鳥の骨を焼いて、ボーンブラック(骨炭)を作る。
用意したのは、スーパーで買った若鶏肉の骨(食べ残り)。
変な味付けすると不純物となる可能性を考慮し、水炊きにして食した残りである。

ボーンブラック

しかし、改めて骨というものを観察すると、軟骨やら骨髄やらいろいろと一定の構成じゃないので、結果の予測が難しそうな気がした。綺麗に洗ったつもりでも、なんかいろいろな有機物が付いている。そして、ちょっと置いているだけで、すぐに腐敗して腐臭を放つ。食卓の下に鶏骨を見付けたら、すぐさま火にくべよ、とチェンニーニも書いていたが。。。むかし理科の先生が、豚頭骨の標本を作るために、豚の頭を花壇に埋めたことがあってですな、掘り返すときに見てたら、まだ腐りかけの状態で、ものすごい量の虫がうじゃうじゃと出てきて、それはもうグロい光景だった。それと比べると、象牙だったら素材としてはずっと扱いやすいのかもしれない。中身も均質で骨みたいな複雑さはないかもしれない。まぁ、象を狩ったことはないので、どんなもんかは知りませんが。

チェンニーニの書では、黒を作る箇所には骨を使った顔料は書かれてないみたいである。練習用板に使用する骨粉の作り方については書かれているけれども、これはたぶんメタルポイントのひっかりになるための下地用で、「灰よりも白くなったら」ということだから、白でありますかな。ウィトルウィウスとテオフィルスもさらりとチェックしてみたが、葡萄の蔓はかならず触れられているのに、動物の骨の黒がない。なお、見落としてたら教えてください。

ともかくまずは焼いてみることに。
ボーンブラック
今回はアルミホイルで包んでコンロで加熱という、簡易的な炭作りの手段を用いた。
アルミ箔で2重に包み、上に小さな穴を開けている。ただし、アルミ箔の隙間からうっすらガスが漏れているので、べつに穴は必要なかったかもしれない。やってみて気が付いた点としては、アルミ箔はコンロの火で長時間熱するには耐熱性がいまいちで、途中ボロボロと崩れてくるってところですかね(これは後々まで悩まされたので、しっかり焼こうというときはアルミ箔には頼れないと言える)。

一時間以上火にかけて、煙の量も減ってきたので、一旦終了。
冷めたのちに、恐る恐る中を確認してみた。
ボーンブラック
少し茶色くて、まだしっかり炭化しきっていない様子である。でも、そんなに悪い状況には思えない。

骨髄の部分は消えて無くなっている。
ボーンブラック

真っ黒くなるまで再び火にかけよう、というところで次回につづく。

| 絵画材料 | 01:14 AM | comments (0) | trackback (0) |










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