技法や画材を総合的に扱った本を紹介。個々の画家や時代を扱った本は「昔の画家の技法」。
和書・洋書の購入はアマゾン、古書は日本の古本屋。Yahoo!オークション、洋書の古書はabebooks.com、米amazon等。
※品切状態には「重版未定」と「絶版」のケースがありますが、どちらであるか確認が困難なため、特に古い本に関しては出版社への確認なしに絶版と表記していることがあります。
「★★お薦め★★」のマークは万人にお薦めできるという意味で付けており、文章が分かりやすく入手しやすいという点も考慮。その為、価値の高い本でも読者を選びそうなものは外してあります。
油絵具を中心に水彩、アクリルなどを詳しく且つ分かりやすく説明している。初心者にお薦め。内容がしっかりしているので、上級者にもお薦め。絵具会社が編集した本なので、現代の絵具事情にマッチしている。画材の入門書として、最初に読む本として安心して薦められる。★★お薦め★★
中央公論美術出版。過去の画材の歴史について網羅的に学ぶことができる。著者の豊富な知識によって裏付けされた深い内容だが、やさしい文章で書かれているので、初心者でも参考にすることが可能。中級者になってから再び読めば、また新たな発見がある。
これも画材店で配布されている冊子。ホルベインの画用液について解説。絵画初心者にとっては画用液の入門書、あるいは油絵の入門書にもなりそう。★★お薦め★★
画材店で配布されている十数ページの冊子。初心者向けに油絵の描き方、テンペラと油絵具の併用技法、金箔の貼り方まで写真付きで紹介されている。これから油絵を始めたい人は、変な入門書を買うより、画材店でこれを貰ってきた方がよっぽどいい。★★お薦め★★
画材店で配布されている冊子。市販ホワイト絵具の解説書。わずか十数ページの冊子だが、内容が白絵具に限られているので、下手な画材事典よりずっと詳しい。
用語事典のような形で、各2ページ(見開き)の解説が載っている。どちらかというと、専門外の人が、絵画や材料について調べるときに活用する本かと思われる。絵画領域全体をカバーしているので、各解説はあっさりしているが、「顔料のつくり方」「テンペラの展色剤」など、本サイト読者にも感心がありそうな記事も載っている。
オールカラーで古今の絵画の技法と材料を紹介。かつての古い『美術手帖』増刊と比較すると、強化されたのは紙面のビジュアル面だけで、内容では数段劣ると言わざるをえない。森田恒之(著)『画材の博物誌』又は、実用性を求めるなら『アーティスト・マニュアル 技法+材料+道具』の入手をお勧めする。
油彩、アクリル、テンペラ、水彩からパステル、版画、ペン画、エアブラシ等の絵画表現から、石彫、木彫、金属彫刻、ミックスメディアなどの立体造形、印刷、写真等のデザインに関するものまで、広範囲な技法を、必要な材料と道具、制作プロセスを写真を並べて紹介。大判の本でページ数も多いので、どの技法も入り口としての実用性は備わっている。本サイトの訪問者は古典技法を求めて来る人が多いが、その場合はいまいち役に立たないだろうが、平均的美大生が参照したら、これほど役に立つ本もないだろう。美大の研究室に一冊あってしかるべき。
R.J.Gettens,Painting Materials : A Short Encyclopediaの邦訳。絵画材料事典の代表的存在。引用が多く出版当時の書籍や、写本などの文献の情報が得られる。プリニウス、ウィトルウィウスを初めとする古代文献、チェンニーニやテオフィルス等の中世写本、ヴァザーリ、その他のルネサンス、バロック時代の出版物や手記、19〜20世紀の研究書(主に英語の文献)をある程度読まないうちは、ほとんど意味がわからない。逆に、それらの書物のインデックスとして活用できる。この本が日本語になっているのは大変有益なことで、絶対手に入れておきたい。なお、原書はペーパーバックでいつでも安価に手に入る→Painting Materials : A Short Encyclopedia
★★お薦め★★
化学的な視点から絵具を解説していますが、比較的わかりやすく書かれてあります。下の「絵具材料ハンドブック」と2冊組み合わせて機能するようになっており、さらに森田恒之『画材の博物誌』と合わせてホルベイン三部作となっている。
上記の「絵具の科学」と比べると原料や化学的な組成などの資料集的な役割が強く、どちらかというと絵具製造者向けの内容。用語に慣れてくれば画家でも読める。現代の絵具メーカーがどのようにして絵具を製造するかを垣間見れる。ただし画材メーカーにも大小あって、ホルベインはかなり大きな部類に入り、小さなメーカーでは今でもわりと手工業的な方法や機材で製造してることが多い。
顔料、メディウム等の材料を解説。個々の材料に関して、詳しいデータが掲載されている。今ひとつ読み物としての魅力に欠ける気がしないでもないけど。
美術用語、とくに絵画技術に関する用語事典。英語の文書を書いたり、英語サイトの掲示板に書き込むときに大活躍。値段も安いので、とりあえず買っておいて損なし。
複数の筆者による論文集。硫酸バリウム、クロム黄、グリーンアース、アリザリン等。国会図書館に在り。
アズライト、ウルトラマリン、鉛白、スマルト、緑青、辰砂、マラカイト、白亜など。在庫切れの後、入手困難だったが、最近また購入できるようになっている。買えるうちに買うべし。
エジプト青、オーピメント、インジコ、マダー、アリザリン、ガンボージ、ヴァンダイク・ブラウン、エメラルドグリーン、プルシャンブルー、オキサイドオブクロム、チタン白、等。
土製顔料の採取、精製、使い方を解説。絵具製造者向けではなく、画家が実践できるように書かれている。土の採り方、顔料にする方法、使い方まで写真付きで親切に説明。実際に顔料にするまでの工程は意外に短く、ほとんどは自作顔料の使用法に割かれている。テンペラ、油絵具、クレヨン、パステル、その他、紙の自製と着色などにも触れられており、自製顔料を使用するという観点から書かれているためか、古典技法に通ずる部分もあり、また逆に現代美術に応用できる可能性も含まれている。美大の基礎課程の教科書に採用すべき。
日本ではラングレの『油彩画の技術』と双璧をなす大技法書。原書はドイツ語で、初版は1921年。デルナー本人、そしてデルナーの死後はその後継者によって現在も改訂が続けられている。日本語訳は第14版を使用。改訂を行なったのが画材メーカーの化学者であるらしく、材料解説の部分が化学か工業の技術書のようで、画家が読むには難解。さっぱり訳が分からんと言い切ってしまう画家がいる一方、デルナーの説に基づいて作品を仕上げる画家もたくさん居る。
上述のマックス・デルナー『絵画技術体系』の英訳。第4〜5版が元になっており、第14版を使用している日本語版とは大きく異なる。デルナー以後の改訂は適用されていない模様。後の改訂版と比べ、化学的な正確性などを考えるとけっこういい加減な記述も多いが、画家の卵に薦めるなら絶対こっちだなと思う。しかし、米国人に言わせれば、これを読むならRalph MayerのArtists' Handbook of Materials and Techniquesを読んだ方が遙かにわかりやすく有意義という話だが。デルナーも英訳はわかりやすい文章になったような気がするが、それでもRalph Mayerの明快さには劣るのか。オリジナルのドイツ語版は、今も新しい版が出ている。Max Doerner,Malmaterial und seine Verwendung im Bilde.,Urania Verl., Berlin,2006。
佐藤一郎・他(訳)/美術出版。私はまだ未入手。この本の原書は志村正治氏のビデオ『基底材』によると、写真が豊富でマックス・デルナー等を読み解く際に大変役に立ったと語られている。しかし、改訂されるに従って写真が減らされるなどしている模様。
デルナーやラングレにも劣らない体系的な技法書だが、文章はずっと読みやすい(正確には技法書というよりは、絵画構造の解説書だが)。写真も豊富。かなり良い本だと思うのだが、入手は困難。姉妹品『絵画|鑑識事典』もお薦め。
米国の代表的な技法書。あまりにも完成度が高いので、他の技法書の存在意義が霞む程。しかし、やたら薦められるので逆にうっとおしいこともある。
上記のArtists' Handbook of Materials and Techniquesの著者が書いたもう少し易しめの本。冒頭は絵具や顔料などの解説、その後は実際の技法を写真を交えて実際の技法を紹介。絵具の練り方、ワニスの作り方、膠の使い方、卵の使い方、パステルの作り方等々。素晴らしい入門書。絶版だが、海外の古書店で入手可。
主に材料の使用法について書かれており、構成は一般的な技法書と大きな差はないが、細部は常に実践的配慮に富んでおり、他の書を読んで疑問に思っていた部分の多くが解決する違いない。巷に溢れる技法書の中には、この著者は本当にこんなことやっているのだろうか?と疑問に思わずにいられない本も多いが、本書は真に実践者の為の書である。
ドローイング、水彩画、エンコスティック画、テンペラ画、フレスコ画、油彩画、アクリル画の技法、材料を一通り紹介。
一通りの絵画技法に加え、彫刻、ガラス工芸、金細工、陶磁器、その他、さまざまな美術工芸分野の技法及び材料について紹介。網羅的であり、個々の解説は短いが、意外とうまく編集されていて、読ませる文章である。図版が美しく、値段も手頃なので、買って損のない一冊。
版元在庫切れ。高橋メソッド・中津美術研究所(旧池上美術研究所)にて、西洋絵画の伝統技法を教える高橋亮馬氏の著作。現代美術教育の批判がメインテーマ。他の技法書とは一風変わった痛快な語り口。国会図書館で読むことができる。私は研究所訪問の際に高橋氏から直々に1冊頂きました。
現代の美術学校では、自由な表現を妨げるという理由で、構図、色彩、その他について、理論と実践を交えて指導するということが避けられるケースが多いのではないかと思うが、本書はそのような風潮に反し、理論と実技による学習システムを実行している。近年は情報が手に入りやすくなって、学習する環境は改善されつつあるが、本書が書かれた70年代には特に大きな意義があったと思われる。しかし、現在でも一読の価値在り。
A.P.ローリーは20世紀初頭に活躍した英国の化学者で、絵画技法に関する科学的な調査の先駆者。主に顔料や展色材を解説。最も重要なテーマは「乾性油の性質と正しい使用法」で、乾性油に関して知識を得たいなら、この本がお薦め。私が個人的に最も気に入っている技法書。世の中には簡単なことをやたら難しく書いてある専門書が多いが、この本は非常に難易度の高い話を実に簡単に書いている点が素晴らしい。
★★お薦め★★
他に以下の著作がある。
Greek and Roman Methods of Painting,1910,未入手
The Technique of the Great Painters,未入手
OILS VARNISHES AND MEDIUMS USED IN THE PAINTING OF PICTURES,未入手
The Materials of the painter's craft in Europe and Egypt. From the earliest times to the end of the XVIIth. century, with some account of their preparation and use,未入手
The Pigments and Mediums of The Old Masters,未入手
画材店で配布されている無料の冊子。わずか十数ページの冊子だが、油絵具、アクリル絵具、水彩絵具、パステル等の作り方、支持体、膠、カゼインの使用法、箔貼など、様々な材料の使用方法がイラスト付きで解説されている。それぞれの説明は非常にシンプルだが、かえってそのせいで材料の使い方の全体像が見えてくる。特に3種類の地塗りの作り方は、私のWebサイトの構成に非常に大きな影響を与えてくれました。このWebサイトの基礎と言っても過言ではありません。また、他の技法書は、材料の入手の時点でつまずくようなことが多いのですが(やたらと海外メーカーの材料を薦めて初心者を混乱させる本が多い)、画材メーカーのパンフだけあって、注文さえすれば確実に手に入るという点も良いです。
★★お薦め★★
Robert Massey,FORMULAS FOR PAINTINGの邦訳。膠引き、地塗り、油絵具、テンペラ、フレスコ、蝋画など、様々な技法に関する200にのぼる処方が記されている。最初の数ページを読む限りでは、シンプルですごい良い本だが、先へ進むに従って徐々に怪しくなってくる。解説なしでは意味が理解できないので、授業の教材として使うにはいいかもしれないが、独立した本としては難しいものがある。邦訳は、親切な訳注がついたおかげで、ある程度理解しやすくなった。もうちょっと基礎的処方が中心なら薦めやすいのだが。
化学実験の入門書。道具の使い方や洗い方など、知っておくとアトリエ内の道具類の取り扱いにも役に立つ。絵画制作の現場でも、材料や道具の危険な取り扱いをしている人が多いので、理科的知識の乏しさを自覚している人は読んでおくべき。
元になっているのは、武蔵野美術大学紀要などに掲載された論文群であると思われる。本書は、一般向けの書物として編集されたためか、やや角が削られている。具体的には、結論に至までの論拠が省かれていることが多い。本サイト読者の場合は、武蔵野美術大学、または国会図書館等を利用して、個々の論文を閲覧した方が納得がいくかもしれない(論文のタイトルは、本文中や巻末の執筆者プロフィールなどに記載されている)。定価6000円へ払う金額を、図書館での各論文の複写費に費やした方がよいと言える。
日本で最も知名度の高い技法書。文章も読みやすく、冒頭のファン・アイクからルーベンスまでの技法の流れの解説は感動的。しかし、メディウムに関する各章は、ルフラン&ブルジョア社製品を使用した処方が中心で、画材メーカーの広告塔のような感じなきにしもあらず。全般的に樹脂と溶剤の使用量が多過ぎではないか? 画材メーカーに配慮してか、顔料を使って絵具を自ら練る作業については、遠慮気味に書かれている。版元在庫無しまたは絶版。古書店でよく見つかる。原書が最初に出版されたのは1959年で、その後一度大きな改版がり、アクリル・ビニル絵具に関して加筆された。日本語版も旧版と改訂版がある。
日本人が書いた(西洋絵画の)技法書の中で、最も完成度が高いのはこの本だ思う。それを美術出版の方に話したところ、やはりその方も同じ意見だった。1969年の初出の後、1971年、1975年と改訂版が出た模様だが、現在は絶版。細部の正確性はともかくとして、今出ているどの本より良いと思うのだが。60年代に撮られたと思われる作業中の写真もいい味を出している。ネットの古書店で比較的簡単に見つかる。
マックス・デルナーの混合技法を写真と図によってわかりやすく解説。膠やカゼイン、キャンバス作成等、材料の使い方が写真付きで詳しく解説してある。
原題はnotes techniques sur la peinture a l'huile? ルフラン社の絵具、画用液、支持体製品、その他の材料に関する解説および使用法について書かれている。油彩技法全般の解説書としても通用する。かつてルフラン社の輸入代理店をしていた(株)サクラクレパス ヌーベルセンターが日本語化し発行していた(20年以上前の話)。はっきり言って、この本無しでルフランの画用液を使うのは不可能ではないかと思えるが、現在はこのような本の翻訳はされていない。油絵具はもう画材市場の中心じゃないから仕方がないか。この古い日本語版の入手は極めて困難だが、ネットオークションに出品されているのを何回か見たことがある。
我国で永いあいだ油絵の入門書として親しまれてきた本。初出は1954年、1983年に改訂新版。著者の岡鹿之助は美校卒業後、パリに渡って自作を展覧会に出品するが、本場の油絵と自分の絵の絵具付き具合、画面の貧弱さに驚く。あちらの油絵は絵具がしっかりと画面についているように見えるが、日本人の描く油絵は、今にも絵具が剥がれそうな貧弱な印象を与える。この違いはいったい何だろうか。それが、この本(もとは連載記事)を描くきっかけになったという。岡鹿之助と言えば、材料を熱心に研究した画家として知られているが、作品はそれほど丈夫ではないとか、岡鹿之助の指導も必ずしも正しいわけではないという意見も耳にする。私自身、本書の記述にいくつか疑問を感じる点があり、今の時代の初心者にとくに薦めるというほどでもないが、名著のひとつとして読んでみるのは悪くない。
未入手。乾性油など材料の扱いに関して興味深い点が多々ある。しかし著者の作例がものすごい下手だったり、著者自身がAmazonのレビューで自著に満点を付けつつ他の技法書に最低点を付けてみたり、オフィシャルサイトが見るからに手作り風だったりと痛々しい面も。
現在でもAmazon等で普通に買えるが、下記URLよりダウンロードも可。
http://classicalworkshop.com/?p=349
田口安男(著)『黄金背景テンペラ画の技法』が絶版になって以来、テンペラ技法をバランス良く指導する本は皆無と言っていい状態だったが、ようやくその後継となる本が登場。導入から仕上げまでの親切な指導も完璧ながら、ニスへの追求など上級へのコンテンツも豊富。
★★お薦め★★
現役のテンペラ画作家の作例を紹介しながら、初心者向けにテンペラ画の描き方を解説。テンペラ画を始めようとする人にちょうど良い。書店、図書館、古書店など何処でも見かける。とくに石原靖夫氏が書いた箇所は勉強になる。逆にいうと、その他のページは現代の作家の個性的な技法を紹介しているような感じで、どこまで参考になるかはやや疑問。
チェンニーニの英訳も行なったD.V.Thompsonによる有名なテンペラ技法書。チェンニーニの技法を現代の環境で実践できるように書かれている。テンペラ入門書の定番中の定番。しかし既に半世紀以上が経ち、そもそも外国で書かれたものなので、日本の環境でそのまま参考にできるというわけではない。
下記URLでテキストのみだが閲覧できる。
http://www.noteaccess.com/Texts/Thompson/
最近、日本語訳が登場(後述)。大量の写真や訳注が付いているので、そちらがお薦め。
東京芸大の研究室による上記The Practice of Tempera Paintingの邦訳。膨大な訳注と写真の挿入により、本文への理解が深まる。原書のイラストよりも、本書の写真の方がずっとわかりやすい。ただし、トンプソン教授の本文は、書かれた時とは国も時代も異なるので、そのまま受け入れるのは難しい。翻訳も全体として研究のため行なったという傾向があり、現代の日本人がテンペラを学ぶために読むには少々敷居が高いかもしれない。初心者の方はあまりトンプソン教授の本文に惑わされずに、写真などを参考にする方がよいかもしれない。
イタリア式ではなく、ビザンチン式のテンペラ技法書だが、現在、注文して購入できる本の中では、最もお薦めなテンペラ入門書である。入門者をきちんと導こうとしているのはこの本だけだと思う。原書はTHE TECHNIQUE OF ICON PAINTINGでAmazonで注文できるが、日本語訳は翻訳の際に国内での材料の入手方法などが(親切に)書き加えられている。
★★お薦め★★
日本語で書かれたテンペラ画の入門書としては真っ先にお薦めしたいところだが、現在は絶版。古書店などで探すのは難しいが、地方の図書館にもよく置いてある。とくに美術館付属の図書館や芸大・美大の図書館で見つかりやすい。
デルナー、マロジエ等をベースにテンペラ技法、混合技法、エマルジョン技法などを紹介。1935年筆であり、デルナー、マロジエらとあまりタイムラグのない時期?
現在でもAmazon等で普通に買えるが、下記URLよりダウンロードも可。
http://classicalworkshop.com/?p=353
技法書ではないが、技術的な側面に力を入れて書かれており、フレスコ画の技術上の理屈をたいへん解りやすく説明している。下手な技法書よりも遙かに勉強になる。もちろん、これを読んでフレスコ画を描けるわけではないが、この本を読んだ上で、上述の実技書へ進むと、勉強していく上で心理的に非常良い効果があるのではないかと思う。
★★お薦め★★
古今東西のフレスコ画(またはフレスコ画に近い絵画)の技法を紹介。最後はフレスコ画制作の入門編になっている。コストパフォーマンスの高い一冊。
★★お薦め★★
現在でもAmazon等で普通に買えるが、下記URLよりダウンロードも可。
http://classicalworkshop.com/?p=351
エンカウスティック技法のHOW TOと道具類などの紹介、Q&A等、その他、同技法の歴史を簡略に説明しつつ、現代の作例を多く掲載。Anne Wall , Tomas,COLORS FROM THE EARTHにもエンコスティックの章あり。
素描の技法書。中世〜20世紀中盤までの画匠が使った道具、材料、技法について。
日本で出版されている天然染色の本は、日本の伝統色中心のため、西洋絵画の事情と異なる部分も多いが、こちらは英国人の書であり、西洋で古くから使用されてきた天然の染料について学ぶのにちょうど良い。
日本画のテキストですが、顔料や膠などの素材の利用ということを考えると、西洋絵画とも共通点が多く、洋画家にも参考になる(かもしれません)。日本画の技法書としては、個人的には明治時代以前、あるいは江戸時代よりも前の日本画の技法について書かれたものを読んでみたい気がします。
日本画の材料や技法、修復、模写、作品の取り扱い方、時代特定などの研究方法、その他について。修復に関する展覧会の図録を本としてまとめたもので、カラー写真が豊富。
書や水墨画等、紙、絵絹に描かれた作品の裏打を豊富な写真付きで解説。
掛け軸や製本、巻物などの表装技術をイラストによって解説。CADソフトで描かれたかのようなイラストが、今一つの出来具合い。
一般向けの鉱物事典は山ほど出版されているが、中でも本書は内容が飛び抜けて充実している。値段も安い。
大変面白い本で、一回読んだ直後に、繰り返してもう一度読んでしまった。かつて絵画の支持体としてオークが使われたことは、美術家の間では有名な話であるが、絵画の支持体どころか、文明の発達そのものにオークが重要な役割を果たしていたことが伺える(著者はややオークに心酔し過ぎという面はあるが)。内容は多岐にわたっているが、美術工芸上も関係ある話多く出てくるので、もしオークについて何か書いたり語ったりする場合は是非読んでおきたい。
北ヨーロッパの絵画はオークを支持体にしていた時代があり、絵画技法書でも必ずと言っていいほど言及される素材だが、オークの種類などについては、実はそれほど知られているわけではないと思う。現在でもオーク材を使っているのは、ウィスキーやワインの樽づくりであり、実際に木に触れて仕事をしていた人の話は具体性があり、世界中のオークについて、イラスト付きで紹介されており、
初版1959年、最近の改訂版が1989年。顔料の化学式・特性・用途等の他、試験方法、粒子の大きさ・耐光性能・光沢度・耐アルカリ・耐酸性能などの測定方法、それに使う機械、生産高の一覧等。技術者向け。絶版。
有機顔料の参考文献として挙げられている本。合成アリザリン、フタロシアニン、キナクリドンなどの合成有機顔料について書かれている。化学系大学生1・2年向けだが、文系人にはやや難しい化学式が多い。
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