ボーンブラック(骨炭)、続編。
鶏の骨を焼いて、ボーンブラック(骨炭)を作る実験の続きである。

■前回
http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=852

前回は焼きが不十分な気がしたので、さらに何度か繰り返して焼いてみた。
ボーンブラック(骨炭)

ようやく真っ黒になった。
ボーンブラック(骨炭)

よく見ると、灰になってる部分も多少無きにしもあらずであるが。
ボーンブラック(骨炭)

乳鉢で摺り潰す。
ボーンブラック(骨炭)

スクリーンメッシュで濾す。
ボーンブラック(骨炭)

で、完成した黒。
ボーンブラック(骨炭)

部屋の中で見ているときはそこそこ黒いと思っていたが、直射日光下などの明るいところで見ると、微妙に赤茶っぽい色である。アンバーよりは黒いが、黒よりは茶色。市販のアイボリーブラック顔料と比べても、微妙に茶色い。

これは、焼成温度が低かったことが原因ではないかと思われる。植物炭の場合も、素材の種類によってという以前に、温度が足りないと赤味が強くなるという話も伺ったし。アルミホイルで包んで熱するというのも、あまりいい方法ではなかったかもしれない。アルミホイルは強い火だと燃えてボロボロになるし、ブリキ缶などを使って、憂いなしにガンガン加熱してやるのがよかったか。

せっかく作った黒だけど、植物炭の場合はともかくとして、動物の骨の場合は、腐敗やカビの原因にならないかという心配もあるので、本制作では使わないでおこう。

| 絵画材料 | 02:59 PM | comments (0) | trackback (0) |
鉛の尖筆を作ってみた。
普段あまり意識しないが「鉛筆」はなかなか優れたツールである。溶剤や媒材がなくても紙の上に滑らすだけで線が引けるし、そのわりに少々の摩擦で線が消えてしまうこともない。消したい場合はラバーで擦ると実に綺麗に消えてくれる。今はボールペンというのがあるから、有難味は小さくなったかもしれないが、極端な話、インクと羽ペンや、墨と硯などで書くのと比べるて断然便利であったろうし、とくに屋外の活動で威力を発揮したことだろう。『鉛筆と人間』を読んでいて、そんなことを感じたけれども、しかし、同書を読み進めるに従い、実は鉛筆よりさらに前の話、鉛の尖筆の方が気になりだした。

ちなみに「鉛筆」は、名前に「鉛」の文字が含まれるけど、鉛筆の芯には鉛は含まれていない。芯の原料である黒鉛に、鉛が含まれていると誤解されていたようではあるが。そう言えば、鉛筆が身体に刺さると死ぬって言ってた先生が居ました。Webで検索したら、今でも鉛だと思っている先生方はいるらしい。さらには数ヶ月前のテレビ番組でも鉛筆の原料を鉛と表示し、訂正するという事故があったそうな。
そんな話を検索しているうちに面白いスレを見付けた。
■体のどこかに鉛筆の芯刺さってる奴集合!
http://gasoku.livedoor.biz/archives/51414231.html
私も鉛筆の芯が刺さってる場所があります。
鉛筆

以上はどうでもいい話で、ずばり鉛を使用した尖筆について考えてみたい。鉛の尖筆(Stylus)は、古代から筆写の材料として利用されていたようである。博物館等で古代ギリシア・ローマをはじめとする古代遺物の展示を見ていると、たまに鉛のスタイラスというのを見かけることがある。中世の書であるチェンニーニの技法書にも、骨粉なしでも羊皮紙の上に描ける尖筆として、鉛が2、錫が1のものを叩いて作ったもの、というのが出てくる(第11章)。
シルバーポイントやカッパーポイントは骨粉などをまぶして、表面を粗くしないと筆跡が残せない。試したことはないが、ゴールドも手が汚れない金属として知られるように、下ごしらえ無しで筆跡を残す用途には難しいと思われる。鉛は触っているだけですぐに手が汚れるように、筆跡を残すにはなかなかよろしい素材かと。。ボールペンがないような時代、インク壺や硯をなどを持ち歩かなくても、普通の紙やパピルスや羊皮紙、あるいは板などに書ける鉛筆は、フィールドワークではなかなか優位性のある筆記具だったと思うが、さらに鉛筆がない時代であれば、鉛の尖筆はそれに替わるものであったろうか。

ともかくも、鉛の尖筆を作ってみよう。チェンニーニでは鉛2:錫1の合金とあるが、きっかり2:1じゃなくても似たような比率の合金はネットで探すと見つからないこともない。
http://item.rakuten.co.jp/nishimurakanamono/10002118/
↑これとか一瞬、注文しそうになった。

lead-stylusなどで検索すると、形状的に参考になりそうな画像は出てくるけれども、ホームセンターで普通に買える身近な材料を使って実現したいので、鉛-錫の半田を使うことにした。

半田は、最近の鉛フリー半田を除けば、普通は鉛と錫から成り、錫の多い方が融点が低い。幾種類かの比率のハンダが売られている。錫より鉛の多いものを選んでみたが、鉛55%、錫45%というのが鉛の最も多い製品だった。それでもまだチェンニーニの比率よりは鉛が少ないが、これを使用することにする。
鉛尖筆

この細くて柔らかい半田の線を直接持って筆記するわけにはいかないので、何らかのホルダーが必要である。単純な方法だが、細長い角材で挟んで使うことにする。石墨の芯を木で挟んだ「鉛筆」と似たようなものである。

角材というか、半円の丸棒を使う。
鉛尖筆

真ん中に半田を入れるための溝を掘る。
鉛尖筆
溝が深すぎると半田が固定されないので、ほどほどの深さに。

尖端は鉛筆みたいに先を細く尖らせた。
鉛尖筆

そして、その二枚の板で、半田を挟み、輪ゴムで押さえつける。
このような感じの鉛尖筆(レッドスタイラス)が完成した。
鉛尖筆

なんの調整もしていない普通のコピー用紙に文字を書いてみた。
鉛尖筆
普通に書けます。
いや、びっくりするほど鉛筆の線にそっくりである。
銀尖筆ではこうはいかないから、鉛ならではといえよう。
ちなみに、消しゴムで消せるか試してみたが、全く消えなかった。

| 絵画材料 | 01:18 PM | comments (6) | trackback (0) |
ヤンマーニ
MADLAXというアニメがあって、その劇中歌にnowhereという曲があるのだが、曲のなかのヤンマーニというフレーズが有名で、曲自体がヤンマーニと呼ばれたり、さらにはアニメ本編自体もヤンマーニと呼ばれたりすることがあるようで、実は私もアニメ本編はまだ未見。三部作のひとつと言われるNOIR(2001年)はなかなか面白かったが、後半の展開についていけなくなってそれ以来挫折してしまった。

ヤンマーニ原曲


初音ミクでヤンマーニ


| 音楽 | 01:17 AM | comments (2) | trackback (0) |
携帯用加熱袋
山でカレーを食べてみたいと思い、携帯用の加熱袋を買ってみた。

ガオバブ☆モーリアンヒートパックM 携帯加熱セット[加熱袋1個+発熱剤3個]

袋の中に、温めたいものと加熱剤を入れ、水を注ぐと反応して熱が出るそうである。

石灰水を作ろうと思って、生石灰と水を混ぜたことがあったけど、あれもなかなか凄い反応だった。しかし、反応自体はそれほど持続せずに終わるので、レトルトパックみたいなものを十分に温めることができるだろうかと思ったけれど、これは石灰ではなくて、アルミニウムの反応で熱を出すそうである。

で、レトルトのカレーとご飯等を用意してみた。
携帯用加熱袋

実際にやってみると、20分以上も経っても加熱が続いており、石灰よりよほど強力である。
携帯用加熱袋

25分ぐらい経ったところで、もういいだろうと思って、水を捨てたが、放っておけばまだまだいけるかんじであった。

で、完成品。
携帯用加熱袋
カレーはしっかり温まったが、ご飯の方はぼそぼそでちょっと不味かった。まぁ、カレーなんで、混ぜてしまえばそんなに気にならないけど。

とりあえず、ご飯の方をなんとかすれば、山でカレーが食えそうとは思ったが、なんか、ここまでやった時点で妙な満足感があって、もうわざわざ山でやんなくてもいいかな、という気分に。

| 登山・アウトドア | 11:47 AM | comments (0) | trackback (0) |
石墨について考える。
ふと気が付いたら2011年になってしまった。これはヤバイ。
しかし、年が明けようと明けまいと、年末であろうと年始であろうと、やっていることの続きを淡々と続ける以外にやることはありませんなぁ。

で、それはともかく、古くから使われている伝統的な黒のうち、植物炭と骨炭を作る件は既に進行中であり、同時に油煙集めも進んでいる。この他に、タンニンのインク、これは樹木の虫こぶなど、タンニンの多く集まる部分からタンニンを得て、鉄と反応させて作るインクであるが、これは布の染色で個人的によく使っている。そしてもうひとつ、重要な黒で、まだ個人的に謎の多い素材は石墨である。

古吉先生も推薦されている『美しき姫君 発見されたダ・ヴィンチの真作』を読んでいたら、この作品には黒チョークも使用されていたそうで。黒チョークの原料は「・・・おそらく石墨片岩・・・」で、「・・・堅い黒チョークの先を針のように尖らせて用いた・・・」とある。他には没食子インク、いわゆるオークのゴールから得たタンニンのインクも使われているそうで、これに関しても興味深い記述が多々含まれていたが、それはまた別の機会に。。

チェンニーニに出てくる柔らかい黒石、というのはおそらく石墨であろうかという話が岩波書店の日本語版用語解説に載っている。チェンニーニの黒石が何だったにせよ、古くから石墨で素描するということがあったようである。石墨は簡単に言えば鉛筆の原料だが、現代的な鉛筆が登場するのは18世紀末のニコラ・ジャック・コンテの発明(粉末にした石墨と粘土混ぜて焼いて芯を作る)以来と言ってもいいであろうけど、16世紀末にイギリスのボローデールで質の良い石墨の鉱脈が見つかり、これを木材で包んだ鉛筆はなかなかいいものだったようである。それでも、これもダ・ヴィンチよりはずっと後の話であるが。実は、石墨について知ろうとして、ヘンリー・ペトロスキー(著)『鉛筆と人間』という本を読み始め、鉛筆の存在の凄さを知ったところである。考えてみると、メタルポイントは獣皮の表面を骨灰などの顔料で粗くしてやってようやく書けるという面倒以前に、書いた時点では薄い線で、時間の経過かと共に色が濃くなるというものであったし、タンニンのインクも作り方にもよるが大なり小なり、時間が経たないと黒くならない要素があったりする。墨や炭のインクは、インク壺も持ち歩かないと書けない(昔はボールペンはない)。しかし鉛筆はそれ単体で紙の上に普通に書けて、色も濃いし、消しゴムで消せるしで、便利さは破格である。

まぁ、本を読むのはほどほどにして、とりあえず石墨原石を触ってみようではないかと思ったのだが、そう言えば、以前購読していたデアゴスティーニの『地球の鉱物』シリーズに石墨号がったので、さっそく取り出してみた(この鉱物だけ、ビニールに包まれていたけれど、確かに露出状態では周囲が黒く汚れますな)。

石墨
この黒光りっぷりは、鉛であると誤解されても仕方がなさそうな金属的質感である。

で、水彩紙上で、条痕色を確認しつつ、線を引いてみる。
石墨
条痕色確認って、ふつうはもっと堅い物の上で行なうのだけれど、石墨の場合は普通の紙で十分っぽい。
意外と普通に線が引ける。木炭に比べて繊細な線が引けそうな予感がある。
まぁ、先端を針のように尖らせてというのは、できるのかどうかわからんけど。

鉱物標本の石墨片岩でも、線を引いてみた。
石墨

こちらは不純物が多いのか、ちょっと堅くて、擦れた薄い線しか引けなかった。
石墨って言っても、地面から採れるものなら、品質はいろいろであろうし、不純物とか、砂や石みたいな固まりが混ざることも多いというわけで、その辺を解決したのがコンテ氏の発明なんですかね。

| 絵画材料 | 01:08 AM | comments (0) | trackback (0) |

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