1699-1779 シャルダン [コメントする]

1699-1779 シャルダン


管理人 さんのコメント
 (2002/05/27 14:45:17)

管理人も超尊敬しているフランス人画家シャルダンのスレッドです。

ジャン・シメオン・シャルダン
Jean-Baptiste-Simeon Chardin
生:1699年(パリ)
歿:1779年(パリ)

・各画家のスレッドは基本的にその画家の材料と技法、及び伝記的・歴史的事実や作品等の話題を扱うこととします。
・文献の紹介、材料や技法に関する考察、質問等を歓迎しております。
・文献情報は材料と技法という枠に限らず、その画家に関するものを広く収集できればと思います。
・その他、材料や技法に関する気楽な雑談、模写体験談等もどうぞ。


どう?なんでしょうか?

bonapa さんのコメント
 (2002/06/03 22:49:22)

シャルダン好きです。
一つご存知の方教えてください。後年彼はおそらく実験的に面白がっていたのではないかと思えるようなところに作品をのこしていたようですね。木の扉とか、、1731年の「デブメニュ」「やせメニュ」(原題:Menu de gras,Menu de maigre)の二つの絵を「銅版」の上に油絵の具でえがいているのですが、こういう場合には下地ってどんな風になっているんでしょうか?

金属の素材の上に描くっていうのは別にめずらしいことじゃないんでしょうか?


ゼレアー さんのコメント
 (2002/06/05 00:19:49)

こんばんわ、ゼレアーです。
私自身、まだ銅板を基底材に使った油彩画用の支持体は作ったことがありませんので、あまりいい加減な事は言えませんが、白亜に膠を混ぜた地塗り塗料を使ったことは推測できると思います。しかし、あのツルツルした金属の表面にそのまま塗布するだけでは、固着力はかなり弱いはず。伝統的なフランドル系の支持体は、木板に麻布を貼った上に地塗りを施していたことから考えると、銅板にも麻布を貼って地塗りしたのか、ということになります。
しかし、私が過去に観た銅板の油彩画を観る限り、描画は直接、銅板のツルツル面に直接行なっているようで、麻布は貼っていないように思いました。地塗りしていたとしても、かなり薄い層でしたし…
それではどうやって、地塗り塗料を固着させたのか?…おそらく、油とか樹脂を混ぜて塗ったり、銅板の表面にヤスリをかけて細かい傷をつけてから地塗りを施したり、油と反応させるために鉛白も加えていたり、…が考えられるかもしれません。油や樹脂が銅と化学反応を起こせば、水性塗料(膠)よりも十分な接着力が得られるはずですから。
まあ、いずれにしても、絵画技法は門外不出の時代があって、文書にはっきり残ってはいないですから、推測の域を出ないことがとても多いのですが、自分自身で試してみて再確認することが大切なんでしょうね。
(これは、怠け者の私自身、すごく反省していて、お恥ずかしい限りです。過去の巨匠の絵画技法の研究も、今後のライフワークにしていきたいです。)


○秘だったのですね。

bonapa さんのコメント
 (2002/06/05 07:34:00)

ゼレアーさん お返事有難うございます。
かつて「銅板」の上に油絵を描いていた人っていうのは居るもんなんですね。
私も素人考えで「表面とかちょっと削ったのかなぁ?」とか「なんか張ったのか?」とか想像をしてみました。 銅版画をやるときにグラインドとかぬって、その時に布目を当てておくと、「布目のテクスチュア」が転写されますよね、あんな感じのした処理をしてからその上にさらに薄い繊維を貼り付けたとか。
まぁ想像の域をでないので、この次 本物が観られるときにはよぉ〜くきをつけてみてみたいと思います。

きっと「銅」っていうとこがミソですね。ゼレアーさんが仰っているように「脂&樹脂&銅」で化学反応を起こした結果で下地がうまくできるとか。

>自分自身で試してみて再確認することが大切なんでしょうね

はい。そうですね。私もそうしたいとおもいつつ
怠け者&行動力に欠け、疑問は多く抱えていますが、研究を実行に移せず、墓場まで持っていきそうです。 
ちなみに「銅」の上に描かれている物はシャルダンのほかのキャンバスに描かれている物よりも絵の具層が厚いような気がしました。
たぶん、それは写真のせいだとおもうけど。


ゼレアー さんのコメント
 (2002/06/06 19:28:01)

bonapaさん、こんばんわ。
銅板の油彩画は、探せば思った以上にあるようですよ。都内だと、上野の国立博物館にも、江戸時代のキリシタン関係の遺物として、銅板に油彩の宗教画が収蔵されていて、企画展で観たことがあります。あとは、ブリヂストン美術館のレンブラントの小作品もそうですね。その他、特別展でも銅板油彩画が、一枚は展示されていることも時々あります。
上野のキリシタン画は海を渡ってきたのか、日本で描かれたのかは忘れましたが、布教を進めるために、宗教画がたくさん必要だったのは言うまでもなく、そういう意味で、パネルやキャンバスよりも、ずっと軽量でかさばらない銅板の油彩画がヨーロッパから多く運ばれてきた可能性は大きいと思います。
それにしても、あのシャルダンが銅板の油彩画を残していたとは知りませんでした。耳よりな情報、有難うございます。どうもパステル画という印象があるものですから…
そのパステル画も、目が悪くなったから仕方なく始めたとか言われてはいますが、シャルダンの作品はパステルも油彩も、穏やかな感じがして落ち着きます。目に優しくいい作品ばかりだと思います。


う さんのコメント
 (2003/02/20 11:14:24)


Ken'one さんのコメント
 (2004/10/19 07:39:37 -
E-Mail)

シャルダン、僕も大好きです。と、言葉に書いたぐらいでは、おっつかないほどすきです。あれぐらいの絵が描けたなら死んでも悔いない、と以前の僕なら言っていたことでしょう。     
三十代の前半頃までは、カラヴゥッジョがそうでした。ミラノにある果物かごです。静物画ばかり描き続けてきた僕にとって永らくあれがイコンでした。それがシャルダンの静物画たちに取って代わったのは四十代を目前にした頃だったと覚えています。絵を見る時、僕は絵の表面を目で触っていると思うのですが、あれほど触り心地の良い絵はありません。あとはベラスケスでしょうか........                        
ともあれ、それ以来僕の絵はシャルダンの筆のタッチをまねするようになりました。無論、それでシャルダンの絵の偉大さにおっつくはずも無いのですが、なんとなくそれで満足していた僕は相当愚かだったのでしょう。勿論、今でもそうです。
四十八歳になったいまでも、仕事の合間や夜には彼の画集をためつすがめつしてはため息をついています。どうして、あんな風に描けるのか不思議でなりません。


お猿の絵描きがほいさっさ

Ken'one さんのコメント
 (2004/10/23 09:51:37)

シャルダンの作品の中に、「お猿の収集家」と対になった、   
「お猿の絵描き」というのがあります。猿がけっこう立派な服に、帽子までかぶって、下塗りを施したキャンバスをのせたイーゼルの前に座って、筆を持った右手を腕鎮に載せ、絵を描いています。 今、気がつきましたが、このお猿さん筆を逆に持ってますね。見ていると、シャルダンのユーモアとかアイロニーと言うよりも、もっと鬼気迫るものを感じますが、当時はけっこう人気があったようで、彼はレプリカを二枚も描いています。
お猿の右手には子供の石膏像、絵の具を練る石板に練り棒、ガラス瓶に入ったメディウムとおぼしき物が乗った机があります。青い紙やパイプのような物ものっていて、その横にはスケッチのいっぱいつまったカートンが立てかけられている。
問題なのはその右横です。シャルダンの他の絵でおなじみのごつい陶器の壷と、二層に分かれた、水彩で使う筆洗に液体が入っているのと白い布があります。いったいなんのために
これらの物はここにあるのでしょうか。磁器製の筆洗のような物の中に入っているのは水でしょうか、それとも油でしょうか。壷の中には筆洗の中と同じ物が入っているのか否か......

この事は前から少々気にかかっていたのですが、この前ある事を思い出しました。
かなり古い話で、僕がムサビの日本画科の学生だった頃、洋画科の友人のアパートを訪ねたときの事です。彼は公募展に出すつもりの大きい絵を描いていて、よく見るとパレットの上で溶き油でのばした油絵の具と水を混ぜながら描いているのです。びっくりして、何故そんな事をするのか聞いてみたところ、こうすると、水の中に含まれる酸素が油絵の具に作用して、絵の具の中からも乾きが早くなるのだそうです。スペインのバロックの画家、リベラも同じように描いていて、彼の絵の表面にぶつぶつと無数の小さな穴が開いているのは絵の具に含まれていた水が蒸発した痕なのだそうです。
彼は僕以上にそういう事に詳しそうだったので、その頃、日本画科の学生でありながら家では油絵もやっていた僕は、すっかり彼を信じて早速まねをしたのでした。なるほど、心なしか絵の具の乾きがよくなったように感じました。しかし、僕の絵の表面に無数の穴が開いているようには見えませんでした。

リベラが油絵を描く時、水も使ったというのは、はたして事実
なのか、どなたかご存知ないでしょうか。そして、もし事実ならば、例のお猿の足元にある筆洗にはそのための水が入っていて、シャルダンも同じように水を使っていたのではないでしょうか。
興味をお持ちのかたのご意見をお待ちしています。


Ken'one さんのコメント
 (2004/11/15 11:36:12)

上のコメントをかいてしばらく後に、ある方からメールでご意見を頂きました。掲示板などに登場するのは苦手、というこの方に了解を頂いた上で、そのメールの一部をここに掲載させて頂き、あわせて僕の意見も書きたいと思います。
以下がその文章です。

「『西洋絵画の画材と技法』のシャルダンの掲示板を拝見し、
メールを書きました。

油絵具と水の関係ですが、チューブなどなく、油絵具の保存が
難しかった時代は、絵具の付いたパレットを水に入れて乾燥を
防いでいたという話があります。
つまり、油絵具に水を加えても乾燥は早まらず、逆に遅くなり
ます。そもそも水に含まれる酸素の量は10mg/Lほどで、空気中よりもずっと少ないからです。
リベラの絵に無数の穴が開いているのを、私も見たことがあり
ません… 」

初めて読ませて頂いた時、「なるほど、言われてみればその通りだよなぁ」などと思ってしまったのですが、やはりどこか腑に落ちない気がするので、少し考えてみました。

>チューブなどなく、油絵具の保存が
難しかった時代は、絵具の付いたパレットを水に入れて乾燥を
防いでいたという話があります。

これは僕もどこかで読んだ事があります。油絵の具を入れる壷にも水を注いでいたようです。しかし、よく考えてみると、これとは条件が違うのではないでしょうか。パレットを水に入れたり壷に水を入れる場合は、水と絵の具はその表面で接しているだけで絵の具の内部にまで水がしみ込む事は無いはずです。ひるがえって、水を混ぜた油絵具を画面に塗るというのは、たとえ僅かとはいえ絵具層の内側に酸素を供給する事になる訳で、シッカチフのような、ある種の危険を伴う事無く、それなりの効果が期待できるように思われます。

>リベラの絵に無数の穴が開いているのを、私も見たことがありません…

ごめんなさい僕は見ました。彼が画集でみせてくれたのです。
リベラに限らず、シャルダンのいくつかの絵の表面にも見られます。特にシルバーホワイトの厚塗りとおぼしきあたりには顕著にみられます。ただ問題なのは、それを蒸気穴と認知するか否かなのであって、僕はどちらかと言うと否定的です。


絵の具の腰では?

シゲムラ さんのコメント
 (2004/11/15 20:43:59)

いわゆる練りこみテンペラの一種で、チューブ絵の具にテンペラを練りこむ処方が確かあったはずです。実際やってみてうまくいかず放棄しましたが、油絵の具に水分を混ぜることになり絵の具に腰が出ます。シャルダンの頃は腰を持たせるための蜜蝋は使われていたのかもしれませんが、水を混ぜることで絵の具の腰、または何らかの表現効果を求めていたとも考えられるのではないかと思いました。


Ken'one さんのコメント
 (2004/12/11 07:51:11)

11月15日に掲載したコメントに対して、同じ方から11月17日に再びメールを頂きました。以下がその文章です。

「掲示板のご意見を読みました。

周知のように油の分子は無極性のため水とは混ざらない性質である上、前回書きましたとおり、一般の水中の酸素量は0.00001%(つまり空気中の約200万分の1の量)に過ぎません。油絵具を水に沈めても、油絵具の内側に水をに添加しても、どちらにしろ油と酸素との接触はほとんど皆無と言えます。
接触が起きない状態では、乾燥の効果は期待できません。
むしろ水により油絵具同士の結合を阻害され、乾燥性さらに堅牢性も低下するはずです。
これは私の意見と言うよりも、単なる事実です。
おそらくKen'oneさんは、水中にも酸素が相当多く含まれているようなイメージをお持ちなのではないでしょうか。

結局、絵具が化学的性質に従っているからこそ、技法上の成功にも失敗にも原因があり、経験として積み重ねていけるのだと思います。

>リベラの絵に無数の穴が開いているのを、私も見たことがありません…

これについては、「記憶に残るような不自然な無数の穴」という意味で見たことがない、と言い直しておきます。」

つぎに、このメールへの僕の返事です。

「早速のご返事、有り難うございます。

メールを読ませて頂いて、Aさんは僕などよりはるかに広範な科学的知識をお持ちである事が伺われます。なんだか自分自身の無知を思い知らされました。

>一般の水中の酸素量は0.00001%(つまり空気中の約200万分の1の量)に過ぎません。

なるほどそうだったのですか。僕は水中をお魚さんが泳いでるのを思い描いて結構たっぷりと酸素が含まれているように思っていました。
ところで、「無極性」とはどういう意味なのでしょうか。もし、十分おひまで気が向いたなら教えて下さい。 

>油の分子は無極性のため水とは混ざらない性質である

分子のレベルではそうなのでしょうね。しかし卵黄や牛乳のように水と油が混じり合っている物、つまり、エマルジョンの場合はどうなのでしょうか。そうそう、界面活性剤という言葉を思い出しました。そういった物の有無も水と油を混ぜるための条件なのでしょうね。
ともあれ、油絵の具に水を混ぜることで水中の酸素が油の乾燥を促進させるというのは科学的にありえないという事が、Aさんのメールで分かりました。」

この後、同じ方からさらに以下のようなメールが届きました。

「うっかり計算ミスをしてしまったので、訂正し致します。

>なるほどそうだったのですか。僕は水中をお魚さんが泳いでるのを思い描いて結構たっぷりと酸素が含まれているように思っていました。

空気中の約200万分の1では、魚は死んでしまいますね・・・
水中の酸素の重量%濃度「0.00001%」と空気中の体積%濃度「約21%」を
単純に比較してしまい、計算が正しくありませんでした。申し訳ありません。

あらためて1L当たりに含まれている酸素量を比較しますと、水中は約10mg/L、
空気中は約300mg/Lとなります。つまり水中は空気中の30分の1ですが、水に包まれている酸素が油絵具とほとんど接触しない状況であることに変わりありません。

水の分子では、酸素が電気的にマイナスに、水素はプラスに偏った状態で
結合しています。この性質のある分子を極性分子、油の分子はそのような
電気的な偏りがないので無極性(または非極性)分子と呼ばれています。
極性分子は互いに引き合う力が強く、無極性分子とは混ざらないのです。

>しかし卵黄や牛乳のように水と油が混じり合っている物、つまり、エマルジョン
の場合はどうなのでしょうか。

牛乳にはカゼイン、卵にはレシチンが含まれており、それぞれが界面活性剤として働くのでエマルジョンの状態を保っています。」


というわけです。
「油絵具+水」に関しては、他に「シゲムラさん」が非常に示唆にとんだご意見を掲載して下さいました。これに対する僕のコメントは、この後にまた改めて書き込もうと思っています。


吊るされた野兎

Ken'one さんのコメント
 (2005/05/15 09:25:24 -
Web)

僕の自宅のすぐ近くに、ウィーン最大で最古の青空生鮮食料品市場ナっシュマルクトがあります。毎年寒い季節になると、老舗の肉屋の軒先には時折、狩猟でしとめたと思しき雉や野鴨が吊るされていたりするのですが、昨年の十二月頃、初めて野兎が吊るされているのを見ました。
その姿形、毛並みの色つやは、ストックホルム国立美術館所蔵1735年制作の銅鍋と共に描かれた野兎と驚く程似ていて、思わずまじまじと見入ってしまったのでした。
特に、伸びきった胴体の茶灰色の剛毛の間から見える真っ白な柔毛の様子はシャルダンお得意の、大まかながら神経のこもった筆遣いが何をどう表現しようとしていたのかがはっきりと理解出来る物でした。
シャルダンに限らず良い絵かきの絵というのは、油絵具の物質性と描かれたモチーフのリアリティーが渾然一体となって油彩画としての美しさを作り出していますが、特にシャルダンの場合、彼独特の筆のタッチが粘り気のある油絵の具の物質性を際立たせている様に思えます。
例えば、溶き油であまり薄めていない幾分硬めの絵の具を付けた筆を、少し寝かせ気味にして軽くキャンバスの布目の凸部だけに絵具を載せるように置いていく、こういう絵具の塗り方をシャルダンはグレーズのように、地色を生かしながら上に色を重ねて行く方法として絵具をぼかす時に多用しているように思われます。
シャルダンに魅せられた僕は、この描き方を随分前から真似させてもらって最近ようやく割と満足に描けるようになったのですが、それでも満足出来ない点が一つあります。というのも、
僕が使っている普通の油絵の具に普通の溶き油(フラマンシッカチフ+ベネチアテレピン)では決して、四十歳代位までのシャルダンの作品のような厚塗りのもったり感じにはならないのです。
このように感じていたところに、シゲムラさんのレスを読ませて頂いてなるほどと思いました。
油絵の具に練り込みテンペラを混ぜる方法について、シゲムラさんはうまくいかず放棄なさったと書かれていますがそういう処方が確かに有ったのかもしれませんね。「蜜蝋」とも書かれていてそれもひょっとしたらそうかもしれませんが僕にはわかりません。
いずれにせよ、シゲムラさんが書いて下さったように腰のある油絵の具でないとシャルダンのあの豊かなマチエールは再現出来ないのかもしれません。


シャルダンの画集

えど さんのコメント
 (2006/11/08 20:00:42)

はじめて書き込みをさせて頂きます。
私は最近シャルダンを主にカルフやウードリーの画集を探しているのですが印刷の状態がよくて比較的安価な物があればどなたか教えて頂けないでしょうか?
現在持っているのは新潮美術文庫の「シャルダン」だけです。
よろしくお願いします。


RE:画集、腰のある絵具など

karu さんのコメント
 (2006/11/13 14:37:40)

>シャルダンの画集
新潮美術文庫の「シャルダン」では図版が小さいですが内容は十分かと思うので洋書で探してみてはどうでしょう。アマゾンの洋書から「chardin」で検索して上位に来る2冊がお薦めでしょうか。安価な方は日本語版もやや高いですがあります。レゾネも出ているようですがやっぱり高いですね。

>腰のある絵具
シルバーホワイトを手練で自製したことのある人なら経験があると思いますが、糸を引くような感じの粘りが出ます。市販のものではベルギーのブロックスが近い感触ですが大部分のものはパテ状でそういうことはありません。

>練り込みテンペラ
これに近いものではルフランのエッグ・メディウムでしょうか。
使用するパレット上の全て絵具に予め1〜数滴ずつ(絵具の量に応じて)加えて練っておきます。利点は表面乾燥が速いので加筆が容易なこと。艶が均一になるので正確なヴァルールが得られることです。(添加量に応じ半光沢〜艶消し)

>油絵具に水を混ぜる方法
以前に筆のスレッドで書きましたシルバーホワイトを含んだ筆を水に付けておく手もありますが、これはむしろ豚毛筆を柔らかくする方法ですね。
盛り上げに関しては同じくルフランのメディウム・ダンパートマン(インパスト・メディウム)を使う方法。カオリン(陶土)とメディウム・フラマンによる乳化剤で、通常はこれに揮発性油を混ぜて使う。更に少量の水を混ぜることができます。仕上げに向かってメディウム・フラマンを混ぜていくようにすると、下層の油分を少なく、上層の油分が多くするという油絵のセオリーに適うかと思います。グラッシにメディウム・フラマンを用いれば透明感や光沢のある絵肌を作ることができます。


銅板の下塗り

michael さんのコメント
 (2006/12/05 22:33:40)

基本的にはシェラックで行い、そのまま描いてもいいですし、薄くシルバー等の地塗りを施すのも可能です。


RE:シャルダンの画集

管理人 さんのコメント
 (2006/12/18 05:49:55)

RE:えどさんへ

私も以前、図書館等でシャルダンの画集を探しましたが、どれも非常に発色が悪く、その割に値段が高くて買う気になれないものばかりでした。

私が持っているのは以下の2点です(厳密には画集とは言いにくい本ですが)。

・1990〜1991年ぐらいに刊行されていた「週刊 グレート・アーティスト」(同朋社出版)のNo.75 シャルダンが比較的、綺麗に印刷されていると思います。ネットの古書店でねばり強く探せば見つかるかもしれません。

・Chardin: An Intimate Art ABRAMS DISCOVERIES
洋書ですが、安いので気軽に買えると思います(1500円くらい)。新書サイズぐらいの小さな本なので、写真のサイズも小さいですが、発色はかなり良い部類だと思います。Amazon.co.jpで上記の名前を検索すれば見つかります。


ヴィレム・カルフの単体の画集というのは知りません。私が持っている本では、アムステルダム国立美術館のStill Lifes: Techniques and Style - The examination of paintings from the Rijksmuseum爐箸いλ椶烹嬰世世浦椶辰討い泙后5蚕囘な調査の論文集のようなものですが、この本の写真はものすごく綺麗です。部分拡大や絵具層の断層写真まで載っています。カルフは1点ですが、ヘームやヤン・ブリューゲルなどの静物画の大家の作品が多数取り上げれていて、どれも大変美しく印刷されています。同時代の静物画に興味があるなら、これを買わないのは損と言えますが、早くも品切れで中古価格高騰中です。


シャルダンの画集

えど さんのコメント
 (2007/01/12 11:58:04)

返事が遅れてしまい大変失礼致しました。

あれから管理人さんに勧めてもらった「Still life〜」を地元の図書館で偶然にも発見しました。
問題の印刷状態は管理人さんが絶賛するだけあってかなり綺麗でどの作品を見てもただ溜め息をつくばかりでした…。
残念な事に貸出は出来なかったのですが、もちろん丸々一冊カラーコピーして大切に持っています。ページ数がそこそこあるというのもあり、印刷代が高くつきましたが中古価格の高騰ぶりと何よりもこの充実した内容からするとそれ以上の価値は充分あると思います。
これから辞書を片手にじっくりと読み解いていこうと思います。


シャルダンに関するテキスト

管理人 さんのコメント
 (2010/07/03 11:58:31)


●馬杉宗夫「死せるものの生命=シャルダンの芸術」みづゑ 1979.04 Vol.889

↑これはたいへん素晴らしい内容で、初めて読んだときは感動したものです。
みづゑのこの号はヤフオクや「日本の古本屋」で入手できますので、よかったら読んでみてください。


●宮崎匠「J=S・シャルダンの静物画におけるエスキースの影響」
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007160523

↑こちらはPDFが公開されているので、いつでも閲覧できます。
シャルダンに限らず、制作上参考になる面があります。


Professor Pierre Rosenberg (著) Chardin

管理人 さんのコメント
 (2010/07/22 11:46:29)

Professor Pierre Rosenberg (著) Chardin ,Yale University Press (2000/05) を購入しました。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/0300083483/

写真の画質は、最近はもっといい画質の本もありますが、まずはこれぐらいなら文句はないかというくらいには良いかと思います。
大きな本なので、図版もそこそこ大きく、また、掲載作品の量が多くて参考になります。

米amazonでは抜粋を参照できます。
http://www.amazon.com/Chardin-Professor-Pierre-Rosenberg/dp/0300083483/

実際に届いてみると、シャルダンについては、これを買わずして他に何をという感じです。


なまえメール
ホムペ
タイトル
コメント
※注意:スパム(迷惑)投稿が行なわれた場合は、即刻プロバイダ等に連絡し、厳正な対処を依頼します。


[HOME] [TOP] [HELP] [FIND]

Mie-BBS v2.13 by Saiey