいたいそうである。イタリアの画家がWalnut oilを使うのは普通のことであるけれども、個人的に助剤となる成分、樹脂とか松脂とか、そういうのが気になるのだけれども、顔料と比較してメディウムに関することは本書ではそれほど克明には書かれていないようです。後半はダ・ヴィンチ以外の作品について書かれていますが、その中の1点でパネルについて書かれている箇所が面白く、イタリアの作品なのでポプラであるが、板材の切り出し方はtangential cut(対義語はradical cut?)であるが中心に近いもので、vertical grain(対義語はflat grain?)である模様。最初何言っているかわからなかったけど、英語ではこんなふうに言うのか。 |
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