2017,05,27, Saturday
青野太潮(著)『パウロ 十字架の使徒』
新約聖書を構成する文書の多くを占めるのがパウロ関連の文書であり、ユダヤ教の一宗派であったキリスト教を世界宗教にさせたとも言われるくらいの人物であるが、実際にはどんな役割を果たしたのか、というのが気になって読んでみました。私などは、新約聖書に収録されている文書のうち、福音書はともかく、たくさん収録されている「手紙」の方はあまり関心を払っていなかったのですが、本書を読んでみたら、それらの手紙文書が極めて重要な役割を果たしていたというのを納得することができました。パウロがなぜ精力的に布教活動をしたか、あるいは自分の教義を語らなければならなかったのか、それも納得できたように思います。これは目から鱗というか、ちょっとキリスト教への見方がだいぶ変わった気がするのだけれども、それについてちょっと語りたいという気もするけれども、それはとりあずもうちょっと他の書籍に読んでみてからにしようかと。読みやすい文章で書かれているものの、新約聖書のうちでパウロ文書に重点を置いて書かれているので、先に聖書全体の成り立ちについて書かれた本(加藤隆『『新約聖書』の誕生』等)を読んでおくことをお薦めします。 ギース夫妻(著)『中世ヨーロッパの城の生活』 先日読んだ『大聖堂・製鉄・水車』に続き、こちらも読んでみましたが、単に城というだけでなく、中世全般の様々な分野についてたいへん勉強になりました。たった一冊読んだだけで、それはもういろんな知識を仕入れられたように思います。それを列記していく時間は今ちょっとないんですが。なお、城について語っているだけあって、中世の各国の王の名前などある程度知っていた方が読みやすいと思います。世界史の勉強大事ですね。まぁ、中世は飛ばされそうな箇所ですが。 |
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