2005年、年間マイランキング
今年読んだ本を個人的主観でランク付けしてみる。

第1位 大和和紀『あさきゆめみし』
第2位 横山光輝『項羽と劉邦』
第3位 西洋美術研究編集委員会『西洋美術研究No.6 イコノクラスム』
第4位 西洋美術研究編集委員会『西洋美術研究No.2 美術アカデミー』
第5位 岡部紘三『フランドルの祭壇画』
第6位 杉山正明『モンゴル帝国の興亡(上・下)』
第7位 五十嵐修『地上の夢 キリスト教帝国 カール大帝のヨーロッパ』
第8位 National Gallery Technical Bulletin vol.15
第9位 『ドイツ戦車パーフェクトバイブル(上・下巻)』
第10位 Naitonal Gallery Pocket Guides - colour

一応、順位は付けたものの、ほとんど同列と言っていいくらいどれも良い本だった。第1位の『あさきゆめみし』は驚異的な発行部数から察するに、現代で源氏物語を読むとしたらこれが定番と言って過言なかろう。登場人物の顔がみな同じで見分けがつかないという批判も見られるが、横山光輝作品を数多く経験した自分には全く問題なかった。顔が同じだから読み難いなどと軟弱なことを言ってる連中は歴史漫画素人に違いない。歴史漫画では顔グラフィックは単なる記号だ。第2位の横山光輝『項羽と劉邦』は『あさきゆめみし』に勝るとも劣らない顔グラパターンの少なさだが、同じくらいの傑作である。個人的には『三国志』よりも、こっちが好きである。
第3位『西洋美術研究No.6 イコノクラスム』は歴史好きなら絶対面白いと思うだろう。第4位『西洋美術研究No.2 美術アカデミー』は今までは権威の象徴みたいにしか語られることのなかった美術アカデミーについて、きちんと読める日本語では貴重な本。このシリーズでは他に『西洋美術研究No.10 展覧会と展示』もお薦め。現代では美術品は美術館に飾るもの、絵は展覧会で発表するものというのが常識だが、それは飽くまでも現代の話であって、昔からそうだったわけではない。展覧会や展示について再考察するような論文集。『西洋美術研究No.11 オリジナルと複製』もまた現代の価値観であるオリジナル信仰についてとらえなおすような論文集。
第5位岡部紘三『フランドルの祭壇画』はカンパン、ファン・アイク、ウェイデンなどのフランドルの有名な祭壇画を取り上げ、それぞれの関連や発展を語ったものだが、個人的な感想としてはM・フリートレンダーの『ネーデルラント絵画史』よりこっちの方がいいと思った。
第6位杉山正明『モンゴル帝国の興亡(上・下)』は新書でありながらも、さすがに2冊に分かれているだけあって、1冊ものよりずっと手応えがあった。壮大なモンゴル帝国を語るのには最低これぐらいの文章量は必要だろう。
第7位五十嵐修『地上の夢 キリスト教帝国 カール大帝のヨーロッパ』、カール大帝についての本は意外に少ないので今まで読む機会に恵まれなかったが、そんな貴重な本であるにもかかわらず、とてもわかりやすく面白く読める内容で本当によかった。
第8位National Gallery Technical Bulletin vol.15 赤染料の実験が良かった。
第9位『ドイツ戦車パーフェクトバイブル(上・下巻)』 タイガーIやパンター戦車については読み慣れていたが、I~IV号戦車についてこんなに詳しく読んだのは初めてだった。その意味で特に上巻は強いインパクト受けた。IV号~現代のレオパルド2までを扱った下巻は、メインバトルタンクという発想へたどり着き、レオパルド戦車が開発されるまで道程が印象的で、戦車のみならず様々な分野の開発において参考になりそうな気がした。
第10位Naitonal Gallery Pocket Guide - Colour ナショナルギャラリー(ロンドン)のポケットガイドだが、これはすごくイイ。色の材料の話や、技法の歴史の流れを、初心者向けにうまくまとめたものだが、とにかく良く出来ている。編集が上手い。上級者にも参考になる。しかし残念ながら品切れとなってしまったようだ。このシリーズは品切れになるまえにガンガン注文して入手しておくことをお薦めする。一部を紹介すると、Pocket Guides Framesは日本語訳も出ているが額縁の歴史の本だ。Conservation of Paintingsはナショナル・ギャラリーの保存・修復の活動や歴史について。聖人について書かれたSaints、寓意について書かれたAllegory、その他、Flowers & FruitsStill LifeAngels、など、それぞれ興味が尽きない内容である。なお、Amazon.co.jpで品切れの商品も、Amazon.ukでは在庫在りになっていることもあるし、ナショナルギャラリーのショップにもたくさん並んでいる。


| その他 | 05:33 AM | comments (0) | trackback (0) |










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