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画材&技法 全般 (4)」からの続き。


画材&技法 全般 (5)


インクで下絵は後からにじむのか。

HPY さんのコメント
 (2001/08/01 16:48:17 -
Web)

油絵を始める前に下素描をするときに、インクを使うと後ほどにじみ出てまずい、という技法書を読んだことがあるような気がします。
実際に経験されている方はいらっしゃるでしょうか?

Newtonの黒や茶のインクの上にジェッソを一枚かけて、その上から油絵の具で描こうとと思っています。宜しく助言お願いします。(_o_)


インク!!

monga さんのコメント
 (2001/08/02 08:22:36)

HPYさんこんにちわ

キャンバスにマジック(これ多分商標名か)で下絵描いて、ホワイトかけて1週間ぐらいすると赤系統の色が滲んできたことがあります。マジックは黒でも何色かの染料を混ぜて黒に見えるようにしてあるので、こういう事になるようです。

「インク」は基本的には染料なので、赤系と緑系は特に染料が分離して滲みやすいようです。ただ染料には「黒」「白」というものは存在しないので、当然顔料が入っていると思いますので、上手く行くかもしれません。ホルベインの「インク」は「黒」はカーボン「白」は酸化チタンが入ってるみたいです。茶系統は「スペシャル・タイプ」の「ブラウン」は顔料タイプなので多分使えるでしょうが、普通色の茶系は染料なので駄目みたい。ニュートンはカタログ見てますが何も成分に付いては書いてませんけど「白」「黒」は同じ条件でしょうね。


インク〜耐久度実験はどうやって?

HPY さんのコメント
 (2001/08/02 14:47:26 -
Web)

mongaさんこんにちは!
例えが分かり易い!!!(^^)。コメントありがとうございます。

確かにマジック黒は時間がたったり雨にあたったりすると、紫系になったりいろんな色が入っているのが分かりますよね!そして赤は色が抜ける。
顔料系が不透明で染料系が透明・・・。ふむふむ。

切れ味がシャープなので素描するときにインクを愛用してます。
が、テンペラ・油の混合技法では、出だしでまず素描時のシャープさがなくなってしまうので、がっかり。それで、板にインク素描し、上に油・テンペラをのせて描きこんでいけたらと思いました。
にじむのならアクリルジェッソを薄くかければ、下素描は淡く見えるし、アクリルジェッソは横に強い被膜で、縦の浸透性が弱い(と思う)ので、上に出てこないんではないか、と思ってみました。

着色力やにじみ、被膜強度の耐久性について実験をしたことがまだないのですが、どういう感じにするのでしょう?野ざらしにするとか過酷な環境に置いて年月を早める(^^?)のかな。ドライヤーあてるとか。どなたか助言頂ければありがたいです。
(_o_)


滲みます。

サトミ さんのコメント
 (2001/09/08 01:13:01)

油絵の具というのは乾くと眼には見えないような微細な穴が表面にたくさん開いているのです。染料系の絵の具を塗った上から不透明な絵の具を塗っても、その乾燥した表面には微細な穴がたくさん開いているので、その穴を下に塗った染料系の絵の具(これまた顔料が微細なので)が毛細管現象で表面まで昇ってくるのです。ということでおそらくこの現象はインクとて同じであろうと思います。


油絵具の「つき」。

Sei さんのコメント
 (2001/09/08 23:15:34 -
E-Mail Web)

 初歩的な質問なので、ビギナーズの方に書こうかとも思ったのですが…。

 よく「絵具のつきが良い/悪い」ということを言われます。
 この、「つき」というのが、いまいちよく分かりません。
 単に、亀裂や剥離がおこっていないということ…ではないですよね。
 どなたか、御教示お願いします。 


テンペラ教えて!!

kurikuri さんのコメント
 (2001/09/11 03:58:13 -
E-Mail)

誰か私にテンペラのやり方を教えてください!!
大学で習ったのですが、忘れてしまいました。
どうか御願いします!!


ブリック さんのコメント
 (2001/09/16 00:08:05)

テンペラって技法書がいくつか出てるからそれを調べた方が速いのではないでしょうか。テンペラって言ってもいろいろありますよ。


絵の具ののり・・私見ですが。

HPY さんのコメント
 (2001/09/16 12:20:01)

> よく「絵具のつきが良い/悪い」ということを言われます。
> この、「つき」というのが、いまいちよく分かりません。

つきが良い悪い、というのは感覚的に使われているので、混乱するのだと思います。他の言葉を使ってみるとどうでしょう?

「発色・定着の良い悪い、絵の具がのる、のらない。」
地塗りをしない、1回する、何回もする。そうした画面に同じような技法で描いてみて下さい。他にも試しにテレピンだけで描いてみると、そのマチエールの脆弱さに愕然とします。リンシードだけで描くとぎらぎらとして上層部に絵の具が乗らない(はじく)。
鉛筆画でも「つき」の良し悪しはあります。鉛筆の粉がある程度重なると、それ以上はのらない。その時はいろいろ工夫してもっと鉛筆がのる方法を考えたりします。

後は実際に古今東西・他人の作品をたくさん見て目を養う。「絵具のつきが良い作品/悪い作品」というのが実感できます。私は絵の具のつきが良い作品は、テーマがなんであれ絵肌が美しく、見てるだけで堅牢性・安定性があることが分かり、安心します。それで「絵具のつきが良い作品とはどうしてできあがったのか?」と考えていくと良いのではないでしょうか?
絵で分からなければ、漆や木工彩色などの工芸、模型や壁の塗装からヒントを得ることもあります。


膠+オイル?!

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/19 11:23:38 -
E-Mail)

以前テレビで絹谷幸二さんが、膠と油を混ぜて使っているとおっしゃられていて驚いたのですが、どなたかこの技法詳しくご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。大変混ざりにくい膠と油をどのようにするのか、あちこちで調べているのですが分かりません。
 ワタクシは現在、日本画材を膠テンペラとして仕事をしています。よろしくお願いします


絵具の「つき」と「のり」。膠+油。

Sei さんのコメント
 (2001/09/20 22:27:52 -
E-Mail Web)

 HPYさん、いつも、お世話になっています。
 絵具の「のり」というのは、描画時に絵具をのせる場合に使う。一方、「つき」というのは、完成作品を観た時に使う。…というように考えているのです。
 すると、描画時に絵具の「のり」が悪くても、完成してしまうと、絵具は画面に「ついて」いる場合もあるわけで、「絵具が『ついて』いるとはどういうことなの?」ということで、質問したのです。
 結局は、実際に作品をいろいろと見ていくうちに分かるようになるのかも知れませんが…。 

 ぎんたさん、素人考えですが、油彩画の下地で「半吸収性下地(乳濁地)」というものがあり、膠水+石膏+油、という構成になっています。
 このサイトの「実技の入門コース:板の支持体を作る」に解説があります。また、『絵画技術入門』(美術出版社刊)にも、解説があります。参考までにどうぞ。


アバウトな質問でした

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/21 11:00:51)

レス有り難うございます。すみません、質問がアバウトすぎました。反省しています。膠+油というのは、あくまで地塗りはん物としてではなく、媒剤として、という意味です。Kurt Wehlteの「絵画技術書」に少しだけ出ています。「ねばねばした膠溶液を用意し、一滴ずつリンシードオイルを加えて乳化させていく」ーしかし同時に、「著しく困難」−とも出ています。まぁそれはやってみるので良いのですが、ここの過去レスに新岩はオイルの媒材で使うとなかなか乾きにくいと言うような事があったので、この場合もそうかな、と。あと他の岩絵具との兼ね合いとか・・もっと具体的にご存知の方がいらっしゃいますか?


糊+油

uni さんのコメント
 (2001/09/21 12:09:23)

膠ではないのですが、私はメチルセルロース(製本用の糊)を水でふやかした溶液とリンシードオイル、スタンドオイルその他を混ぜた物を媒材として白色顔料を練るのに使っています。マヨネーズを作る要領で少しずつオイルを入れていきますが、分離しやすいので、私はミルクシェイクを作る時に使うハンドミキサーを使っています。


ミキサーですか!

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/21 23:57:29)

ワタクシも現在、和紙を張り込む際にメチルセルロースを使っています。しかしこれを媒剤として使用する場合のメリット等とても興味あります。白色顔料は西洋顔料と言う意味ですよね。
 例えばミキサーを使った場合ですと、どの位分離せずに持つのでしょうか?剥離やひび割れなど基底物に対しての強度はいかがでしょうか?


uni さんのコメント
 (2001/09/22 03:09:01)

白色顔料はタイタニウムホワイトおよびジンクホワイトのパウダーを使っています。私もまだ10ヶ月くらいしか試していないので、媒材がどの程度持つのかわかりません。この媒材はイリノイで教えているBÉTAUDIERという画家が教えている技法の一部で使われているものです。これはテンペラ技法を板地ではなく普通のキャンバス地に描くもので、従来の卵テンペラはキャンバスでは剥離するためメチルセルロースの媒材を使っているようです。

分離するときは、1日くらいで油分が大分浮いてきてしまうので失敗したのがすぐわかります。うまく混ざったときはそのあと時間がたってもほとんど分離しません。ミキサーはケーキを作るときに使うミキサーよりも、モルトシェイクを作るようなハンドミキサーでピクルスジャーの空き瓶のような容器で混ぜたほうがよく混ざるようです。

自分も試行中のため、強度等に関しては明確な答えが出来ません。


文字化け

uni さんのコメント
 (2001/09/22 03:10:43)

すみませんまた文字化けしました。画家の名前はBetaudierです。


卵テンペラの剥離?

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/22 11:45:35)

uniさん詳しくお答えくださって有り難うございます。

「従来の卵テンペラ」というのは、水性のことでしょうか?自分も長い事油性卵テンペラとキャンバスで仕事してきましたが、被膜は強固で剥離しなかったですし。

 やはり完全に乳化させてしまえば、時間が経っても大丈夫なのですね。この技法、絵具の乾燥度とか重ね塗りした場合とかで特に難点はありますか?白色顔料のみお使いになっていらっしゃるそうですが、混合技法でしょうか。その場合、他の媒材との兼ね合いはいかがですか?
              


uni さんのコメント
 (2001/09/22 15:31:57)

卵黄と蒸留水を使ったテンペラ媒材のことをさしました。他の媒材との兼ね合いとはどういうことを聞かれているのでしょうか。


そのココロは・・・

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/23 16:44:24)

白色顔料のみ上記の媒材と言う事でしたので、その他の色彩を別の、例えばオイルのみ、あるいはその他の媒材をお使いになられているのではないかと思います。他の媒材とはそういう意味でした。でもそれはあくまで、混合技法でしたら、というかっこつきです。ですから他の顔料も同じ媒材を使われていらっしゃれば、忘れてください。(笑)


 水性テンペラだとキャンバスで剥離するのですか。(やった事が無いので)勉強になりました。


他の媒材

uni さんのコメント
 (2001/09/24 04:06:17)

白色顔料の下の層にはDamer Varnish、 Turpentine に少量のオイルペイントを混ぜたもの、上の層にはStand oil, Linseed oil, damar Varnish, Turpentine, Japan dryerの混合物です。

膠+オイルを試されたら、ぜひまた結果をこちらのページに掲載してください。


もちろんです

ぎんた さんのコメント
 (2001/09/24 11:08:55)

膠+オイルは、幾つかのパターンに分けて実験してみるつもりです。結果は必ずお知らせしますので、お楽しみに。


鉄 さんのコメント
 (2002/05/06 00:03:12)

大きなケント紙を探しています ロールの10メートル巻きのやつは知っていますがF150号くらいの大きさに水張りしたいのです どなたか特別に大きなケント紙の手のいれ方知りませんか?


リンシードオイルの漂白

管理人 さんのコメント
 (2002/05/25 14:49:34)

リンシードオイルの洗浄に関するページがありました。単なる技法書の切り抜き記事ではなくて、実践的です。
http://www.mauigateway.com/~donjusko/washlinseed.htm
まあ、偶然見つけたんですけどね。
なんというか、あんまり立派なページがあると、サイト運営者としては一瞬ショックですが、他にはあまり見かけないので貴重な情報源です。

Washing Linseed Oil Clear


続・リンシードオイル精製

管理人 さんのコメント
 (2002/06/02 14:38:59)

一応、上記のページの概要ですが、

未加工の生のコールドプレスドリンシードオイルを蒸留水と混ぜて振る。するとイタリアンドレッシングのように、粘性の物質と水と油に分かれる。ボトルの中で一番上にオイル、次に粘性の物質、一番下に水という層になる。これを冷凍すると、粘性の物質(これが取り除きたいもの)と水だけが凍り、オイルのみを別の容器に移せる。

という内容です。

手順を抜粋して仮訳しました。あいかわらず管理人は英語はさっぱりです。間違っている部分があればご指摘ください。
というか、できれば誰かちゃんと直してください。

ちなみに、直訳すると意味不明になる部分はかなり意訳して、単語も置き換えました。

<引用開始> - quotation start.

Pour the raw oil in the large bottle. Save a small amount for later comparison. The bottle needs to be large enough so that 1/2 is empty-1/3 of other half is oil and 2/3 of other half is water. Mark the oil line. Put the bottle with oil in the sink and fill sink to top of oil level with the hottest water.

大きめのボトルに、生の油を注ぐ。後から比較するために少量を残しておく。ボトルは、1/2が空の状態になり、残り半分のうち、1/3がオイル、2/3が水となるようにするため、十分な大きさのものを用意する。オイルのラインに沿ってマジックで印をつけておく(オイルと水の境界線になるべき位置に線を引く???)。油を入れたボトルをひと回り大きな容器に入れ、その容器に油の一番上の線まで、熱湯を注ぐ。

Let it sit in that for now. this gently heats the oil. Take the appropriate amount of measured water and put it on the stove to heat. When the water has almost boiled pour it into the bottle with the oil.

しばらくそのままにしておく。オイルがゆっくりと温まる。適切な量の水をコンロで熱し、水がほとんど沸騰した頃、油を入れたボトルへ注ぐ。

Add the marbles, about 10 of them or more if you like.
This helps with the shaking (like the ball bearing in spray paint cans.) Place cap on bottle tightly and shake vigorously for at least 100 shakes. The hot water will cause air pressure so take it off after about 10, then 20, then 40 shakes to release the air. The bottle is hot from the water, so use a towel. The longer you shake the better. It will wear you out.

ガラス玉を入れる。十個かあるいは、必要ならもっとたくさん入れる。これはボトルを振るときに、スプレー缶内のボールベアリングのような役割を果たす。ボトルのキャップをしっかりと閉めて、少なくとも100回、ボトルを勢いよく振る。湯は気圧を急激に上昇させるので、約10回目、20回目、40回目の振りのあとに、空気を逃がすためキャップをいったん開ける。ボトルは熱くなっているので、タオルを使用するとよい。長く振るほど、良い結果が得られる。

■訳注:この場合、熱と気圧は大事なのだと思いますが、お湯の入った密閉ボトルを振るのはすごく危険です。気圧があまりにも高くなると、破裂するかもしれません。一回目の振りで、すぐ空気を出した方がいいです。十回目ぐらいまで、毎回キャップをいったん開けた方がいいです。ボトルは傷などのがついてないものを使い、タオルでぐるぐる巻いて、最初はそっとゆっくり振ってください。

Let it sit in a warm place until it separates. I keep mine either outside in the sun (100°) or next to the furnace. Heat is something I learned makes the separation much more efficient. You can eliminate the hot water but it takes longer. It will take about 3-4 days to totally separate, but you can see it starting after about an hour.

分離するまで、暖かい場所にボトルを置く。私は太陽のもとか、炉の隣りにおくようにしている。熱によって分離が効率的に行われる。湯を除くこともできるが、それはかなり時間がかかる(熱を使わないと時間がかかる???)。約1時間後には分離が始まっているのを見ることができるが、完全に分離するのには3〜4日かかる。

Wait until it looks like this before you freeze it.

冷凍する前に、このように(写真のように)なるまで待つ。

Place whole bottle in freezer. Better to make room beforehand. Wait about 18-24 hours depending on the waters quantity. If you can hear marbles rolling around when you tilt the freezer, it isn't frozen yet.

冷凍庫にボトルをまるごと置く。前もってちゃんと(冷凍庫内の)場所をあけておいた方がいい。水の量によって、約18〜24時間待つ。冷凍庫を傾けたときに、ガラス玉が回転する音が聞こえたら、まだ凍ってないということだ。

Pour off the good oil into holding containers.
用意しておいた別の容器にオイルを移す。

Notice the 3 distinct layers you now have. I put a black line where the original water line was before
mixing. The yellow mucilage is in the middle. This is frozen, now pour off the oil

3つの別々の層を注視せよ。私は混合の前に水と油の境界線に黒いラインを引いていた。黄色い粘性物質は中間にある。これは凍った状態なので、すかさず油を移し出す。

Compare the oil you have now with the small sample you saved from the original.

残しておいたオリジナルの油と比較する。

<引用終了> - quotation end.

↓引用元

Washing Linseed Oil Clear


オイルの製造工程。

管理人 さんのコメント
 (2002/06/03 14:50:11)

あんまり、こんな話に乗ってくれる人はいないか。

しかし管理人は最近、油に並々ならぬ興味を持ち出したので、自分の頭の整理のためにも、ちょっと書かせていただきます。
間違っているところがあれば、ご指摘ください(つっても反応ないだろうな)。

ここで一般的に、圧搾された油が、通常どのようにして、製品となるかについて、ちょっと確認してみます。

まずは、以下のページでもご覧下さい。
社団法人日本植物油協会
http://www.oil.or.jp/3/top3_3_5.html

絵画用の油について書かれたものではありませんが、とりあえず油を圧搾する場合、通常は低温圧搾で一番目の絞りをしたあとに、溶剤とホットプレスで残りの油を残らず抽出するようです。上記のページでは、その後、以下の工程があります。

/引用--/

「この粗油には澱(おり)のように油分以外の多くの物質(ガム)を含んでいることから、これに水を加えガム質を分離し、遠心分離機で除去し、原油を得る。この過程を脱ガムと称する」

「原油にリン酸を加え残存するガム質を除去し、水酸化ナトリウムを加えて遊離している脂肪酸を除去する(脱酸)」

「活性白土等を加えて撹拌し、葉緑素等の色素を吸着させ、ろ過をして白土を除去する(脱色)」

「サラダ油を製造する場合には、こうして得られた油を冷却し、析出する固体の油脂やロウ分を除去する」

/--引用/

画材用のリンシードオイルの場合、このあとに、太陽光線に当てるなどしてさらに漂白します。

脱ロウは、寒いところにオイルをおくと白く濁ったりするために、画材メーカーはこれを除去しておくのだそうですが、画面上で乾燥すれば透明になるので性能に差はないと、どこの本にも書いてあります。ロウ分は、冷却すると析出(液体中の固体分が分かれて生成してくることを析出という)してくるそうです。

ちなみに、強力な溶剤やホットプレスで圧搾すると、様々な不純物まで圧搾されてきます。脱色、脱臭、脱ロウを念入りにしないといけません。しかし低温圧搾のみのリンシードの場合は、そのまま使ってもさしつかえないようです。手を入れるとしても、活性白土による色素吸着、日に晒すことによる漂白をすれば、十分と言います。

それで....

つづく。


振るときですが。

管理人 さんのコメント
 (2002/06/03 23:34:55)

http://www.mauigateway.com/~donjusko/washlinseed.htm

例の↑のページについてなのですが、
ちょっとひとつ付け足しておきたいのですが、
お湯を入れたり、温めたりしたビンを、密閉して振るというのは、かなり危険な行為です。
頑丈なビンじゃないと、破裂して命を危険にさらすかもしれません。

とくにビンが小さいと危ないです。
空の部分をかなり多めに空けておいた方がよさそうです。
タオルでぐるぐると包んで、振った方がいいです。

一回目、そっとビンを振ったら、すぐに空気を出した方がいいです。
十回目ぐらいまで、毎回キャップをいったん開けた方がいいです。

というよりも、べつに水でいいような気がします。

Washing Linseed Oil Clear


オイルの話

管理人 さんのコメント
 (2002/06/04 15:13:07)

それで、今日もはりきっていきましょう。
さて、オイルの話の続きですが、ちょっと私の説明ではわかり難いかもしれないので、いろいろリンクを紹介。

http://www.yoshihara.co.jp/seiyu.htm
http://www.tekuteku.net/abura.html
http://homepage.mac.com/power8/www/html/topics/rapeseedoil/rapeseed3.html
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/fujinoya/kiku/yushi.html
http://www.abura-ya.com/kagaku/kagaku01.html

書籍では、ホルベインの絵画材料ハンドブックP91あたり。


ひまし油ってご存知ですか?

ゼレアー さんのコメント
 (2002/06/11 23:49:14)

こんばんわ、ゼレアーです。
ここ数日、某香料メーカーが法律で許可されていない食品添加物を使っていたことが話題になっていますが、その香料の無認可の原料の一つとして、「ひまし油」というものが使われていたそうです。
実は、ホルベイン工業技術部編「絵具材料ハンドブック」で、「脱水ヒマシ油」というのが出ているのを思い出したんです。この油って、いったい何物なのでしょうか?実は、市販の画用液にも配合されてるのでしょうか??


画材&技法 全般 (6)」へ続く。


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