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.技法書全般


スレッド作成 : 管理人さん
 (2000/7/17 03:35:08)

技法書全般についての問題を扱う掲示板です。
いろんな技法書で使われている専門用語でわからないものがあるとか、このような資料が載っている技法書を探している、というような質問を書いたりするところです。


一応、

管理人 さんのコメント
 (2000/12/10 04:47:30)

一応、このサイトでは、個人がどういう姿勢で絵に取り組もうがそれは個人の自由なので、徹底的に技法書を研究するなり、材料にこだわってみるなり、それは徹底的にやって欲しいし、この掲示板ではどんな偏った話でも制限するつもりはないです。
むしろそれが出来る環境でなければと思うのですが、しかし初心者の人もたくさん来るんで、一応言っておかねばならないような気もして書いて置くんですが、僕はそんなに詳しく研究したわけではないんですけど、ラングレやデルナーの本に書いてある通りやっても、昔の絵のようにはならないというのは良く言われることですよね。あくまでも参考程度と思って読むといいです。もちろん、僕のページも、全部が全部正しいことが書いてあるわけではないんで、その程度のものだと思って読んでください。実際、自分で読み返してみるとヤバイところが山ほどあるんですよね。まあ、こんなもんか、と思って直してないですけど。
結局、一番いいのは、実物の絵をたくさん見ることだと思います。バロックの絵が沢山あるヨーロッパの美術館で絵を見るのが一番かも。しかも一回美術館に行って終わりではなくて、毎日通うといいかもしれません。美術学校でも古典技法をやってるところはあるでしょうが、うそっぽい絵の周りで勉強するよりは、美術館の中に居た方がよっぽどマシなんじゃないだろうか、と思うんですけど。本当にすごい美術館の中に居ると、本を読まなくても、実習しなくても、ただ見ているだけで、絵が上達するかも。
なんか、技法書ばっかり読んでる人いるじゃないですか。技法書読みまくって手順にこだわって描いた人の絵よりも、本物を見てあとは直感で描いてる人の方がよっぽど自然な仕上がりになってますからね。やはりここは藤田由香のようにフレスコ画を油絵具で模写して「やっぱりテンペラでやれば良かった」などと言い出すようなアバウトさも必要ではないか、と思うんですけど。藤田先生にはいろいろ昔の絵の話も聞きましたが、今思い出してみると、そんなに正しいことばかりでもなかったです。正しい=良い絵というわけでもないですからね。あとはいくら細部の手順が正しくても、全体がウソっぽかったら、やはりうそっぽい絵になってしまうでしょうね。


探し物&洋書

管理人 さんのコメント
 (2001/05/05 16:05:47)

以下の書籍を探してます。図書館とか、どっかにあったらおしえてください。
テオフィルス「さまざまの技能について」森洋訳
森田恒之訳「シュトラスブルク手稿」

-------------------------------

それと「技法書の紹介」では、洋書も紹介していこうと思っています。現在掲載しようとしているのは、以下のものです。

・Materials and Techniques of Medieval Painting
 D.V.Thompson

・Painter's Methods and Materials
 Arthur Pillans Laurie

・Medieval and Renaissance Treatises on the Arts of Painting
 :Original Texts With English Translations
 Mary P.Merrifield

他に載せた方がよいものがありましたら、このスレッドに書き込んでください。基本的に英訳があるものは、英訳の方を取り上げます。


Recommended reading

UNI さんのコメント
 (2001/05/06 16:01:48)

以下に記載したラルフ マイヤーの本は非常に有名な本ですので、紹介されるとよいと思います。

The artist's handbook of materials and techniques,Ralph Mayer,New York, N.Y., U.S.A. : Viking, 1991



RE:Recommended reading

管理人 さんのコメント
 (2001/05/06 23:49:22)

UNIさん、

さっそくリアクションありがとうございます。
なんとなく返事が来なそうな話題だと思って心配してたんですが。

他の方も何かありましたら、お願いします。


洋書

かわもと さんのコメント
 (2001/05/07 13:31:02)

私の先生が紹介してくれた本ですが...
OIL PAINTING SECRETS FROM MASTER by Linda Cateura
(WATSON_GUPTILL PUBLICATIONS) ISBN 0-8230-3279-5

ARTISTIC SECRETS TO PAINTING tonal values by Alex Kedzierski
(NORTH LIGHT BOOKS) ISBN 0-89134-925-1

特に前者の本はペインティング時の具体的なアドバイスが書かれていて良いと思います。

あと余談になりますが、前にアマゾンから買っていた本でこんな題名の本なのですが、
THE MATERIALS OF THE ARTIST AND THEIR USE IN PAINTING with notes on the techniques of the old masters
(表紙に男の絵描きがいてこちらを見ている...本の厚みは3.5センチ位)これが英語の構文じたいさほど難しくはないのですが、何せ読むには膨大なページ数で、この日本語訳があったらどんなにいいだろうなんてずっと思っていたのです。そうしたら何とこれって、管理人さん推奨のマックスデルナーの「絵画技術体系」だったではありませんか!!MAX DOERNERのラストネームをデルナーと読めていたらもっと早くに日本語訳を手にいれていたのにと、自分ながらあきれました...それにしても、あの長ったらしい題名からあれが絵画技術体系となるなんて、やっぱり想像つかないです。オリジナルの本も長いドイツ語なのでしょうか...


洋書

まつかわ さんのコメント
 (2001/05/07 20:40:52)


かわもとさん、

これはどうも。
せっかく盛りあがってきたので、もうひとつ追加。

Practice of Tempera Painting
D.V.Thompson


訂正

かわもと さんのコメント
 (2001/05/08 02:35:49)

先のコメント内、本の題名で一箇所訂正させて下さい。
FROM MASTER ではなくFROM 「A 」MASTER
正しくは、
OIL PAINTING SECRETS FROM A MASTER です。
失礼しました。


Icon painting

UNI さんのコメント
 (2001/05/08 05:01:46)

この云は償井になってるので秘返が譎しいと房いますが、v褂gに俐祇垪吉でのアイコン┘ぅ灰鵤剳恬に亊わっている广宀が、亟寔とイラストを謹く聞って、屶隔悶の喘吭からテンペラの室隈、邦來の署沖x'り返隈と嗟來の署沖x'り返隈の烙いをそれぞれ掲械にわかりやすく寤苧してあります。もしも硬{覲ネどで刪かけたら償v寃Qットの匯rsです。

The technique of icon painting / Guillem Ramos-Poqu┴, Harrisburg, PA : Morehouse Pub., c1990


UNI さんのコメント
 (2001/05/08 05:04:42)

mojibake shimashitanode, saido okurimasu.

The technique of icon painting / Guillem Ramos-Poqu, Harrisburg, PA : Morehouse Pub., c1990



RE : Icon painting

まつかわ さんのコメント
 (2001/05/09 02:21:22)

UNIさん、

文字化けしてますが、なんとなくわかりました。
なんで急に文字化けしたんでしょうね。
こっちのJcode.plでもおかしくなってしまったのかな。
まあ、化けたって気にしないので、また書き込んでみてください。あとは、英語で書いてもたぶん、このサイトに来てるひとはみんな読めると思いますよ。


みなさん、どうも。

管理人 さんのコメント
 (2001/05/22 07:06:11)

とりあえず、教えていただいたもので、読んだことのなかったものは、注文してみました。他にも何かあったら、引き続き書き込んでください。英語以外のものでも構いません。


とりあえず、

管理人 さんのコメント
 (2001/07/08 06:48:41)

ご紹介いただいた上記の技法書ですが、だいたい入手してみました。

・The artist's handbook of materials and techniques,Ralph Mayer」
まだちらっとしか見ていませんが、なかなか素晴らしそうな内容でした。というかか、こんないい本があったのを今まで知らなかったとは、という感じです。ハードカバーなんで若干高いですが、ペーパーバックなんかで読むよりも読みやすそうです。

・OIL PAINTING SECRETS FROM MASTER by Linda Cateura
・ARTISTIC SECRETS TO PAINTING tonal values by Alex Kedzierski
は初心者向けの本として紹介できそうですね。どちらかというと、Linda Cateuraさんの方が好きです。

・The technique of icon painting はまだ未入手です。


探してます

mogumogu さんのコメント
 (2002/02/08 22:31:56)

たぶん新技法シリーズで、幻想画の描き方という本。
それから田中真固という画家。
探しています。何か情報があれば下さい。
お願いします


RE:探してます

管理人 さんのコメント
 (2002/02/18 05:29:27)

mogumoguさん、こんにちは。

どうも知っている人はいないみたいですね。
もし新技法シリーズなど美術出版のものであれば、美術出版のホームページできます。
http://www.bijutsu.co.jp/
と言いつつ、試しに検索してみましたが、それらしいものはありませんでした。
あとは、直接出版社に問い合わせてみるしかなさそうですね。

美術出版社グループ ART LOCO


mogumogu さんのコメント
 (2002/02/19 13:27:37)

管理人さん、コメントありがとうございます。
な、なんか寂しいものを感じますね・・・。誰も知らないんだな〜って。


国会図書館HPで調べてみました

karu さんのコメント
 (2002/02/19 19:44:48 -
E-Mail)

はじめましてkaruといいます。
>mogumoguさんへ
タイトルが違うようです。多分これ↓かな?

幻想画の発想と表現  近藤正治‖著
出版者 :美術出版社
出版年月:1978.12
資料形態:133p  27cm  1800円
シリーズ名: 新技法シリーズ  
副書名:Nグループにおけるシュールリアリズム手法による絵画指導法 編集・制作:ケンプランニングルーム

絶版の本は国会図書館HPから検索できます。
http://webopac2.ndl.go.jp/
古書で見つけるしかないでしょうね。
タイトルが違ってると思ったのでキーワードで検索しました。


油絵を解剖する

karu さんのコメント
 (2002/03/03 15:09:27)

油絵を解剖する
修復から見た日本洋画史
歌田眞介 著
NHKブックス
定価1020円+税
これは今年出たばかりの新しい本です。
油彩技法に関して重要な記述があるので技法書としてご紹介しておきます。
ここの方はご存じかと思いますが著者の歌田先生は修復家で高橋由一研究の第一人者です。
現在は東京芸大文化財保存学保存修復(油画)研究室教授兼芸大美術館館長でもあります。
価格も手頃で読みやすい新書サイズ。まだざっとしか読んでいませんが内容もかなりいいです。


こんな技法書を見つけました。

ゼレアー さんのコメント
 (2002/04/20 21:27:59 -
E-Mail)

はじめまして。以前より何度か、このサイトを訪問させていただいている者です。画材や技法に対する、管理人様の情熱がひしひしと伝わってくるサイトの内容と構成を目の当たりにするたびに、自分自身の勉強不足を痛感し、日々の制作活動(画家を目指しています)の励みにもなっています。ありがとうございます。
そうした思いもあって、掲示板への書き込みもなかなかできなかったのですが、今日、近くのある本屋に立ち寄ったところ、今まで見たことのない、真新しい技法書を見つけて、さっそく買ってきたので、ぜひお知らせしたく、思い切って書き込ませていただきました。
『画家のための処方箋』(ロバート=マッセイ著、山添耕治訳)というタイトルの本で、サイズや地塗り塗料、絵具を自製する際の具体的な処方が、材料の配合比とともに数多く紹介されています。すでに見かけた方もおられるかもしれませんが、2002年4月30日初版発行とのことで、できたてほやほやの真新しい本のようです。
ご参考までに紹介させていただきます。
(間違えて、フリートーク掲示板に書いてしまいました。あと、翻訳された山添さんのお名前の漢字を間違えてしまいました。申し訳ありません。)


画家のための処方箋

管理人 さんのコメント
 (2002/06/15 20:07:56)

ゼレアーさんご紹介の、「画家のための処方箋」ですが、
↓出版社のページに、すこし内容が載っていますね。

http://www.creates-k.co.jp/books/664_4.htm


最近読んだ本。

管理人 さんのコメント
 (2002/08/26 16:44:29)

歌田眞介著「油絵を解剖する―修復から見た日本洋画史」(NHKブックス)買いました。読みました。
内容とはあまり関係ないですが、「同じ絵が同じ壁にいつも掛けてある美術館があって成り立つ体験であった」(P.18)という文章に共感しました。
これは大事ですよ。ヨーロッパの博物館は画家や芸術家、デザイナー、その他の人たちが勉強できる場所だとすると、日本の博物館は単に見世物興行をやっているだけ、という気がしないでもないです。

ベティ・エドワーズ著『脳の右側で描け(改訂新版)』を読みました。
左脳と右脳がどうこうとか、心理学とか、個人的にはべつにどうでもいいことなのですが、後半の実践的な解説はイイ感じです。
ネガティブスペースを描画するとか、角度と比率の測量方法とか、人物の顔のデッサンの仕方は具体的で、初心者にも上級者にも良い教科書のなりそうです。デッサンがうまくいかない人は読んでみるといいかもしれません。


絵画技法書抄

miyabyo さんのコメント
 (2002/09/11 05:00:07 -
E-Mail)

私は、ラピスラズリの研究にしばらく没頭したことがあります(『ラピスラズリを顔料にするにあたっての若干の考察』1987年)。たまたまそのおり『ド・マイエルン手稿』に興味をもち、試訳をしたり、その周辺を調べたりしているところです。ここ20年ほどの間に入手した文献(年内に立ち上げるHPに公開予定)の中から、ほんの一部ですが以下ご案内します。

●Eastlake, C. L.,“Materials for a History of Oil Painting”, London (1847-86) 後に改題、“Methods and Materials of Painting of the Great Schools and Masters”, 2vols.Dover(1960).
 イーストレーク『油彩画史に関する史料集』は、vol. 1は様々な原史料を引用しながら特に中世から17世紀までの絵画技法・材料の歴史を辿っており、なかでも『ド・マイエルン手記』からの引用が多い。vol.2は様々な小論文から成る。

●Berger, E.,“Beiträge zur Entwicklungsgeshichte der Maltechnik”, 5vols, Münchn, 1897-1904.改訂版 4vols.(1901-12),Sändig(1975-79:但し、私のは、vol.1 1986、vol.2 1982、vol.3 1984、vol.4 1986).
復刻改訂版は、初版の第1巻と第2巻が、合本になって第1巻に納められており(但し、頁は変わらず)、内容は、vol.1 古代、vol.2 中世、vol.3 ルネサンス以降、vol.4 フレスコ画。vol.2には『シュトラスブルグ手稿』全文が、またvol.3には『ド・マイエルン手記』と対独語訳付きが含まれている。

●『シュタラスブルグ手稿』1400年代説ベルガー 1325年以前説イーストレーク
アルプスを境として初期絵画技法書の南方の雄がC・チェンニーニの『絵画術の書』なら、それに匹敵する北方の技法書はこの『シュトラスブルグ手稿』になろうか? この書は1870年に焼失し、ロンドンナショナルギャラリーにその写しがあるのみ。かろうじて残っているその写しは、イーストレークが『油彩画史に関する史料集』を執筆中に、参考にするために写しを取り寄せたものだった。
手稿は3部に分かれており、第1部ハインリヒ・ヴォン・リューベックの教えに基づく顔料の調合 第2部アンドレア・ヴォン・コルマルの写本装飾画 第3部顔料やワニスの調合及び適用と鍍金に関する断章。(※私は、現在半分ほど訳済)
1.Berger,E.“Beiträge zur Entwicklungsgeshichte der Maltechnik”,vols.2, Münchn, 1897-1904.
改訂版 4vols.(1901-12),Sändig(1975-79).
2.The Strasburg Manuscript, Alec Tiranti, London(1966). 原文と英語の対訳付。

『ド・マイエルン手稿』(1620-46) Sloan Ms. 2052及びSloan Ms. 1990
 ※私がラピスラズリを作るときに、『ボローニャ手稿』や『ル・ベーグ手稿』と共に非常に参考になった史料である。ド・マイエルン(1573-1655)は、英国のジェイムス一世及びチャールス一世に仕えた著名な臨床医師であり、高名な化学者でもあった。本手稿は、様々な分野にわたるメモであるが、特に絵画に関する事項が多く、現在公刊されているものもその部分に限っている。ただし、決定版はいまだない。かってジャック・マロジェは「しかし、ド・マイエルンは、われわれには物足りない。彼はしばしばあまりに簡潔に過ぎ、肝心のところは書き流しているといった具合で、このテキストは人を混乱させる」と不満を述べているが、単なる顔料の処方にとどまらず、彩色法や当時の大家リューベンスやヴァン・ダイクなどの技法上の発言を書きとめた手稿であり、又単に聞き取るだけでなく化学者として追試をしたり、ときには意見や評価を記したりと、技法史に異彩を放つ手稿である。(※私は、現在30%ほど訳済。原文が、当時の英語、ラテン語、仏語、独語で書かれているため難儀している。)
1.Berger,E.“Beiträge zur Entwicklungsgeshichte der Maltechnik”,vols.3, pp. 92- 410, Münchn, 1897-1904.改訂版 4vols.(1901-12),Sändig(1975-79).
2.Van de Graaf, Johannes Alexander,“Het de Mayerne Manuscript als Bron voor de Schildertechniek van de Barok”, Utrecht 1958(Mijdrecht:Drukkerij Verweij,1958)
 V.D.グラーフ『バロック絵画技法の原典ド・マイエルン手稿』(原文はオランダ語)
 『ド・マイエルン手記』研究に必須の論文。ただし、研究対象が絵画材料や技法に限定しているために、手記の全体像がわかるベルガーの翻刻は手放せない。博士号学位取得論文。
3.Faidutti, M. / Versini, C. ,“Le Manuscrit de Turquet de Mayerne”, Audin Imprimeurs Lyon (刊年無)
 構成がベルガーと一部異なっており、しかも内容が重複しているところがある。
 原本には発刊年はないが、書籍や論文の参考文献一覧によっては、1968年、1974年、1975年など記してあるものがある。以下数例記す(だたし、ほとんどは未記入又は「刊年無し」)。

●Hiler, Hilaire, “Note on the Technique of Painting”, (1934)1st edt. London, rev. edit., faber & Faber, 1954, 1957. 全346頁。当時英国以外でもかなり読まれた技法書。古代からルネサンスまでの絵画技法を20頁程で概観し、支持体、下地、顔料、展色材について処方を付して詳述。アトリエでの留意すべきこと、画筆、各絵画手法(テンペラ画、フレスコ画、水ガラス絵等々)又、絵の管理法についても触れている。のちの“Paintig Techniques & Materials”, Ca Research Pub. Co. (1945), Coles, 1979.は、この書で略述した各絵画手法に力点を置いている。
●Maroger, Jack, “The Secret Formulas and Techniques of the Masters”, New York 1947 (Hacker 1979) ジャック・マロジェ『巨匠たちの秘伝処方と技術』
 この書の圧巻は、ファン・アイク兄弟が油絵に使用した溶油はエマルションだとした点にある。
●Kay, Reed, “The Painter’s Guide to Studio Methods and Materials”, U.S.A 1982
原題The Painter’s Companion (1962)を増補改訂の際改題したもの。
『アトリエでの処方と材料に関する手引き』リード・ケイは当時ボストン大学の教授。他のラルフ・メイヤー、マックス・ディルナー、クルト・ヴェールテ、などからすると288頁とやや小冊子だが、実践書とでも言うべき性格の書で、失敗しないためのヒントが多い。
●Havel, Marc, “La technique du tableau”, Dessain et Tolra, Paris 1974(仏語)
 マルク・アヴェル氏は、当時ルフラン社の技術者で、メディウム・フラマンとヴェネツィアン・メディウムを開発したことで有名。『ド・マイエルン手稿』からの引用もあり。
●Mayer, Ralph,“Painter’s Craft”、Penguin Books 1979
 この書は写真も多く、同著者の有名な“The Artist’s Handbook of Materials and Techniques”の理解を助ける。 特に地塗り、絵具作り、ニス塗りなどの項目は、わかりやすい。
●Mactaggart, Peter & Ann, “Practical Gilding”, Mac & Me Ltd. 1984
 箔置きに興味のある方には有益。
●Gottsegen, Mark D.,“A Manual of Painting Materials and Techniques”, Harper & Row, New York 1987. 441頁 この書は、絵画技法書というよりは、アトリエでの作業マニュアル。画材の理解(毒性の問題も)とその処方、道具の使いこなし方、描いた絵の保管方法とその記録方法といった部分にも配慮した構成になっている。

(絵具の自家製法)
●Thièle, Ivan G.,“Préparation des couleurs, des vernis et des toiles”, Paris, 1935(仏語)
 この書(『顔料、ワニス、画布の作り方』とでもしておこう)は160頁ほどの小冊子ではあるが、画布への膠塗り・地塗り、顔料別絵具の作り方、ワニスの調合などが、単なる概説に終わらず、その配合比をも公表してあるので、手作りを望む画家には有益。
●Thomas, Anne Wall,“Colors from the Earth −The Artist’s Guide to Collecting, Preparing, and Using Them”, New York Van Nostrand Reinhold Company(1980)
内容は、アメリカで採取できる天然土系顔料(黄、赤、茶、緑)の採取方法、下準備、絵具・インク・パステル等の調合法など。

(蜜蝋画)
●De Caylus, C. / Majault, M. –J.,“Mémorie sur la peinture à l’ encaustique et sur la peinture à la cire”, Genève et Paris (1755), (revised & enlarged 1775), Rp. Minkoff, Genève, 1972(仏語)
『エンコスティック画と蠟画に関する覚書』ド・ケイルス伯 / M. J.マジョー(1755)
ド・ケイルス伯(考古学者兼銅板画家)/ M. J.マジョー(パリ大学医学博士)
 蠟画再発見又は考案の当事者による書。森田恒之氏の『絵具の博物誌』では、「この新しい考案をさっそく試みたアカデミー会員の画家もたくさんいたらしい。後年出た『覚書』改訂版にはそうした追体験記録が追加された」とある。
●Schmid, Hans.“Enkaustik und Fresko auf Antiker Grundlage”, München, 1926(独語)
(rp. Sändig Reprint Vaduz, 1986) 『古代の蠟画とフレスコ画の原則』
●Pratt, F. / Fizell, B.,“Encaustic, Materials and Method”, New York, 1949
 『蜜蝋画の材料と方法』絵画技法史研究家や画家の処方を紹介。蜜蠟画の技法が、当時の古代エジプト、ギリシャ時代でどうであったのか詳細はまだわかっていない。したがって様々な処方箋があり、それがこの書を構成している。

(日本語)
●寺田春弌『油彩画の科学』(初版1969年)改訂新装版 三彩社1975年
旧著「油彩画のファクチュール」ダヴィッド社を大幅に見直したもの。一時期芸大の授業に使用された。


上記「絵画技法書抄」内容について

miyabyo さんのコメント
 (2002/09/11 05:28:16 -
E-Mail)

 仏語、独語などの特殊記号が文字化けしたり、別の文字に変わっています。また、「蝋画」の項目の日本語で文字化けしているところは「蝋」の旧字です。
 蛇足ながら、歌田氏の『油絵を解剖する』は、確かに有益な情報を含んでいますが、私の知人の修復家によれば、青木茂氏と共同で調べた報告書『明治初期油画基礎資料集成』の青木氏の担当したその結果を踏まえずに書いている箇所が散見され、共著者として恥ずかしい内容だと評しています。


.技法書全般 (1)」へ続く。


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