「画材&技法 全般 (17)」からの続き。
ありがとうございます!
クチュリエ さんのコメント
(2006/12/29 14:57:09)
レフ板ですか。思いつきませんでした。
いろいろ試してみます。ありがとうございました。
ブーグローと照明
オーテカ さんのコメント
(2006/12/29 17:10:37)
ブーグローの技法について
クチュリエさん、レスありがとうございます。
米永さんのサイトは何度か拝見したことがあります。今回改めて、掲示板をはじめとして注意深く見ましたが、「本制作ではグリザーユ描法はやらずに描き始めている。」との記述は見つけましたが、カマイユ等の記述はどこにも見あたらないのですが、もう少し詳しく覚えていませんか?
米永さんに直接お聞きしたいのですが、掲示板で「技術に関する質問には閉口する」と発言されているので、ちょっとお聞きする勇気がないです。
>照明について
昔の雑誌アトリエのクリエーターズ・ジャパンという特集で、野田弘志さんが制作の際の照明について書かれていたことがあります。蛍光灯をうまく使って制作されているようです。それと、以前、塩谷亮さんのサイトでまだ掲示板があったとき、ベニアに蛍光灯を数本くっつけて移動自由の照明装置を作って制作されているとおっしゃっていました。個人的な経験で言わせてもらうと、蛍光灯は間隔を開けずに配置すると影が二重になることはないと思います。今度、美術の窓で「プロの画家の照明特集」とかやってくれるといいんですけどね。一部のマニアにしか受けないかもしれないけど。
古典技法
オーテカ さんのコメント
(2006/12/29 17:41:10)
管理人さん、久々に読み応えのある素晴らしいコメント、ありがとうございます。
現代のリアリズム作家の方々も結構、人によって様々な描き方をしているのに、古典画の画家達が本当にみんな同じような描き方をしているのか疑問があったのですが、管理人さんのおかげですっきりしました。
「ヴェネチア派以降はずっと、古典画はグリザイユ、カマイユのモデリングのあとに固有色の彩・・・」の出典はM美術大学が出版した本の古典技法についての記述を元にしています。この本は、僕のような自称中級者でも十分楽しめる充実した内容ですが、古典技法についての記述には少し違和感を覚えました。
アマゾンで「絵画 素材 技法」で検索するとすぐ見つかります。個人的には管理人さんにこの本を読んだ上で、また意見を聞かせていただきたいと思ったりもします。値段は高いです。「ティツィアーノは固有色を直描きで・・・」のようなことも書かれています。ロンドンナショナルギャラリーのあれです。
オーテカさん、ありがとうございます
クチュリエ さんのコメント
(2006/12/30 20:54:08)
照明について、有り難うございます。
僕も塩谷先生の照明が気になっていたので、とても参考になりました。
ブグローについてですが、「下塗りとして灰褐色を2,3層重ね」を記憶違いでカマイユと勘違いしていたようです。申し訳ありません。「下塗り」というのは、「地塗り」ということですね。
前にコメントした各年代の僕の感想ですが、あれも、日本に最近来た数点の作品から話してますので、本当に曖昧なものです。
僕が実物を見たことがあるのは、兄弟愛(1851)、アルカデイアの牧人たちの時代の秋(1855)、青春とアムール(1877)、漁師の娘(1872)、聖母マリアに祈る若い母親 (1865)、美しいブルネットの肖像(1898)、ヴィーナスとキューピット(1904)くらいです。
曖昧なコメントしてしまい申し訳ありません。
山クレヨンについて
純雅 さんのコメント
(2007/04/03 21:24:34 - E-Mail)
初めてメールします。
創元社
色彩 色材の文化史
158ページ
に「山クレヨン(クレ・ド・モンターニュ)」
という記述があるのですが、山クレヨンがどのようなものか
ご存知の方がいましたら教えていただけないでしょうか?
ゴッホの手紙に記述があるようなので
当時の画家の間では一般的なものだったのでしょうか・・・
どうやらコンテとは違うようです。
日本で銀筆の買える御店教えて下さい。
みやさか さんのコメント
(2007/05/23 11:16:21)
皆様、管理人様御世話様です。
日本で銀筆の買える御店教えて下さい。そして出来ればネット販売している所があれば更に良いです。宜しく御願い致します。
銀筆の買える場所について
LL さんのコメント
(2007/05/23 17:17:36)
以前、池袋のすいどーばた美術学院内の画材屋で扱っていたと思います。
http://www.suidobata.ac.jp/pc/info3.html
上のページでも記載されているので今でも扱っているはずです。
FAX(電話でも大丈夫だと思いますが)で注文すれば送ってくれるようです。
初心者 さんのコメント
(2007/06/04 18:57:32)
ちょっとした好奇心から…
油彩に膠を混ぜて使いたいのですがどのようにやるのが一番いいでしょうか?
油の温度変化について
田中恭平 さんのコメント
(2007/08/28 10:50:29)
初めまして
私は篆刻(日本画や書に押す落款)を製作している者です。
1点お尋ねしたいことがあります。
印泥という朱肉があり、
印泥は「顔料(主に水銀朱)」「ひまし油」
「天然繊維(主にモグサ)」
でできています。
印泥は夏は柔らかくなり、冬は硬くなります。
油が気温の変化で硬さが変わることはあるのでしょうか?
リンシードオイル等、冬場に硬くなったものを見たことがないため、
油とは違う原因かも知れませんがどなたか教えていただけるでしょうか?
よろしくお願いいたします。
画材ブランドに詳しい方いらっしゃいませんか?
IU さんのコメント
(2007/10/10 15:51:21)
初めまして、突然失礼します
とある理由で現在手元に大量の画材があります。
中には、レンブラント/ウインザ−ニュートンの水彩セット/ヴァンゴッホのもの、ラファエルのシリアルナンバー付きの筆なども含まれていました。
譲るにも売るにも、値うちがわからないと気が引けてしまい…
そのようなものの価値や、価格を詳しく調べられるようなサイトや文献を知っている方がいたら、お願いします
RE:画材ブランドに詳しい方いらっしゃいませんか?
管理人 さんのコメント
(2007/10/16 14:44:14)
ネット画材店で価格を見ればよいだけではないでしょうか?
RE:画材ブランドに詳しい方いらっしゃいませんか?
Urak さんのコメント
(2007/10/16 23:01:09)
ラファエルの筆ですがそれはシリアルナンバーではなく単なる製品番号(型番)です。特別なものではないですよ。
レンブラント、ヴァン・ゴッホは共にターレンス社の製品で前者が専門家用で後者が学生用という感じでしょうか。
ルツーセの使用について
エイビー さんのコメント
(2007/10/30 09:20:04)
何年振りかで油彩画を始めます。手始めに古いキャンバスをつぶして描くつもりですが、ルツーセを塗って、指触乾燥後、チタニウムホワイトを塗って下の絵をつぶそうと思います。この方法でよろしいのでしょうか。ルツーセは何かで希釈した方がよいのでしょうか。また他によい方法があれは教えて頂きたいと思います。よろしくお願いします。
ルツーセの使用について
Urak さんのコメント
(2007/11/12 02:30:58)
前の絵の凹凸が気になるようならサンドペーパーなどで削ります。
ルツーセはメーカーによって濃度が異なりますが、レンブラントなど合成樹脂ベースのものはペトロールで倍に薄めるくらいが丁度良いです。ダンマルなど天然樹脂ベースならテレピンで希釈します。触指乾燥した時にツヤが引けてべたつかない場合は薄めすぎで下層との接着が弱くなります。
ルツーセの使用について
エイビー さんのコメント
(2007/11/14 19:55:04)
ご丁寧に説明頂き感謝します。早速試したいと思います。ありがとうございました。
油絵の光の表現方法について
悩める子羊 さんのコメント
(2007/11/15 18:29:30)
こんにちはです
質問なんですが、太陽や照明光のような輝く色を表現するにはどのような方法を用いればいいのでしょうか?
例えば、夏のきらきら輝くような川は、川自体キレイに輝いていますが、更に太陽光できらきらと光ってるところがあります。
白の濃度を変えたり、油を入れて照からしたり、周りを暗い色をにして白系の色を強調させるような方法では、自分の思ってるような光り輝くような光を表現できません。
光の輝きをうまく表現する技法や画材はないでしょうか?
油絵の光の表現方法について
Urak さんのコメント
(2007/11/17 07:36:30)
油絵具の白は色の温度で言うとやや青味がかった冷たい色合いなので、そのまま使うと太陽光の表現に結びつきにくいかと思います。特にチタニウムなどは粉を吹いたようになります。白色絵具を多めに(溶き油を少な目に)、ほんの少しだけ黄〜赤系統の絵具を加え、絵具をあまり伸ばさずに置くようにすると暖かい光の印象になるかと思います。もちろん明暗のコントラストや隣り合う色によっても見え方が変わるのは言うまでもありません。
arigatougozaimasita
悩める子羊 さんのコメント
(2007/11/19 22:28:51)
urakさん,adobaisuwo,arigatougozaimasita.
itido,tameshitemimasu
油絵の具、マツダスーパーと普通のマツダの違いについて。
ツオルン さんのコメント
(2008/02/11 23:33:36)
記憶が定かではないのですが、
以前、マツダの絵の具工場に見学にいった際、工場の方が
「普通のマツダ絵の具を2年間寝かして、もう一度練り直したものが
マツダスーパー絵の具になるのじゃよ。ふぉふぉふぉ。」
と、言ってたよーな。。言ってなかったような。。気がします。
もし、それが本当だったとしたら、マツダスーパーと普通のマツダって
中身はそんな変わらないんじゃ・・・・? 2年間寝かしただけで
そんなに色が変わるものなのでしょうか? 経営戦略??
どなたか、その変に事情に詳しい方、教えてください!!(><)
わたしも、マツダの工場見学行きましたッ!
TAKE さんのコメント
(2008/02/21 20:25:35)
こんにちは、ツオルンさん。
わたしはマツダ油絵具愛好家のTAKEです。
わたしも工場見学に行きましたッ!
工場長が愛嬌のある変なキャラクターだったので、
話の内容はよく覚えていないのですが。。(笑)
スーパー油絵具については何年か寝かせておくと
オイルと顔料がよくなじむようなお話しをされていたことは
よく覚えています。
見学の折、カタログを頂いたのですが、
これによるとスーパー油絵具はポッピーオイルで練ってあるため
酸化しても変色しないそうですが、
専門家用油絵具はリンシードオイルで練ってあるため酸化すると
黄変するそうです。
そもそも使用している顔料自体が、全く別物みたいですね。
工場に直接、質問してみるのもいいかもしれません。
でもポッピーオイルで練っているメーカーって、
マツダ以外にないんですよね。
絵が黄色く変色するのは嫌だから、わたしはマツダの
スーパー油絵具を使わせていただいています。
RE: マツダスーパーと普通のマツダの違いについて。
管理人 さんのコメント
(2008/03/02 15:07:33)
こんにちは。
> 2年間寝かして、もう一度練り直したものが
それは熟成の工程であろうと思います。ホルベイン工業の『絵具の科学』P.135以降を参照されると、いかに大切であるか納得がいくと思います。
なお、熟成期間などは、顔料によっても異なるかと思います。また、スーパーと専門家用絵具でけっこう色味が違うと思われるものもあるので、全色が同じ顔料というわけではないと私は思っています(実際はどうだか存じませんが)。もしかしたら、特定の色を例に説明されたのもかもしれません。
いずれにせよ、商品の価格が、原材料のコストだけで決まるというわけでもありませんので、実際なんらかの工程が追加されているなら、原料が同じでも、価格に差があるのは当然であろうと思います。
それにしても、マツダ、スーパーオイルカラーは絵具のラベルに顔料入手先まで記されている点が、非常に面白いですね。個人的にはこのラベルの部分に追加料金が出てもいいくらいです。顔料名もいいですね。例えば、黒などは、ピーチブラックなら「桃核炭」、ランプブラックは「油煙」、アイボリーブラックは「骨炭・リン酸カルシウム」と書かれており、実際に桃核炭なのか、と感動を憶えます。昨今では珍しいケースではないでしょうか。他社の黒絵具のラベルを見ると、違いがまるでわからないものが多いですし。
展色材が全色ポピーオイルというのは、賛否ありかと思います。他社の絵具製造に携わる方と話しても、意見の分かれるところです。リンシードオイルの方が乾燥が速く、丈夫な画面を作るため、作品の長期的な耐久性を考えたり、または黒など乾燥の遅い絵具にはリンシードオイルの方がよいのではないか、とも考えられるわけですが、しかし、様々な絵具メーカーがあって、ユーザーがその中から選ぶわけですから、いろいろなものがあっていいとは思いますが。
なお、最近の絵具はポピーではなくサフラワーオイルを使用しているものがほとんどだと思いますが、おそらく原料の価格はポピーオイルの方がずっと高価だと思われます。ホルベインなどは、白絵具にポピーオイルを使用したものとサフラワーを使用したものの両方が出ていますが、けっこう価格に差がありますし。
なお、私は一ユーザーに過ぎないので、製造上の内情に詳しいとかいうと、全然知らないので、以上の文章はそのつもりで読んでもらえれば思います。
ツオルン さんのコメント
(2008/03/14 21:48:31)
>> 管理人さん TAKEさん
コメントありがとうございます。 胸につかえていたものが
少しすっきりしました。 やはりマツダを寝かせただけでマツダスーパー
になる訳はないですよね;
一応工場長に電話する機会があったらついでに確認しておこうと思います。
ところで、私は新宿美術学院という予備校にいた頃に授業で工場見学に行ったのですが、
もしかしてTAKEさんも同じ予備校だったりしますか?
ビンに保存
まさ さんのコメント
(2009/09/10 21:46:39)
昔の人は、顔料を油で練ったものをビンに保存していたと思うのですが、私もそうしたいと思い、コールドプレスドリンシードで錬ってビンに入れ、水で蓋をしましたが、顔料によっては、分離して油が浮いてきました。描くときも、水が混ざってないか不安です。油でふたをするか、なにかで落し蓋をすればいいのでしょうか?昔の人は、ゆるめに錬っておいて、ビンから直接描いたこともあったと聞いたことがあります。ビンに保存されてる方や、そのような事に詳しい方がいましたらぜひお願いします。
「筆の洗い方」
高橋 さんのコメント
(2009/09/19 14:45:10 - Web)
意外と知られていない[筆の洗い方]についてご案内させて頂きました。
ご参考になれば幸いです。
http://www.tawarayakobo.com/10.gazai/material/guide/mori/fude-arai.html
RE:ビンに保存
管理人 さんのコメント
(2009/11/19 00:25:30)
私はビンに保存したりしていないので、的確な回答ができるかどうかわかりませんが、レスが付かないので回答しますと、市販の缶入りの絵具のように、ビニールを表面に貼り付けて、表面の乾燥を防ぐというのはどうでしょうか。
なお、油絵具に限らず、顔料が下に沈んで、上の方に媒材が浮き出てくるのは、よくある普通の現象と言えるでしょう。市販の缶入り絵具でも、多少は油が浮いていることがほとんどです。
私の経験上では特に乾性油と顔料を純粋に練ったものは、より油が分離しやすいと感じます。手練りの場合は油も多目に含まれているでしょうから、余分な油が分離しているとも言えます。さらにコールドプレスドオイルは流動性が非常に高く、他の乾性油よりも分離しやい印象があります(だからと言って、オイルだけで練るのが悪いとか、コールドプレスドオイルが悪いとかそんなことではないですけど)。
ところで、「昔の人は、顔料を油で練ったものをビンに保存していたと思うのですが」と書かれていますけど、他にも保存方法はいろいろあったと思いますし、そもそも現代のような折りたたみチューブがあれば、昔の人もやっぱりそれを使うような気もします。
まさ さんのコメント
(2009/11/19 12:31:51)
管理人様、回答ありがとうございます。自分のイメージは、あらかじめ溶剤を含むトロトロした、たれない程度の絵の具を作って、ビンに入れ、すぐ描ける状態にしておくという感じです。練り合わせ材は、サンシックンド、樹脂、コールドプレスド、ラヴェンダー等を考えています。あまりサンシックンドや樹脂を入れすぎると長期保存が難しそうですが。出来れば、オーバーファットリーンの法則に従うため、ラヴェンダーの濃度が違うビンを何種類か用意する。また、シルバーホワイトとの混色のパターンを3種類ほど作っておく。そこまですれば、莫大なビンの数になって、かえって使いずらいかも。今は、ラピス、マラカイト、マダーレーキなどの天然物にこだわって、実験的に、抽象画を描いていますが、描くときにそのつど練っています。よく熟成期間が必要だといいますが、支持体の上で熟成するという考えではだめなのでしょうか?練ってからすぐ描いても変わらないように思いますが。
まさ さんのコメント
(2009/11/19 12:58:22)
すいません、追加します。ビンのフタは、ビンの上を切って、旋盤で内径にあう丸いフタを作って落し蓋にしようかと思います。まあそこまでするのが手間だったら、ビニールにしますが。実際に、コールドプレスドだけで練ってビンに入れてみたのですが、トロトロにしようとするとかなり薄くなってしまうので、サンシックンドと樹脂の必要性を感じました。想像の範囲なので、やっぱりチューブに入れるのが使いやすいということになるかもしれませんが。今は、絵をバリバリ描いているわけではなく、仕事の合間に、いろんな鉱物を砕いては、ちょこっと塗ってみたり、サンシックンドしたりと準備段階です。
管理人 さんのコメント
(2009/11/24 22:32:37)
なかなか面白そうですね。しかし、多くの枚数を制作したり、大画面を制作したりするなら能率が上がるかもしれませんが、そういうわけでもない様子ですので、どれぐらいメリットがあるか疑問ではありますけど。
中世のテンペラ画や写本装飾のような作風でしたら、あらかじめ色の濃淡などに合わせて準備しておくと有効かと思いますが、それ以降の油彩画のようなものになってくると、色の階調やら透明度、質感等、無限のバリエーションを必要としたりするので、パレット上でその都度混ぜあわせる方が効率的なんじゃないかと思ったりします。それに油絵の場合は部分的に艶が足りなかったりなど、いろいろイレギュラーな状況が発生し、結局、ビンから取り出してそのまま塗れるわけじゃなくて、頻繁にパレット上で何らかの調整を迫れるのではないか、という気がします。
ファットオーバーリーンの件ですが、以前にも書きましたが、ファットオーバーリーンは非常に大事ですけれども、極端に縛られすぎると自由な筆運びに支障をきたすような気もします。そもそも画面全体で考えても、ほとんど一回の粗塗りで終わる箇所もあれば、何度も重ね塗りしたり、書き直したりする箇所もありますし、厚い鉛白でインパストした場所もあれば、黒のように乾燥性が非常に悪い上に酷い艶引けが起こるような場所もありと、そういうのが油彩画でしょうから、製作工程に合わせてファットオーバーリーン対策のビンを用意してもとても太刀打ちできないというか、手間に比べてあまり意味がないと思わざるをえません。以前にも書きましたが、ファットオーバーリーンは、その法則を頭の中で覚えておけば、自然と無茶な絵具の使い方をしなくなって、全体の崩壊みたいなものが防げれば、それぐらいでも充分ではないか、と思っています。
しかし、どんな作品を描いているかにもよるので、結局、ご自身の制作スタイルに合わせて、相応しければ採用するという感じでよろしいんじゃないでしょうか。ちなみに、余計なお世話かもしれませんが、鉱物を砕いた顔料なら、油彩画よりも、アラビアゴムや膠で塗る方が遙かに美しくなりますよ。とくにマラカイトなんかは、ただ塗っただけのものでも、あまりにも綺麗でいつまで眺めていても飽きません。
まさ さんのコメント
(2009/11/26 00:34:01)
今、マラカイトを、ホルベインのラビットスキンでといて紙に塗ってみました。まだ完全に乾いてない状態ですが、顔料本来の色味が出て、きれいという感じです。痒半紙などの無色透明な膠がほしいところです。ついでに、油絵の上に、にんにくの汁を塗って、マラカイト、ラピスラズリを膠で練って塗ってみました。とりあえずは塗れたけど、すぐゲル化してきれいには塗れず、しっかり定着するか不安です。あまりメリットも感じられず、素人には向かないと思いました。サンシックンドリンシードを作っていますが、水を使わない方法でやってます。ラングレの本に、にんにくを一かけら入れて、水と一緒に煮立てると書いてあったので実際にしてみました。ガラス粉や獣炭も入れるとありましたが省略しました。コールドプレスドリンシードは、食用のフローラ社製です。ガスではなく熱ヒーターで、水を継ぎ足しながら2時間ほど煮て、最後は水分を完全に飛ばしました。2,3日置いて、にんにくの成分が下に沈殿したところで、幅広のお皿に薄く延ばして、直に太陽光にさらします。ねっとりしてきたら少しずつ継ぎ足します。夏だとすぐ膜が張ると思いますが、今の時期は都合がいいようです。にんにくを入れてみた方は、入れてないのと比べると、まろやかさが増したというか、なんとなく違うとろみがあるようです。香ばしいし、結構気に入ってます。水と混ぜるサンシックンドも平行してやってますが、この時期、水に溶け込んでなかなか粘土があがらないようです。小まめに手間をかける事が出来、多少膜が張ることに目を瞑れば、水を使わないほうがメリットがあるように思いますがどうでしょう。鉱物顔料は、ラピスラズリ、マラカイト、辰砂、オーピメントを塗った事があります。オーピメントは、管理人さんのように、ャフオクで原石を購入して砕きました。潰す時、カミキリムシのようにぎーと鳴き、樹脂を含んでいるのか、粘り気があります。猛毒と聞いてたのでマスクをして、手洗いは、念入りにしました。黒の上に塗ってみたのですが、かなり被膜力もあり、乾燥も速く、使えそうに思えました。横にカドミウムイエローを塗ってみると、さすがに地味なイエローオーカーに見えたけど逆に言えばカドミウムイエローは浮いてる感じです。現在では使用禁止と聞きますがどうなんでしょう。気といえば、フェルメールが使ったと思われるリ−ドティンイエローも試してみたいです。ところが、私は海外通販は個人輸入代行を通していますが、毒性の物は、輸入できないとの事です。みなさんもそうなのでしょうか?辰砂は、日本画の白を練って、リノキシンで購入した、ドラゴンズブラッドや、マダーレーキをグラッシしました。ドラゴンズブラッドは、まさに血の滴るような感じできれいですが、なかなか乾燥しないようです。お金さえあれば、ダイオプテスなどの鉱物も購入したいところですが。アズライトは、鉱物も顔料も高くてなかなか手が出ません。ナチュラルピグメントのファイングレードは購入しましたが、日本画の顔料のほうがグレードがいいようです。ラピスラズリは、顔料が高く、探せば安い原石やあられがあるので、精製のし甲斐があります。最近仕事も減ってきてるので、暇に任せてウルトラマリン精製にはまってます。これで商売したほうがいいんじゃないかというほど、仕事は減っています。鮮やかな青が取れたところで、いい絵が描ける訳ではもちろんない訳で、そういう不安を抱えながらも急がば回れといいきかせながら、こつこつやっていこうと思います。
「画材&技法 全般 (19)」へ続く。