ビチューム
悪名高いビチュームであるが、実際に使ってみたことはなく、遠巻きに見ているだけというのもどうかと思ったので、試用してみることに(ビチュームに関しては、ド・ラングレ(著)『油彩画の技術』の第6章「近代の技法」等を参照のこと)。

で、俵屋工房さんより送って頂いた、KREMER社のビチューム。
ビチューム
なお、以前の画家が被害を被ったものとは少々違うものらしい、という話を聞いています。

練ってみると、油がけっこう大目に必要な感じであるが、油との馴染みは非常に良い。
ビチューム
なお、ビチューメンの性質をいろいろ読んでいたので、高い大理石パレットとかもったいないから、建材用のサンプルの大理石板を練り板として使用。最後に洗浄するときに、この判断は正しかったと思った。

続いて、Natural Pigmentのギルソナイトを試す。
ギルソナイト
ギルソナイトは、アメリカのユタ州で採掘されるアスファルトで、絵画材料としてはいまいち名前を聞かないが、インクとか色材全般では、なかなか活躍しているようである。
http://www.nissin-ink.co.jp/1-6syahou/inkhananikara/inkha-7.htm
ギルソナイト
なんか、みょうに綺麗ですな。

ビチューム的性質を持つ色材として、ヴァン・ダイク・ブラウンとも比較しよう。
ということで、↓はNatural Pigmentsで購入した、カッセル土(ヴァン・ダイク・ブラウン)。
カッセル土

ヴァン・ダイク・ブラウンは、主にドイツのカッセル、あるいはケルン付近で採れる有機質の天然土で、カッセル土(Cassel earth)、ケルン土(Cologne earth)とも呼ばれる。マンガンを含む酸化鉄と褐炭、その他の不純物からなるようである。ビチュームとの大きな違いは褐炭(Lignite)か、瀝青か、という感じであろうかと思うのだが、まだまだ勉強不足でよくわからない。絵画材料事典によると「タール及びビチュームの性質があるので顔料は退色性がある。強い日光に当てると色があせ、冷たい灰色調が進行する。しかし油と混ぜると水彩の時よりは耐久性がある。顔料は油やワニスに溶解し、これらに染まりついているらしい。・・・」

ビチュームの欠点は、褐炭でも言えるがそれほど極端はないように感じる。また、ヴァン・ダイク・ブラウンは酸化鉄、アルミナ、シリカなどの不純物が多く、褐炭に耐久性の問題があっても、ビチュームほど大きな問題にはならないような気もする。いずれにしても、ヴァン・ダイク・ブラウンは避けてきたので、まだまだ経験不足だが、今後もあまり頻繁に使用するべき材料とは考えていないので、なんとも。ちなみに、市販絵具のヴァン・ダイク・ブラウンは、酸化鉄の茶と黒を混合したものが多いようで、ほとんど慣例名である。アンバーと黒を混ぜて使うのは、いつもやっているので、手間が省けるような気もするが、その時によって量を調整しながら混色するのだから、やはり市販のヴァン・ダイク・ブラウンを買う理由がない。

参考までにWinsor&Newtonのヴァン・ダイク・ブラウンのラベルをどうぞ。
ヴァン・ダイク・ブラウン

黒と混ぜたり、白と混ぜたりなど、いろいろなパターンで試し塗りしてみる。いずれは重ね塗りもやってみたいが。
ビチューム他
試みはじめた段階なので、乾燥性やらひび割れ等に関してはまだまだわからないが、とりあえず、絵具周囲の油染みが汚い。油に不要な顔料なら、染み出すのは主に媒材だけだが、微妙に染まった油染みである。これがアスファルトは油に溶ける、という意味だろうか。ヴァン・ダイク・ブラウンはそんなことはないし、ギルソナイトでもこれほど酷くない。

褐炭と瀝青はどのように違うのか。
とりあえず、ライターで炙ってみることに(危険ですので真似しないようにお願いします)。

まずは、ビチュームを炙る。
ビチューム
火は着かず、溶ける。このまま道路の補修に使えそうである。
ギルソナイトも同じ様相になる。

カッセル土(ヴァン・ダイク・ブラウン)を炙る。
カッセル土
着火というほどでもないが、火花が散る感じでチリチリ燃えている。

なお、ライターの火力は大したことがないので(炭に火を付けるのも難しい)、そのうちバーナーでやってみたい。

ともかく、まだまだわからないことだらけで、この記事の内容も、いまいち信憑性に欠けるレベルであるが、絵画材料としてはともかく、いろいろと面白そうな物質なので、もうちょっと触ってみたいかと。

| 絵画材料 | 12:15 PM | comments (0) | trackback (0) |










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