コチニールでウールとシルクに染色する。
自然染色なるものをやったことがなかったので、今回はそれを試してみる。
前からやってみたいとは思ってたのだけれど、正しいやり方などを調べるために書籍など借りてきたりしていたが、いまいちわかりやすい手引き書がなく、というかこんなふうに調べているといつまで経っても先に進まないので、適当にやってみることに。手元に数年前に入手してそのままになっているコチニールカイガラ虫があるので、それを。コチニールっていうと、ヨーロッパ的には、大航海時代に南米から入ってきて、それまでのケルメス染料を駆逐したというやつですね。

まずはカイガラ虫。ずいぶん昔に俵屋工房より購入したのだが、絵画材料としてどう活用すればよいか用途が見いだせずに放置していたもの。
コチニール

染める対象たる布。コチニールの場合、動物性の繊維の方が染まりやすいというので、ウールとシルクを(ヤフオクで)入手。
コチニール

カイガラ虫を擦りつぶした状態。
コチニール

ガーゼにくるんでお湯に入れるとさっそく色が出てくる。
コチニール

十分色が出てきたところで布を投入して煮る。非常に濃く染まっているのがウール、薄いピンク色なのがシルク。さっぱり染まってないのが、私が目を離したすきに親が勝手に入れたなんだかわからない布。ずいぶん違うけど、布の種類によって適温があるらしいので、その辺の違いなのかも。
コチニール

つぎに色を定着させるために媒染するわけなのだが、今回はみょうばんを利用。コチニールの場合、先にみょうばんで媒染してから染めた方がいいとネットに書いてあったのだが、ちゃんと定着するんだろうかという思いがあって、後にしてしまった。とりあえず、少量のみょうばんを入れたお湯をタライに用意して、染液の鍋から取り出した布を入れてみる。
コチニール

うーん、でも、コチニールの液のなかにみょうばんをぶっこんでしまった方が早いんじゃないか、などと考えて鍋にいきなり入れてみたところ、茄子漬け色になってビックリく。キタネェー色だな。
コチニール

しばらくみょうばん液につけたあとに干す。これはシルク。なかなか上品な色じゃないですか。
コチニール

こちらはウール、すごい濃いなぁ。少々斑があるが、これは染液に入れるときにまんべんなく水で濡らされていないとこうなるらしい。
コチニール

完成の図。
コチニール

さて、こうなると、体質顔料に染めてレーキ色が作れないだろうかという話になりそうだけれど、たとえ出来たとしてもブリードが心配で使えないので却下と予め宣言。

| 絵画材料 | 09:17 PM | comments (0) | trackback (0) |










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