2019,07,21, Sunday
最近、自分の中で古代ギリシャがブームであり、いろいろ買っては読んでいたりするのですが、以前はどちらかというと、ローマ文化の方に共感していたところがあり、古代ローマと比べるとちょっと軽く見ていたようなところもあったのだけれども、令和にもなってようやくギリシャに開眼した自分の未熟さよ。ミケーネ時代も面白いし、その後の暗黒時代、アルカイック期、クラシック期、その後の迷走とアレキサンダー大王からその死後もみんなそれぞれ、どこについて読んでも面白いので、お金がいくらあっても足りない感じであるけど、この夏はもっとしっかり古典を読んでおこうとも思っており、古典古代の古典も買わねばと思っているので、貧乏になってしまいそうです。世界美術大全集や人類の美術のギリシャ関連も買っておきたいところなのですが、いっそのこと全巻揃いで買った方が早いような気もして、調べてみましたが中古でも送料を考えると6~7万くらいはかかりそうです。まぁ、安いものを1冊ずつ買いながら読むのがきっと一番なんだと思いますね、全部買うとそれで安心して全く手を付けないということも考えられるし。そして、実は色彩学に関する本も古典に目を通しておきたくて注文しているのですが、まぁ、この夏の勉強に、ということで、5万円と決めて買っていこうと思っております。
そして、とりあえず最近読んだもので面白かったのは、バルバラ・グラツィオージ著『オリュンポスの神々の歴史』、ミケーネ時代から暗黒時代を経てアルカイック期に神殿が建ち始め、人間的な人格を持った神々が現れ、古典期に入り、そして哲学者の批判にさらされつつもヘレニズムで伝搬し、という感じでギリシャ神話の神々がどう解釈されていたかを論じているわけだけれども、だいたいルネサンス期までを扱っており、特にルネサンス期に絵画に表現される件はちょっと新鮮なものがあったというか、ものの見方が深くなったというか、たいへん勉強になりました。とうか勉強不足であったと反省したというか。しかし、バロック以降に関しては駆け足で触れるだけで、事実上ルネサンス止まりだったのが最後ちょっと物足りなかった。特に最近私の関心のルーベンスはギリシャ神話の寓意だらけなので、もっとバロックについて読みたかった。が、ともかくギリシャ神話題材の絵を鑑賞するというか解説する際は、神々の細かいことより、このような大局的な流れについて読んでおかねばならぬというか、その説明から始まらねば話にならるのでは、というふうに思うくらいお勧め本です。 伊藤貞夫(著)『古代ギリシアの歴史 ポリスの興隆と衰退』、古代ギリシャ通史の本を読みたい。1冊じゃなくなくて、いろいろと読んで、繰り返しみたいな感じで学習したいと思いつつ、買って読んでいるんですが、こちらはいい感じでした。心なしか、ミケーネ時代あたりの方にむしろ気合を感じて、古典期意向が駆け足な印象が無きにしも非ずといった印象を感じましたが、でもじつはミケーネ時代から暗黒時代、そしてアルカイック期あたりに非常に重要な転換があったような的なところを感じなくもないので、私はこの本は読んでてとても面白かったのです。しかしこれで満足せず、古代ギリシャの歴史の本なら、いくらでも見つけられそうなので、まだまだ読んでみたいところです。 周藤芳幸(箸)『図説 ギリシア エーゲ海文明の歴史を訪ねて (ふくろうの本)』、文字中心の本をいくつか読んで、そしてできれば写真がいっぱい載ったやつをそろそろ読んでみたいという気がして、ふくろうの本の図説シリーズから1冊を選んでみました。基本的には文字で書かれた本が好きで、なんというか集中して読める感じがよくて、図とか豊富にあって、さらにレイアウトが複雑になっているといったんそこにも目を移さなくてはならない的なところが苦手なのですが、文字本を読んでから、図説シリーズを読む、というのはとてもいいことかな、というふうに思います。既に多少の知識は得ているので、比較的短い文章でも理解が進みますし。というわけで、こちらもたいへん楽しく読みました。 そして先ほども書きましたが、プラトンとかプルタルコスとか古典も読まねばと思って、ちょくちょく買ってはいるのですが、読みやすい翻訳で読みたいとかいろいろ考えて、そして迷いつつ注文しているのですが、しかし注文するというだけでも、けっこうたいへんな作業ですな、古典って言ってもかなり多いし。 |
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