鉛白づくり近況
鉛テープからの鉛白生成を続けておりますが、日々の雑事に気を奪われてイーストの交換を怠ってしまったりと遅々として進まなかったりするのです。しかし現状で出来た分の鉛白を集めて、今シーズンは終了とすることにしました。気温が低くなると化学反応も鈍化しますので。

というわけで、以下のように鉛白が集まりました。

これが2個分ほどありますが、押し込んではいないので、ギュッとしたときの体積はずっと少ないと思います。

けっこうな厚みがあった鉛テープもこのくらい薄くなっておりました。


ところで、一部、赤みがかった鉛白ができてしまう現象があったのですが、ある鉛テープにだけ発生する現象のようで、このテープを除外すれば問題はないようです。

いったん表面の鉛白を取り除いてからも赤みがかった鉛白が形成されるので、表面に付着した不純物が原因というわけではないようです。

ところで、鉛白は生成されたものの、これを顔料にしてゆく工程はさらに手間がかかるものです。鉛白生成を眺めているのは、実は楽ちんだし楽しいといえますが、ここから先はけっこう根気のいる工程となるかと思われます。実はあまりよく知らないのです。おそらく洗浄は必要となるでしょう。それから粉砕するのと、油絵具にする為の練りの工程があると思われます。ポットミルで砕きつつ洗浄という方法を検討しておりまして、小型のポットミルと回転台を発注済みです。果たして有効かどうかはわかりませんが。その他、ミキサーで洗うなどという身近なもので、あまり価格の高くないもので検討しております。

| 絵画材料 | 11:07 PM | comments (0) | trackback (0) |
ヘンプオイル試用
ずいぶん前にヘンプオイルを買っていたのですが、乾性油として機能するか、試しに顔料と混ぜて塗布してみました。

経過をまめに観察していたわけではないのですが、2週間後にはしっかりと乾燥しておりました。カラリと乾燥しており、指で強く摩擦しても影響はありません。


成分を見ると、リノール酸が多く、それに次いでリノレン酸もある程度含まれているようであります。このような成分表がどれくらい信用できるかというのは、あまり期待しない方がいいというのが最近思うところです。悪意があって偽装するというわけでなくて、なんだかんだでいろいろあるわけですが、しかし、一応この表をベースに考えますと、淡色の油絵具用に適切にブレンドした乾性油みたいなような感じがするのですが。それならポピーとリンシードを混ぜればよいわけで、未知の乾性油を採用することもないわけですが、しかし個人的にはヘンプ素材は油彩用に検討の価値があるような気もします。

「ヘンプ」やら「麻の実」などの言葉を使っていますが大麻のことなので、現代ではネガティヴなイメージがあるかと思いますが、しかし麻の実は七味唐辛子にも入っているし、鳥の餌として売られていることもあるし、大麻草の布もたくさん使われているしで身近な素材であります。キャンバスの布は亜麻布が多いけれども、ヘンプも使われていたこともあるようなので、ここで何か復権的なものがあればいいなという気がします。

| 絵画材料 | 10:48 PM | comments (0) | trackback (0) |
松脂の観察
ひと月ほど前、マツの幹に切れ込みを入れて松脂を取った話を書きましたが、今もって樹液が出てきております。

そしてすぐ白濁しつつ固まりつつ溜まってゆくのですが、それをちまちま集めてみたりしているわけですが、おそらくはそこそこ溜まったものを樹皮などのゴミなど含めてごっそりと集めて、それから精製してロジンとかバルサムとかが作られるのかと思います。その工程は、現在の製造工程ではどんな感じなのだろうか、何か文献を当たらねばと思ってたりするところですが、やはりとりあえずは以下の動画が大きなヒントと言えるでしょう。

テレピン精油の方はバルサムから精製されるのであろうか、それとももう木材的なチップから抽出した方が早いのか、などと気になるところは多々あるわけです。

それと平行して、さまざまの松類あるいはテレピンが採れそうな針葉樹を植えてみたりしているわけですけれども、そのちの昨年購入したクロマツですが、基本的に水をやるくらいで放置しているわけですが、多少は剪定せねば形がおかしくなるであろうと思いまして、幹に沿って下のほうに生えている葉を手で取ってみたわけです。


そしたら、後で見たら玉のように樹液が出てきておりました。

触ってみると粘りが強く、松脂の芳香がします。こんな小さな苗木みたいなマツでもちゃんと松脂が出てくるのだなぁと感心してしまいました。

| 絵画材料 | 10:52 PM | comments (0) | trackback (0) |
ほとんどの植物油は気長に待っていればいずれ乾燥する
もう10年も前のことになりますが、食用として販売されている様々の植物を、顔料と混ぜてパネルに塗布してみたことがありました。
■主な植物油の乾燥性をテスト
http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=981

植物油は複数の種類の脂肪酸で構成されており、中でも特にリノレン酸が乾燥性がよくそれを多く含む亜麻仁油などが油彩画の展色剤として使われているわけですが、他にはやや乾燥の劣るリノール酸を多く含む油、例えばポピーオイルや紅花油、クルミ油なども油彩画に使用されています。リノール酸を含む植物油は多いのですが、けっこうな割合で含んでいないと、なかなか乾燥してくれません。オレイン酸は乾燥性はないとされ、オレイン酸主体のオリーブオイルはいつまで経ってもヌルヌルのままとなるでしょう。紅花油、ひまわり油などはリノール酸が多い物とオレイン酸が多いものなどがあります。食用としては酸化し難い方が優れているので、オレイン酸が多い方が好まれると言えるでしょう。

でもまぁ、実際どうなんだろうかと、菜種油、キャノーラ油、米油、ハイオレインの紅花油、ハイオレインのひまわり油まで含めて、手当たり次第に顔料と混ぜて塗布してみたのです。むろん、リノレン酸主体の亜麻仁油、紫蘇油、荏胡麻油などは非常に乾燥性がよかったです。それ意外はなかなか乾燥しませんでした。という試験をやってから、10年経ったけですが、なんとなく取り出し、改めて塗装表面と触ってみたら、なんと皆けっこうしっかり乾燥しており、指でかなり擦ってもびくともしないくらいに乾燥しているのです。溶剤試験はまだやっておりませんが、指先で触れた感じは、かなり理想的な乾燥をしております。むろん10年も待たされるのでは実用にはなりませんが、でも最終的には乾燥しているのです。日新キャノーラ油も、味の素のハイオレイック紅花油も、日新の綿実油も、昭和産業のオレインリッチひまわり油も、国産圧搾法なたね油もいずれも、なんのベタつきもなく、カラリと乾燥しているのであります。例外は米油でこれは製品の表示ではオレイン酸6に対しリノール酸5となっておりますが、ほぼ乾燥していますが、長く触ると指紋の跡が付きそうなベタつき感が感じられます。それと不思議なことに、トルコ産のハイリノールひまわり油も非常にわずかですがベタつきのようなすべり止め感があって、ハイオレインを謳っている昭和産業のひまわり油の方がしっかり乾いております。とはいえ、確かにほぼ固まってはいるのです。

製品の表示の、リノール酸含有量があまり宛にできない可能性もあるということが考えられます。植物から得られるものでありますか、パッケージに印刷された通りとならないこともありましょう。あるいはある程度含まれていれば、いずれは乾燥するということかもしれません。ところで、オレイン酸が大半であるオリーブはどうなるかな、と気になってので、この機会に塗布してみましたので、10年後に結果をお伝えしたいと思うところです。

| 絵画材料 | 10:37 PM | comments (0) | trackback (0) |
庭木から松脂を集める
実家暮らしなのですが、庭にマツの木があるのです。あんまり大きくないのですが、ずいぶん昔からあるような気がします。で、そのマツの木から、松脂を取ってみようと思いまして。

庭木なので、幹が細く、そして斜めに格好良く伸ばされていたので、よく松脂採集の写真で見るような、豪快な樹脂採取はできません。樹皮はメタセコイヤと違って、内樹皮もしっかり剥がしてしまった方がよいみたいです。すぐにじわじわと樹液が染み出してきます。一応、樹液の流れを作ろうかと、三角刀で切れ込みを入れまして、下の方に集約しようと思ったのですが、なかなかうまくいきません。斜めに生えているというネックでありまして。下に容器を置きましたが、そこにうまく流れてくれず、容器で受け止めるのはあきらめて、ペインティングナイフでときどきかき取って小瓶に詰めることにしました。


松の木から松脂を取ってみようと思ったのですが、出て来た透明な樹液をすぐに集めてビンに入れたのですが、密封すればそのままかと思ったのですが、白濁するんですね。

私はいろいろ松脂について誤解しているというか、無知でありすぎたと今更ながら思うところです。松脂は出て来てすぐは無色透明であって、それがもうヴェネツィアテレピンバルサムみたいなものだと思っておりました。そこから蒸留によりテレピン精油を得たり、ロジンが残ったりと。しかしそう単純なものではないといえるでしょう。そもそも、採取した時点の松脂というものはめちゃくちゃ濁っているしゴミも大量に含まれるというものでして、そこから精製の工程があったりて、われわれの使うテレピンバルサムも多くの工程を経ているわけです。たぶん。市販バルサムはそれどころか、ロジンとテレピンあるいはペトロールを混ぜて作っていたりすることもあり、そのようにでもしなければあのような綺麗な松脂にはならぬのでありましょう。

もっとも、この辺についての文献は、あれを読めばいいのかもしれないとか、ある程度の目安はあるのですが、しかし、実際に樹脂を採取したりなどしてから読まぬの気付かぬことも多かろうという意味もあって、読書と実践のバランスを取りつつ、勉学に励んでいるところであります。とりあえず言えることは、市販の画用液のバルサムはかなり人工的なものであろうかと思います。ロジンとテレピンまたは石油系溶剤を混ぜたものであろうかと思いますが、それを明示されているメーカーもあるようです。もちろんそれでいいのだと思います。そしてヴェネツィアテレピン、シュトラスブルクテレピン、カナダバルサムなど、バルサム類は原木や産地に違いではあるのだと思いますが、兎膠の原料が実は兎でなかったりということもわかりつつある今となっては、表示通りそのまま100%信用するという人はもう居ないとは思いますが、そうだとしてもまぁそんなに気にすることでもないかな、と。

以前動画でバルサムについて語ったことがありますが、今思うと画用バルサムについての私の認識は未熟なものであったと言えるでしょう。


上記動画公開のあと鳥越一穂氏はいろいろ調査されていた模様ですので、ご参照ください。

■ロジン+ターペンタインによる還元バルサム
https://torilogy.net/2741

| 絵画材料 | 07:59 PM | comments (0) | trackback (0) |
リンシードオイル完成
以前、ハンドプレス機を使って、亜麻仁を搾った話を書きましたが、その後、その油はどうしたかというと、静かに放置しておりました。なんだかんだで、種子の残渣などのゴミが混入しますので、それらが底に沈むまで待つわけです。

ゴミが下に溜まって、油が澄んできたら別の容器に移します。先日目を通した、写真絵本『油ができるまで』によると、その工程は「油交かん」というらしいです。油を扱う工程では、置いたまま待つという地味な日数がけっこう大事であったりします。とはいえ、搾っただけの未加工油は流動性が高い状態なので、わりかし速く沈んでゆきますけれども。

さて、大した量を搾ったわけではないので、最終的に得られた油はこんなものでした。

容器に移すときに、ちょっとだけゴミが混入してしまいましたが、しばらく待っていれば、ゴミはビン底に落ちます。
それにしても、なかなか良い感じの亜麻仁油色です。もっと太い容器だと、色はかなり濃いめに見えたでしょう。

さっそく顔料と混ぜて試し塗りしております。

精製工程も何も経ていない未加工油ですので、乾燥にはけっこうな日数がかかるかと思われますが、無事に乾燥すれば、油彩技法で使用できるリンシードオイルであると実証されて、搾油実践の全工程は終わることになります。

しかしフラックスシードが大量に余っているので、もう一回搾油してもいいのですが、どうせなら別の種子を搾ってみたい気もします。亜麻仁油を搾ってはみたものの、この状態は完全未加工油であり、漂白、精製などの工程を一切経ていません。ふつうは強い褐色の色素や水溶性不純物の除去などを行なうところですが、今回得た量の油ではそれは試すことはできませんので。

ところで、外で搾油機を使っていたのですが、こぼれた種から、なんと翌日には芽が出ていたので、なんという素早い発芽であろうかと思って、プランターにちょって蒔いてみたのです。やはり1~2日で芽が出てきました。種屋で買ったこの手の種子はいつも発芽に手間取るのですが、こんなに簡単に芽が出るというのは驚きです。

ちなみに食用のフラックスシードではなく、よく見たらポプリ用の商品でした。

亜麻仁の香りがする枕とかつくるんでしょうか?ふつうの人にとってはあまりいい香りではないと思いますが。しかし1kgもあるので、土地があれば亜麻畑を作れそうです。土地はありませんが、とりあえず、プランターに蒔いておきました。


食用など、基本的は熱処理等して、発芽しないような種を販売しているものですが、これはそのようなものではなくて、そしてさらに新鮮な種なのでありましょう。ちなみにポピーオイルの原料であるケシの種も搾ってみたいのですが、これはもちろん発芽しないような処理はされているのがふつうですが、実際には発芽してしまうこともあるので、そうなったら違法行為ですから、これを外で搾るのは心配であります。同じく、麻の実もおそらく乾性油になるので、搾ってみたいのですが、それも止めておいた方がいいのでしょう。するともうあまり搾るものは残されていません。

| 絵画材料 | 08:03 PM | comments (0) | trackback (0) |
メタセコイアから樹液を採集する
自宅にメタセコイアを植えているのですが、そんなに大きくなったわけではないですけれども、そろそろ樹液ぐらいは採れそうだと思って試みているところです。何しろ、琥珀になる可能性のあるタイプの樹脂を出す木として、メタセコイアが上げられていますので、そのタイプの樹脂ならば、画用コーパルとして現在売られているタイプの樹脂を同じような性質を持つかもしれないという可能性がありまして。コーパルとはいったい何なのか、という疑問のちょっとしたヒントになってくれるかもしれないのであります。

で、2年前は以下のように樹皮を剥いて、傷を彫って樹液を集めようとしたのですが、失敗しております。
メタセコイア
マツやキハダはこれでじわじわと樹液がわき出して、流れるように落ちてくるのですがメタセコイアではさっぱりでした。

他には、数センチほど穴を開けてストローを指しておく、これはカエデの木から樹液を取るときによく見る方法ですが、
メタセコイア
こちらも何も出てこないのです。カエデなどは辺材のところを道管があって、水が流れていたりするのでありましょうが、メタセコイアはどうなんですが。どっちにしろ、辺材はあたりは水みたいなものが流れるところで、樹皮を保護するような樹液が噴き出すようなところではないのかもしれません。

それで私はいろいろ調べてはみたのですが、樹脂的な樹液が出てくるのは、師部(内樹皮)といういう、外樹皮のすぐ下の層らしい、というけっこう基本的な事柄に気がつきました。調べてみたとは言っても、難しい専門書は読んでおらず、農文協の絵本シリーズをひたすら読んでいたんですが、もちろんメタセコイアの本はありませんが、様々の樹種の本を見て、広く浅くいろいろ知識が付いたような気はするのですが。

というわけで、外樹皮だけを剥がして、内樹皮層と思われるところに包丁で切り込みを入れてみたところ、10日ほど経ったところで、このように樹液が出てきておりました。
メタセコイア
他の木のようにすぐに出てくる感じではありません。数日経って、ふとのぞき込むと出ていることもある、という程度です。はじめはかなりねっとりしておりまして、数日経つと固く脆くなります。大木ならいざしらず、現状では爪で引っ掻いて取るくらいの大きさの樹液塊が得られるくらいです。東南アジアの樹脂採取の動画を見ると、けっこうがっつり彫って樹脂を出してたりしますが、それはダンマルの木みたいな樹脂大量放出樹のことであって、メタセコイアの場合は、本当にこの外側だけなのかもしれません。もっと大木になるとまた量が違ってきたりするのかもしれませんが。それにしても樹木というものは、幹の大半は死んだ細胞から構成されており、活発に生命活動しているのは、非常に薄い表面の部分だけなのですな。

そして、このように浅い傷をたくさん付けまして、せっせと樹液集めをしているところです。
メタセコイア
9月いっぱいせっせと集めてみようかと思ってます。

| 絵画材料 | 10:38 PM | comments (0) | trackback (0) |
搾油機を購入、リンシードオイルを搾油してみました。
Amazonにて、とても安い搾油機を購入しました。
OilPressMachine 搾油機 卓上油搾り機 フルセット 手動式 ステンレス製...
搾油機
このような手回し式の簡易搾油機はずいぶん前から買ってみようかどうか迷っていたのですが、商品の選定にはけっこう迷うものです。ちゃんと動くか怪しげなものが多いですから。同様の手回し式の搾油機で、もうちょっと立派そうな赤い搾油機も気になったのですが、あちらは鉄製らしく、手入れをさぼると錆びそうな心配があったので、こちらのステンレス製のものを注文。届いてすぐ中身をチェックしました。部品は欠品等も内容でした。カビか指紋ようなものがついていてアルコールウェットティッシュで拭きました。ゴムバンドが加水分解して崩壊しておりましたので、梱包したからそれなりの年数が経っていたかと思われますが、本体には影響はなさそうです。

さっそく亜麻仁を搾りたいと思いまして、フラックスシード 1㎏も購入。
搾油機
よく見ると、ラベルに「※食品ではありません」と表記されているのだけれども、ではいったい何の為の商品なのでありましょう。食用の種子は大抵は加熱処理されて発芽しないようになっているのですが、これはどうなんでしょう。加熱処理されていても、実際にたくさん蒔くとちょっとは芽が出てくることもあるようですが。ポピーと違って植えても違法ということはないと思うので、試しに一部をプランターに蒔いてみたいと思いますが、それはともかくとして、実際にリンシードオイルを得てみました。
搾油機
慣れないもので、種子など盛大に散らかしながらの作業となりましたが、一応搾油はできましたので、私の感想を交えつつ、本製品の使用方法についても解説したいと思います。

説明書はA4のペラ1枚だけであり、英語と中国語のみになります。要点を和訳しつつ、私のコメントも差し挟んでおきながら、以下に手順を解説したいと思います。まずは何はともあれ組み立てでありますが、マニュアルには各部の名称が載っている小さな図があるだけで、どちらかというとパッケージに使われている製品写真の方が大きいので、組み立ての際はこの写真を参考に行いました。ハンドルが上手く回せるような場所(テーブルなど)に設置します。かなりしっかりした場所に設置しないといけません。大まかに組み立てたら、圧搾ケージに圧搾ケージキャップを回し込み、それからさらにターミナルアジャストメントキャップを回して締めます。アルコールランプの綿芯(15cmくらい)を、付属のワッシャー(円形で中央に穴が空いている金具)に通し、外側に0.5cm出して、長い方は燃料ボトルの中へ。あまり燃えすぎてもよくないので、ちょっとだけ芯を外にだせば充分であろうと思います。燃料ボトルには燃料(ケロシンまたはアルコール)を入れます。※ケロシンはおそらく灯油のことかと思います。私は常備しているエタノールを使用。普通はメタノールでしょうか。そしたら圧搾ケージを約7分ほど加熱します。オイルを確実に出させる為で、これがないとまずほとんどの種子は人力で搾油するのは困難かと思います。圧搾ケージが50℃~70℃に達したら、材料をプレス機の注入口に入れることができると説明にありますが、アルコールランプで熱するれば当然あっという間にかなり高温になるわけですが、圧搾ケージ全体が温まるにはやはり7分くらいはかかるのかと思います。抽出中も加熱は継続しておくのだと思いますが、火加減はけっこう難しいです。ちなみに搾油の際に種子等を炒めてから行うことがあるけれども、この器具の場合は加熱しつつ行うので炒める必要ないようです。圧搾ケージが充分熱せられたら、注入口から材料を投入します。圧搾の開始時、ターミナルアジャストメントボルト(圧搾ケージの先についている回せるパーツ)はノーマル位置がよい。もし放出される塊が固すぎたり、ハンドルを回すときの抵抗力が強すぎるときは緩める。逆に放出物にオイルがまだ残っているような場合は締める、というふうに指示されておりますが、放出される種子残渣が固いと、詰まってしまってどうしようもなくなることがあるので、そこそこオイリーで緩めな状態で良しとした方がいいんじゃないかな、という印象を受けました。種子を入れてクランプを回して圧搾するのですが、先端のキャップの小さな穴から残渣がニョキニョキと出てきます。そして油が圧搾ケージの根元の細い穴から出てきます。こんなふうに上手くいったら、休まずに搾り続けた方がいいかと思います。手を止めると、種子が焼けてくるし、残渣が固くなって詰まって動かなくなったりします。

圧搾した油はゴミや不純物が混ざって汚く見えるかもしれません。
搾油機

しかし数時間置くことによって、沈殿して綺麗になります。
搾油機
というわけで、リンシードオイルが得られました。いずれ顔料を混ぜて乾燥試験をしたいと思います。なお、食用として使う場合は早めに消費した方がよろしいでしょう。

注意事項等ですが、搾油ケージ付近は熱くなるので、やけどしないように気を付けましょう。ターミナルアジャストメントボルトを回すときも、素手で触らず、耐熱手袋などしてやりましょう。ターミナルはレンチで回しますが、圧搾ケージやキャップを触らなければならない機会は多いので、耐熱手袋はあった方がいいかと思います。けっこう汚れるので、百均で売っているパン焼き用の綿製手袋みたいなものを使うといいかと思います。搾油後は器具類を速やかに清掃しなれけばなりません。種子残渣が固まってしまうとやっかいです。あと熱しながら搾油するということもあって、種子の臭いが周囲に広がると思います。手も亜麻仁油臭くて、洗っても当分は匂っていました。

というわけで、私もまだまだ使い慣れていないといいますが、1回試しただけなので、修練不足ではありますが、気がついたことをまとめてみました。ちなみに自分で搾った方がいいリンシードオイルが得られるとか、溶剤抽出よりも圧搾抽出のオイルの方が優れているとか、そのようなことは考えておりません。あくまで絵画材料の理解の為にやっております。

| 絵画材料 | 09:12 PM | comments (0) | trackback (0) |
鉛白づくり近況
鉛白づくりですが、イーストの交換を忘れてしまったり、さらに夏後半の天候不順により予想より気温が低かったなどの理由により、さほど進行せずに過ぎてしまいした。実はコチニールをいじっていたら、すっかり忘れてしまっていたというのもあるのですが、まめにイーストを交換するというのは、簡単そうでなかなか難しいものです。
鉛白

鉛板を入れているプラ容器を多少揺すると、鉛白が落ちます。
鉛白
鉛板を吊しておくという、ドイツ製法であれば、鉛白はどんどん下に落ちていくのかもしれません。次回は縦方向に高さのあるコンテナにして、吊してやってみるというのもよいかもしれません。

鉛板も再びむき出しになってここからまた反応を継続させていくよう努めたいと思います。
鉛白
ワインビネガーを一度捨てて、コンテナを洗って、再び材料類を投入しておきました。

今のところ集まった鉛白は以下の量です。
鉛白
ちなみに鉛板があまり減っていないように見える割に、鉛白はそれなりに取れるので、炭素を取り込んだりした分、体積が増えるのかもしれないというふうに思ってしまったりもしますが、おそらくは空洞が多いだけで、油で練ったりすると、顔料の見た目よりも体積が減って、大した量の絵具はできなかったりします。昔Narural Pigmentsから購入した、けっこうな価格のするスタック法鉛白も、苦労して練ったら油絵具としてはとても少なかったりして、しょんぼりしたものです。鉛白を生成したりするのは、それほど手間ではなく楽しい工程ですが、ここから油絵具にするというのは、けっこう困難でときに力業になるかもしれませんので、その辺の対策を考えているところであります。

| 絵画材料 | 08:39 PM | comments (0) | trackback (0) |
コチニールでレーキ顔料づくりを試みてみました。
引き続きレーキ顔料づくりを続けておりますが、試行錯誤中ですので、以下は自分用メモみたいなものです。情報に大した信憑性はないと思っていただければと思います。

まずは、染料店のミョウバンを購入しました。スーパーの焼ミョウバンはアンモニウムミョウバンが多いけれども、こちらはカリウムミョウバンであり、どちらがレーキ顔料に適しているか調べてみようとしたけれども、どちらでもよいみたいである。アンモニウムミョウバンにもカリウムミョウバンにも、生ミョウバンと焼ミョウバンがあり、染料店から購入したものはいずれもカリウムミョウバンでした。
生ミョウバンか焼ミョウバンかの違いは、処方において量が異なるという点と、溶けやすさや、溶ける温度に違いあるようで、レーキ顔料を作る際には、その成否にかかわることもあるし、色味にも係わる要素となりえそうです。焼ミョウバンは水を含まないので、重量で計った際には生ミョウバンの処方の半分で良い、らしいのだけれども、そもそも焼ミョウバンか生ミョウバンかを明示していないことも多く、この辺はどちらのことを指して処方を述べているのかわからないこともあります。

今回はコチニールを使ってやります。やはり主役はコチニールと言えるでしょう。実は掃除中に引き出しなどを漁っていたら、合計で150gのコチニールが発掘されまして、これを活用して実験をやってみるのがよろしかろうかな、と。いったい何年前に買ったものか、下手すると10年以上経ってそうなものもありましたが、いよいよ役立ってくれそうです。

今回は15gのコチニールを使用しすることしました。
コチニールでレーキ顔料
コチニールは事前に乳鉢で細かく砕いておきましたが、これを綿布でくるむなどはせずに、湯の中にそのまま入れました。約1リットルの水の中で、20分ほど煮出して色を出しました。
コチニールでレーキ顔料
鍋は金属の影響がでないようにホウロウ鍋を使用しております。煮出して色が出たあとにまずはテトロンという、シルクスクリーンで使う細かいメッシュの布で濾して大きめの破片を取り除き、さらにコーヒーフィルターで濾過して細かなゴミも取り除きました。コチニールに限らず染料素材の残渣は丁寧に取り除くべきであろうかと思います(なお、後で外人youtuberの映像をみたら、ミョウバンも入れて溶かしたあとにフィルタリングしていたので、確かにその方が効率がよろしいですな。)。そのような行程を経るうちに蒸発するなどして、1リットルの水はだいたい600mlくらいの染液になっておりました。
コチニールは色の出方がすごいので、ちょっと多く使いすぎたかもしれないという不安はありますが、そこは好みの問題なのかもしれません。この染液に対して45gの生カリウムミョウバンを入れることにしました。染液を再び80℃くらいまで上げて、ミョウバンを投入します。生ミョウバンはそれほど高い温度が必要というわけではありませんが、念のためこのくらいの温度にしております。よく撹拌しつつミョウバンを溶かします。ミョウバンが入れば当然色も変化します。コチニールの場合はこの時点ではパープルがかった染液に見えるようになるかと思います。それと同時に別の容器に炭酸ナトリウム液を作っておきます。500mlビーカーに400mlくらいの湯を入れ、そこにスプーンで5杯の炭酸ナトリウムを入れました。これは様子をみながら逐次投入するので、念のためちょっと多めに用意しておくけばよろしいかと思います。ちなみに炭酸ナトリウムは洗濯用のものを使うことが多いと思いますが、私はコンニャク作り用食品添加物というものを買っております。洗濯用の製品は妙な効能などいろいろ書いてあったりして、余計な成分が入ってないか心配になったもので。
コチニールでレーキ顔料

さて、コチニール染液は1000ml容器に移し、念のためミョウバンとの反応がしっかり行われることを待つ意味で、染液が50℃くらいになるまで待ちました。炭酸ナトリウム液の方もだいたい同じように50℃くらいになったところで、コチニール染液の中に少し炭酸ナトリウム液を入れます。たまたま閲覧した外人youtuberが温度が大事だと言っておりましたので。しかし何度なのかはわからず。発泡して泡が出てきますので、少しずつ入れねばなりません。一気に入れると溢れ出すことがあります。泡だっているものを撹拌し、ガスが抜けて少し落ち着いたら、再びカリウム液を追加するというのを繰り返します。
コチニールでレーキ顔料
いつしかカリウム液を入れても反応が鈍くなり、そして泡もでなくなってきたところで、よく撹拌したのちしばし放置します。色の付いた顔料?が沈殿して下の方におりてゆき、上層には透明な液体の層ができます。そのまま一晩放置しました。

それからコーヒーフィルターで濾しますと、ねっとりした顔料が残るので、フィルターを開いて乾燥させます。
コチニールでレーキ顔料
乾燥には3~4日かかるということで、この後の工程は後日報告致します。

さて、ミョウバンを少なめに入れて試してみました。先ほどは45g入れましたが、今度に15gにしておきました。ミョウバンの量で色を調整できるかどうか試したかったもので。約600mlの染液に15gですと、カリウム液を入れた際に、かなり早い段階で発泡も終わってしまいました。

やはりミョウバンが少なかったといえるでしょう。出来た顔料は少なく、染液がだいぶ無駄になったという印象です。なお色の違いは顔料が完成してみないとわかりませんので、また後日ということで。

実はこの後に乾燥した顔料を細かくする工程があるのですが、そこが悩みの種でして、乳鉢乳棒で砕いたのちに、練り棒と大理石パレット上で練っていくわけですが、意外と顔料が固くて、どうも大理石パレットでは、うまく行かないのでは。大理石というのは大して高い硬度はないので、何か高硬度のパレットが必要になるのではないか、という気がしているところです。もっとも、これは他の顔料でもいつも思っていることなので、今更ではありますが。

| 絵画材料 | 11:44 PM | comments (2) | trackback (0) |

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