『西洋絵画の画材と技法』 - [材料] - [顔料]

緑色顔料

テールベルト

緑土、Green Earth、Terre Verte。古くから使われている土製顔料で、テンペラなどの水性の技法で使用すると鮮やかな明るい緑色になる。英語では"Green Earth"と書くこともある。昔は人物の肌の下塗りに使用することが多かった。油絵具にするとかなり暗く透明性のある、かなり違った雰囲気の色になる。市販のチューブ絵具では、テンペラなどで使用したときの色を出すために、全く違う顔料の混色によって作っていることもある。たとえば、クサカベのテールベルトは、ビリジャンや亜鉛華の混合である。

マラカイト

岩緑青、孔雀石、Malachite、Mountain Green
組成:塩基性炭酸銅

古くから使われている顔料で、古代エジプトでは化粧に使用されていたことで有名である。日本画ではかなり重要な顔料です。

マラカイト原石 マラカイト原石
Tsumeb Mine,Tsumeb,Namibia

ウィーン美術史美術館の向かいにあるウィーン自然史博物館にアズライト、マラカイトなどの巨大な原石が山のように展示されいて、これはかなり見ごたえがある。

ビリジャン Viridian

英語:Viridian、構成:水和酸化クロム。19世紀半ばに、酸化クロムと前後して、絵画用の顔料として使用されるようになった。ビリジャンは水分を含む含水酸化クロムであり、酸化クロムに比べて透明性がある。含水であることの例にもれず、展色材を若干多く必要とする。ビリジャンのことを透明な酸化クロム、含水でない方の酸化クロムのことを不透明酸化クロムと呼び分けることもある。

巷では、クサカベ社ギルドシリーズのファン・アイク・ビリジャンが美しいと評判である。他のブランドに比べて、体質顔料が少ないため、発色が良いようだ。

オキサイドオブクロミウム

別称:オキサイドオブクロム、酸化クロム、不透明酸化クロム、英語:Oxide of Chromium。酸化クロム顔料は19世紀半ばに登場。バーミリオンのように渋く、被覆で、見た目がかなり強烈。油絵具でこれくらい不透明な色も珍しい。化学的に安定している顔料で、耐光性、耐アルカリ性、その他に優れている。クラシカルな表現には向かないが、印象派風の技法や現代絵画では巧く混色すれば、かなり利用価値がある。

カドミウムグリーン

英語:Cadmium Green。カドミウムグリーンという顔料は存在しない。市販絵具のカドミウムグリーンは硫化カドミウム(カドミウムイエロー)とビリジャンなどの緑顔料との混色で作られている。


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