『ファイナル・エンペラー 悲劇の皇帝』を観る。
監 督:クラウディオ・ポンディ
制作年:2004年
制作国:イタリア

運命に翻弄されたローマ帝国"最後の皇帝"ホノリウスの悲劇を迫力ある映像で綴る、というような感じの紹介文がパッケージ裏面に書かれていたのだが、実は全然違う内容である。皇帝ホノリウスは結局一回も出てこないし、迫力ある映像もない。引き籠もって天命を全うしたのに悲劇の皇帝というのも変だし、そもそも最後の皇帝でもない。何でこんな邦題になったのか、その点が謎過ぎる。DVD売るための苦肉の策なのか。
しかし、映画自体はそんなに悪くない。ローマ帝国末期、ゴート族がローマ市に侵入したにもかかわらず、西ローマ皇帝ホノリウスはラヴェンナに閉じこもって何もしなかった。主人公であるガリア出身のローマ市長官ルティリオ・ナマツィアーノが、多神教時代のローマ帝国を復活させるべく、生まれ故郷の協力者の元へ旅立つという筋。ルティリオ・ナマツィアーノが書いたという手記が元になっているらしく、映画の中でもときどき手記を書く姿を見ることができる。帝国内はキリスト教が支配的になりつつあったが、多神教を信ずる者には、他者の価値観を認めないキリスト教の普及によってローマ帝国の崩壊が進んでいると映った。ローマ帝国全盛期には帝国内を安全に旅行することも可能だったが、この時代は山賊やらゴート族が荒らし回って、旅は常に危険と隣り合わせ。金髪碧眼のゲルマン人がイタリアのそこかしこにおり、都市の周囲にはキリスト教が破壊した多神教時代の石像などが散乱している。途中で立ち寄った貴族に、多神教によるローマ帝国復興の協力を求めるが、彼らはローマ帝国の復興に関心がない。貴族の一人は、自分の土地の住民に農業を教え、そして山賊から守ってやることにより暮らしてゆくことができ、それでうまくやっていると語る。封建領主の始まりである。
こんな感じの低予算映画は好きである。しかしながら、時代背景を理解していないと、なんのことやらさっぱりわからない作品かもしれない。海岸沿いに舟を漕いでいるだけの映画かと思われてしまうかも。



| 映画 | 08:53 PM | comments (0) | trackback (0) |










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