ビギナーズ掲示板 過去ログ 890〜1656  西洋絵画の画材と技法


[1656] 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:ヒデ 投稿日:2007/01/09(Tue) 22:54  

油彩で混合技法(テンペラ、油彩)のように不透明色で描いた上に透明色をかけて、その上にまた不透明色で描いていくを繰りかえして描いていくのは保存状問題などはないのでしょうか?不透明のパートをハッチングだけでなく、ボカシなども使って描きたいので、油絵の具で描いているのですが・・




[1657] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:修復家 投稿日:2007/01/10(Wed) 00:35  

以前に答えた揮発精油と描画液についての内容が尾を引いているのでしょうか。こういった内容に皆さんナーバスになっておられるようで、、、。申し訳ないような、嬉しいような、、。自らの作品のその後について想いを巡らすのは決してネガティブな行為ではないと思います。

 油彩絵具をマットに使うことで起き得る接着力の問題ですね。常にのり剤として乾性油や樹脂から成る描画液を加えていく必要があるのか。当然そのようにすれば色は濡れ色となってしまいますし、当初に期待していたのとは違う効果のものとなるかもしれません。マット=接着力不足=吸収性ということになるのでしょうか。
 確かにそのような傾向はあると思います。しかしそれが直に保存問題に直結するとも言えないでしょう。もしそうならソフトパステルで描いた作品は保存し得ないということにもなります。しかし、その保存が難しいというのもまた事実です。なぜならそれは「取れやすい」という性質を先天的に持っているからです。当然、日めくりカレンダーのようには扱えないでしょう。

 ただ経験的に感じるのは、接着力の問題よりも、艶合わせの問題の方がデリケートだということです。作者が期待した通りの見え方を維持しつつ、接着力だけを獲得するのが難しいのです。
 ここで一つ質問ですが、このような手順で描いた後、最終的に画面には部分的に艶の違うところが混在しませんか?艶(顔料と媒剤との屈折率や表面反射に起因した)を無視して色合わせをすると、少し光の差し方が変わってしまうだけで見え方も変わってしまうと思うのですが。大きな単位でそのようなことを行って、効果にしているのかもしれませんが、その点についてもう一度考えてみてください。意図的にやるのでない限りは、画面の艶(マットにしろ光沢にしろ)を最終的に合わせた方が、画面の見え方という意味で良いのではないでしょうか。その上で、接着力やその後の保存状態という部分を関連付けて考えていければ良いと思います。

 当然、マットを維持しながら接着強度を獲得するのことが最大に難しいです。厚塗りを避け、下の層との掛け合いを考えることが要求されます。最初から目の粗い少しざらついたしっかりとした下地を用意して、その物理吸着も利用しながら薄い塗りで仕上げていってはどうでしょう。絵具の中に僅かに鑞やカゼインを混ぜてみたりして、絵具自体の強度を上げることも出来ますが、やれることは限られてきます。しかし日本画はあれだけなマットな画面をしていますが、かなり厚塗りのものでも媒材は膠液だけです。画家の中には、岩絵具自体の自然な発色を得るために、出来るだけ少ない膠分で描こうとする人がいますが、顔料粒子の違う層を交互に織り交ぜたり、比較的下地に近い方に多くの膠分を使って、最終層にいくに従いに膠の量を減らしていくことで、下層との接着強度を維持していたりします。最終的に艶やかな画面を期待する油彩画のセオリーとは逆の考え方です。


[1658] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:ヒデ 投稿日:2007/01/10(Wed) 01:05  

詳しいご説明ありがとうございます。
ご質問の方なのですが、確かに画面全体を均一に不透明色→透明色としていくのではなく、画面の部分ごとに繰り返す回数がまちまちなので、画面の艶はバラバラになります。
なのである程度描いた段階でルツーセなどをかけて画面の艶を均一にして描き進めているのですが・・・
一応制作の過程なのですが、ある程度固有色で普通に描きこみ
そこからシルバーホワイトまたチタニウムホワイトで描きこみ(固有色多少混ぜる時もあります)乾かして透明色で固有色を
グラシーして乾かしまたシルバーホワイト〜〜の描きこみを繰り返すといった手順です。


[1660] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:修復家 投稿日:2007/01/10(Wed) 22:44  

なるほど、中間ワニスのようなものを引いているのですね。それなら製作過程として問題は無いように思います。薄い樹脂液は各層を飽和しながら艶を調整しつつ、接着強度も高めてくれます。最終的にある程度艶の維持された画面になるということならば、私が指摘したような問題も特に気にすることはないでしょう。油彩画の持つべき最低限の強度は備えているとお考えになってよろしいかと思います。後は、どのように保存されるか次第ですね。


[1661] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:ヒデ 投稿日:2007/01/11(Thu) 01:02  

ありがとうございます。保存上の不安がかなり解消できました。あと個人的に心配してる事なのですが透明色をサンドしていくという事でブリードする危険はないのでしょうか?



[1662] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:修復家 投稿日:2007/01/11(Thu) 01:59  

 赤系統の有機顔料などには原料が染料質のものがあり、その顔料化が不十分である場合などには上の層に染料質がにじみ出るときがあります。ブリードする恐れのある絵具の資料サンプルを作って、乾燥後にチタニウムホワイトを塗って実験してみてください。結果はすぐに分かると思います。
 問題はブリードが起こる場合ですが、その絵具を使わないのが最良だと思います。別のメーカのものにするだけでも違う結果が得られるときがあります。可溶性の有機染料系の顔料に頼らず、無機系顔料のものの方が一般的にはブリード傾向が少ないということになっています。耐光性も良いですしね。
 ただ、文章から想像するに、ホワイトでおこす時にはあまりメディウムを混合していないようなので、媒質を通しての遷移は少ないのかなと予想します。ただその上の透明色は下に吸われやすい状況にありますよね。仮に作業中であってもやはり各層の媒質濃度差は少ない方が良いと思います。そのように考えると、「なぜこの方法で?」という最初の疑問に立ち返ってしまいますが。


[1665] Re: 透明色と不透明色の重ね塗り。 投稿者:ヒデ 投稿日:2007/01/22(Mon) 00:28  

親切なご説明ありがとうございます。
ハッチングではなく、ボカシしを
使って描き込みたいと単純に考えての方法
だったのですが
色々問題ありな描き方なのですね。
アドバイスを参考にして
描き方をもう一度
考えていきたいと思います。


[1651] 無題 投稿者:まる 投稿日:2007/01/06(Sat) 13:29  

油絵で、油で薄く溶いた絵具の表情が好きなのですが、埃がたくさん付着してしまいます。(私は、製作にクサカベのペインティングオイルクイックドライというオイルを使っています。)これは、仕方がないことなのでしょうか?改善の余地は、ありますか?あったら、教えて下さい。


[1653] Re: 無題 投稿者:ライト 投稿日:2007/01/06(Sat) 22:50  

私の経験上の話ですが、描いた後に部屋の低い位置に置いておくと埃が付着します。私はなるべく未乾燥の絵は高い位置において置きます。置き方は上を向いて寝かせておくと当然埃がつくので壁にかけるか、表面を裏にして立てかけておきます。
部屋の環境にもよりますがご参考までに。


[1663] Re: 無題 投稿者:まる 投稿日:2007/01/14(Sun) 13:00  

アドバイスありがとうございます。試してみます。


[1644] シルバーホワイトについて 投稿者:violet 投稿日:2006/12/07(Thu) 00:50  

シルバーホワイトは時間が経つと少し黄色くなってしまうのでしょうか?
フレイクホワイトもクリームぽい色に変化しました。いつまでも白く保てるのはやはりチタニウムホワイトですか?それとも、使うオイルによって白さの持続するようにするのは可能なのでしょうか?強い白さを強調したいのですが、チタニウムホワイトがこのみではないので、是非、教えてください。


[1645] Re: シルバーホワイトについて 投稿者:管理人 投稿日:2006/12/21(Thu) 08:54  

油絵はどうしても若干は黄変するものですから、黄色みを帯びるのは仕方ないと思います。しかし、短期間でクリームっぽい色になるまで変わってしまうというなら、描き方に何か問題があるかもしれません。

まず油ですが、ポピーオイルやスタンドオイルなどの黄変し難いという油を使うと良いと思います。画材メーカーが画用液のパンフレットを配布しているので、まずは、それをよく読んでみるとよいでしょう。お薦めはホルベインのOils and Varnishesという冊子です。

その上で、どのホワイトを選べば良いかですが、ホルベイン工業から「ホワイトノート」という冊子が配布されており、各種の白が詳しく紹介されているので、それを参考にされると良いでしょう。

しかし、油絵である以上、全く黄変しないようにというのは難しいと思います。黄色くなるのを避ける方法は、時間の経過による黄変を予想して、実際よりも若干、青く白く描くというのも大事だと思います。例えば、ほんの少し黒を混ぜてみると清涼感のある色になります。また、絵具の色は、画面の中での周りの色との対比によって、その色から感じる印象が全く異なるので、色のセンスが向上すれば、強い白を表現できるようになるかと思います。私は材料にこだわるよりも、たくさん絵を描いて、この辺の力量を上げてゆくことの方が大事だと思っています。実際にどれぐらい白いかより、人間の目で見たときにいかに白く見せるかが重要です。

もしそれでも黄色っぽさが気になるという場合は、もはや油絵具、以外の白を検討した方がいいでしょう。例えば、アクリルジェッソを地塗りに使用し、強い白の部分は地塗りを活かす、という方法もあるかと思います。


[1655] Re: シルバーホワイトについて 投稿者:violet 投稿日:2007/01/09(Tue) 18:13  

管理人様
投稿をどうもありがとうございます。
早速、ホルベインの「ホワイトノート」をよく見てみます。
そして、ご指摘のとおり、枚数をたくさん描いていこうと
思っています。いろいろ教えていただいて感謝しています。


[1652] 支持体厚み 投稿者:ライト 投稿日:2007/01/06(Sat) 22:28  

 支持体でシナ合板、MDFボードなどを使おうと思うのですが6号程度でそれぞれどの程度の厚みがある物を使えば良いのでしょうか?


[1654] Re: 支持体厚み 投稿者:管理人 投稿日:2007/01/09(Tue) 02:26  

私は、シナ合板の場合、1.5cmの厚さのものを使用していますが、今のところ特に問題なく使っています。

MDFボードの場合は、1.5cm厚のものに試しにアクリルジェッソを塗ってみたら、1枚目でいきなり反ったので(と言ってもわずかな反りでしたが)、それ以来使用してません。ファイバーボードには、インシュレーションボード、MDFボード、ハードボードの3種類がありますが、支持体に適しているのはハードボードだけではないかと思います。ハードボードは私は使ったことはないですけど、本などを読んだ限りではときたま使用例として出てくることがありますので。


[1647] 穴の開いてしまったキャンバスについて 投稿者:you 投稿日:2006/12/28(Thu) 02:00  

絵の具を重ねて描きすぎて、削ったら、キャンバスに、ほんの小さな穴がいくつも開いてしまいました。見た目には、分りませんが、キャンバスの裏から光が当たるときらきらと光が金粉を付けた様に見えます。キャンバスがほんの少し破れたら、いい修理というか、解決方法があれば、教えて下さい。


[1649] Re: 穴の開いてしまったキャンバス... 投稿者:管理人 投稿日:2006/12/28(Thu) 18:31  

本当に布が破れたのか確認してみてください。
地塗りが剥がれただけではないでしょうか。
キャンバスは布ですから、地塗りが剥がれれば糸の間から光の点が星のように漏れて見えることはあります。見た目上問題がないなら、慣れない修繕をするよりも、そのまま使用した方が良いと思います。


[1650] Re: 穴の開いてしまったキャンバス... 投稿者:修復家 投稿日:2006/12/30(Sat) 08:25  

 修復と言うわけではないですが、手軽なところで「ルーズライニング」はどうでしょうか。作業はとても簡単。まず木枠を用意して、そこにいらない布をキャンバスを張るときと同じ要領でまず張ります。その布の上から(先ほどと同じ面に)、描いた絵を再び張って終了です。布と絵は接していますが、接着されているわけではなく、背面の布は仮の支持体として機能しています。単純に絵画の裏面を湿度や水蒸気の転送から保護するだけでなく、キャンバスが脆くて強く張れないような時にも、柔らかに絵画を支えながら程よい張力調整を可能にしてくれます。今回のように、裏から光がこぼれてくるのが気になる場合にも都合の良い対処法だと思います。もちろん気が向けば、それらの穴を埋めていくことも出来ますし、仮に本当にキャンバスがいくらか損傷していたとするなら、それを樹脂などで繋いでいくことも可能ではありますが、、、、。

 修復とは関係なく、皆さんにもこの「ルーズライニング」はお勧めします。簡単ですし、保存の効果も期待できます。出来れば、使用する布はポリエステルなどの合成繊維のほうが良いと思います。カビなども生え難いですし、それ自体がとても安定しています。合い言葉は「張る前に、張る」です。



[1639] 仕上げ段階の細部描写について 投稿者:YOU 投稿日:2006/11/27(Mon) 01:11  

仕上げに近ずくにしたがいメディウムは油・樹脂を多くするのがセオリーだと思うのですが、仕上げの段階において面相筆などで、細部の描写(細い線などなど)をおこなうとき油・樹脂が多いと粘りがあり大変描きずらいのですが、そのような場合でもテレピン等で薄めて描いては駄目なのでしょうか?



[1642] Re: 仕上げ段階の細部描写について 投稿者:管理人 投稿日:2006/12/03(Sun) 03:29  

粘度が高くても高いなりに細かい描写はできると思います。しかし、腰のない面相筆だと難しいかもしれません。まずは、画材店でいろいろな筆を買って、試してみるとよいと思います。

その上で、流動性を高めたい場合ですが、テレピンを少量加えるぐらいなら大丈夫だと思います。

ちょっと初心者掲示板にしては難しくなりますが、テレピンではなく、コールドプレスドリンシードオイルを加えるという手もあります。とても流動性が高い油なので、テレピンを混ぜずに流れるようなメディウムにできるかと思います。世界堂本店やゆめ画材で売っています。このオイルは、できれば水で洗浄して使った方がいいのですが、そのまま使っても大丈夫です。


[1643] Re: 仕上げ段階の細部描写について 投稿者:YOU 投稿日:2006/12/05(Tue) 11:39  

ご返答ありがとうございます。
メディウムだけでなく筆の問題もあったのですね。
コールドプレスドリンシードオイルの方も試してみたいと思います。
あと加工油に生油を混ぜるという配合をよくみるのですが、これは固着力を落とさずに加工油の粘度を緩めるという事なのでしょうか?



[1636] 板の地塗り 投稿者:初心者 投稿日:2006/11/24(Fri) 19:04  

はじめまして。
板をつかって油絵を描きたいのですが、
布を張らないといけないのでしょうか?
直接モデリングペーストなどを使っても大丈夫なのでしょうか?
教えてください。
よろしくお願いいたします。



[1638] Re: 板の地塗り 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/25(Sat) 02:38  

張らなくても大丈夫です。

布を張る主な理由は、板に継ぎ目や節穴などがあって、それを隠すためです。

なお、私は、合板を使用する際に布を張っています。合板は表面の薄い板が剥がれやすいという理由と、そもそも合板の耐久性自体にそれほど期待していないからです。しかし、張らない人の方が多いと思いますし、特に問題はないと思います。

直接モデリングペーストやアクリルジェッソを塗って大丈夫だと思います。しかし、表面がつるつるにコーティングされた板とかは駄目ですよ。



[1641] Re: 板の地塗り 投稿者:初心者 投稿日:2006/12/02(Sat) 15:30  

管理人様
ありがとうございました。



[1633] 揮発製油について 投稿者:初心者 投稿日:2006/11/20(Mon) 01:33  

教室で揮発性油は、樹脂・乾性油の溶剤として使うものと教わったのですが、単に樹脂・乾性油を一時的に流動的にして乾けば蒸発して樹脂・乾性油は元のまま変わらないのか、それとも蒸発した後は樹脂・乾性油の性質は落ちてるのか今一あやふやで分かりませんでした。樹脂・乾性油を溶かすという事はどのような事なのか?あまりにも基本的な事ですみませんが良かったら教えてください。


[1634] Re: 揮発製油について 投稿者:修復家 投稿日:2006/11/23(Thu) 14:56  

 ポイントは「しみ込む」というところでしょうか。
 かつて、日本に油彩画の技術が伝わって間もない頃、画家達は透層を作るのためにとにかく絵具を揮発精油で薄めていったそうです。結果として、絵具のくっ付きが悪くなり「剥離」などがその後頻繁に起こったようです。
 確かに絵具を練る時に、接着剤である「乾性油」や「樹脂成分」が使われますし、絵具だけをそのまま使っても絵は描けます。それは接着成分は基本的には蒸発しないで画面上に残るからです。しかしこれを極度に薄めると、画面内部や下地、時には支持体にまでこの薄まった“接着剤”が浸透してしまいます。揮発精油が乾燥した後残るのは、あらゆる層に分散した接着成分で、画面上にはごく少量しか残らないという状況になります。こうなると、例えば絵具が乾燥した後でも、画面を触るといつまでも顔料が手に付いたりします。極端な話、定着してないパステルみたいな状況を想像してください。つまり顔料を包む展色剤が不足しているのです。しかしそれはなくなったのではありません。内部に「浸透」してしまったのです。接着成分がどこに留まるのかということは
重要と考え方です。
 恐らく、先生はあまり薄めすぎるなというようなことをいったのだと思います。発色が悪くなるだとか、付きが悪くなるだとか。当然極度に薄められた油彩画は、艶がなく発色も良くないでしょうし、上記のような理由で保存にも適さないと思います。


[1637] Re: 揮発製油について 投稿者:初心者 投稿日:2006/11/24(Fri) 23:57  

ご回答ありがとうございます。
教室ではここまで詳しくは教えてもらえなかったので、
非常に参考になりました。
まだ他の事も分からない事だらけなのですが、
自分でも色々調べたりして勉強していきたいと思います。






[1620] にじみ表現について 投稿者:MAMA 投稿日:2006/11/06(Mon) 21:02  

油絵で、水彩のようなにじみ表現を探しています。自分でも色々日々試していますが・・・皆さんの中で、教えてもよいような表現があれば、教えて下さい。


[1627] Re: にじみ表現について 投稿者:通りすがり 投稿日:2006/11/13(Mon) 09:05  

最初に申し上げておきますと、油彩で水彩の真似をしても、所詮真似事。
餅は餅屋、水彩の表現には及びません。
油彩で水彩画の真似をすることにどんなメリットがあるのでしょうか?
耐久性の面だけで油彩を使うということなら、油彩ではなく、紙とアクリル絵の具を使うか、水彩画にアクリルメディウムやバーニッシュでコーティングする方が、はるかに素晴らしいものができると思います。

とりあえず、油彩でにじみを作るポイントは、
1)絵の具の浸透性、溶き油を多量に保持でき、なおかつその中を絵の具が程よく動ける下地作り。
しかし、紙が水を染み込ませて保持するような量の油を保持できる下地を作ることはかなり難しいです。
材質も油に耐えるようなものを使用しなければいけません。
砂などを少量の乾性油でコーティングしそれを揮発油で溶いたもので下地を作ればあるていど可能ですが、砂の間を乾性油が埋めてしまい、水彩画で言うサイジング(目止め)を強めた状態となり期待したにじみを得ることが難しい場合もあります。

2)絵の具を流れやすく浸透しやすいものを使う。
市販の絵の具では辛いかもしれません。しいていうなら、体質顔料を含まない、古典的な手法に適する絵の具(例えば、クサカベ ミノー絵の具など)を揮発油で薄めるか、ピグメントに定着に必要な最小限の乾性油と多目の揮発油を混ぜて低い粘度の絵の具を自作したほうがいいかもしれません。
多量の揮発油を使うことで、いつまでも滲まずに、水彩画のような速乾性を得ていつまでも絵の具が混じり合おうとすることを抑えます。

水と混合可能なホルベインのデュオなどを使ってみるのも一つの手かもしれません。

また、この方法でも描くにつれて、下地のポーラスな表面が絵の具で埋まっていくと、にじみを作ることは難しくなってきます。

もう一つの方法は、絵の具を自然に滲ませるのではなく、人為的に滲んだように見えるように描くことです。
テクニック次第ですが、後者のほうが実用的でしょう。

真似をするためには、きちんと水彩画を描いてみることが早道かもしれません。


[1628] Re: にじみ表現について 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/13(Mon) 21:58  

画材と技法掲示板にも同じ質問が投稿されておりましたが、こちらに先にレスが付いたので、向こうの記事は削除させていただきました。

ご質問の件ですが、通りすがりさんと同じ意見です。

油絵を使って、水彩のような、ガッシュのような、フレスコのような表現をしたいという質問がよくありますが、それぞれの技法、材料の性質に反するような使い方はせずに、自分の表現したいものに合った技法、材料を選ぶのがいいかと思います。材料の性質と逆行するような使い方をすれば、見た目も、保存上もあまりいい結果にならないでしょう。

数十年前までは、絵画と言ったら油絵が主流で、なんでも油絵具を使ってやる必要があったかもしれませんが、今は、もう油絵は多数派ではないですし、油絵具に固執しなくてもいいと思います。

その上で、やはり油絵具を使ってそれらのような表現をするなら、基本的な油絵具の使い方をし、あとは腕を磨いて達成するのが一番だと思います。例えば、上手い人の静物画を見れば、特別なことをせずとも、物の質感をそれぞれ描きわけていますし、そのような点から学んだ方がいいかと。


[1632] Re: にじみ表現について 投稿者:修復家 投稿日:2006/11/18(Sat) 09:14  

 私も基本的に皆さんと同じ意見です。よほどの理由がない限り、材料の特徴を越えた使い方をするのは「労多くして功少ない」行為であると思われます。ただ私の失敗経験から、似たような表現(?)が生まれたのでそれだけお話ししておきます。
 修復には補彩という作業があるのですが、通常これには「樹脂絵具」が使われます。これは顔料と樹脂(天然のものや合成のものなど様々)だけを混ぜ合わせた絵具で、私これを自制しています。このときはたしかカナダバルサムだけを使って絵具を練りました。通常この補彩を行う時には、下地に周りと同系色の有色下地を置くので絵具の量もごく僅かで済みますし、層の掛け合わせによって油彩画のような透明感のある重層構造も表現できます。よって樹脂絵具には通常考えられるよりも多量に展色剤が混入されています。
 私はこの時まだ修復を学び始めたばかりで、絵具を必要以上に使って補彩を行ってしまいました。こってりした色付きワニスで描いているような状態です。更にやめておけば良いのに、手で触って多少べとつきがある状態の上にワニスをスプレーで吹き付けたのです(しかも多量に)。表面がジワーっと濡れ色になって、おやっ?とおもって見ていると、絵具もまたジワーっと溶け出してくるではありませんか。しかもこのときは細い線の組み合わせだけで補彩する作業をおこなっていたので、線と線が溶け出し合い、それはもう発狂寸前でした。

 ポイントととしてですが、まず最初は「かっちり」描いて、その後から「溶かす」ということでしょうか。といっても絵具の動く量も僅かですし、細かな表現を滲ますのには向きますが、大きな色面を滲ますのはこの方法では難しいかもしれません。樹脂絵具はとにかく多量に展色剤が含まれていますし、薄く塗らないとただでも下の層が動き出してきます。溶かすときは、薄いワニスを多量に吹き付けるか、刷毛などで引っぱってみても面白いかもしれません(私は恐くて出来ませんが)。ただ、これは正確にはこれは「油絵具」ではありません。もちろん乾性油を多少混ぜても同じようなものは出来ると思います。50年程度もてばいいのならこんな方法もあると思います。


[1635] Re: にじみ表現について 投稿者:MAMA 投稿日:2006/11/24(Fri) 17:48  

みなさん、ご意見・アドバイスありがとうございました。参考にさせていただきます。学校では、質問できる人がいないので助かりました。


[1629] ひび割れた油絵 投稿者:小田代昭丸 投稿日:2006/11/16(Thu) 07:23  

15年ほど前に描いた油絵(S80号・かなり厚塗り)枠からはずし壁に下げて放置。個展用に枠に張りたいと取り出したら、しわと一部剥離はありました。何とか自分で修復できる方法はありませんか。幹太


[1631] Re: ひび割れた油絵 投稿者:修復家 投稿日:2006/11/17(Fri) 12:25  

 修復作業に対するアドバイスが出来ればと思いますが、正直、状態を見ないことには作業を決定するのは難しいです。よって、まずは修復師などにご相談されることをお勧めします。その上で、出来る作業についてはご自身でおやりになってはどうでしょうか。しかし同時に思うのは、こういったケースは非常に修復としては面白いのではないかと思います。「制作の延長線」と言ってしまうと表現としては正確ではないかもしれませんが、作者がご自身の理想と照らし合わせながら修復するのだとすれば、そういった部分もおおいにあると思います。古い絵画の場合、作者はもはや存在してはいませんし、絵画の意味や価値は別のところから与えられている場合も多く、「ひび割れた油絵」をどうするかというのは実は簡単な問題ではありません。「モナリザ」の顔にも細かなひび割れが多く存在していますが、あれを修復してしまったら(見えなくしてしまったら)これはもう大ブーイングです。しかし同時に思うのは、「ダビンチはどう思っているのだろう?」です。修復の世界では『作者』は時に、第三者です。こういった部分に対して、疑問と肯定の感情を同時に持つのは、私自身も絵を描くからです。よって、作者と修復の関わりについては非常に興味があります。現代美術など幾つかの分野では、作者の存続中に作品に重大な問題が起こることもあるでしょうから、こういった問題はより重要になってくるのではないでしょうか。

 非常に前置きが長くなってしまって申し訳ないですが、短い文面から察するのは(絵も見ずに身勝手なことは本当は言えないのですが)、枠(木枠?)から外して保存されたことが大きな原因の一つと考えられます。描き上がってからどのくらいの時間が経過した後に枠から外したかは分かりませんが、15年というのは絵画にとってまだ若年期です。絵具層などもまだ完全に乾燥していないでしょうし、乾性油の酸化重合に起因した体積の増減も多少なりとも存在します。そうでなくとも、絵画面の安定はキャンバスの張力と強度に依存している部分が大きいのです。非常に厚塗りであるとのことですが、そのような場合には特に、キャンバスの前面(絵画面)と背面との間で環境変化に起因した「動き」に大きな差が現れます。
 「しわ」が存在しているとのことですが、基本的にはこれはキャンバス自体の変形であるため、それを修正してやる必要があります。作業方法としてはいろいろ存在し、作品を見ないと何とも言えませんが、「水分、張力、圧力」が有効です。「穏やかに水分を与え、張り延ばす」という方法が最もシンプルでありますが、それ以外の部分(しわのない部分)に与える影響も危惧されます。部分的にだけしわが寄っているようでしたら、少し大きいサイズの仮枠に絵を張り、しわのよっている部分だけを裏から僅かに濡らして、十分にキャンバスと絵具層が柔らかくなってから、最初よりも少し強めに張り直します。水分が抜けて乾燥するにしたがいしわが取り除かれてゆくと思います。問題は「剥離」の存在で、この作業が危険なく行えるかです。下地層とのくっ付きが悪い場合、同時に「接着補強」も考えなくてはなりません。使用した材料や行程を思い出して頂けるようでしたら、そういった角度から剥離の起こった原因を考えてみてください。どのような下地を用意したのか、その上にどのように描き進めて行ったのか。しわが寄ったことが剥離にどの程度影響しているかも観察してみてください。可能なようであれば、膠水を小さな筆で剥離した部分に塗り、厚めの新聞紙などを敷いた上からアイロンで時間をかけてゆっくりと乾燥させていきます。新聞と絵画の間には薄いナイロン繊維を絶縁層として引いておくと安心です。アイロンの温度は40℃以上になる必要はありません。絵画面と新聞紙の間に手を入れてほのかに温かさを感じる程度で十分です。膠が乾燥してから小さなパレットナイフなどで強度確認をしてみてください。絵具層が簡単に剥がれないようでしたら、膠水を接着剤として使えると思います。これらの作業を仮枠に張ったままで行えれば、非常に都合がいいです。水分などにキャンバスが敏感な場合にも有効ですし、平面性が確保された状態で作業が行えればそれに越したことはありません。ともかく、張られていない状態の絵画があらゆる物理的接触や変形に対して脆いですし、一番危険です。
 この作業が行えない場合、もしくは膠水接着に効果がない場合についてですが、その時は専門家に任せた方が良いでしょう。熱可塑性樹脂などによって熱と真空(圧力)を使いながら接着補強するのが良いかもしれません。問題は「製作後15年」という部分ですが、溶剤に対するテストは非常に重要になると思われます。厚塗りということで、筆跡を壊さないように接着しなければなりませんが、どういった圧力で真空フィルムには何を使って、またどの程度の温度で樹脂を再活性するかは専門家が心得ています。
 こういった作業を通して得た状態を長く持続させたいとお考えのようであれば、「裏打ち」も一つの選択肢としてお考えになってはどうでしょう。当然、最初に使ったかキャンバスは新しいキャンバスに覆われて見えなくなってしまいます。しかし、絵具層がキャンバスの強度に対して極端に厚い時、キャンバスを補強することで安定した保管が期待できます。
 最後に繰り返しになりますが、くれぐれもキャンバスから張力を取り除かないようにしてください。張られていない絵画の保存は非常に難しいです。

追伸:ひび割れを「修復」する手だてはありません。一度割れてしまった層を元のように繋ぐことはできません。作業として存在するのは、ひび割れした部分に充填剤を詰め、整形し、その上に補彩をして見えないように「カムフラージュ」することです。


[1621] 白亜地について 投稿者:マサチカ 投稿日:2006/11/07(Tue) 20:57  

はじめまして、お邪魔致します。
今キャンバスの地塗りをしているのですが、
チタニウム白が残っていませんでした(汗)
明日キャンバスが必要で今更どうしようもないのですが、
チタニウム白を混ぜないと、きちんとしたキャンバスは
出来上がらないのでしょうか?

ちなみに、いつもはムードンの下地&仕上げに加え、
チタニウム白を混ぜて作っています。
ムードンはどちらも残っていますが、
チタニウム白に代わる同等の材料は持っておりません;
ムードンだけでもきちんと出来上がりますでしょうか?
宜しくお願い致しますm(__;)m


[1622] Re: 白亜地について 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/08(Wed) 00:38  

膠を使った地塗りですよね。大丈夫ですよ。用途にもよりますが。

チタン白はより白く明るい地塗りを作りたい場合に加えれば良いと思います。


[1623] Re: 白亜地について 投稿者:マサチカ 投稿日:2006/11/08(Wed) 19:27  

こんばんは!
昨夜は返答を急がせるような書き込み、失礼致しましたm(__)m
ご回答有難う御座います!(^^)

地塗りは膠を使ったもので、無事完成させることが出来ました。
明るい地塗りということは、絵の具の発色などにも
きっとかかわるのでしょうね。
アドバイス有難う御座います!
今後もお世話になるかと思いますが、宜しくお願い致します!

有難う御座いました!(*^^*)


[1626] Re: 白亜地について 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/12(Sun) 03:53  

ムードン(炭酸カルシウム)等の体質顔料は見た目は白ですが、屈折率が低いので、水に濡れるとすこし暗くなり、さらに油に濡れたりすると半透明状になります。たぶん、膠水と混ぜたときに、若干暗めの色になったと思います。キャンバスに塗って乾いた後は、充分に明るく白い地塗りになります。

しかし、油が染み込むとその部分が若干暗くならないでしょうか。油絵を描く際は、画面の明るさを保つため、チタン白などの顔料が入っていた方がいいと思います。発色にも関わることでしょう。ただし、人それぞれの考えや好みもあると思います。私は油彩用の地塗りでも、チタン白などの白顔料はかなり少ない量しか入れません。たくさん白顔料が入った地塗りの色が人工的な感じがして好きじゃないからです。

また、白亜と膠のみで地塗りを作ると、先に話したとおり普通は乾燥後に白くなりますが、たまに乾燥後も膠の色の影響で、肌色に近い色合いになることもあります。使用した白亜や膠によってだいぶ異なるので、必ずしもというわけではありませんが。特にこのサイトで紹介している半油性地などにすると、油も入るので淡い褐色になるかと思います。

油絵にしても、印象派風の絵を描くときは、あまり白すぎない地塗りの方がいいんじゃないかと思います。炭酸カルシウムだけの地塗りだと、地を部分的に残すような感じで描いても、地の白い色が飛び出さずに、違和感なく落ち着いて見えます。これを市販のアクリルエマルションのキャンバスでやると、塗り残し部分がいかにも未完成のように見えてしまいます。

ゴッホなども体質顔料と膠だけの地塗りをおこなって描いたことがあったそうです。以前、日曜美術館だったかで観たのですが、バリウムと膠で地塗りしたそうで、再現された地塗りは淡い褐色でした。私も同じようなキャンバスを作りたくて、いろいろ試したのですが、バリウムでも白亜でも、乾くと真っ白になるのでうまくいかず、ホルベインの下地用ムードンでやったときに、はじめて淡い褐色になりました。顔料の粒の大きさとかが問題だったのかもしれません。


[1618] 第2フランドル技法について 投稿者:N.S 投稿日:2006/11/04(Sat) 11:18  

第2フランドル技法のような絵を描きたいんですが、どの様なメーカーの絵具を買い、どのような技法で描けばよいでしょうか?技法書でもよいので教えてください。


[1619] Re: 第2フランドル技法について 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/06(Mon) 04:00  

技法書に関してですが、ここは初心者用掲示板ですから、この掲示板に相応しそうな本と言えば、Waldemar Januszczak(著)『名画の技法―ジョットからホックニーまで』あたりがいいかと思います。しかし、この本は注文しても在庫無しで買えない可能性があります。Amazonのマーケットプレイスに中古が1点、出ているので、早いもの勝ちですが、興味があったら注文してみてください。

絵具は、ちゃんとした油絵具なら、どのメーカーのものでも良いと思います。最初のうちからあまり画材メーカーにこだわりすぎるのはよくないと思います。まずは、手持ちの絵具を使ってたくさん描いた方がいいかと。そのうえで、新たに買うのに何がお薦めというと、手に入りやすいものの中では、ミノーかマツダあたりが個人的にはいいかと思います。


[1625] Re: 第2フランドル技法について 投稿者:N.S 投稿日:2006/11/10(Fri) 16:12  

管理人さん、どうもありがとうございました。良い参考になりました。


[1615] 美術の宿題で・・・ 投稿者:小町 投稿日:2006/10/31(Tue) 22:16  

中学の美術の課題で、ポスターカラーを使ってモナリザの模写をすることになったんですけど…
普通の絵の具で油絵のようにするのってできないと思うんですよ(私そんなに器用ではないので;)
でも少しでも元の絵に近づけたいと思っているので、やり方というか、コツみたいなものがあれば教えてほしいです('A`;)
お願いします!


[1616] Re: 美術の宿題で・・・ 投稿者:管理人 投稿日:2006/11/02(Thu) 15:22  

油絵具は透明感のある絵具なので、不透明な点が特徴であるポスターカラーでそれらしく描くのは難しいと思いますが、学校の課題では仕方ないですね。せめて、近代以降の不透明な表現で描かれた油絵の模写なら教材として適しているかと思うのですが。

ポスターカラーは普通に使うとベタ塗りになってしまい、モナリザとはかけ離れた表現になってしまうので、たくさんの水で薄めて薄く繰り返し塗るようにしたらいいかと思います。べた塗りにならないように気をつければ、それなりにちかいものができると思います。

また、おそらく使用するポスターカラーの色は原色系で発色が良すぎるものが多いでしょうから、そのままの色を使うとリアリティに欠けるので、塗る前に混色して自然な色を作ったほうがよいでしょう。

部分的に濃い色を使いたい場合は、少量の絵具をつけた筆で紙を擦れさせるように描くのも良いかもしれません。

あとは、反則技に近いですが、透明なアクリルメディウムを買ってきて混ぜれば、透明感が出しやすくなるかもしれません。ポスターカラーではなくなってしまいますが。


[1617] Re: 美術の宿題で・・・ 投稿者:小町 投稿日:2006/11/02(Thu) 22:56  

ご返信ありがとうごいざます!
わかりやすくアドバイスいただいて本当に嬉しいです★*.
少しでも綺麗なモナリザが書けるように頑張りますッ


[1601] 教えて下さい 投稿者: 投稿日:2006/10/05(Thu) 00:23  

作品画面全体を蜜蝋で覆った状態にしたく、蜜蝋、テレピン、ダンマル樹脂をいれているのですが、正確にはどれ位の割合にすればいいのか分かりません どなたか教えて下さい


[1602] Re: 教えて下さい 投稿者:修復家 投稿日:2006/10/05(Thu) 01:10  

 前のページに蜜蝋についての質問があったので、そこで知っている事を簡単に答えていますのでもし良かった見てみてください。
 ただ正確な割合というのはどうなんでしょうか、、、。実験を通してご自分の好みにあった比率を探す他ないような気がします。
 参考までに紹介させて頂いたレシピは、絵画用のワニスというよりも修復作業において利用されてきたものです。和紙などを補修箇所などに張ったりする時に使ったりしますが、基本的に絵画内部に浸透しないように「濃い」濃度になっています。テレピンとダンマルの比率を見ても既に濃いめのワニスですよね。ここに蜜蝋が入るわけで、最終的には非常にこってりとしたものが出来上がります。これを引き延ばしながら薄く均一に塗るのはかなり疲れる作業だったりもします。よってご自分で調合される時は蜜蝋の量はこれよりも少ないものから始めた方が良いかもしれません。最終的な「とろみ」を調整されるときにはテレピンで薄めていってはどうでしょう。
 ただここまで言っておいてあれですが、これはワニスとしては随分「柔らかい」という気がします。当然蜜蝋の量が増えればその傾向が増しますが、かなり埃などが吸着すると思います。修復作業ではこのワニスが最終的に残る事はなく、作業のどこかの段階で取り除かれるのですが、、、。
 私は知りませんでしたが、絵を描くために蜜蝋を使っている方はけっこうおられるのでしょうか?あの半透明な鈍い質感が実は他では得られなかったりするんですかね。


[1607] 修復家さんありがとうございます 投稿者: 投稿日:2006/10/06(Fri) 02:10  

返事遅くなってすみません。過去の記事確認しました、参考にさせてい頂きます。確かに”正確な”という言葉は不適切でした。ごめんなさい。創る環境によって温度も湿度も全て違う訳だから何が正しいかなんて事はその場にいる自分が実験を繰り返しみつけていくしかないんですね。ただ、今これでうまくいったと思ってもその作品の何十年後の状態の事を考えると、本当にこれでいいのか不安になります。単純に材料各々の性質を理解し使用していれば問題ないのでしょうか?
蜜蝋を使った作品は直直みます。絵を描く為にというより、絵にフィルターをかけるような、絵画面を閉じ込めてしまうような使い方の方が最近多い気がします。私も絵画面と距離を置くのに身近なところで蜜蝋の鈍さがあったというだけで使っているので、絵画史を踏んでなどのねらいは全くありません。ので他によい材料はあるかも。去年の東京アートフェアでも中国人作家で同じような使い方をしている方がいました。他に何かいれているみたいでしたが中国語で読めませんでした。


[1608] Re: 修復家さんありがとうございま... 投稿者:修復家 投稿日:2006/10/06(Fri) 06:47  

そうですか、そのようにして使われているのんですか。蜜蝋は実制作においては再びその利用価値が見直されてきている素材なのですかね。修復の分野ではかなり悪いもの扱いされていたりします。個人的にはそんなこともないと思うんですが、、、。私も自分の制作の時に今度使ってみます。
 ただそのような使い方なら、かなり濃い濃度のものが良いのかもしれませんね。ワニスというよりも、鑞で包んでしまう感じですか。それだと裏打ち用の樹脂/鑞ペーストなんかもある意味使えるかもしれませんね。テレピンで薄めるというよりも、湯煎で柔らかくしてから使うといった感じです。少し危険な作業ですが、私達はその後にアイロンで引き延ばします(ホットテーブルとか)。ただ、描いたばかりの絵なんかには勧めませんし、普通は画面前面には行いません。ともかく、テレピンの量を減らしていって、「塗り難いようなら少し温めながら使う」といった方法もあると思います。
 硬さについてですが、少しだけカルナウバ鑞を混ぜると硬さを得られます。蜜蝋が動物性の鑞であるのに対し、カルナウバ鑞は植物から取れる鑞成分です。僅かに樹脂成分を含むため、蜜蝋に比べるとだいぶ硬く、同時に少し脆いです。蜜蝋との組み合わせで好みの硬さにしてください。あと少し灰色がかった色味があるので、それが問題なければということです。参考までに一つレシピを。

2:蜜蝋
2:カルナウバ鑞
1:ダンマルワニス(1:1でテレピンに溶いたもの)

鑞成分は湯煎して柔らかくしてから、ダンマルワニスと混ぜ合わせます。ダンマルと一緒に少しだけエレミバルサムなどを加えて、弾力性を高めたりもします。前回のレシピよりも
更に「こってり」ですし、そのまま置いておくと、固まってしまうので、その都度湯煎にかける必要があります。

 さて、これが数十年後どうなるのか、、、。鑞自体は非常に安定した素材です。最終層として使う分にはそれほど問題ないとも思いますが、保存状態とはいろいろな要素の組み合わせなので、その下にどのような仕事がしてあるか、その後どのような環境で保存されるかにもよります。非常に難しい問題ですが「臆する事なく制作に励んでください」と言っておきたいと思います。後の事はそれを生業としている人も世の中にはいますので。


[1609] 無題 投稿者: 投稿日:2006/10/07(Sat) 00:47  

そうですね、包み込む感じです。表面を整える為にアイロンは使っています。カルナウバ鑞探してみます。修復の分野では鑞は前面には使わず裏に使うんですか、なんだか面白い事を知りました。実験を楽しみながら制作していきます。修復家さんのような頼もしい方達がいますしね、まずその前にいい作品である事が前提ですけど。頑張ります。こんなしょうむない質問にも丁寧に答えて下さって本当に有難うございます。今度はもう少し成長した質問ができるように頑張りますのでまた宜しくお願い致します。



[1599] キャンバスのカビ処理と対策について 投稿者:violet 投稿日:2006/09/29(Fri) 23:21  

市販の麻の地塗りのキャンバスとか、コットンに地塗りしたキャンバスに描いた昔の油絵が何枚かカビてしまいました。カビ取りの処理の会社に相談して、まず、除湿器とサーキュレターを買って使用して、絵についていたカビはだいぶ減ったのですが、最終的に絵には処理していません。特にアイボリーブラックで描いた黒い作品はちょっと状態が悪いです。どなたかご存知の方、カビ処理とか対策を教えてください。よろしくお願いします。


[1600] Re: キャンバスのカビ処理と対策に... 投稿者:修復家 投稿日:2006/10/04(Wed) 02:49  

 日本では湿度も高く、カビに対する処置はかなり重要な問題ですよね。記憶に新しいのは、高松塚古墳の石室の壁画が大発生したカビの影響で大きな損傷を被った事件です(事件としたのはこの問題には人為的な問題が多くあるからです)。しかし、強調しておきたいのは、ここではかなり極端な条件下(相対湿度100%)で壁画を保存しようとした当初の保存修復プロジェクトが存在した点です。常に濡れ色の状態で長年に渡って保存されてきた壁画を乾燥させて保存する事は、対象の外観的オリジナル性を歪曲するという側面の他、乾燥後に起こる体積縮小に起因したひび割れや剥離といった問題を回避する意味合いもありました。結果としてはその他の様々な問題が重なり、この試みは「石室解体」という形で敗北を余儀なくされました。幾つかの重なった問題としては、石室内部の温度が環境変化に呼応する形で上昇してきたこと、作業に伴って外の空間から新たな菌糸を呼び込んだ事、更にカビの駆除によって壁面に残った残骸物が新たなカビの生育のための環境を作った事などが挙げられています。しかしこういったことが「発掘」を通して起こった事からも明らかなように、彫り返された内部環境の変化がそれまで内部でほぼ仮死状態であったカビを起き返らすことになったようです。当然、[埋め戻し」も検討されたようですが、最終的には「解体」という最悪の結果を生む事になりました。

 除湿器とサーキュレーターをご購入という事ですが、非常に重要な事だと思います。やはり除湿はカビの育成を防ぐために最も重要なことであるからです(上記の相対湿度100%下でのカビ駆除はかなり難しい試みです)。空調が滞らないようにサーキュレーターを設置する事、頻繁な掃除も重要となります。どのような方法でカビを駆除したのかは文面から分かりかねましたが、駆除にあたっては、擦ったりして菌を飛散させないようにすることが良いとされているようです。ジェル状のものに吸着させながら駆除したり、閉ざされた空間に殺菌作用のある成分(現在ではパラホルムアルデヒドなど。かつては酸化エチレン、臭化メチルなども使われていたがオゾン層破壊に繋がる事から2005年に全面廃止)で燻蒸作業を行ったりするようです。問題は対象が絵画ということですが、薄いホルムアルデヒド溶液でも効果を長期間に渡って期待するためには絵画上に残留する必要がありそれ自体にも当然毒性がありますし、酸化を受けて蟻酸になることが予想されます。色の変色などに繋がる事がありますし、絵画と環境、violetさん自身の安全にも十分配慮しながら駆除方法を検討されるべきでしょう。
 その後ですが、殺菌作用のある成分(ペンタクロルフェノールやチアペンタゾールなど)を混ぜたワニスを塗布するのはどうでしょう。北興産業の「ホクスター」シリーズには溶剤に溶かすタイプや水に分散させるタイプのものまでいろいろとあります。この絵画がワニスがけしてあるかは分かりませんが、もししてあり、その上からカビが発生したとしたらワニスは除去した方がいいでしょうね(上記のようにカビの残留物は取り除くべきです)。ここでワニスを洗浄する方法についてまで書いてしまうと非常に長くなってしますので大まかに書きますが、比較的描いてまもない作品でも絵画層を痛めずにワニス層だけを除去する方法はあると思います。溶剤などを使って直接的に取ろうとせず、樹脂石けんや界面活性剤との組み合わせとのジェル成分で取り除けると思います。
 その後で、一層目は絶縁層として通常のワニスがけを薄くして、その後に殺菌成分のあるワニスを最終層として吹き付けます。好みによって(マットか光沢かなど)ワニスにシリカゲルを混ぜたりする事も出来ると思います。キャンバスの裏にもホクスター溶液を吹き付けて作業は終わりです。その後の環境管理(特に湿度60%以下)で長期的な防カビ対策としてください。できれば次回からは、カーボンブラック(主成分:リン酸カルシウム)などカビの攻撃を受けやすい絵具には前もって薄い防カビ剤溶液を混ぜておくのがいいかもしれません。決してカビの専門家ではありませんが、どうでしょう?

 おまけ: 防水がカビの発生の抑制に繋がるのは考え方はある意味正しいと思います。絵画の構成素材(キャンバス、膠、石膏、顔料や乾性油に至まで)は吸湿性であったり湿度の上昇とともに物性を変化させたりするものが多くあります。そういった意味からキャンバスの裏側に至るまで防水するような処置が行われたりもします。合成樹脂などで防水加工する事で水に起因した問題とは無縁になるという考えです。しかし、高松塚古墳での場合(確かに非常に極端な状況ですが)、合成樹脂(パラロイドB72などのアクリル性樹脂)によって接着補強した部分に水滴が貯まり、よりカビを増殖させるきっかけを与えたようです。更にその後、様々な樹脂に対してカビの発生過程を観察したところ、幾つかの樹脂ではカビの発生が顕著であったようです。樹脂の成分自体に起因する問題なのか、その他の問題なのかは現在までのところ分かりませんが、「合成樹脂などがカビとは無縁」ということはなく、近年こうした合成樹脂に対する微生物の影響も研究されています。幾つかの樹脂には基本的には疎水性でありながら水と親和性の高いものもありますし(例えばパラロイドなど)、多くの場合こういった素材は水分や酸素の透過性が高く、こういった理由から恐らくここでもパラロイドが湿度100%という状況下で使われる事になったのだと想像しますが、個人的にはそういった物性とカビの発生が起因しているのではないかと思います。


[1606] Re: キャンバスのカビ処理と対策に... 投稿者:violet 投稿日:2006/10/07(Sat) 00:49  

修復家さん
ていねいな回答をほんとうにありがとうございます。サイトを見たのが、今なのでお礼が遅くなってしまいました、すいません。いろいろと細かく教えて頂いて助かります。早速、北興産業の『ホクスター」を使ってみたいと思っています。絵を描いている所、保存している所が地下なので湿気があり、換気扇がない為、なかなかたいへんな状況ですが、いろいろ試して良い環境づくりをしていきたいと思っていますので、よろしく御願い致します。


[1590] 油彩筆2号以下の手入れについて 投稿者:そらん 投稿日:2006/09/13(Wed) 22:32  

油彩筆2号以下や面相筆などの手入れについてですが、
人物の髪などを描いた後油壺のクリーナーで
絵の具を落とし、ウエスなんかで拭くと
あっという間に筆の毛がなくなり
使い物にならなくなります。
手入れの仕方が悪いのか、又はそういった仕様なので
しょうか?
1つの油彩画で2号以下の筆が3本もだめになりました。
どなたか分かる方いらっしゃいますでしょうか?


[1594] Re: 油彩筆2号以下の手入れについて 投稿者:monga 投稿日:2006/09/20(Wed) 18:12  

こんにちわ!!

どうもお書きになっている情報だけでは状況が分からなさ過ぎなのでアドバイスしようがないんですが…

まず普通の油絵用の筆なら耐溶性の接着剤で毛は軸に固着しています。面相と書かれているので日本画用の筆も使われているようですが、これはメーカーによって軸に固定する接着剤に何を使われているかは分かりません。大体は二液性の接着剤だと思いますが、ですから普通の使い方では問題ないでしょう。問題はクリーナーでしょうね、普通の油絵用のクリーナーで筆の毛が抜ける事はありえません。これは筆の号数・大きさには関係ありません。

最近、メーカーによっては強力な界面活性剤の入ったクリーナーを販売されているところがあります。こうしたクリーナーに筆を漬けっぱなしにすると獣毛の筆自体も傷めますし、時には筆の軸の塗装もはがれてしまいます。また、こうしたクリーナーはアルミ製の筆洗器さえも侵します。(穴が開いてしまいます)洗浄力とこうした不具合は使い方次第で両刃の剣ですね。

昔ながらの筆用のクリーナーだと、まずおっしゃっているような現象は起きないと思います。たまに、普通のブラシクリーナーの代わりに安いからと灯油でも使おうかという人もいますが、安い筆ならご自由にというところですか。


[1596] 画像をアップしました 投稿者:そらん 投稿日:2006/09/26(Tue) 14:52  

油彩筆と日本画用の面相筆の画像をアップしました。
http://www7.tok2.com/home/yoshimizukei/IMG_1355.JPG
こんな感じになりました。
使っている筆は、ラファエル867番の2号と877番の2号
ホルベインSD000号MG−RMONGOOSE00号
と東京ナムラの日本画用の面相筆です。
使っているクリーナーは、クサカベの無臭クリーナーです。
どなたかなぜこのようになるか分かる方いらっしゃいませんか?


[1597] Re: 油彩筆2号以下の手入れについて 投稿者:通りすがり 投稿日:2006/09/27(Wed) 22:29  

使っている筆は、悪い物ではないですね。

毛の根元に、絵の具が溜まり固まって、毛が開いてる状態です。
こうなったらもとに戻す事は難しいです。
手入れが悪いとしか言いようが無いですね・・・

絵の具が固まらないうちに洗い油で絵の具を落とし、石鹸と水を使い奇麗に絵の具を落とせばここまでひどくならないと思うのですが・・・・



[1598] Re: 油彩筆2号以下の手入れについて 投稿者: 投稿日:2006/09/29(Fri) 17:18  

絵の具が固まってしまってから、筆を洗っていませんか?

根元に洗い残しの絵の具が溜まって、穂先が開いていますね。

固まった絵の具のところからウエスで拭いた時に、絵の具で固められてしまった所から毛が切れてしまったという感じですね。

油絵の具は固まって(乾燥)しまったら、奇麗に洗い落とす事はできません。
描き終わったら絵の具が固まる前に、筆を洗う習慣をつけましょう。
それができないのなら、安物の筆を使い捨てにするしかないでしょうね。


[1584] 投稿者:tomo 投稿日:2006/08/28(Mon) 12:32  

初めまして。
油彩で石壁のような乾いた質感のマチエールを作りたいのですが、なかなか思うようになりません。何か良いアドバイスをいただけないでしょうか?



[1592] Re: 壁 投稿者:管理人 投稿日:2006/09/19(Tue) 01:47  

荒目のキャンバスに吸収性のある地塗りをして描くと、かなり乾いた感じになるかと思います。市販のマットメディウムを使用したり、砂を混ぜてみるのも良いかもしれません。

しかし、油絵具は、油を接着材とする絵具であり、艶があるのが特徴ですから、これで石壁のようなマチエールを作るというのは、なかなかうまくゆかなくて当然だと思います。絵具に含まれる油の量を少なくすれば、乾いた感じ近づいてゆきます。さらに地塗りに吸収性があると、地塗りが絵具の油を吸って、画面が乾いた感じになるし、荒目のキャンバスを使用すれば、キャンバスの凹凸が影響して見かけ上の艶が小さくなります。しかし、油を減らしすぎたりすぎると、ひび割れたりするなど、長持ちしない絵になります。

画面全体を石壁のような質感にしたいという場合は、油彩にこだわらずに他の技法を検討するのも良いかと思います。

なお、艶があり、平滑な画面でも、いかにも石壁らしく描くことは可能であり、昔の巨匠の絵を見れば、どのような画肌の絵でも、しっかりとした石壁の建物が描かれています。これは日頃から物の質感をかき分けるよう努力すれば出来るようになると思います。


[1593] Re: 壁 投稿者:通りすがり 投稿日:2006/09/20(Wed) 12:41   <URL>

油彩にこだわらずに、アクリル絵の具などを使ってみたらいかがでしょう。

リキテックスなら、セラミックスタッコ、レジンサンドやナチュラルサンドなどのテクスチャジェルで下地を作り、
マットメディウムやマットジェルメディウムを混ぜた絵の具を使って描いてみたらいかがでしょうか。
この場合、使用する絵の具は、ソフトタイプやガッシュの方がフラット(つや消し)な表面になりやすいです。

また、メディウムに白砂や、方解末などを混ぜても使えると思います。


[1570] サイン 投稿者:kara 投稿日:2006/07/24(Mon) 14:28  

どうも、こんにちは。
作品がもうすぐ完成というところまで来ました。
それで、サインなどを入れようかと思うのですが、
どうも格好良く書けません。
何かサインをかく上でコツとか良いサイトとかありましたら
教えてくださいますか?


[1580] Re: サイン 投稿者:管理人 投稿日:2006/08/15(Tue) 01:27  

サインが上手く書けてないと、せっかくの絵も台無しになるので、けっこう重要ですよね。絵の中で違和感がないように書きたいところなので、サインの書き方は画風にもよると思います。ゴッホのような絵に、リアルな写実画を描く画家みたいなサインを入れてもちっとも良くありませんし、その逆も然りです。どんなに上手くサインしても絵と合ってなければ、ダメだと思います。

厚塗りする人などは、厚塗りした絵具を引っ掻いてサインしてたりする人も居ます。まずは自分と近い描き方の作品を美術館などで見て、真似してみるといいかもしれません。できれば、直で実物を見て確認した方がいいと思います。画集では小さくてよく見えない場合が多いですし、前述のような引っ掻いたサインなんて、画集じゃどう書いてるかわかんない場合が多いでしょうし。

あとは、とりあえず、サイン用の筆もあるので、買ってみるといいかもしれません。


[1589] Re: サイン 投稿者:kara 投稿日:2006/09/03(Sun) 17:44  

管理人様

すみません、ご返答に気づきませんでした。
あわせてご返答ありがとうございます。

サイン用の筆なんてあるのですね。
知らなかったです〜。
今度買ってみます!
自分はどうも文字系が苦手で苦手で、
かならず曲がったりバランス崩れたり、上手くかけません。
引掻いて描いて失敗したら、大変ですね(^^;

ありがとうございました。
無事に下手くそながらサイン入れられました。



[1565] 蜜蝋について 投稿者:ゆいち 投稿日:2006/07/08(Sat) 23:11  

油絵の作品のタイトルの下に、必ず使っている画材が書かれていますよね?油彩/ミツロウ/キャンバスとあったのですが、蜜蝋というのは、固形のもので溶かしてどのように使うのでしょうか??
絵の表面は、さほど油彩画特有の光沢はありませんでしたが・・・



[1566] Re: 蜜蝋について 投稿者:名無し 投稿日:2006/07/21(Fri) 07:51  

 光沢を押さえるワニスなんかには、昔はよく蜜蝋が入っていましたが、光沢が無かったということなので使用としてはそんなところですかねぇ、、。多少時間がかかりますが、細かく砕いてワニスに溶かし込めば、かなりつや消しのマットな表面になると思います。絵具の中なんかにも僅かに入れてこしを調整したりもできると思いますが。
 あとこれはないかもしれませんが、昔は絵画の裏打ちを蜜蝋と樹脂の混合物で行っていました。例えばレンブラントの「夜警」なんかそうです。この場合は熱を使ってキャンバスの裏から、全ての層にしみ込むように塗り込められます。まあ、今あんまりこのような仕事をする人はいませんが。
 個人的には絵画の最終層に使ったのではないかと思います。蜜蝋はとにかく他の物質とくっ付き難いですし、途中の層に使うと絶縁層のような働きがあると思います。あと最後に思い出したのが、モデリング剤としてですね。修復では表面の筆後などをまねる際に蜜蝋などの混合物をを使うことがあります。軽く暖めて、柔らかいうちに画面の上で整形します。参考になりますかねぇ?
 


[1568] Re: 蜜蝋について 投稿者:ゆいち 投稿日:2006/07/23(Sun) 21:43  

有難うございます。すごく勉強になりました。自分もお絵かき程度ですが油絵を描いているのでさっそくミツロウを試してみたいと思います。ワニスに細かくしたミツロウを混ぜ込む場合は、熱して柔らかくなった状態のものをワニスに混ぜ込むのですよね?



[1571] Re: 蜜蝋について 投稿者:名無し 投稿日:2006/07/25(Tue) 22:56  

 そうですね、暖めて溶けたもの混ぜ合わした方が早いでしょうね。焦げ付かないように、よくかき混ぜながら溶かすか、湯煎などにかけるとよいかもしれませんね。面倒なら、ストッキングなんかに入れてワニス溶液の中に吊るしてもよいでしょうね(ストッキングが底につかないように)。こうすることで溶液が循環し、全て溶けると思います。ワニスの中にそのまま入れてしまうと、底に溶け残りが出来やすいですよね。樹脂を溶剤に溶かすときと同様と考えてください。
 
 あと最近知ったのですが、「鑞画」というのもあったらしいですね。私はよく知りませんが、ようは鑞で石けんを作るらしいです。鑞は脂肪酸エステルを含みますし(自然のものなので実際はもっと複雑な混合物ですが)、アルカリとの間で鹸化を起こし、せっけんのようになるらしです。私はそのような方法で描いた事はありませんが、修復の中に少し似たようなものがあり、これは洗浄作業のために使われます。ほぼ同量の水と蜜蝋を湯煎で暖め(当然混ざりません)、そこに、pHの調整されたアンモニア溶液とステアリン酸の粉末を入れます。しかしこの時に出来るのは、石鹸ではなく、懸濁液です。ステアリン酸アンモニウムが乳濁液として機能しているわけです。出来上がったものは粗悪なクリームのようなものです(修復ではここに溶剤を混ぜて使うのですが、これによって溶剤が絵画層の中に浸透するのを防ぎます)。
 ともかく、調べてみると昔から蜜蝋は絵画の中によく使われている物質みたいですね。
 最後に参考までに、修復の中で使う前張り用の鑞樹脂混合物のレシピを紹介しておきます。

テレピン油:2リットル
ダマール樹脂:900グラム
蜜蝋:180グラム

 非常にこってりとしたワニスができます。絵画の最終層としてはちょっと不向きかもしれません。蜜蝋の量を減らしたり、テレピンの量を増やしたりして調整してみてください。


[1577] Re: 蜜蝋について 投稿者:ゆいち 投稿日:2006/08/08(Tue) 02:10  

本当にありがとうございます。こんなの学生の頃以来のソワソワ感です。早速、試してみます!!!修復のお仕事では、そういった技術は基本事項として学ぶものなのでしょうか??


[1588] Re: 蜜蝋について 投稿者:名無し 投稿日:2006/09/02(Sat) 23:09  

 いやぁ、気付きませんで返信遅れました。どんなことにもお答えしないと、申し訳ないですよね。
 修復ではどの国でも学び始めの最初の時期に、昔から使われている技法を学ぶのではないでしょうか。私は修復技術を主にイタリアで学びましたが、やはり最初の時期は伝統的な技術を教えられました。例えば蜜蝋などを使った裏打ちなんかは、実際の修復現場で今使われるケースはイタリア国内では殆どないと思うのですが、それでもその技術の持つ意味だとか、手順なんかは一応学ぶわけです。こういった経験は結構貴重で、例えば蜜蝋が何か他の材料に置き変わったとしても、同じような考え方が通用したりする部分とか、依然として参考となる技術がやはりそこにはあるわけです。変化とはやはり過去の上に成り立っていますので、そういった歴史的な検証を受けてきて、現在にまで受け継がれている技術にはそれなりに意味があると思います。
 その後の技術につきましては、仕事をしながら覚えたり、やはり個人的に勉強を続けていくしかありませんね。どんなに学校で勉強しても、やはり世の中は情勢は刻一刻と変化していますし、新しい素材や方法は常にどこかで生まれているものです。
 恐らくこのサイトを訪れている人達もそんなことをどこかで感じて、かつての技術に思いを馳せつつ、現在の自らの制作に打ち込んでいるのかなと、勝手に考えたりします。

訂正:前回の書き込みで「ステアリン酸アンモニウムが乳濁液として機能している」は正しくは「ステアリン酸アンモニウムが乳化剤(つまり界面活性剤)として機能している」でしたね。

追伸:その後の蜜蝋ワニスの使用感などありましたら、是非お聞かせ下さい。


[1585] 技法? 投稿者:そらん 投稿日:2006/08/28(Mon) 22:01  

初めて書き込ませていただきます。
油彩画をはじめてまだ、間もない者です。
近くに絵画教室なく、本を読んでも分からなかった
ので、質問します。

グレース(グラッシ?)とラズールの違いが
分かりません。
どなたか、分かる方いらっしゃいますでしょうか?

よろしくお願い致します。


[1586] Re: 技法? 投稿者:通りすがり 投稿日:2006/08/31(Thu) 11:52  

英語   :glaze ( グレーズ)
フランス語:glacis ( グラッシ )
ドイツ語 :Lazur(ラズール )

で、透明層技法のことですね。


[1587] Re: 技法? 投稿者:そらん 投稿日:2006/09/01(Fri) 17:13  

そうですか。単なる言語の違いですか。
でも、僕が持っている本(洋画を学ぶ、角川書店)
によると、油彩画には、グレーズという表現を
使っていて、油彩テンペラの混合技法には、
ラズールという表現を使っています。
どの言語を使うかは、絵の具の種類で決まるのでしょうか?
どなたか、分かる方いらっしょいますでしょうか?


[1550] 有害で毒性のある絵の具の処理 投稿者:ecm 投稿日:2006/05/30(Tue) 18:13  

皆様、こんにちは。度々お世話になっていますが今回もどうぞ宜しくお願い致します

有害で毒性のある絵の具、または付着物の処理について教えて頂きたいのですが、。
自分なりに色々調べてみました、中にはかなりつっこんだ内容のサイト様もございました
また市のクリーンセンター(業者)にも問い合わせてお伺いしたのですが、どうも気持ちが晴れません
業者の考えとしては使用済みチューブは回収して頂けるとのことですが、処理はできないため他の専門業者なりに引き渡して頂けるらしいです
問題は毒性で有害な絵の具が付着したティッシュやその他のゴミは意外にも燃えるゴミとして出すらしいです
私と致しましては今のところ自分の地域の方針に従うしかありませんが、なにか罪悪感が残ります、。

この事についてはできるかぎり理解しておきたいと思います
皆様のご意見や処理方、考え方などを教えて頂けないでしょうか?
過去ログに同じような内容があれば申し訳ございません、ヒットさせることができませんでした
それでは失礼致します







[1558] Re: 有害で毒性のある絵の具の処理 投稿者:山崎 投稿日:2006/07/06(Thu) 10:59  

絵画とは、ある種の加害行為なのです。人間以外の動物は自然を積極的に加工、破壊はしません。絵画とエコロジーとは敵対関係にあると認識しなければならないでしょう。こうした認識に立って制作すべきではないでしょうか。我々は「加害者」なのです。それが嫌なら、作画を止めればよいのです。人間、いずれ何処かで、覚悟が必要になります。環境問題の解決策は単純です、人類の数を100分の1にすれば、解消とはいかなくとも緩和はされるのですから。有害な絵の具を使用する人間が減少すれば、環境問題も人数分だけは緩和されるということです。たとえ有害性が小さくとも量が増えれば同じことですからね。


[1574] Re: 有害で毒性のある絵の具の処理 投稿者:ecm 投稿日:2006/08/01(Tue) 00:04  

山崎さまお返事頂き誠にありがとうございました
この問題について自分なりに考えておりました
人に問うことではなく、自分自身で判断するしかないのですが・・・・・

絵画とエコロジー、この二つの間でどちらかに歩み寄り、またどちらかに譲り合うかたちが自分にはしっくりくると思いました

この度は本当にありがとうございました
貴重なご意見、問題を考えるにあたって本当に参考になりました




[1575] Re: 有害で毒性のある絵の具の処理 投稿者:わかみや 投稿日:2006/08/02(Wed) 04:45  

はじめまして>ecmさん

絵を描く事とは直接関係無いとは言え、絵具や画溶液などの適切な処理は重要な関心事ですね。私も同じことを案じていました。

山崎さんもお答えしている通り、余り気にし過ぎると絵を描けなくなってしまうのですが、環境への悪影響を最小限に留めたいと言う気持ちは良く分かります。

私も色々調べたのですが、メーカーさんによるとまず絵の具やその他の画材は人間が自分の手で身近に扱うものなので、体内に入った場合を想定して作られているそうです。つまり、誤って飲み込んだりしても死に至る事は無いとのことです。また、取り扱いの注意書きなどは飽くまで万が一のために記してあるようです。

では、環境への影響はどうなのかと言えば、全く無害と言うことは無いにしても、よほど大量に捨てたりしない限り大丈夫と言うのが大方の見解のようです。この辺りの事は、特に欧米のメーカーのホームページで、詳しく解説してあるようですね。物によっては、環境への影響や処理の仕方に付いて特定の助言や指示が明記してありました。

毒性に付いての解説(Q.14をご覧下さい)
http://www.kusakabe-enogu.co.jp/q_a/q_a.html

それでも、万全を期すのであれば自分で工夫するより他に方法が無い気がします。例えば、どこのメーカーにも製品安全データシート(MSDS)と言うものをあるので、それを取り寄せた上で民間の業者に助言を求めるのが良いかも知れません。

http://eco.goo.ne.jp/business/csr/offer/people/people12_1.html

↑このような会社もあるので、問い合わせればよりはっきりしたことが分かるかも知れないですね。

ecmさんが既に調べられたことと重複する部分もあったかと思いますが、互いに情報交換出来ればと思います。宜しくお願いします。



[1582] Re: 有害で毒性のある絵の具の処理 投稿者:ecm 投稿日:2006/08/21(Mon) 18:02  

わかみや様お返事、誠にありがとうございます!

今のところ前に出した結論に落ち着いております
私は正直なところ自分の体への影響よりも環境への影響に対して無知故、?が沸いてきました
前にクリーンセンターに問い合わせたところ、
大学(美術に力を入れている)にクリーンセンターが問うという状態で、正直大丈夫なの?と思いました
その答えが以前申し上げた内容です
これ以上追求することはできず現時点では自分なりの答えを信じるほかないという結論に至りました

これ以上の知識というのはなにか専門的なセミナーなどに出向くしかないでしょうね

この問題意識は人それぞれ温度差があると思います
私はとくに引っかかるだけであり、他の人からみれば「なぜそこまで?」と思われることも重々承知しております
けっして毒性のある絵の具、それを使用する方々の批判をしているのではありませんので誤解なきようお願い申し上げます

私は初心者なのでこれから先、考え方がコロコロ変わるかもしれませんが
色んな意味で自分の気持ちいいように絵が描けたらと思います、これが本当の意味での私の結論かもしれません

わかみや様へ
ご意見がお伺いできて本当によかったです、ありがとうございました!
また情報があれば宜しくお願いします。



[1581] 支持体について 投稿者:クロネコ 投稿日:2006/08/16(Wed) 18:12  

はじめまして。こんにちは。
いきなり質問なんですが、
木枠(又はパネル)に麻布をはり、膠引きをした後、地塗りをせずに、
部分的に麻布の地を残しながら、油絵の具で絵を描いています。
油絵の具で描く前に、部分的に市販のアクリルジェッソを使ったりもします。
麻布の元の色味を利用したいと思ったので、地塗りを避けていました。
しかし、この方法により、どんな不都合があるのか、よくわかっていません。
予想される事態を、よろしければ教えて下さい。
ぶしつけで申し訳ありません。宜しくお願い致します。


[1496] 岩絵の具と顔料 投稿者:sang 投稿日:2006/02/27(Mon) 03:01  

初めてこちらで質問させていただきます。

アズライトやマラカイト等の天然石を粉にした、日本画用の天然岩絵の具と、西洋で使われている同じく天然石を粉にした顔料とでは何が異なるのでしょうか?
粒子の大きさでしょうか?

もし粒子の大きさであるとすれば、西洋の天然石を用いた顔料は岩絵の具の何番くらいのものと同じなのでしょうか?

よろしくお願いします。




[1497] Re: 岩絵の具と顔料 投稿者:sang 投稿日:2006/02/28(Tue) 02:54  

すみません、こちらの”顔料”スレッドのほうで西洋のラピスラズリ顔料の粒子の大きさが日本の岩絵の具だとどのくらいか、、というのがありました。
 
 他の石の場合も同じような感じなのでしょうか?

もしこのほかにも岩絵の具と西洋の天然石顔料との違いがあれば教えてください。


[1499] Re: 岩絵の具と顔料 投稿者:miyabyo 投稿日:2006/03/01(Wed) 03:06  

sangさん、はじめまして。
sangさんがお読みになったスレッド「顔料」に書き込んだミヤビヨです。
わたしは、ご質問の内容によっては、参考文献なども含めて、後日どなたでも検証できるように、なるべく丁寧にご返事することを旨としているため、かなりの長文になります。

ただ、今般3月中旬まで書く時間が取れません。

その後でもよろしければ、スレッド「顔料」の方で、若干触れてもかまいません。
ただし、sangさんがどのような経緯で顔料の粒状性を問題になさっておられるのか、その背景などをいま少し具体的に、スレッド「顔料」の方にお書きください。

また、的を絞って書く都合もありますので、
絵を描く上で必要なのか、
あるいは、
何かのレポートを書く上で必要なのか
もお知らせください。

もし、公表をはばかる場合は、私のメールアドレスが、過去レスのどこかにありますので、直接メールをくださってもかまいません。



[1569] 古いロールキャンバスの臭い 投稿者:てらさん 投稿日:2006/07/24(Mon) 06:16  

はじめまして。先日、古い油絵用のロールキャンバスを取り出してみたところ、見た目は綺麗で問題ないようなのですが、かなり強い臭いがします。このキャンバスを使用しても大丈夫でしょうか?また、なんの臭いなのでしょうか?


[1576] Re: 古いロールキャンバスの臭い 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2006/08/03(Thu) 21:33  

油性下地ならリンシードオイルのにおい、
半油性下地なら膠のにおいではないでしょうか。
作りたてのものでも結構においがしますから長く置くときつくなってしまうのかもしれませんが…。
丈夫でしっかりしているなら使用に問題はないと思います。


[1578] Re: 古いロールキャンバスの臭い 投稿者:てらさん 投稿日:2006/08/10(Thu) 00:10  

お返事ありがとうございました。
臭い以外は問題ないようなので使用してみようと思います。

ちなみにロールから切り取って別な場所に置いていたら、随分臭いが引きました。







[1554] アクリル絵の具時における支持体について 投稿者:桃子 投稿日:2006/06/30(Fri) 05:12  

アクリル絵の具でS120号の絵を描こうと思っています。
以前30号の作品を作った際は、パネルに綿布を使いました。
描きやすく劣化も特にみられなかったのですが、麻布と綿布では、麻布の方がやはり強度が高いのでしょうか?
綿布は大きな作品には不向きなどと聞きますが、アクリル絵の具の際も同様、大きな作品には不向きなものですか?
1年以上かける作品にしたいと思っているので、できるだけ劣化は避けたいと思っています。
ご存知の方がいらっしゃいましたら、教えて頂きけるようお願い致します。


[1567] Re: アクリル絵の具時における支持... 投稿者:taki 投稿日:2006/07/21(Fri) 17:06  

随分と遅いのですが、昨日、ある作家様を訪問しましたが、かなり大きな絵(何号というのは分からないですが2m四方以上のものもありました)で木枠に綿キャンバス、アクリルで描かれていました。ずっとこの組み合わせだそうですが、特に問題はないようです。ただし下塗りは3層くらい塗っているそうです。


[1573] Re: アクリル絵の具時における支持... 投稿者:山崎 投稿日:2006/07/29(Sat) 13:48  

確実とはいえませんが、私の知る範囲では、綿でも大丈夫。30年程度は全く問題はないようです。自分の感覚でしかありませんが、実感として綿の下地ではアクリルの方が普通の油彩より耐久性がある、といえます。


[1312] コロー 投稿者:たか 投稿日:2005/10/30(Sun) 00:48  

はじめまして。最近油絵をはじめた者です。コローの人物画の技法について質問ですが、彼の技法というのもこちらで紹介されているような描き方なのでしょうか?というのも、ある文献にコロー自身の言葉として「キャンバスを白いと考えた上で、まず最も強い色価を指定し、それを最も明るい色価まで秩序正しく持続することが大切と思われた」という言葉があったのですが、それはつまり下塗りをせずに描いているということなのでしょうか?しかし以前2枚ほどコローの人物画の模写をしたところ、下塗りをしていないとは思えませんし、彼の即興的といわれるゆえんがどこまでの範囲なのか混乱してしまいました。何かアドバイスを頂ければ幸いです。


[1564] Re: コロー 投稿者:山崎 投稿日:2006/07/06(Thu) 12:43  

要するに、コローの発言を解釈せず、そのまんま実行してみればわかってくるのではないでしょうか。要約すると「キャンバスが何色でも『白』と思い込んで、一番『明度の低い場所』からはじめて、『高明度の景色』に移行するように作画する」ということです。これ、普通の古典的方法で、特別なものではなく、印象派の画家も大体こうした描画手順でして、絵画を屋外で制作するという点が革新的であったわけです。日本人には印象派を勘違いしている人が多いのですが、印象派の画家は我流である。と思い込んではいけません。しっかりした、かなり有名な指導者からデッサンその他の基本技能を学んだ上で野外に飛び出した、という事実を見落としてはなりません。


[1501] 揮発性油同士&乾性油同士の混合について 投稿者:ecm 投稿日:2006/03/01(Wed) 12:16  

管理人様、皆様こんにちは!

こちらで色々勉強させて頂いております、昨日もこちらで紹介されていた技法書を読み終えたばかりです
とても参考になり楽しみましたが、初心者ゆえに影響されすぎて多少神経質になっているような気がします
特に「ラングレ/油彩画の技術」を読み終えた後は・・・・・。
色々な技法書、情報をできるだけ調べてみましたが1つ疑問が残りました

例えば、市販の調合済みのメディウム同士を混ぜて使用する場合
1)1つのメディウムには成分としてテレピン配合
2)1つのメディウムには成分としてスパイクラベンダーオイル配合
↑の2つのメディウムを混ぜると揮発性油(成分)はテレピン+スパイクラベンダーオイルになります
また場合によってはぺトロールも混ぜることもあるかも知れません

つまり、(テレピン・スパイクラベンダーオイル・ぺトロール)の三種を混ぜてもよろしいのでしょうか?
三種の性質、私が求める意図は別にして、ただ単純に混ぜることにより問題は起きますでしょうか?
また、タブーとされている組み合わせなどあれば教えて下さい。

上の質問と同じなのですが、乾性油(リンシード・ポピー・スタンド・その他)の場合はどうでしょうか?
「画材の博物誌/森田恒之」にヒントを得ることができましたが、自由に混ぜ合わせても良いのかわかりません
もし、なんらかの規制などあれば教えて頂きたく思います

以上2つの疑問のことに関しては、技法書、情報に詳しく書かれていないと言うことは、それ程のタブーは無いのかと想像します
しかし、やはりこの2つの疑問を理解し先に進んで行きたいです
どうか宜しくお願い致します。



[1502] Re: 揮発性油同士&乾性油同士の混... 投稿者:ecm 投稿日:2006/03/01(Wed) 12:41  

どうか2つの質問以外にもう1つ宜しくお願い致します、申し訳ございません。

先に質問した内容と同じようで違うのですが・・・・・・・。
そもそも同じメーカー、又は他のメーカーの異なったメディウム・異なった調合済みメディウムを混ぜ合わして使用する行為は普通にやっている人はやっているものなんでしょうか?
その行為はごく当たり前のものなんでしょうか?

例えば、マスチックを成分とし配合した調合済みメディウムに
コーパルを補いたいので、コーパルを成分とし配合した調合済みメディウムを混ぜる・・・・・みたいな

この辺が私にはとても難解です
どうか宜しくお願い致します。



[1508] Re: 揮発性油同士&乾性油同士の混... 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2006/03/06(Mon) 19:14  

1つ目ですが、ご想像の通り揮発油も乾性油も混ぜることにおいて特にタブーはないと思います。
それぞれの性能の差はご存知でしょうから利用方法もお分かりだと思います。
2つ目は好きなように混ぜればよいとおもいます。ただしメーカーのメディウムは配合比率がわからないものが多いですから自分に合うように試行錯誤が必要でしょうね。


[1511] Re: 揮発性油同士&乾性油同士の混... 投稿者:ecm 投稿日:2006/03/07(Tue) 06:59  

沙羅ゐ様、ご回答、誠に感謝しております!
このところ、とてもモヤモヤしておりましたので今日一日晴れた気分で過せそうです!

沙羅ゐ様のおっしゃる通り、これから試行錯誤が必要となってきます
先が思いやられますが必ず自分に合った調合を見つけ出したいと思います

この度の疑問のため、次の段階に進むことができませんでしたが、沙羅ゐ様のおかげで先に進めそうです
本当にありがとうございました!



[1555] 大きいサイズのパネルの作り方 投稿者:樹理 投稿日:2006/06/30(Fri) 05:27  

先日、S120号サイズのパネルを2枚購入しようと思いましたが、1枚3万円以上と予想よりも高価であったため、購入できませんでした。
大きなサイズを自分で作る事は可能でしょうか?
採寸の狂いや、強度の問題など、あまりにも難しければ購入も致し方ないとは思っていますが、できればこの先大きなサイズのパネルを使う事が増えていくと思いますので、できれば自分で作れるようになりたいと思っています。
木の材質や厚み、釘の打ち方など、詳しい方がいらっしゃいましたら、ご指導お願い致します。


[1547] はじめまして 投稿者:tim 投稿日:2006/05/09(Tue) 16:41  

こんにちは。はじめまして。よろしくお願いします。。
先月から、油絵を描きはじめたのですが、
表面に時々、絵筆から抜けた毛がこびりついているのに
気付いて、とれなくなってしまう事があります。
描く時にも気をつけなくては、とも
思っているのですが、
後でそれらを取り除く良い方法があるでしょうか。
またはそのような抜ける事のない絵筆等、ありますでしょうか。
もし、お分かりのことがありましたら、ぜひ教えて下さい!






[1548] 油絵画筆 投稿者:monga 投稿日:2006/05/17(Wed) 09:16  

こんにちわ、油絵の筆だと思いますので下記ご参考に。同じように見える豚毛の筆にも原毛のランクが何種類もあります。安い筆はやはり脱脂の薬剤が強くて毛が折れやすくなっています。乾いた画面から毛を取り除くのは柔らかな布にペトロールを含ませてふくのが無難と思います。

■ 油絵用の画筆は、繰り返し行われるキャンバスへの描写や強力な溶剤に対しての耐久性が求められます。高級な筆と安価な筆の違いは使用すれば歴然で、まず絵具の含みや穂先の運びに顕著に表れます。また、メンテナンスをきちんと行えば、高級な筆は長持ちし、使用後の毛先の型崩れもしにくくなっています。画筆購入の際は、毛と口金の間に大きな隙間が無く、根元からしっかりと取り付けられているかを確認しましょう。ここがしっかりとしていなければ、隙間に絵具が入り込み洗筆の時に手間がかかります。また穂先が広がっておらず、筆を持ったときの軸のバランス、使用感も確認しましょう。

描写時の油絵具の塗り込みや盛り上げには、絵具自体の粘度に負けない、毛質の硬く弾力性のある動物毛の物が適しています。この動物毛の代表に上げられるのが豚毛になります。豚毛には「Flags」と称される、ミクロの枝毛が有りこの凸凹が絵具の含みを良くさせます。また、絵具をすくう、軽くたたくと言った技法や毛先の跡を残す等の技法にも適しており、キャンバス上にさまざまな独特な雰囲気を与えるのに非常に優れています。取扱いかいに注意し、メンテナンスを怠らなければ、経年によりしなやかで味のある筆に変わっていきます。豚毛の中でも、中国重慶産で豚の背骨の両側にあるごく限られた部分の毛を手作業によって抜いた毛が最高品質の物とされています。

仕上げ時の細部の書き込みには短軸のセーブル筆も使用されますが、セーブルは高価な為にナイロン毛のものが広く使われています。近年、ナイロン毛はナイロンの質の向上によりハードタイプからソフトタイプまでと動物毛の経済的な代用品として一般的に使用されるようになっています。ナイロン毛は動物毛に比べ取扱い、メンテナンスが簡単と言ったメリットもありますが、あまりに安価な物には型崩れの進行が非常に速い物も多いので注意が必要です。

<筆の種類>

油絵用の画筆はサイズ、形とも多岐にわたり、個々の描写の大きさや目的に合わせて細かくセレクトすることができます。それぞれの筆の特徴を知るには、経験が必要になってきますが、初心者は最も万能なラウンドとフラットから始めるのが良いでしょう、その後ブライト、フィルバートと徐々に買い足していきましょう。

ラウンド
絵具の含みに優れ、筆運びもスムースで、穂先が先細になっています。薄めの絵具を広く塗り込む最初のステージから、濃い目の絵具を使って太く、力強い描写、またセーブル毛のようなソフトな毛筆では、細かなデリケートなラインや、ディテールまでと万能な筆のひとつです。

フラット
特にロングフラットは、毛先がスクウェアで非常にフレキシブルで絵具の含みに優れています。線描や、大きなエリアの塗り込みや、ブレンディングに適しています。穂先の先端を使えば、細いラインや小さなタッチも描けます。

ブライト
フラットの穂先の短いタイプはブライトと称されます。穂先が短く、硬いので力強いタッチを出しやすく、インパストに適しています。フラットよりも穂先をコントロールし易い為、ディテールの描写にもより適しています。

フィルバート
フラットとラウンドの中間に位置する筆です。穂先が先端に向かって微妙にカーブがついており、柔らかな描線を描けます。

ファン
ファンにはセーブル、ナイロン、アナグマ、豚の毛があります。グラデーションをつけたりボカシ効果を出したりする時に使われます。雲のソフトな描写に特に良く使われます。

リッガー
元は船の装具(リッグ)の描写に使われたことにちなんで名づけられた、非常に長いフレキシブルな穂先を持つ筆。線描やディテールの描き込みに適しています。

<メンテナンス>

油絵具の筆は、使用後には良く洗わなければいけません。特にセーブル等の軟毛の筆は洗浄には気を配らなければなりません。軟毛の筆は型崩れを起こしやすく、筆洗器の中で穂先を底に押し付けたままで溶液の中に放置したりしないよう気をつけてください。筆の洗い方の手順としては、まず穂先に残った絵具を布や紙でぬぐい、ターペンタインで洗った上、布で再度ふき取ります。その後石鹸を使用して手のひらでやさしく泡立てるように洗います。絵具が残りやすい口金の部分は特に念入りに洗います。ここに絵具が残り固まったりすると、穂先が広がる原因になります。石鹸の泡に絵具の色が出なくなるまで繰り返し洗い、良くすすぎ、指先で穂先を整え、穂先を上にした状態で自然乾燥させます。

<保管>

保管するときは、カビが発生しないように完全に乾燥させてから容器に入れます。セーブルの筆には虫がつくことがあるので、密閉容器に保管し、念のために防虫剤を入れておけば安心です。

洗筆用の溶剤はすぐに汚れ、交換の必要がでてきますが、決して直接流しに棄てたりしないようにして下さい。なるべく繰り返し使用し廃棄の量を減らすように努めましょう。溶剤の中に出た顔料は時間がたてば底に沈殿するので、うわずみを取って再利用できます。

豚毛の筆をアクリルで使う方がいますが、豚毛の筆は筆洗の水を吸収して膨潤して毛が痛んでしまいますから気をつけてください。できればナイロン原毛の筆がアクリル絵具にはお勧めです。



[1510] 買ったアクリル絵 投稿者:まほ 投稿日:2006/03/06(Mon) 21:23  

助けて下さい。
昔買ったアクリル絵をくるくると巻いた状態で保存していました。今、その絵を自分で木枠に張りましたが、絵の一部分が、たたみ皺の様な感じです。ぴんとさせるには霧吹きしたら良いのですか?絵は好きで、独学してる者です。よろしくご指導ください。



[1537] Re: 買ったアクリル絵 投稿者:taki 投稿日:2006/04/04(Tue) 13:14  

アクリル画は巻いてしまうと色々とトラブルがあるようです。
畳皺の原因は現物をみていないので想像ですが、
1)キャンバス生地に描いているとして、その生地の目が画面に押し付けられ、痕が残っている
2)曲げていたものを広げた=縮んでいた表面が引っ張られたために細かなヒビが入った

多分、1)の方だと思います。いずれにしろ、霧吹きしても直らないでしょうし、一旦痕がついてしまうと元に戻すことは出来ないと考えた方がよいです。

参考
アクリル絵画の保存
http://www.turner.co.jp/japanese/art/golden/technicaldata/justpaint/jp9/jp9article1.html

アクリル絵画の安全な取り扱いと輸送
http://www.turner.co.jp/japanese/art/golden/technicaldata/justpaint/jp11/jp11article1.html



[1542] Re: 買ったアクリル絵 投稿者:taki 投稿日:2006/04/05(Wed) 12:30  

皺の原因がもう一つ考えられました。
前述2)のヒビ割れの場合は描画面を内側にして巻いた場合ですが、外側にして巻いた場合、画面が伸びてしまってそれを広げたために表面が両端から押されて皺になる可能性もないことはないですね。可能性は低そうですけど。


[1545] Re: 買ったアクリル絵 投稿者:まほ 投稿日:2006/04/26(Wed) 23:06  

takiさん

どうやら原因は、1)でしょう。
絵は、額にして壁にかけています。せっかくの美しい風景画です。 勉強になりました。ありがとうございます。




[1538] 自然発火? 投稿者: 投稿日:2006/04/04(Tue) 22:20  

前回はありがとうございました。
新しく質問があります。どなたかまた教えていただけますか、
宜しくお願いします。

シッカチフを混ぜた油や、シッカチフを含んだ画用液の付着した紙や布切れは、自然発火の恐れがあるので注意して下さいということが書いてありました。
普通のペンチングオイルもやはり気をつけたほうがいいのでしょうか?  気にしないで拭いてしまいそうなんですが・・・。 でも、火事になるのは怖いし。
どうなんでしょうか?
やはり皆さんちゃんと燃えないように対策をとられているのですか?
宜しくアドバイス下さい。



[1541] Re: 自然発火? 投稿者:taki 投稿日:2006/04/05(Wed) 12:26  

ペンチングオイルにも亜麻仁油などの乾性油が入っているのが普通ですから、自然発火の可能性は十分にあります。
簡単な方法は拭いた紙や布に水をしみこませるか、水の入った容器に漬け込んでおくことです。そしてポリ袋などに入れて密閉し水が蒸発しないようにして捨てます。
量が少なければ広げて乾かしておく。乾いたら、念のため霧吹きなどで水をふきつけてポリ袋に密閉してい捨てる。
燃やしてしまうという方法もありますが、室内ではできませんね。


[1543] Re: 自然発火? 投稿者: 投稿日:2006/04/16(Sun) 22:05  

takiさん、ありがとうございます。返事が遅くなりすいません。
自分なり いろいろ試しつつ気をつけてみます。
またアドバイス宜しくです。


[1528] 宜しくです 投稿者:yasu 投稿日:2006/03/19(Sun) 18:58  

初めまして。
恥ずかしながら 油絵を始めようと考えている ど素人です。
質問があるのですが、どなたか教えて頂けますか?
お願いします。

油絵具、積層というのでしょうか どのくらいまでなら重ねることが可能でしょうか?
肖像画をまずは描きたいのです。
横から見て 例えるなら能面のように(少なからず)高低差を出したいなと考えています。
キャンバスのサイズは A4くらいを考えています。
(キャンバスも 出来れば自作をと考えています。)
ばかみたいな質問をして すいませんが。



[1531] Re: 宜しくです 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2006/03/22(Wed) 19:28  

やろうと思えばいくらでも重ねることができるはずです。より高低差を出したいなら下地の段階であらがじめ高低差をつけておくほうがらくだと思います。
盛り上げするときは一度に厚くせず少しずつ塗らないと、表面だけ乾燥して中が乾かないので気を付けでください。


[1532] ありがとうございます 投稿者:yasu 投稿日:2006/03/23(Thu) 21:28  

沙羅ゐさん、わかりやすくアドバイスをしていただき ありがとうございました。
下地から高低差をつけるというのは考えてもみませんでした。
なるほどなー、 ためしてみます。

できたらまたアドバイス等宜しくお願いします。
では。

 


[1514] 紙に描いた油絵を麻布に貼って保存したい場合のノリ 投稿者:violet 投稿日:2006/03/08(Wed) 14:54  

紙に描いた油絵を麻布に貼って保存したい場合のノリは
何を使用したら良いでしょうか?
おしえてください。
よろしくお願いします。


[1519] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:HPY 投稿日:2006/03/11(Sat) 01:09  

私は地塗りした紙に描いた油絵は、水彩額に額装したり、カルトンに挟んで保存してます。
麻布に貼る事に意味があるかな…?
水性糊は使えませんし、油性糊が紙に浸透すると劣化が進み、保存に適さないと思います。


[1520] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:violet 投稿日:2006/03/11(Sat) 14:17  

HPYさま、投稿ありがとうございました。
私は地塗りしない紙に描いてしまったので、劣化しないうちに麻キャンバスで裏打ちしたかったのですが、いかがでしょうか?気にいっている絵なのでなんとか保存したいと思っています。今、ガラスの額に入れてます。


[1522] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2006/03/13(Mon) 19:32  

地塗りしていないなら遅かれ早かれ劣化は避けられないと思います。麻キャンバスに張れば劣化しない、というわけではないです。むしろ紙と麻の伸縮率が違うので更に劣化が進む気がするのですが…。
よりよい保存状況を作ることで劣化を遅らせることはできますがやはり地塗りしていないと厳しいですね。


[1525] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:HPY 投稿日:2006/03/14(Tue) 09:08  

わたしは裏打ちやったことがないので、ネットで調べてみました。

紙と麻の伸縮率が違うので、最近は修復でも麻ではなく日本の和紙を裏打ちに使うケースが増えてるようです。
また、裏にジェッソを塗る、というのもありました。これは地塗りは表裏両方塗れ、ということなんでしょう。
書道や日本画サイトですと裏打ち方法が具体的に書いてありましたが、油絵の裏打ちする方法を記載したサイトはなく、修復家の方に聞くのが早いかと思います。

ここのサイトの修復に使った接着剤説明、面白かったです。
http://diary.jp.aol.com/applet/cgwun7wqqq/20050822/archive


[1527] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:violet 投稿日:2006/03/15(Wed) 14:19  

沙羅ゐさま、HPYさま
ご連絡どうもありがとうございました。
やはり、地塗りしない紙に描いてしまったものは
劣化してしまうのですね。
沙羅ゐさま
よりよい保存状況についておしえてくださると
幸いです。


[1530] Re: 紙に描いた油絵を麻布に貼って... 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2006/03/22(Wed) 19:04  

美術館のような環境が理想ですが個人でやるのは限界がありますからね。
やれるのは日に当てない、湿気に気をつけるなど。でもそうなると飾れないですよね。
せっかく気に入っているんですから、絵には悪いですが飾って存分に楽しむ、というのもよいと思いますが。


[1459] コットンキャンバスの幅広について 投稿者:violet 投稿日:2006/01/20(Fri) 01:48  

コットンキャンバス、10号か9号の幅広(120ー180cmぐらい)を探しています。
購入できる所を知っている方、是非おしえてください。
東京在住ですが、日本なら宅配便でも買いたいです。
よろしくお願いします。



[1479] Re: コットンキャンバスの幅広について 投稿者:ran 投稿日:2006/02/20(Mon) 05:37  

画材として買うなら新宿の世界堂本店でロールキャンを
一本購入できます。また一種類ですが希望の長さにカットして
販売しているみたいです。(幅はちょっと分かりません)
ただ、化繊が混ざっているものが多いです。

生の布ならユザワヤなど、布専門に行けば見つかると思いま
す。120cmぐらいならコットン100%のものがおいて
います。

また、ゆめ画材のサイトで リキキャンロール といれて
検索すればでると思います。コットン100%かは
ちょっと分かりません。生と地塗りしたものが売ってます。
http://www.yumegazai.com/



[1513] Re: コットンキャンバスの幅広について 投稿者:violet 投稿日:2006/03/08(Wed) 14:38  

ranさま
回答くださってありがとうございます。
いろいろ見てみます。
今日、サイトを確認したので
お礼が遅くなりました。


[1498] テンペラ画の防黴剤について 投稿者:chiyo 投稿日:2006/03/01(Wed) 01:51  

初めて投稿させて頂きます。
卵黄テンペラに於いて、皆様は黴の問題についてどうされているのでしょうか?作品の管理に注意が必要なのはともかくといたしまして、描画の際にメディウムに混入出来る効果的な防黴剤をどなたかご存知でしょうか?ここの管理人の方はご存知でないでしょうか?もし効果的な薬品をご存知でしたらアドバイスをお願いいたします。


[1500] Re: テンペラ画の防黴剤について 投稿者:miyabyo 投稿日:2006/03/01(Wed) 03:08  

はじめまして。miyabyoです。お尋ねの件は、私の以下の書き込みをご覧ください。

「画材&技法 全般」(7)の「防黴ようの薬品について」

なお、別途ご紹介している報告書は、こちらのサイトの「リンク集」にもある「修復研究所21」に問い合わせるか、東京芸大や東京文化財研究所の図書館などをご利用になると良いかと思います。




[1503] Re: テンペラ画の防黴剤について 投稿者:chiyo 投稿日:2006/03/01(Wed) 22:12  

miyabyoさま
早速のご回答ありがとうございます。
「修復研究所21」のデータというのはネットで見るかぎりかなり以前のものですね。防黴剤というのはそれほど新しくはなってないのですね。北興化学工業のホクスターE50は数年前にNEWホクスターE50Aとなっていますよね。それはともかくといたしまして、miyabyoさんは専門家でいらっしゃると思うのですが、このホクスターの実際の効果についてはどう思われますか?又ホクスターとペンタクロルフェノールナトリウム以外にも何か他に効果的な薬品もあるのでしょうか。テンペラ画のピグメント、防腐剤等ホルベイン社などから販売されていますが
どういうわけか防黴剤は販売されていませんが、湿度の高い時期のある日本では必需品かとも思うのですが・・・不思議です。少し話がそれますが、かねてより金箔用のとのこで、ルフラン社やアルメニヤ産の水練り状態の製品がどうして何年経ってもカビないのか不思議に思っています。元は天然土でしょうに・・・あれにはやはり強い防黴剤の混入がされているのでしょうか・・。



[1504] Re: テンペラ画の防黴剤について 投稿者:miyabyo 投稿日:2006/03/03(Fri) 13:53  

≪miyabyoさんは専門家でいらっしゃると思うのですが、≫
 この方面の専門家ではありません。
ただ、創造の源泉と自ら使用する道具への理解は、、絵を描く上で重要な要素であると思っている者です。


≪このホクスターの実際の効果についてはどう思われますか?≫

IIC、ICOM、ICCROM、が文化財保存上基準として推奨している温度と相対湿度は、
温度:20℃
湿度:50-55%(油彩画)
    50-65%(羊皮紙)
    55-65%(紙、木、漆)
で、当然ながら日本という場所自体が、1年を通じて非常に危ない場所で、特にテンペラを主体とされる方々は、ご苦労が多いことだろうと思います。
 私自身の防カビ剤に対する見地は、テンペラ用は、ホクスターE50以降はchiyoさんの仰せのNEWホクスターE50Aまでです。
ただし、私は基軸が油彩画の方ですので、滅多に使用しませんが、特に問題は起こしていません。ペンタクロルよりはるかに健康上のリスクが少なく、顔料への影響もほとんどないことが、お勧めの理由でしょう。


≪ホクスターとペンタクロルフェノールナトリウム以外にも何か他に効果的な薬品もあるのでしょうか。≫

 もともと個人向けとしては、使用量と購入単位がアンバランスで、なかなかなくならないこともあって、この方面の見地は旧態然としているのが現状です。

 最新の薬品情報は、保存修復関連材料を扱っておられる画材屋や、ホルベインさんに直接お問い合わせなさると良いかと存じます。
 また、黴、防カビに関する論文や報告書は、日本では「佐野千絵」さんで検索されると、多くの情報が得られますので、そちらを実際に当たってみてください。なかでも「保存科学」は、その全てが東文研のHPで公開されています。


≪どういうわけか防黴剤は販売されていませんが、湿度の高い時期のある日本では必需品かとも思うのですが・・・不思議です。≫

 ペンタクロルフェノール及びペンタクロルフェノールナトリウムが、現在どの程度保存修復の方で使用されているかは存じませんが、私が自製のアイボリ黒(本物の象牙を炭にします)やヴァイン黒(葡萄の若枝を炭にします)に必要性を感じて入手しました当時は、金さえ出せば購入できる市場に出すことをはばかる状況でもあり、ボルベインさんより試用として頂いたのが発端です。この薬品は、諸刃の刃なのです。

 つまり、人体への毒性や絵具への影響が強いために、画材に対する基本的知識、及び、化学実験に当たっての予備知識がある方でないと難しいのです。

 現在もペンタクロルフェノール及びペンタクロルフェノールナトリウムを含む防カビ剤が画材店に並ばないとすれば、残念ながら私が探し回った当時以上に、画材に無知・不勉強というより無視される方が多い現在、その一因は、誤用されることを避ける必要もあってのことではないかと思っています。

特殊健康診断 − 特定化学物質等中毒予防規則 −
 <対象物質> ペンタクロルフェノール(別名PCP)
 事業者はペンタクロルフェノール(別名PCP)又はそのナトリウム塩(これらの物をその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む)を製造し、又は取り扱う業務に常時従事する労働者に対し、雇い入れ又は当該業務への配置替えの際およびその後6ヶ月以内ごとに1回定期に以下の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
http://www.kenko-chiba.or.jp/06Topix/07Indust/Tokka/toku2_31.htm)を参照

画用に当たっては3%濃度に加工して使用しますので、上記サイトなど関連サイトをよく読み、ご使用に当たってはくれぐれも注意してください。


≪金箔用のとのこで、ルフラン社やアルメニヤ産の水練り状態の製品がどうして何年経ってもカビないのか不思議に思っています。元は天然土でしょうに・・・あれにはやはり強い防黴剤の混入がされているのでしょうか・・。 ≫

 正確なところは企業でしかわかりませんし、私も知りません。ただ、一般的に考えますと、有機系土でなく無機系土(岩石の粉)ですから、特に強い防黴剤などは不要と思われます。


時間が取れず、簡単にお答えしました。
本来chiyoさんの「管理人さん」への質問であったにも拘わらず、非管理人の私がお応えしたのは、かつてこの件で私がご紹介した経緯があったからでした。

今後、chiyoがお勧めの防カビ剤を見つけられましたら、是非この場でご紹介ください。では。



[1341] 大きい綿布を入手するには? 投稿者:あや 投稿日:2005/11/24(Thu) 02:00  

パネルに膠張りをする薄手の綿布を探しています。小さいサイズの布はあるのですが、130号や150号などの大きいサイズに対応した綿布ってどこで販売しているか見つけることができないので、どなたかご存知の方がいましたら教えてください。


[1361] Re: 大きい綿布を入手するには? 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/12/02(Fri) 18:20  

あまりにも大きいものは生地屋さんの仕入先などをたどらなければならないかもしれないですね。小さいものを縫って使うという方法もありますが。


[1476] Re: 大きい綿布を入手するには? 投稿者:ran 投稿日:2006/02/20(Mon) 04:36  

ユザワヤが近くにあれば100号ぐらいなら手に入ると思
います。ただ、大きい布は数が少なく、種類が限定されてし
まいます。

 都心にお住まいでしたら、ユザワヤ蒲田店が布が豊富です。
自分もそこで綿布を買って自家製木枠に張っています。
また、新宿や渋谷にも布専門の販売店があります。

もし、自分の使いたい布が小さいものしかなかったら、縫っ
て大きくするか、パネルなら継ぎ目がでないように膠で張る
と良いと思います。 
 また、小さいパネルを組み合わせて、希望のサイズにする
ことができます。ただ、号数が決まっていると市販のパネル
は使えないので、自分でパネルを制作しなければなりません。
継ぎ目もでますので、地塗りも


[1477] Re: 大きい綿布を入手するには? 投稿者:ran 投稿日:2006/02/20(Mon) 04:39  

追加:厚くしたり、工夫がいると思います。
(失礼しました。)


[1461] 支持体(シナベニヤ)について 投稿者:北零WOOD 投稿日:2006/02/09(Thu) 17:14   <URL>

はじめまして。
アドバイスいただけると幸いです。
インターネットで木工材料の専門店をやっています。

こちらのページではシナベニヤを支持体に
使われているのですが、

シナNEOランバーという板を支持体として
売り込んでいきたいです。

●お好きなサイズにカット
(最大:915mmX1825mm)
●ベニヤに比べて軽い

という点は実際に絵を書かれる方には
魅力となりますでしょうか?

実際にお試しいただける方には無料サンプルを
お送りします。


[1354] グレージングについて 投稿者:8787 投稿日:2005/11/30(Wed) 17:31  

グレージングについていろいろ調べていたところ、溶剤にリンシードオイルやベネツィアテレピンバルサムを使うという事がわかったんですが、この2つの画面に及ぼす効果の違いについて教えて下さい。


[1362] Re: グレージングについて 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/12/02(Fri) 18:31  

リンシードは画面の効果というよりは固着力の効果が大きいと思います。つやを出す効果なら樹脂のほうが大きいですし。
バルサムは透明感が出ると言われています。あまり大量に混ぜるものでもないので入れる入れないはお好みで。


[1447] Re: グレージングについて 投稿者:8787 投稿日:2006/01/04(Wed) 17:41  

返信遅れましたr(^^;)。アドバイスありがとうございました! 


[1378] 無題 投稿者:初心者1号 投稿日:2005/12/08(Thu) 19:07  

完成した絵についての質問です。何年も前に乾いた油絵の具が、部分的につやつやのところと、つや消しのところに分かれているのですが、使っている絵の具の特性が違うとかあるんでしょうか?うちにあるのは彼末宏という画家の絵です。



[1393] Re: 無題 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/12/14(Wed) 18:10  

絵具の色によってつやが引くものもあるのでその影響だと思います。茶系は艶の引きがかなりある色です。
保護ニスを塗って全体をつやつやにしたりもしますが、つや消しの部分があるということは、おそらくそういうものはなされていない絵なのでしょうね。


[1396] Re: 無題 投稿者:管理人 投稿日:2005/12/15(Thu) 13:05  

彼末宏の絵を持っているとはすごいですね。現代の油絵は艶のある部分と無い部分を意図的に作り出していることもあります。絵具に油を多く混ぜれば艶が出るし、テレピンを多く混ぜればつや消しになります。その他さまざまな方法があります。
これとは逆に、意図しない艶引きもさまざまな原因から起こります。時間が経過するに従って現れてくることもあります。詳細はこのサイトで紹介している画材メーカーの本やホームページにも書かれています。画家にとっても深刻な問題なので、技法書にもよく書かれています。
私は彼末宏に直接会ったこともなく、作品もテレビや雑誌で見るだけなので、彼の作品に限って言えば、実際どうなのかはわかりません。ご本人は既に他界されていますが、彼の作品に詳しい人に尋ねるのが良いと思います。彼の作品を多く扱ったことのあるギャラリー関係の人なら良く知っていると思います。念のために書いておくと、高額な作品に自分でニスを塗ったりするのは止めた方がいいですよ、と一応書いておきます。


[1337] 教えて下さい。 投稿者:マル 投稿日:2005/11/21(Mon) 12:36  

画布の表面が細かくボコボコしています。木枠に張ってもそのボコボコが目立ってしまうのですが、どうすれば綺麗になるでしょうか?どなたか御存知の方がいましたら教えて下さい。


[1360] Re: 教えて下さい。 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/12/02(Fri) 18:15  

ペーパーで削る→地塗り、を数回繰り返せば平らになると思います。布自体も細目の物を使う必要があると思います。


[1343] 無題 投稿者:カタリナ 投稿日:2005/11/26(Sat) 00:14  

多少の水にも強い保護ニスを探しています。教えて下さい


[1331] 無題 投稿者:すずき 投稿日:2005/11/20(Sun) 12:20  

質問です。ボーロの上に金箔を貼る際、私は薄い膠液を使っています。しかし、貼り終った後に、金箔のはみ出した部分に膠液が残っていて、金箔の色合いがその部分だけ変わってしまいます。どなたか、金箔の上についた膠液の汚れを落とす方法をご存知でしょうか?ぜひ、ご回答のほど。



[1325] 透明水彩固形絵の具のセットに追加色 投稿者:ふみ 投稿日:2005/11/16(Wed) 22:30  

知人へのプレゼントとして透明水彩固形絵の具セットの購入を検討しています。
W&Nの24色セットでライトウエイトというセットがよいかなと思ってみているのですが、こちらのセットにない色を追加購入した場合、セットの絵の具の中央のスペースに追加色を入れることはできるのか? 実際にお使いになっている方、あるいはご存知の方、お教えいただけますか?
だいぶ個人的な質問で恐縮ですが、よろしくお願いします。


[1319] グレージング 投稿者:かんだ 投稿日:2005/11/10(Thu) 21:53  

素人の質問です。今アートブックの翻訳をやってまして、ターナーの技法でちょっとお伺いしたいことがあります。
ターナーは白い油絵の具に溶き油を加えたものを使用することで、自分の絵に透明感を与えていた、と書かれてあるのですが、この技法はグレージングでいいのでしょうか?

白を混ぜるのは色を不透明にしたい時、ということを以前聞きかじっていて、じゃあ全く正反対のことが書かれてあるじゃないの、と合点がいきませんでした。でも、ある方から、「これはひょっとしてグレージングのことを言ってるんじゃないの?」と指摘されまして。グレージングって絵に透明感を出すための技法なんですか?


[1324] Re: グレージング 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/11/16(Wed) 20:23  

グレージングとは絵具を溶き油で薄く溶き塗る技法で、ちょうど色つきセロファンを重ねるようなイメージでバックが透けて見えるため透明感が出る技法です。
グレージングは透明色が主ですか白などの不透明色でもより薄く溶くことで同じように使うこともあります。おそらくそのように白を使ったのではないかと思います。


[1321] 12月3日に画材のセミナーがあります 投稿者:ゆめ画材の水野 投稿日:2005/11/14(Mon) 16:34  

管理人様、皆様、いつもお世話になります。ゆめ画材です。
12月3日土曜日、京都駅から徒歩約10分の所にある
テルサにて、画材セミナーを開催します。

ホルベイン工業株式会社の技術部長 荒木さん、
京都の筆メーカー株式会社中里の社長さんが
それぞれ、絵具について、筆について各2時間
講義します。
各2時間ありますので、ごく一般的なことから、
専門的な部分まで細かく教えてもらえます。
一通りの説明が終わったあとで、質問をする
時間を取っていますので、どうぞご参加ください。
※人数多い場合は抽選

荒木さんは、このサイトでもご活躍されていますが
今度は、生で見れますね!(私も会うのは初めてです)
詳しくは、下記をご覧下さい

http://www.yumegazai.com/owners/yumegazai/event/seminar/index.htm


[1301] 紙に油絵 投稿者:MMS 投稿日:2005/10/11(Tue) 11:52  

すみません、油絵でお聞きしたい事があります。
油絵の具を使って、紙(水張りパネル)に制作する際の注意点などありましたら、お聞かせください。
(下塗りや下地作り、油の使用法とか)
漠然とした質問ではありましょうが、お聞かせください。
よろしくお願いいたします。


[1303] Re: 紙に油絵 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/10/14(Fri) 00:42  

紙に描くのはあまりお勧めじゃないですが、やるとすればキャンバスを作る手順と同じように膠引きをして地塗りをすればそれなりのものができると思います。きっちりやればキャンバスと同程度の扱いができるものが得られるのではないでしょうか。
保存性は上記より劣りますがアクリルジェッソを塗って描くというのも手軽です。油が紙になるべく浸透しないように分厚くきっちり塗れば劣化はだいぶ遅らせることができると思います。


[1318] Re: 紙に油絵 投稿者:taki 投稿日:2005/11/10(Thu) 15:36  

沙羅ゐさんのご意見に補足しますと、紙やキャンバスに直接油絵具を塗ると、長期的には油に含まれる酸によって紙やキャンバスの繊維が侵されてボロボロになると言われてます。ですから油が直接に紙に触れないように膠やアクリルジェッソなどでしっかりした下塗りをする必要があります。


[1304] 油絵具とアレルギー 投稿者:Hi 投稿日:2005/10/16(Sun) 13:00  

最近、油絵を始めましたが、アレルギー体質の家族が、ここ数日目がかゆく、またくしゃみも頻繁にでるといいます。季節のためかなっと思っていましたが、私が家で絵を描き始めた時期と重なっているような気がしますが、そういうことは考えられますか?


[1305] Re: 油絵具とアレルギー 投稿者:ぽこ 投稿日:2005/10/17(Mon) 22:03  

自身がアレルギー、アトピー持ちで、以前油絵を描いていたものです。

「アレルギーの根本原因は、免疫の過剰反応」であるそうですが、自分の場合、根本と思われる物質によるアレルギー症状(ハウスダストによる喘息とか、ダニによる発疹とか、杉花粉による花粉症とか)がない、平常な場合でも、アレルギーのない人よりは、過敏であると自覚しています。
ですから、油絵の具を使用している環境で、特に揮発性油の刺激臭などは、鼻がムズムズしていました。
また、アトピー性皮膚炎で、慢性的に指に湿疹があったのですが、油絵の具を多用していた時期には、とりわけ湿疹範囲が広く、痒みも激しかったです。その時期、皮膚科を受診した際に言われたことは、「絵の具事態が症状の原因ではないでしょうが、敏感になっているところに、酸化したり、揮発したりする異物があるのは好ましくないです。触れないように気をつけて下さい。」でした。残念ながら、当時は美大受験期で、バリバリ塗りたくる表現をしていたため、手の感触を優先し、湿疹は放置してしまっていましたが;
絵の具に触れなくなってまもなく、手の湿疹は治まりました。
成人するのに伴う体質改善の一つでもあるとは思いますが。。。

長くなりましたが、「そういうことは考えられますか?」ということでは、「考えられると思います」ということで。。。Hi様がどのような環境で描かれていらっしゃるか存じませんが、ご家族が出入りされるような場であれば、換気は常時行われていたほうがよろしいかもしれません。絵の具・油のついた洗濯ものも、別に処理するなど。。。
ちなみに、私は自宅で描く場合は、換気扇が無かったため、常に窓は半空けでした。。冬場は寒かったです。。

医師ではないので、実体験と、感想のみですが、ご参考まで。ご家族のご健康と、Hi様の製作のご成功をお祈りいたします。


[1306] Re: 油絵具とアレルギー 投稿者:Hi 投稿日:2005/10/18(Tue) 15:40  

詳しい説明ありがとうございました。
47才にして始めて描いた油絵を家族に披露したかったので家族の目につくところに描きかけの絵を置いた状態でしたので
化学物質に過敏な家族がそれに反応したのかもしれません。あれ以降、絵もほとんど乾いた状態になったためか症状は大きく軽減されました。
絵が完成するまでは自分の部屋においておきたいと思います。
ありがとうございました。


[1307] Re: 油絵具とアレルギー 投稿者:管理人 投稿日:2005/10/19(Wed) 18:43  

おそらくはテレピン等の有機溶剤の影響だと思いますが、制作中は換気して、他の部屋へ臭気が流れていかないようにしておくと良いと思います。熱交換型の換気扇を設置すると室温を下げずに換気ができます。多くはゆっくりと換気するタイプのもので、狭い部屋でテレピンなどを使うときは、制作中に常時回しておくとよいかと思います。電器屋さん等で聞いてみてください。

また、ホルベインのアクリルオイルカラーデュオというものが、水で溶いて使うことができ、また人体に有害な物質も含まれていないとのことです。
http://www.holbein-works.co.jp/0404.html
このようなものを使用するのも良いかもしません。


[1317] Re: 油絵具とアレルギー 投稿者:taki 投稿日:2005/11/10(Thu) 15:32  

油絵具に含まれる亜麻仁油などの植物油は酸化して硬化しますが、その際に様々な物質が放散される複雑な反応があるといわれています。その中に有害性が指摘されているホルムアルデヒドがあります。
屋内用塗料では、植物油ベースの塗料は施工後1−2週間はホルムアルデヒドが放散されることが常識とされています。
油絵具も同じですから、完全に乾燥(硬化)が終わればホルムアルデヒドも出なくなりますが、描いてしばらくは換気に気をつける方がよいと思います。


[1316]  海外での活動について、〜 投稿者:マンボウ 投稿日:2005/11/09(Wed) 01:23  

 以前、こちらで国内外のコンクールについてのコメントを読ませて頂きました。自身、アメリカでの活動を考えているのですが、今現地で活動されてる方々はコンクールへ出品、受賞が切っ掛けなのでしょうか?
 現地の画廊へいきなり作品を持参する、というのはかなり無謀…でしょうか。


[1298] 初心者 投稿者:りんご 投稿日:2005/10/01(Sat) 20:39  

初めまして。
私は高校2年生で美術部なのですが、
油絵は2回ほどしか描いたことが無く、
まだいまいち描き方がよくわかりません。
そこでお聞きしたいのですが、

下塗りというのは、濃い色で塗ったほうが良いのでしょうか。

やわらかい雰囲気を出したいのですが、
いつも強い感じになってしまいます。
何がいけないのでしょうか。



[1299] Re: 初心者 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/10/06(Thu) 21:41  

描き方は本などにわかりやすく載っているので調べてみてください。
下塗りも好みによるのですが、いきなり濃くせず塗り重ねながらだんだんと目的の色に持っていくほうが描きやすいのではないかと思います。
やわらかさはぼかしを全体的に多用したり、白をたくさん加えてパステルトーンで描いたり、たくさん絵具を盛らなければ強くならないと思います。そのぶんモチーフの存在感は薄れますが。
こんなところでいかがでしょうか


[1302] Re: 初心者 投稿者:りんご 投稿日:2005/10/12(Wed) 19:50  

ありがとうございます!
これから少しがんばってみます!


[1289] やわらかい立体作品に強度を与える透明な凝固液 投稿者:blank 投稿日:2005/09/05(Mon) 02:21  

すいません、絵画の話題でなくて恐縮なのですが、こちらの方々の書き込みを見ているとメディウム全般にお詳しそうなので質問させていただきます。
例えばティッシュペーパーのような柔らかい紙素材を細切れにして構成した立体作品をつくっても、そのままだと素材が弱すぎて移動さえ出来ないですよね。
そこで透明な液体をトロリとかけて紙同士を接着すると同時に移動できるくらいには形態を固定したいんですが、何か安価で良いメディウムってありますでしょうか?
ご無理を承知で質問させていただきますが、何かアドバイスのようなもので結構ですのでお聞かせ願えるとうれしいです。


[1290] Re: やわらかい立体作品に強度を与... 投稿者:ダマスカス 投稿日:2005/09/05(Mon) 14:51  

ぱっと思いつくのは合成樹脂です。そして溶剤はアルコール。
で、ヘヤースプレーはどうですか。ヘヤースプレーのハードでふんわりと固まると思いますが。ガチガチに固めたかったら二液混合型の合成樹脂ですね。強化プラスチックに使うものとか。粘度が高いので使いにくいかも。


[1291] Re: やわらかい立体作品に強度を与... 投稿者:blank 投稿日:2005/09/06(Tue) 23:36  

ああ、ヘアスプレー、なるほど!
これは想像も出来ませんでした。
確かに安価で手軽、しかもスプレー型ということで使い勝手もよさそうですね。おもしろそう。
とりあえず、これから試して不満ならその他教えていただいたものも使用してみたいと思います。
どうもありがとうございます。


[1287] 制作過程 投稿者:いさま 投稿日:2005/08/27(Sat) 15:57  

すみませんが、皆様にお聞きしたい事が有りまして書き込みしました。私は、中世の油彩画(ヤン・ファン・エイク、レオナルド・ダ・ビンチなど)やサルバドール・ダリのように繊細な描写をした絵を、いつか描きたいと思っています。
そこで、疑問に思った事が有りましたので、ご質問したいのですが、あのような絵は、どの様な制作工程で描かれているのですか、また、制作上のコツ等はあるのですか、できれば具体的に教えて頂きたいです。
抽象的な質問になってしまいましたが、どうか、宜しくお願いいたします。



[1288] Re: 制作過程 投稿者:masasi 投稿日:2005/08/30(Tue) 11:50  

簡単に言うと構想を練って、デッサンを沢山して構図を決めて、色彩粗描をして色も決めていきます。そしてキャンバスに地塗りをある程度までして(色を付ける場合もあります)、下絵をキャンバスに写していきます。揮発油を多めにしてセピア系のやや濃いめの色で細めの線で形をしっかりと取っていきます。失敗すると布でふき取り、描き直します。順光、逆行をしっかりと意識します。直線はあくまで直線で曲線は綺麗な曲線になるよう、しっかりと形を取ることが重要です。練習としては油絵の具のブラックとホワイトだけで石膏デッサンをする方法があります。油絵の具を使いこなす練習としては必須ではないかと考えています。またテンペラ、油絵混合技法も研究されてみてはいかがでしょうか。制作時間の短縮になります。柔らかめの油絵の具を置くと、下の絵の具が動く場合があって、油絵の具がある程度乾くのを待たなくてはいけないので、描き進めない時間が結構出来てしまいます。


[1278] 無題 投稿者:PES 投稿日:2005/08/04(Thu) 16:40  

油が蒸発してるとこで火をつけるのは危ないんでしょうか?気体に引火することありますか?


[1280] Re: 無題 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/08/04(Thu) 19:29  

そのままですがあぶないです。最も引火した経験はないですが。
引火したとなると絵も体も無事ではすまないですから、安全のために火はなるだけ避けるのがよいと思います。


[1281] Re: 無題 投稿者:豆蔵 投稿日:2005/08/05(Fri) 10:39  

油彩の場合大雑把に言って乾性油と揮発油をつかいますが、ペトロール、テレピン等が揮発油にあたります。油絵を始めた最初に、揮発油に関して部屋の換気に注意するよう指導されます。引火と言うより体への悪影響のためです。油絵の具の中にも毒性のある絵の具もありますのでその注意も受けます。油絵制作のさい部屋の換気に気をつけ、毒性のある絵の具は直接手で触らない等、気をつける必要があります。基本的な事ですが重要なことです。引火に注意するのもそれに含まれます。


[1282] Re: 無題 投稿者:PES 投稿日:2005/08/05(Fri) 12:15  

どうもありがとうございました。やっぱ気をつけます。けど料理するのに火使うけどけど狭いアパートに住んでたら油絵描けなくなっちゃうのかなぁ。


[1283] Re: 無題 投稿者:HPY 投稿日:2005/08/05(Fri) 20:31   <URL>

えへへー。実はわたし火つけたことありますー。
(良い子は絶対やってはいけません。良い子じゃなくてもダメ。)
テレピンを皿に入れ直接火を近づけるとものすごい勢いで燃えます。コワイです。ものすごく。真っ黒い煙もくもく出て、マジ火事になるかと思いました。二度と絶対やりません。(←普通は一度もやらない。)

でも、狭いアパートで、隣で料理くらいじゃ発火しないです。タバコの火も大丈夫。それよりも、テレピンの蓋開けっ放しにしてるとシンナー状態で頭痛がしてきます。そっちの中毒に気をつけてね。


[1284] Re: 無題 投稿者:豆蔵 投稿日:2005/08/06(Sat) 11:37  

閉め切った部屋で油絵制作する場合は、時々部屋の空気の入れ替えが必要です。ペトロールやテレピンのにおいがどうしてもだめだと言う人もいるかと思いますが。水性油絵の具と言うものも売り出されています。水で薄められる油絵の具で安全性が高いそうです。子供向けかなとも思いますが、筆洗いも水でできる優れものです。


[1267] 基底材の反り対策・前膠の必要性について 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/25(Mon) 02:51  

以前、御世話になった者です、その節は本当にありがとうございました

また疑問が2つ出てきまして、自分でできるだけ解決しようと思いましたが、これだけは千里眼的であり、未来の予想に近い問題でありまして、どうしようもないのでお伺い致した次第です
お知恵、知識を分けて頂ければ幸いです

パネルの反り対策についてです
例えば板を基底材に使用する場合、多くの技法書ならびにここの支持体・地塗り作りに挑戦、でも語られている事なのですが
反り対策のため板の裏側にも膠・地塗りを施す事、といわれています
私は板ではなく4mmシナベニアをパネル仕様に組んでおります、50号程度です
パネルの場合でも裏側に膠・地塗りを施したほうがよいのでしょうか?
気休め程度ならば施す必要も無いと思うので・・・・・・・
皆様にお伺いすること自体、私の間違いかと思われますが、皆様ならばどうするのかをアドバイス頂ければ幸いです

もう一つは、「前膠」、「サイズ」、「サイジング」の必要性についてです
私は、シナベニアパネルを基底材とし綿布又は麻布を貼り、ジェッソで仕上げようと思っております
「前膠」、「サイズ」、「サイジング」の必要性はここで勉強させて頂きました、主に油絵具、各種画用液が板や布にダメージを与えるなど・・・・・・・・・
ジェッソは(クサカベのアクリル、油絵具兼用)のものです
極端な話、このジェッソをパネルに直塗り、またはパネル上に布、その上にジェッソといった具合に、つまりは「前膠」、「サイズ」、「サイジング」無しでも問題はないのでしょうか?
この極端な話には糊は省かせていただきます
ジェッソ組成は少なからずとも特殊加工乾性油が入っておりましてこのものがパネルや布に将来ダメージを与えるのか心配です
一般的に考えてどうなのでしょうか?
メーカー説明には
油絵具・アルキド絵具・アクリル絵具・テンペラ絵具の地塗り材としてキャンバス・布・木材・皮・石材などに塗り仕様とまさに答えが書かれているのですが自信が無いことと、布貼りの糊としての膠を他の物で代用したほうが効率がよいのならばそうしようという考えからです

自分でもこれらに対する理屈は多少なりとも理解できているのですが、どこか皆様のご意見により後押しして頂きたい気持ちが正直ございます
失敗を恐れている訳ではございませんが、独学で自分一人で答えを出すというのは非常に困難なので前回につずき甘えることをお許し下さい

それでは大変御手数ですが宜しくお願い致します




[1268] Re: 基底材の反り対策・前膠の必要... 投稿者:管理人 投稿日:2005/07/25(Mon) 13:24  

そこまで調べたらな、あとは自分で順次試してみるといいんではないでしょうか。独学というのは、読んだり聞いたりするだけでなくて、自分でいろいろ試してデータを集めて納得することも大切だと思います。また、試行錯誤するうちにそれを通して積んでゆく経験も独学の醍醐味ではないかと思います。独学じゃなくてもそうですけど。


[1270] Re: 基底材の反り対策・前膠の必要... 投稿者:豆蔵 投稿日:2005/07/26(Tue) 11:36  

シナベニヤの反りは売っている段階で反っている物が多いです。木は水分を含むと膨張するためですが、湿気の多い日本では反りを完全になくす事は難しいかも。
ベニヤは元々期待するぼどの耐久性は無いので他の素材を探されてもいいのではとも思います。ですからベニヤに直接ジェッソを塗りそこに絵を描くのはどうかとも思います。麻布等を張っておけばベニヤが傷んでも修復できますので、耐久性は期待できない事を前提に作業を進められた方が無難かと思います。
膠ですが、一概に膠と言ってもいろいろで、弓道で使う弓も木を竹で挟んで膠で接着しています。それほど強力な接着力のある物もあります。市販の接着剤に関してはいろいろと調べたり実際に使ったりしましたが、一長一短で、これは良いと言う物がなかなかありません。自己責任で試してみるしかないと思います。
ジェッソが布やパネルに与える影響よりも湿気やカビ等の影響の方が大きいのではないかと思います。間違った使用方を除いて、今のところジェッソでとんでもない事になったと言う報告は無いようです。


[1271] Re: 基底材の反り対策・前膠の必要... 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/26(Tue) 20:55  

この度もアドバイスのほう感謝しております、本当にありがとうございます

この度の質問は少しフライング気味だったことをお詫び申し上げます
メーカー・技術者に問い合わせる前に書き込んでしまいました
言い訳をさせて頂きますと、前回の質問の際に皆様に親切にして頂き本当に得をしたので今回もすぐにここが浮かびました、申し訳ございません

改めて出来る限り前例などを調べたりしましたが全ては豆蔵さんのお答えにまとまっておりました・・・・・・・・・。

極力、自分で情報を集め試すことを心がけておりますが、この度の質問は(近い将来・遠い将来)に起こりうるかもしれない問題と恐れ、しかも有限の世界で私自身が結論をだせるのかどうかもわからず質問にいたりました
前にも書かせて頂きましたが、質敗を恐れているのではなく、失敗できるのかどうかもわからない不安により書きこまさせて頂きました、ご理解して頂ければ幸いです
また何より皆様のアドバイスの色々な所に本当に参考になることが隠されており、そこから頭をひねり得るものもこれから先、私の重要な知識へと変換されることと思います
これからもどうしようもなくなった時だけ質問をさせて頂ければ幸いです
本当にありがとうございました



[1272] Re: 基底材の反り対策・前膠の必要... 投稿者:HPY 投稿日:2005/07/27(Wed) 20:58   <URL>

ひよっこさんの頑張り、応援してます!!
ひよっこさんの疑問は、わたしが知りたい事でもあります。

それでお願い&提案なのですが、実験結果を何らかの形で共有しませんか?自分は失敗したことも含めて日誌を書いてますが、他の人のも実験結果も知りたい。成功例はよく本にありますので、特に失敗した方を聞きたいですね。
こうすると失敗するから、やっぱり手順を踏まえても本の通りにすべきだ、とか。

このサイトの掲示板も共有するために設けてあるんだと思います。結果報告、どうぞよろしくお願いしますです。


[1273] Re: 基底材の反り対策・前膠の必要... 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/28(Thu) 17:28  

HPYさん、応援していただけるなんて本当にありがとうございます!!
今回私がさせて頂いた質問についての結論ですが、やはり失敗するであろう予測より保険にも似た安全策をとることにしました

今回の質問内容、主にパネルの反り対策についてですが、やはり反るか反らないかは室内の湿度により変わると想像できますし、反るにしてもいつ反ってくれるのかもわかりませんし、なにより将来反ってしまっては一生懸命考えぬいて出したアイデアを画面に定着するという、つまり絵を描くという作業・プロセスがだいなしになってしまうような気がして安全策に到りました
私もHPYさんと同じく失敗を理解・経由して成功に辿り着きたい性格ですがこの度、木材のプロの方に助言して頂くことができまして尚更、素直に受け入れるべき、と思いました
しかしこのセオリーから、削れる所は消去法で削りさらに無駄のない方法を手にいれたいと思っております

ちなみに木材に携わっておられるお方のご返答ですが
やはりパネルの裏側にも捨て塗りを施したほうが良いそうです
空気中の水分の出入りをさせない為には、面材の表と裏に膜を作ってガードできるそうです
もしかしたら捨て塗りしなくても反らないかも?しれませんがやはりこの助言を無視して試す勇気は私にはありません(w

この度はこういう結論に到りましたがやはり失敗から学ぶことは大きいですよね、私は不器用なほうなので、起こるべきして起こった失敗は受け入れ学び、尚且つ要領良くやって行こうと思います・・・・・・・矛盾しているかも知れませんが

HPYさんのコメントには本当に勇気ずけられましたしとてもうれしいです、本当に感謝しております
私も知りたい事が山のようにありますのでまた是非御世話になりたい次第です
HPYさん、皆様、自分の力ではどうしようもなくなった時、再度御世話になる事があろうかと思います、その時はどうぞ宜しくお願い致します、皆様本当にありがとうございました




[1257] 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/13(Wed) 23:21  

数年前から独学で自分が表現したいものを絵具を使ってがんばってます
独学だけに基本的な基礎のような所でつまずき、このHPに辿り着きました
以後、最近ではラングレなどを図書館で借りてくる始末です

今、私がつまずいているのはパネル作りです
情報を寄せ集められるだけ集めてみたのですがどうしてもわからない事が2・3あります
何度かご質問させて頂く事になると思いますが、一つずつ慎重に解決できればと思います
どうか知識・経験を積まれた先輩方のお言葉を頂ければ幸いです

私が作りたいパネルの支持体とは・・・・・
パネルに綿布・麻布を張りジェッソで仕上げると言った簡単なものです
技法書やここのHPにも詳しく書かれているので大体の事は想像できます
今、私が知りたいのはズバリ綿布・麻布などの選び方・購入方法です、皆様にお伺いしたいことを箇条書きにさせていただきます

1)まずは綿布と麻布の選択なのですが、もちろん強度や耐久性の違いはあると思いますが、より平滑にする場合は綿布、という選択でよろしいのでしょうか?また麻布の場合はその逆、ととらえてよろしいのでしょうか?

2)綿布と綿ローンをよく色々な所で拝見いたしますが違いはあるのでしょうか?綿布は想像できますが綿ローンとは?

3)技法書などでは、綿布や綿ローンは町の生地屋で購入可、と、ありますが、厚みや種類など多数あることと想像できます
その中からどういった特徴のものを選べばよいのでしょうか?

以上のことに関する情報はどうしても手に入れられず、まさに八方ふさがりの状態です
大変お手数ですがどうか教えて頂けませんでしょうか
宜しくお願い致します。






[1258] Re: 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:豆蔵 投稿日:2005/07/14(Thu) 18:11  

麻布はキャンバスにする前の麻布がネットで売られていいます。麻布が手に入りにくい場合キャンバスの裏を使うと言う手もあります。キャンバスの裏はなかなか良いですよ。綿布も同じですが帆布でもいいと思いますよ。
布目が荒くてもジェッソを厚塗りしてサンドペーパーで磨けば同じです。
重要なのは、自分が描きたい作品にとって、つるつるの支持体が合うかどうかだと思います。
まず支持体があって作品があるのではなく、作品のイメージがあってその表現手段として支持体や技法を選択するのですから、自分の作品のイメージで決めて行くのが一番だと思います。
いろいろやってみて具合が悪ければ変えればいいだけです。
いろいろやることで経験も蓄積されて後できっと役にたつと思います。





[1259] Re: 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/14(Thu) 21:59  

豆蔵さん、どうもありがとうございました
今日、生地屋に行きました、綿布や綿ローンなど沢山ありました
想像してたとうり、綿でも沢山の種類があり、目が回って帰ってきました
でも2.3イメージに近いものがあったので収穫でした

私が神経質になる理由は、生地に知識が無い為、パネル作りに支障が出るような生地を避けたい・・・・という思いからです
一晩考えてみましたが天然素材の生地なら何でも問題なく使えられるのでは?という結論に到りました、もし間違っていればアドバイス頂ければ幸いです

豆蔵さんが言われるように、とにかくいろいろやってみようと思います

最後に
今日は、大型生地屋、大型画材屋を回ってみましたが、麻布というものがどこにもありませんでした
生地屋には綿麻という恐らく混合したものはあったのですが・・・・
麻布も試してみたいのですがネット検索でも上手くヒットできませんでした
豆蔵さん、もしよろしければURLなど教えて頂けませんでしょうか?
大変お手数おかけしますが宜しくお願い致します
それとお返事頂き誠にありがとうございました


[1260] Re: 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:HPY 投稿日:2005/07/15(Fri) 00:53   <URL>

http://www.artnavi.ne.jp/representation/gazai/a-4-4.htm
↑ここのページ末に、麻、綿の性質の差などの表記があります。

http://webshop.sekaido.co.jp/catalog/default.php?cPath=39_374_391_396
↑フナオカから麻の生地キャンバスロールであります。高級品メーカーなので高価ですけど。

生地からキャンバス作るとなると、独自路線での試行錯誤ですね。あまり情報としては流通してません。小さいテストピースをたくさん作って、逐一記録しとくといいですよ。以上、参考までに…。


[1261] Re: 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:豆蔵 投稿日:2005/07/15(Fri) 10:21  

麻布は、麻の布(手芸用)と糊(膠など)を塗っただけのキャンバス用とが売られています。生の麻布は目が粗く扱いにくいので膠で目を留めたキャンバス用として売られている物の方が安心ですが、ロールで売られている事が多くやはり高いです。いろんな画材のネット通販で売られています。(世界堂とか)麻布そのものでしたら http://www.asanuno.com/  ここは手芸用ですがいろんな種類の麻布が買えます。ノリで織目を止めたキャンバス用の方は、まず失敗が無いので、その方が良いかも知れません。
後、簡単な方法として、パネルにアクリル用のキャンバスを張り、ジェッソを塗り、サンドペーパーで磨いて、またジェッソを塗り、磨くを繰り返してキャンバスを作る方法があります。油彩用のキャンバスにジェッソを塗ると剥離する恐れがありますが、アクリル用なら大丈夫です。この方法が一番簡単で安上がりかも。


[1264] Re: 綿布・麻布・綿ローンについて 投稿者:ひよっこ 投稿日:2005/07/17(Sun) 23:41  

HPYさん、ならびに豆蔵さん、本当に感謝しております

初めてやる事なので、やる事・調べること・材料を手に入れることなどで頭がパンパンになっておりまして、フナオカや世界堂やhttp://www.asanuno.com/ を見つけ出すまで頭が回らない状態でしたのでお二人には本当に感謝しております

この連休はしっかり休んで来週からガンガン失敗をくりかえしてみます

今のところ落ち着いていますが多分この先わからない事がぜったいに出るはずなのでまた機会がございましたらアドバイス頂ければ幸いです

この度は本当にありがとうございました
ありがとうとしか言葉が見つからないのが非常に残念です・・・・


[1230] あかし紙、金箔貼り、麻布について。 投稿者:鈴木 投稿日:2005/06/25(Sat) 15:32  

興味深く拝見させて頂いております。テンペラ画の背景に金箔をはりつける作業について質問がございます。まず、基本的なことですが、私どもが金箔を扱うときは、金箔に挟まれている薄紙に、馬連でポマードをつけて、いわゆる「箔あかし」をしております。これでも十分に作業はできるのですが、謄写版原紙はそのまま「あかし紙」の代わりになることを知りました。しかし、謄写版原紙というものがどこで手に入るのか分かりません。通販では「あかし紙」として売っているものもあるようですが、謄写版原紙が手に入れば使い勝手もよいと思いますので、どなたか知っている方、教えて頂きたいと思います。或いは、謄写版原紙と同じような紙は他にございますか? 次に金箔の貼り付け方についてなのですが、私どもは金沢製の洋金箔(100枚入り)を利用しています。ところが、実際に膠水を塗って貼り付け、瑪瑙棒で擦りますと、かなりの部分が剥げ落ちてしまいます。また、ポマードをつけた「あかし紙」を剥がすときに金箔が破ける場合もあります。洋金箔は純金箔に比べて薄いと聞いたことがありますが、かなりの部分に継ぎはぎをしてようやく剥げ落ちた部分を埋めるような状態です。膠水を塗った後は、ガーゼでしっかりと押さえますが、やはり一発で綺麗には貼れません。或いは、膠水は濃くしたほうが接着力はあるのでしょうか。金箔の貼り方についてよいアドバイスを。最後ですが、掲示板の過去ログの中から支持体に貼り付ける麻布について読ませて頂きました。管理人様の支持体・地塗り作りに挑戦も参考になりました。そこで、結局、どんな麻布がテンペラ画に適しているのでしょうか? 具体的に商品名、或いは販売店がお分かりでしたら教えて頂きたいと思います。以上三点(1. 謄写版原紙はどこで手に入るのか? 2. 洋金箔が剥げ落ちない方法。 3. どんな麻布がテンペラ画に適しているか?)についてご回答のほど、宜しくお願いいたします。


[1231] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:あむり 投稿日:2005/06/27(Mon) 16:08  

洋金箔と言うのは真鍮のことで純金箔よりも厚いです。普通は漆を塗った上に箔を貼るので、膠水を塗った上に箔をはったばあい水ばりとあまり変わらないのでは。古びた感じ(はげ)を出すために接着力の弱い貼り方をする場合があります。のりを工夫されてみてはどうでしょうか。


[1232] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/27(Mon) 20:41   <URL>

わたしも金箔勉強中の身なので、間違ってること書くかも知れませんが、ご了承の上でお読み下さい。あかしの方法については、日本画の方に聞いた方が早いと思います。

>ポマードをつけた「あかし紙」を剥がすときに金箔が破ける
http://www.jade.dti.ne.jp/~norio/akasi.html
↑ここに、「※最近は蝋引きのあかし紙も市販されているが、接着能力が高いため金箔などの薄い箔は画面からの引きが弱いとあかし紙に付いたままになってしまいます。」とあります。あかし紙の方に箔がくっついて破れるのなら、油分が多すぎるのかもしれません。田口先生の本には、真ん中を下にふくらませて箔を置くコツの写真がありました。手早くうまくやるには、やっぱり練習かも…。職人技ですからね。

>瑪瑙棒で擦りますと、かなりの部分が剥げ落ちてしまいます。
乾かないうちに磨くと剥げるというか剥け落ちて下地まで出ることがあります。乾きのタイミングはなかなか難しいです。板地の場合は音で判断し、最初は軽く磨いて下さい。

>膠水を塗った後は、ガーゼでしっかりと押さえますが、やはり一発で綺麗には貼れません。
綿などで軽く押さえる程度にして下さい。ガーゼは目が荒く傷がつくかも?濡れた状態だと本当に剥けやすいです。日本画は分かりませんが、板・石膏地の金地は、つぎはぎ後磨いてから、さらに2〜4層貼って磨いていくとやっと、鏡のようにピカピカと綺麗になります。

>膠水は濃くしたほうが接着力はあるのでしょうか。
おそらく濃くすると余計磨きにくいと思います。固くなりすぎると磨けないと石原先生が言ってました。あと、気になったのですがキャンバス地で金箔後、磨いているのでしょうか?普通は磨かないそうです。わたしもやってみましたが、先生に笑われました。板地のように綺麗に光らずただキャンバス目に食い込んでボツボツした感じになっちゃったです。下地が板・石膏地のように平滑じゃないとメノウで磨く意味はあまりないかもしれないです(キャンバス地に金箔、すみません自分はまだ実験中です。軽く磨いて、上に色塗っちゃえばアラはあまり気にならなくなるんじゃないかと思ってます…)。

>謄写版原紙
ググると通販ありますが。ガリ版印刷の廃れた今、入手しづらくなってますよね。
http://www3.ocn.ne.jp/~shiojima/tousha/

>どんな麻布がテンペラ画に適しているか?
これが何を聞こうとしているのかあまりよく分かりません…。
描きやすさなら、線描細密のテンペラなら細目、極細目。抽象的な描き方だと荒目も面白いですよね。金箔磨きを綺麗に出すなら板地。目止めをすれば日本画のように紙や絹もいけるようです。吸収性地だけ必須です。メーカーは予算と相談して好み…?

個人的に気になったことその2(どうでもいいことですが)
>私どもが金箔を扱うときは
複数形なのは何故…?(^_^;


[1238] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:アップ 投稿日:2005/06/28(Tue) 16:18  

金箔貼り付け用の接着剤が売られています。
ジャパンゴールドサイズとか。


[1240] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:鈴木 投稿日:2005/06/28(Tue) 22:32  

HPY様、あむり様、アップ様、ご返事どうも有難うございました。ご意見を参考にして、今後とも創作活動に精進したいと思います。それにしても、テンペラの箔置きについての専用ページや掲示板があれば、皆さんとの情報交換も活発になりましょう。厚かましいお願いではありますが、どなたかご検討されてみては。箔を置いたテンペラ画は、素肌を撫でられているように恍惚的で美しいものです。では。


[1241] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:管理人 投稿日:2005/06/28(Tue) 23:37  

このサイトにもテンペラ画の専用掲示板は一応ございます。
「テンペラ技法」
http://hpcgi1.nifty.com/cad-red/mie_bbs2/mie-bbs.cgi?s=66
よかったら、覗いてみてください。
また、「支持体と地塗りスレッド」も参考にしてください。
http://hpcgi1.nifty.com/cad-red/mie_bbs2/mie-bbs.cgi?s=7

こちらは絵画初心者用掲示板なので、できれば「テンペラ技法」の方に書いてもらえると助かります。


[1256] Re: あかし紙、金箔貼り、麻布につ... 投稿者:ごん太の日記 投稿日:2005/07/13(Wed) 16:40   <URL>

No.1256。ガリ版謄写版用原紙をおさがしとの事。弊店では全国にガリ版原紙 謄写版原紙 ロウ原紙 無地ロウ原紙 謄写版用修正液(は現在品切れ中)ガリ版用品(謄写インク、謄写用毛筆液、、謄写用原稿液、鉄筆、ボールペン原紙、ボールペン原紙用修正液、タイプ原紙用修正液、ヤスリ板、MS印ヤスリ掃除用ブラシ、ローラーの柄)を販売いたしておりますので、お気軽にメールにてご連絡くださるようご案内申し上げます。販売は10枚単位でお願いいたしております。HPは次のとおり。 http://www.geocities.jp/ord34956


[1251] グレーズについて 投稿者:ゆか 投稿日:2005/07/03(Sun) 19:25  

はじめまして。
私は現在美術部に所属しており、夏に行われる高校生絵画展に向けて絵を描こうと思っています。
私は去年、初めて油彩画に挑戦し、水彩画のように簡単でないことはわかりました。
今までは単に茶で地塗りをして絵の具を水彩の感覚でベタベタと描いていました。
なかなか思うような表現ができず、ジメジメした夏のせいで製作も思うように進みませんでした。

そのことを反省して、貴方様のHPや他のHP、文献を見て勉強をしました。

今回描くのは写真で、画面を説明すると「薄い雲がかかった青い空と、乾いた土がまばらにかかった道路、電柱、少々の民家と木(画面奥)、一人の少年(小さめ/画面手前)」というものです。
わかりづらかったらすみません。

その写真の空がとても美しいので、発色がとても良いというグレーズを試してみたくなりました。

そこで疑問に思った事がいくつかあります。
説明が不足していると感じましたらできるだけ補足します。
・グレーズの解き油は何を使えば良いのか
(貴方のHPでリンシードオイルだけではダメだと書いてあったので。うちの高校はリンシードオイルしか置いておりません。)
・白の上からグレーズをしなければならないのか
(空の色を粗塗りしてからではいけないのか)
・グレーズとは、普通の筆に露状の絵の具をしみこませて塗るのか
・グレーズをした部分とそうでない部分での不調和は生まれるのか

また、このような絵を描く時にグレーズが適していないようでしたら、ご指摘願います。

ご多忙かとは存じますが、お返事お願い致します。


[1252] Re: グレーズについて 投稿者:管理人 投稿日:2005/07/03(Sun) 23:45  

あまり難しく考えない方がいいでしょう。たくさん油絵を描いてゆけば、どのようにやるとグレーズの効果がでるか、自ずと分かってくると思います。油絵具に慣れてくれば、ある程度は自然と理解できることです。

それにプラスして、本やホームページを読めば、さらにレベルの高い描き方ができるようになりますが、今のゆかさんのご様子では、かえって余計な先入観を持ってしまうだけかもしれません。

できるだけたくさん油絵を描いて、頭ではなく手で絵具を理解するように努めた方がいいです。その際に、いつも同じことばかり繰り返していては、先に進まないので、自分でいろいろ試しながらやると進歩につながります。たった1枚で進歩する人も居れば、何百枚描いても一緒の人もいますし。。。

例えば、グレースは最初はリンシードオイルだけでやってもいいと思いますが、しかし同時に、画材店でいろいろな画用液を買ってきて使ってみるとか。学校に置いてあるかどうかは関係なく、やっぱり自分で探しにいかないといけないでしょう。

グレーズのやり方を言葉で説明してもいいのですが、グレースに限らず、初心者の方へは微妙に間違って伝わることが多いようです。美術部なら油絵を描いている人も多いと思うので、実際に見せてもらうのがいいと思います。もし、油絵を描いている人がいないとしたら、ビデオを見るのも良いかもしれません。県や市の図書館には、初心者用ビデオが置いてあると思います。事前に、図書館のホームページで検索すると良いでしょう。

あと、べつに白の上にグレーズしなければならないという決まりはありません。「空の色を粗塗りしてから」で良いと思います。完成予定よりも明るめに粗塗りをして、その上にグレーズで調整するのも良いかもしれません。



[1253] お返事ありがとうございます 投稿者:ゆか 投稿日:2005/07/04(Mon) 19:09  

ご丁寧な返答ありがとうございます。
とても参考になりました。
これからはもっとたくさん絵を描いて学んでいきたいです。




[1242] 油絵・ブラシクリーナーとキャンバス 投稿者:マンガレリ 投稿日:2005/06/29(Wed) 15:15  

油絵をはじめました。先に質問のあった「扇子様」の内容を読ませて頂きましたが、筆洗器は使用したほうが良いでしょうか。今は、布にブラシクリーナーを含ませ筆の汚れを取る→40mlほどのブラシクリーナーを器に入れて汚れを取る→洗剤で洗う、という方法でそのたびに油を捨てています。(もったいないなぁと思っていました)携帯用の筆洗器を持っているのですが、使用していません。それから、キャンバスですが既製のものより自分で組み立てる方法のほうが長い目で見ると安上がりになるのでしょうか。どうぞ宜しくお願い致します。


[1243] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:たろさ 投稿日:2005/06/29(Wed) 16:10  

筆洗いと言うのは意外と重要です。腕が上がると筆の値段も上がります。
良く洗わないと高い筆が無惨な結果になってしまいます。
筆洗いの容器を二つ用意して、まず新聞紙で油絵の具をこすり取り、
一つ目の容器でざっと洗い、もう一つの容器で仕上げ洗いをします。
一々捨てなくても良いですよ。
それでも不安なら最後に固形石けんで洗います。
豚毛なら、ほぼこれで大丈夫だと思います。
高い筆ですと石けんはやめて最後にペトロールで洗うって感じでしょうか。
固形石けんで洗うと筆の形が崩れるのです。
洗い方は筆の値段によって変えましょう。




[1244] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:マンガレリ 投稿日:2005/06/29(Wed) 23:54  

たろさ様、ありがとうございます。なるほど、二度洗いですね。ではやはり容器を購入した方が良さそうですね・・・。石鹸ではなくペトロールで洗うとのことですが、ペトロールも容器に入れて使いまわしてもよいものでしょうか。それから、書いている最中に筆の汚れを取りたいときはペトロールを使うと良い、という話を聞いたことがあるのですがどう思われますか。宜しくお願い致します。


[1245] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:たろさ 投稿日:2005/06/30(Thu) 10:29  

仕上げ洗いに使ったペトロールは汚れがひどくない場合は油彩を描く時使えます。ちょっとした技なのですが、全ての色に少しづつ黒を入れるとか、グレーを少しづつパレットの全ての色に混ぜるとか。意外に思われるかも知れませんが、色は汚すと綺麗になるのです。嫌ならやめた方がいいでしょう。
ペトロールは不純物がほとんど入っていないので影響が少ないですが安いクリーナー液は精製が不十分ですので、描いている途中でクリーナー液を使うことはすすめられません。





[1246] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:マンガレリ 投稿日:2005/06/30(Thu) 16:49  

ありがとうございます。汚すと綺麗になる、うーん、今の私には全くわからないですが、勉強になりました。
もうひとつお聞きしたいのですが既製のキャンバスは、木枠を取り外して自分でロールのものを貼り付けることは可能なのですが。それとも木枠だけのものを購入しないと駄目ですか。


[1247] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:たろさ 投稿日:2005/07/01(Fri) 16:03  

張りキャンのキャンバスを外して新しいキャンバスを張るのは難しくはありませんが、木枠からはずしたキャンバスは傷みやすいですよ。残しておきたい作品なら木枠に張ったままにして置いた方が無難です。もちろん何度も張ってははがしを繰り返せば木枠は痛んできます。キャンバスを張るときに使うタックス(クギ)はステンレスの物が錆びにくくておすすめです。


[1248] Re: 油絵・ブラシクリーナーとキャ... 投稿者:マンガレリ 投稿日:2005/07/02(Sat) 09:04  

たろさ様、色々有難うございました。キャンバスの件も納得しました。また、疑問が沸いてどうしようもなくなったら書き込ませていただきます。


[1222] 支持材に30mmシナベニヤ合板。 投稿者:ビギナー 投稿日:2005/06/21(Tue) 12:42  

はじめまして。テンペラについて質問があります。支持材を30mmのシナベニヤ合板にしようと思っています。画面のサイズは、1820×910になりますので、キャンバスサイズだと100号といったところ。そこで、シナベニヤを支持体に使っている方にお聞きしたいのですが、このサイズで板の反りといった耐水性は問題ないでしょうか。どなたか、大作を手がけている方、ぜひ、ご回答のほどを。宜しくお願いいたします。


[1228] Re: 支持材に30mmシナベニヤ合板。 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/23(Thu) 09:17   <URL>

はじめまして。最初の感想は、『30mm・100号?重っっっっっ』。
一人で持てないかも…。イーゼル等大丈夫ですか。額装展示行けますか?
通常は軽くするため、反り防止のために、板厚は15mm程度でも裏に桟を入れると思います。
この掲示板の過去ログ「パネル」「板」で検索するか、ここのサイトの画材&技法掲示板「支持体と地塗り」に、めちゃくちゃ詳しい人のコメント山ほど出てきますよ。


[1229] Re: 支持材に30mmシナベニヤ合板。 投稿者:ビギナー 投稿日:2005/06/25(Sat) 10:29  

ご回答に感謝いたします。


[1209] キャンパスサイズ 投稿者:KURO 投稿日:2005/06/20(Mon) 09:52  

じめまして。
油絵で風景画を描いていますが、キャンパスサイズで、Mサイズより横長の(例えば45cm×90cmのような)絵を描く場合、木枠が手に入りません。自作する方法はありませんでしょうか、その場合
の要領、注意点を教えて下さい。



[1217] Re: キャンパスサイズ 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/20(Mon) 15:59   <URL>

木枠は自作できませんが、パネルなら作れます。

ページ上の「過去ログ」、キーワード 「変形キャンバスについて」 で検索してみて下さい。(^_^)v


[1220] Re: キャンパスサイズ 投稿者:KURO 投稿日:2005/06/20(Mon) 20:43  

ありがとうございました。
パネルなら作った事がありますので、早速試したいと思います。


[1226] Re: キャンパスサイズ 投稿者:nori 投稿日:2005/06/22(Wed) 17:28  

木枠を自作したことがあります。やってやれないことはありません。しかし、はっきり言ってかなり難しいです。木枠には角度がつけられていて厚さが外と中では違います。カンナで削ってやりました。タンスを自作できるくらいの能力が必要だと思います。


[1227] Re: キャンパスサイズ 投稿者:KURO 投稿日:2005/06/23(Thu) 08:54  

noriさんありがとうございます。タンスを作るほどの能力はありませんので、パネルでやってみます。


[1221] 加筆修正 投稿者:TT 投稿日:2005/06/21(Tue) 08:39   <URL>

ほぼ出来あがった絵を後で一部絵の具を乗せると、
その個所だけ艶が消えてしまいます。
上からルツーセを塗ってもやはりダメです。
こんな経験ありませんか?
どうしたら良いのでしょうか?



[1223] Re: 加筆修正 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/06/21(Tue) 19:55  

どうも。

うーんルツーセを塗っても艶が出ないのは経験ないですが。絵の具を乗せるときに乾性油分が十分あれば艶引きはしないと思うので乾性油を増やしてみてください。


[1224] Re: 加筆修正 投稿者:管理人 投稿日:2005/06/21(Tue) 20:38  

完成してかなり乾燥の進んだ油絵はツヤが引いているので、その状態に合わせて加筆すると、その部分が乾いたときに周りに比べて、さらにツヤがなくなります。

そこで、加筆する前に、画面全体に薄くルツーセを塗って、画面を描いた直後のツヤに戻します。それに合わせて加筆すると、ツヤのバランスをとりやすくなります。




[1225] Re: 加筆修正 投稿者:TT 投稿日:2005/06/21(Tue) 22:37   <URL>

お二人の方、お答え頂きましてどうも有難うございました。


[1208] 仕上げのニスは必要? 投稿者:UEKO 投稿日:2005/06/18(Sat) 21:43  

はじめまして。
独学で油絵を描いている者です。
「描いて間もない油絵をコンクールに出す時にニスはどうしたらいいか」という内容の質問をこちらで見て気になったことがあります。
これはニスを塗らないで出品するのは、マズイという意味でしょうか?
実は描いたすぐの絵を出してしまったのですが。
見栄えだけの問題ですか?それとも何か問題が起こるのでしょうか?
すみませんが気になったので教えていただけないでしょうか?


[1213] Re: 仕上げのニスは必要? 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/20(Mon) 10:35   <URL>

ニスは賛否二分かもです。
ニス油彩は乾燥に連れて白っぽくかさかさっとします。ニスを塗るとウエットな感じになりますが、かさかさ絵肌が好きでニスを嫌がる人もいます。

◆ニス必要派→ホコリや大気汚染等、保存のためにはニスはかけるべき。
◆ニス不要派→ニスのテラテラした感じが絵の雰囲気を壊す。保存よりも現在の質感が大事である。(単に利点を知らない、面倒くさいのかも。)

わたしは必要派です。(^_^) こう乾燥お肌に乳液を塗ってツヤツヤ〜が気持ちいいと感じますです。


[1215] ありがとうございます。 投稿者:UEKO 投稿日:2005/06/20(Mon) 11:47  

なるほど、ある程度好みの問題なんですね。
ちょっと安心しました。
長く残しておきたいならニスは塗った方が良いのですね。
力作が出来たら塗ろうと思います。


[1219] Re: 仕上げのニスは必要? 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/20(Mon) 16:07   <URL>

あ、ニス経験ないようでしたら、是非テストをお薦めします!
半年以上たった絵に薄めにタブローワニスを。場合によっては数回。
描きかけのようにツヤツヤして、絵が生き返りますよ。


[1207] 地塗りについて 投稿者:TT 投稿日:2005/06/18(Sat) 11:28   <URL>

こんにちは。

油絵を描く場合、市販のキャンバスにそのまま描いても何の問題もないのでしょうか?
キャンバスに地塗りをした場合のメリットは何でしょうか?


[1214] Re: 地塗りについて 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/20(Mon) 10:43   <URL>

>市販のキャンバスにそのまま描いても何の問題もないのでしょうか

問題ありません。

>キャンバスに地塗りをした場合のメリットは何でしょうか?

一般的にはより絵の具の伸びや発色がよくなり、描きやすくなります。
あとは、地塗りは工夫の余地がたくさんあり、個々の表現に深く関わってきます。レオナール藤田なんか独特ですよね。あれは市販キャンバスではできません。

細密の場合→地塗りを何層も重ね紙ヤスリ等で均しツルツル画面を作るとか。また、重層グラッシに耐えられるような下地の厚みがないと、油が飽和して困る時も。

有色地塗り→白キャンバスより描きやすいです。地塗り剤に適当な油彩絵の具を混ぜて中間色を作って、それより白いところ、暗いところと描くと、驚くほど立体感が出たり、作業が早くなります。
等々。


[1216] Re: 地塗りについて 投稿者:TT 投稿日:2005/06/20(Mon) 13:23   <URL>

お答えいただき有難うございました。m(__)m


[1203] 絵本 投稿者:キリン 投稿日:2005/06/15(Wed) 15:24  

全くの初心者ですが、アクリル絵の具を使って絵本製作しています。絵にふちどりをしたらいいかどうか、悩んでいます。べた塗りとは、何でしょう?何か回答をお願いします。


[1204] Re: 絵本 投稿者:ぽむずてーる 投稿日:2005/06/15(Wed) 17:28  

どんな絵でもそうでしょうが、どうしようか悩むものです。別の紙でいろいろ試してみて、よさげな方法を選択します。いろいろ試している段階で次の絵はこうしてみようというように広がっていくものです。べた塗りって言うのはべたっと単色で面を塗ってしまうことではないでしょうか。普通はグラデーションをつけたり、表情をつけたりすることが多いようですが、絵本などでは単色のべた塗りで絵を構成した物も見かけます。方法の一つとして、試してみてはどうでしょう。べた塗りには耐えられないと言う人もいますので。やってみて判断されるのがいいと思います。


[1205] Re: 絵本 投稿者:キリン 投稿日:2005/06/16(Thu) 20:47  

ありがとうございます。べた塗りでも絵を構成してみたいと思います。いろいろ、自分なりに描いて勉強していきます。ありがとうございました。


[1192] 油絵で金箔を貼った場合 投稿者:RIU 投稿日:2005/06/04(Sat) 19:24  

油絵で金箔を貼った場合、その上に油彩で描いたり、仕上げのニスがけはしてもいいのでしょうか?


[1198] Re: 油絵で金箔を貼った場合 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/06(Mon) 21:39   <URL>

問題ないです。『テンペラ画ノート』石原先生のところにキャンバスに金箔の上への油彩層と手製ニスの表記があります。
一読をお薦めします。


[1202] Re: 油絵で金箔を貼った場合 投稿者:ハル 投稿日:2005/06/07(Tue) 22:10  

ご返信ありがとうございます。
テンペラ画ノートの方、早速書店で、
読んでみます。




[1189] テンペラ混合技法 投稿者:小桜 投稿日:2005/06/03(Fri) 01:56  

はじめましてこんにちは。
今度パネルを使ってテンペラと油絵具を使って人物を描こうと思っています。一度学校で教えてもらって描いただけで知らな
いも同然ですので、何か参考になる本があれば教えてください。範囲が広すぎたり、初心者に分かるような本がないかもしれませんが、お願いします。



[1190] Re: テンペラ混合技法 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/03(Fri) 10:22   <URL>

このサイトのお薦め本リストにある本が役に立つと思います。
http://www.cad-red.com/jpn/data/books_01.html

◆一番初心者向けなのは、石原靖夫他『テンペラ画ノート』
◆板地が好き&金箔貼りたいなら、田口安男(著)『黄金背景テンペラ画の技法』
◆画材と混合技法全般情報なら、佐藤一郎(著)『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法』

いずれも現代作家の手順紹介メイン。古典技法的な表記は少ないですが、その分現代での応用や工夫を知ることができます。辞書的に手元に置いて比較検討するのがいいかも。


[1195] Re: テンペラ混合技法 投稿者:小桜 投稿日:2005/06/05(Sun) 01:03  

ありがとうございました 板地が好きなのでテンペラ画の技法参考にしてみます。


[1178] コンクールなどに出品するときの仕上げについて。 投稿者:ハル 投稿日:2005/05/24(Tue) 17:55  

絵が完成して、半年や一年置かないでコンクールに出品する時、
仕上げのニス塗りはどうすればいいのでしょうか?
自分はとりあえずツルーセを塗って出すようにしてますが、
画面がベトツキ仮縁にくっついて、仮縁を取った時絵の具が剥がれてしまったりします。画面をベトつかせず、時間を置かないでぬれるニスはあるのでしょうか?


[1179] Re: コンクールなどに出品するとき... 投稿者:HPY 投稿日:2005/05/24(Tue) 22:43   <URL>

ホルベインの缶入りスプレーで、『ラピッド タブロー』〈油彩画用 つや出し保護ワニス・指触乾燥すれば使用可〉、『サーフェス コート』〈未乾燥 油彩画面用コート〉なんかを試してみるといいんじゃないですかね。http://www.holbein-works.co.jp/03.html
(↑このページ真ん中より下の方に説明あります。)

自分は使ってみました。仮保護として便利なんじゃないかなぁと思ってます。半年して塗り直すかどうか、忘れちゃいそうですが。スプレーですので割高感はあります。

瓶入りではクサカベの『タブロースペシャル』が指触乾燥で、とカタログには書いてあります。どうぞご参考までに。


[1193] Re: コンクールなどに出品するとき... 投稿者:ハル 投稿日:2005/06/04(Sat) 19:29  

どうもありがとうございます。
参考になりました。
さっそく試してみます。



[1156] 無題 投稿者:ジャグラー 投稿日:2005/04/06(Wed) 01:11  

はじめまして、以前ここにインクについてお話されていましたが今ひとつスッキリしないので改めて御伺いします
個人的にインクに魅力を感じています(話が長くなりますので・・・・)
しかしインクのデメリットの部分、染料による退色などが不安と言うか自分では退色させた事がまだ無いため未知です
ちなみに支持体はキャンバスです

何を御伺いしたいのかと申しますと・・・・
1)インク注意書きには(染料のため光に当てると退色します云々)なのですが室内(しかし照明はあります)
でも将来退色は進むのでしょうか?

2)上1)の答えがyesの場合、ではそもそもインクとは本来どんな用途に使用するものなのでしょうか?またインクを使用した創作物ははかない命と始めからわかりつつ製作するのですか?

なにぶんインクに関する知識が乏しく、製造元にも問い合わせ不可能なので以上の疑問がどうしても晴れません
個人的には直射日光にさえあてない保存をすれば(美術品自体あまり日光に当てないとおもいますが)退色を免れると思うのですが、でなければインクの存在そのものに疑問がつきまといます。

どうかご教授頂ければ幸いです
宜しくお願い致します


[1160] Re: 無題 投稿者:miyabyo 投稿日:2005/04/06(Wed) 23:39  

ジャグラーさんへ

以下の「インク」は、印刷用インクは対象外で、昔日の画家の画材や筆記用インクを前提としておきます。

1)に対しては、旧来のものに比べてかなり改善されたインクもありますが、基本的に
 YESです。


≪yesの場合、ではそもそもインクとは本来どんな用途に使用するものなのでしょうか?≫

インクは、顔料(無機顔料、不溶化された有機顔料)がもっぱら面を埋めるのに適しているのに対して、文字・線画など線として使用するのに適した材料ということになります。
チェンニーニの『画術の書』より前の14世紀頃に書かれたとされる通称『ナポリ手稿』の『デ・アルテ・イルミナンディ』という写本彩飾術や、北方の油画及び写本彩飾画術を記した『シュトラスブルグ手稿』(1400年代:ベルガー説、1326年以前:イーストレーク説)などを見ますと、色材を筆用とペン用に分けて記してあります。

壁画(特にアフレスコ画)と油彩画では適した色材が異なるように、写本彩飾や筆記に適した画材がある。写本彩飾画を例にとれば、描かれた面はそのページを常に空気や紫外線に晒すわけではないので、テンペラや油彩画用の色材ほど耐久性を要求されなかった。そのために、他の表現の色材とは異なる色材も使用されたのです。

また、流動性のある線を書いたり描くのに適した色材として、淘汰されたものがインクとして使用された。

ただし、このインクも、油彩画などの下素描用として使用されていたことは、既に広く知られるところです。以下の書が参考になります。

●Bomford, David (edited), “Art in the Making &#8211; Underdrawings in Renaissance Paintings”, National Gallery, London, 2002.
●P&eacute;rier-D’Ieteren, C.,“La technique picturale de la peinture flamande du XVe siecle”, La Pittura nel XIV e XV Secolo : Il Contributo dell’ Analisi Tecnica alla Storia dell’ Arte. Atti del XXIV Congresso Internazionale di Storia dell’ Arte, vol. 3, pp. 7-71, Bologna, 1983 『15世紀フランドル画家の絵画技法』レントゲン撮影などによって、下地に描かれた素描(underdrawing)を検討しつつ画家の技法について述べられている。
●Nederlands Kunsthistorisch Jaarboek, Scientific Examination of Early Netherlandish Painting, Fibula-van Dishoeck, Bussum, 1975.



≪インクを使用した創作物ははかない命と始めからわかりつつ製作するのですか?≫

インクといわず、すべてにYesといえます。ただ、その固有色を維持する時間が短いものが比較的多いということです(物理的・化学的変化を含む)。

例えば、ポスターカラーというのがあります。量の割に安価です。
これは黒板に使用するチョーク(赤や黄色などの白墨)と基本的に同じで、体質顔料に染料を吸着させたものです。これは、予め描かれたものが短期間しか使用されないことを前提とする絵具です。体育祭や文化祭でおなじみです。開催期間が終われば破棄されます。また、印刷することが前提の手描きポスターなどは、印刷されてしまえばオリジナルの目的は果たされたわけで、基本的には破棄される(あとは、印刷物の中でその生命を保つ)。

蛍光ポスカラなどもこの類ですから、オリジナルを作品として残すのには不向きです。
染料インクによる色紙を使った山下清の作品は、退色が激しいと聞きます。

ただし、ポスカラを例にとってインク事情を話しましたが、インクの中でも何千年も残っている優れものもあるわけで、その代表が墨でしょう。
また、最近のテクノロジーを活用したエアブラシ用のインクにも、かなり耐久性のあるものも出ているようです。

黒インクに関しては、以下の書が優れています。
●Zerdoun Bat-Yehouda, Monique, ‘Les Encres Noires au Moyen &Acirc;ge (jusqu’ &agrave; 1600)’, CNRS Editions, Paris, 2003. 『中世の黒インク(1600年まで)』
 古代エジプトから1600年までの、西洋・東洋に跨る黒インクに関する研究書であり、又、多くのオリジナルの処方の仏訳を含む。

一般的な「インク」については、
●森田恒之「画材の博物誌」中央公論美術出版1986年の《インク》の項も参考になります。



退色という問題は、なにも、太陽に晒さなければよいというものではなく、要は紫外線と湿度、それに大気汚染物質です。貴重な作品や資料を展示する場合、照明をかなり落としてあるのも、又空調の管理された中での展示もしかりです。


ことは、インクに限りません。昔日の作家たちも絵具の変色には頭を悩ませました。
例えば以下の論文。
●Van Eikema Hommes, Margriet“Painters’ Methods to Prevent Colour Changes Described in Sixteen to Early Eighteenth Century Sources on Oil Painting Techniques”, Looking Through Paintings, The Study of Painting Techniques and Materials in Support of Art Historical Research, Erma Hermens (Editor),Archetype Pub., 1998, pp.91-132  
『16〜18世紀早期の油彩画技法書に見られる画家の絵具変色予防法』


また、色材のみでなく、絵画そのものの保存や修復には、かつては現役の作家たちが当たりました。ティツィアーノは、ベリーニが1514年に描いた『神々の祝宴』を、1529年に手直ししています。以下の報告書は、その調査結果などを含む修復報告書です。

●Plesters, Joyce, “Investigation of Materials and Techniques”, in ‘The Feast of the Gods Conservation, Examination, and Interpretation’, Studies in the Histry of Art, no. 40, National Gallery of Art, Washington, 1990, pp. 53-93.
 

蛇足ながら、こうした保存修復の歴史に関しては、昨年面白い文献が出ました。
●David Bomford / Mark Leonard (Edited); "Issues In The Conservation Of Paintings (Reading in Conversation)", The Getty Conservation Institute, Los Angeles, 2004.
この書は、絵画保存がどのように言及されてきたかを、修理・修復・保存に直接、間接に関わった画家、美術史家、そして現代の修復家及びその周辺の研究者の証言・メモ・著書などを原文からの引用も含めて多数収録し、その変遷がわかるように構成されています。最も古いのはNeri di Bicciの’Memoirs’(1471年頃)に始まり、ルーベンスの助言、ド・マイエルン手記からの引用等々と多義にわたり、まさに、保存修復史の副読本とも言える書です。

色材を、インクという材料を切り口にして、絵画そのもののあり方を考える大事な機会と思い、更に発展させる上で有益と思われる文献を添えておきました。






[1161] Re: 無題 投稿者:ジャグラー 投稿日:2005/04/07(Thu) 17:05  

miyabyoさん

手垢のついた言葉ですが、本当にありがとうございました

また、この言葉しかおもいつかず申し訳ございません

失礼致します


[1181] Re: 無題 投稿者:taki 投稿日:2005/05/25(Wed) 16:47  

はじめまして。

通りがかりのものですが、ポスターカラーについて

>体質顔料に染料を吸着させたものです。

と書かれていますが、現在画材店で売られているポスカラのほとんどは、普通の顔料を使っています。染料を使ったものは一部のこだわりメーカーの一部の色にまだ残っているようですが、昔のポスカラのようなレーキ顔料は品質だけでなく安全性などの面もあって多くの絵具メーカーが使わなくなっています。

それから、インクはコミック、テキスタイルデザインなどを前提とした用途に多く使われているのではないでしょうか。あくまで一時的な用途です。顔料インクも最近はありますので、そちらの方が長持ちはするでしょうが、発色は染料インクのほうがよいと言われています。

以上、差し出がましいとは思いましたが、補足させていただきました。


[1182] Re: 無題 投稿者:taki 投稿日:2005/05/25(Wed) 16:50  

すみません、以下を訂正します。

>コミック、テキスタイルデザインなどを前提とした用途

コミック、テキスタイルデザインなど、複製(印刷、染色等)を前提とした用途



[1191] Re: 無題 投稿者:miyabyo 投稿日:2005/06/03(Fri) 23:49  

インキとインク

takiさんの書込みに寄せて

1.Inkは、日本では「インキ」と「インク」の二通りの言い方があり、前者は書籍やポスターなどの製版印刷の色料に使用することが多く、後者はペン書きなど更に流動性に富む色料に使用することが多かったのですが、いまはどうなのでしょうか?
strikeも「ストライキ」と「ストライク」があり、野球の実況中に、「ストライキ!」など云おうものなら失笑を買うほど日本人の生活に溶け込んでいます。

さて、takiさんの

≪インクはコミック、テキスタイルデザインなど複製(印刷、染色等)を前提とした用途に多く使われているのではないでしょうか。≫

のご指摘に関しては、そのように話が拡散しても困ると思い、予め

≪以下の「インク」は、印刷用インクは対象外で、昔日の画家の画材や筆記用インクを前提としておきます。≫

と限定してお話しました。
二通りのinkに触れる煩わしさから、「印刷用インキ」としたいところを「印刷用インク」と語を統一して述べてしまいましたが、上記「インク」「インキ」の説明でおわかりかもしれませんが、私の語感としてはtakiさんのいう「複製(印刷、染色等)」用に相当するといえるでしょう)。
質問されたジャグラーさんの「インク」がどのようなinkを指しておられるのか一度ボールを投げ戻してもよかったのでしょうが、このサイトが、「西洋絵画の画材と技法」についての情報交換の場であり、特記されない限り、デザイン系やテキスタイル系の色料に関する質問とは受け取りませんので、私の方で「インク」と限定してお話させていただきました。

また、どのような用途に一番使われているかという質問だったわけではなく、「退色しやすい‥‥インクとは本来どんな用途に使用するものなのでしょうか」とあったので、inkの来歴を加味させてお話しました。


2.ポスターカラーの件

ポスカラの耐久性の乏しさは、油彩画に使用するある絵具が耐久性に乏しいという時とは、自ずとその意味合いが異なるといえるでしょう。
つまり、ポスカラはいわばその耐久性のなさが、水彩絵具など同等の色料がありながら未だに残っている所以であると言えるでしょう。
比較的に安価なことと、染料や染料顔料など耐光性に乏しいが非常に鮮やかな色が使えること。したがって、その条件を満たす分野でしっかり活用されている

戦後しばらく迄、日本では織物の絵付けをするのに、つゆくさの花びらから抽出した薄菫色の色料で下描きをしていたそうですが、被覆力に乏しく他の色に悪影響を与えず、水で濯げば簡単に落ちるということがメリットでした。染め付けにはまったく向かない色料であることがこのつゆくさの色料の最大の利用価値であったわけです。

インクといわず、色料には耐久性に優れたものだけが使用されるわけではないことの例として、ポスカラを例に採ったのでしたが、takiがおっしゃるように、ポスカラもかなり変貌してきました(科学染料の台頭で、それでも随分改良されました)。
このまま行けば、そのうち水彩絵具と大差なくなり、刺し違えてどちらかがなくなる時代が来るのかもしれませんね。
染料系のポスカラがんばれ!!

3.takiさんのいわれている「品質」
その言葉の中には、特に絵具の場合、色の均一化も重要な要素としてあります。ロットが違えば色も変わるでは、消費者の支持は得られない。確かに一理あります。
でも、天然ものであればあるほどそれって自然なことでしょう。土系顔料は特に。
20年ほど前でしたか、行きつけの画材屋からホルベインのテル・ヴェルトが今までの山を掘りつくして、今後今までの色味に劣る製品になりそうだと連絡が入り、何キロかまとめて購入したことがありました。その当時も既に国外ではW&Nやターレンスなど何社かのテル・ヴェルトは他の色料を混ぜてその色を似せていたので、貴重な天然顔料でした。多くのメーカーが人工物に替えた最大の理由が「色の均一化」や安定供給の保証ができなくなったから、でした。
「品質」を謳歌するメーカーのその内容には決して悪いことばかりではないのですが、色を大事にして描きたい者にとっては、納得したくない材料代替ってあるんですよね‥‥。

takiさん、通りすがりでなく、今後もちょくちょく覗いてください。





[1180] 人物の顔が歪んでしまいます。 投稿者:スヌーピー 投稿日:2005/05/25(Wed) 10:34  



こんにちは。
最近人物の勉強をしてるのですが
どうしても顔が歪んでしまいます。

普通に描いてる時には気づかないのですが、
鏡に映してみると、左半分がひきつり、右半分が
びろっと伸びてしまってるのに気づき
こんなにも歪んでいたのか!とびっくりしてしまいます。

普通に描いてる時にみたもの
http://yagisense.kt.fc2.com/hutu.jpg

鏡に映してみたもの
http://yagisense.kt.fc2.com/kagami.jpg

最近分かったのですが、正面から顔を描いた場合、
毎回同じ方向に同じように歪んでいるのです。
正確にカタチをとろうとしても、やはり若干その方向に
歪みます。

僕の予想だと、絵を描いてる間は右脳が活性して
視野の右半分と左半分に注意力の差が生じ、無意識に
左右が歪んでしまうんではないかと思います。
もし、この仮説が正しかったら左右のズレはどうしようも
ないのでしょうか?

これは僕が未熟なだけで、皆さんは鏡に映さなくとも
普通にみた時の写真(http://yagisense.kt.fc2.com/hutu.jpg)をみた段階で歪んでると感じられるのでしょうか。
また、同じような経験のある方はいらっしゃいませんか?

最近は何を描いてもうまういかず、本当に困っています。
どなたか適切なアドバイスをどうか宜しくお願いします。




[1183] Re: 人物の顔が歪んでしまいます。 投稿者:HPY 投稿日:2005/05/26(Thu) 03:19   <URL>

なんか面白いですねー。わたしはそのようなこと考えたこともなかったです。絵ではなくて、実際の人の顔も左右非対称ですよね。自分の顔はともかく、鏡に映ると他人の顔は、普段と印象が違って奇妙に感じたりします。

受験生の時、研究所のみんなは手鏡を持って、制作中によく写してました。左右のバランスを測っていたのかな?単に狭くて遠くに離れて全体を見ることができなかっただけかもしれませんが。具象画でも制作中に天地逆さにして全体の構成のバランスを見直したりします。

右脳左脳は分かりませんが、右手で鉛筆持つと、右と左と同じカーブを描くことはかなり難しいですよね。手の構造にあるのかも。瓶や円など完全左右対称のものを描くと顕著です。円でしたら紙をまわした方が手の向きが同じなので、描きやすいです。あと、その人の手癖というか、目の癖もありますよ。何を描いても必ず縦に伸びる人とか、逆に寸詰まりになる人とか、右上がりになる人とか。字もそうですよね。
自分で分かれば直そうとしますが、意外と指摘されるまで気付かない。

あんまり助言になってませんが、完全対象は動きが少なくつまらないとも言えますよね。絵が面白い表現方法だからあまり対象性は気にしなくてもいいかも?独自に研究して頑張って下さい!


[1185] Re: 人物の顔が歪んでしまいます。 投稿者:スヌーピー 投稿日:2005/05/28(Sat) 20:56  


HPY さん 返信ありがとうございます!!
手癖、目癖というのはすごく気になるところですよね。
自分では普通に見えるのに他人から見ると違ってるなんじゃないか思うと‥‥ ゾーッとします!
確かに、実際の人の顔も左右非対称ですね。非対称性を
利用した絵を描くのもありですね!

ところでHPYさんは
普通に描いてる時にみたもの
http://yagisense.kt.fc2.com/hutu.jpg
を見て奇妙に感じましたか??
それとも鏡に映してみたもの
http://yagisense.kt.fc2.com/kagami.jpg
を見て「あ〜。鏡で見ると顔が曲がっちゃってるなぁ」と
感じましたか?

僕は鏡に映して初めて顔が歪んでる事に気付きました。

自分では気付かないけど、他人から見ると奇妙に見える
んじゃないか。とか、今まで自分が描いた絵は全て
自分では普通に見えていても他人から見たら歪んでるん
ではないか、と考えるとすごく怖いんです‥



[1187] Re: 人物の顔が歪んでしまいます。 投稿者:HPY 投稿日:2005/06/01(Wed) 23:20   <URL>

>自分では普通に見えるのに他人から見ると
>違ってるなんじゃないか思うと‥‥ ゾーッとします!

これは有りですね。(^_^;
絵の話ではなく、普通に世界を見ても有り。
わたし一人に限ってもコンタクト・メガネ・裸眼で見た世界、全部違いますから。老眼の人も違うんだよね。若いときより微妙な感覚が弱くなるのか、色彩はっきりしているのを好むようです(…と老眼の絵描く人が言っていたよ)。

>僕は鏡に映して初めて顔が歪んでる事に気付きました。
これは、言われてみると歪んでるかな〜くらいにしか思いませんです。鏡写しの方は確かに間延びした感じはしますね。
鑑賞者はおそらく、どうしてこういう表情なんだろう、とか、この絵は何が言いたいんだろうとか。そういう主題的なことに集中して観るので、鏡写しにすると線がヘンだとか、そこまで気が回りません。こういう問題は作者のこだわりですよね。

デッサンはものの見方で、共通言語となるもの。目の癖を直したい=デッサンの狂いを直したい、でいいのかな。デッサン力が足りないと思ったら、冷静に正確に物を描く練習を。間違いを見つけられたら直せるはず。
初心者だけでなく、それはデフォルメ化した絵ばっかり描く人でも抽象描きでも、必要な原点で、基礎体力向上というか、筋トレみたいなものだとわたしは思ってます。


[1164] グレイス 投稿者:インパクト 投稿日:2005/04/16(Sat) 15:15  

あらゆるホームページで、グレイスについて調べたのですが、グレイ酢は、透明色、原色を画面上重ね塗りする。とあったのですが、実際は、どうなのでしょうか。


[1165] Re: グレイス 投稿者:miyabyo 投稿日:2005/04/18(Mon) 20:53  

英語で言うグレイズ(glaze)あるいはグレーズィング(glaizing)は、比較的薄く溶いた色料(レーキなど)を複数回以上重ね塗りすることによって得られるエマイユ効果のことを示すからその名があるわけで、単に色料を塗り重ねることをいうわけではありません。

しかも、グレイズに用いるビヒクルは、通常のそれとは異なるのが普通で、少なくとも単に希釈剤(ペトロール、テレピンなど)で絵具を溶いたものや、希釈剤+乾性油(リンシード油、ポピー油、クルミ油など)のみでは、その技法を合理的に実施するのは難しいということが、もし何度か実際にやられた方なら気づかれることでしょう。

その他に、使用する筆も限定されますし、場合によって最終的な効果を考えて、地塗りにも一工夫したり、支持体+下地を自製したりしています。

昔日の作家たちの絵画層のクロスセクションを見ると、1〜10層程度(多くは3〜6層)ですが、実際グレイズしたところは同じ色で重ねてある場合、何層塗ってあるのか判別しにくいのは事実です。しかしながら、その効果を得ようとすると、特に陰、蔭の部分には20〜30層ほど施すことがあるものです。

質問をされた方は、その文面から察するに、単なる知識として「実際は、どうなのでしょうか」と疑問視されておられるに過ぎないように、私は感じるのですが、どうなのでしょうか?

もしも、実際の作業の中で疑問に思われてのことであれば、あなたのglazeと思っておやりになった内容を具体的に書いて再質問されたらいかがでしょうか?




[1169] Re: グレイス 投稿者:インパクト 投稿日:2005/04/19(Tue) 20:11  

はい。わかりました。薄塗り、重ね塗り、古典的彩色方法、などの彩色に興味があったのですが、なかなか色々複雑でしたので質問しました。質問が抽象的ですみませんでした。また疑問が出たら質問します。


[1166] ジョイ・オブ・ペインティング 投稿者:ロードスター 投稿日:2005/04/19(Tue) 04:32  

最近テレビで「ボブ・ロスのジョイ・オブ・ペインティング 」の関連番組を見たんですが、自分でも無性に書いてみたくなりました 。
DVDは何とか購入先を見つけましたが絵の具とかブラシとか何を使っていいか分かりません、この事についてのスレをどなたかよろしくお願いします。



[1167] Re: ジョイ・オブ・ペインティング 投稿者:管理人 投稿日:2005/04/19(Tue) 09:29  

楽天で売ってますよ。
「ボブロス画材」で検索してみてください。

公式ホームページは絵具一本から購入できるようですが、ショッピングカートを使っての注文はアメリカ、カナダのみに対応している模様。
http://bobross.com/

公式ホームページによると、日本のコンタクト先は下記になっている。

ボブ・ロス-画法研究会
〒279-0011
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[1168] Re: ジョイ・オブ・ペインティング 投稿者:ロードスター 投稿日:2005/04/19(Tue) 11:28  

スレありがとうございます、管理人さんからもらうとは思いませんでしたありがとうございます。
それにしても画材セットは高いですね〜普通の画材やさんで同じような物を揃えてもこんな金額じゃないと購入できないんですかね〜?
何か簡単に画けそうだけど簡単に始められませんね。


[1144] ブラシクリーナー 投稿者:扇子 投稿日:2005/03/28(Mon) 13:59  

此処最近油絵に嵌っていて、大小何枚か描いていたのですが、其の内に洗筆液(ブラシクリーナー)が物凄くどんよりとした色になってしまいました。
 そろそろ変える頃合かと思って、画材屋にいって新しいのを買ってきたんです。そしてそこでハタッと気付いたんです。 
 洗筆液って一応「油」ですよね?其のままゴミとして捨てるワケにはいきませんし、水道に流すのもなんか気が引けます。
かといってずっと手元に置いとくのは邪魔だし・・・
 皆さんはどうしていますか? 是非とも教えて下さい。


[1147] Re: ブラシクリーナー 投稿者:管理人 投稿日:2005/03/30(Wed) 05:07  

ブラシクリーナーはしばらく放置しておくと、汚れ(顔料など)が下に落ちていって、上の方はきれいになります。
↓のような筆洗器を使えば、捨てる必要はないです。
http://www.kawachigazai.co.jp/item/D602.htm
少なくとも大小何枚か描いただけでなら、捨てる段階ではないと思います。
と言っても、最近はいろんなブラシクリーナーがあり、水性でリンス入りとかいうのは、また別かもしれませんが。

どうしても筆洗油を捨てたい場合は、ぼろ布に染みこませるか、廃油を固める「テンプル」「エコロイル」などの製品で固めて捨てると良いかと思います。水道に流すのはいけないです。普通は燃えるゴミ、もしカドミウムなどの毒性のある絵具をたくさん使っていた場合は、有害ゴミとなると思いますが、正確なところは役場に問い合わせてください。それと引火性があるので、火災にならないように注意してください。



[1148] Re: ブラシクリーナー 投稿者:通りがかりの者 投稿日:2005/03/30(Wed) 12:10  

筆洗油は濾過すれば案外きれいになります。特に粒子の大きい無機物の顔料ならば大体濾し取れるようです。染料系の有機顔料の色はそのまま油に残るようですが、それでも筆洗油の用を足さなくなるくらいに汚濁することはないはずです。こうして再利用してゆけば相当長い間筆洗油は破棄せずに使えるのではないかと思います。ごみも少なくてすみますしね。


[1150] Re: ブラシクリーナー 投稿者:通りがかりの者 投稿日:2005/03/30(Wed) 12:25  

あと、もうひとつ。ひょっとしたら、このホームページで説明されている水を混ぜて攪拌する油の清浄方が筆洗油にも使えるのではないでしょうか。念入りに実験したわけではありませんが、顔料はしっかり沈殿していた様に思います、それを凍らせて油だけ取るのもよいかもしれません。


[1159] Re: ブラシクリーナー 投稿者:扇子 投稿日:2005/04/06(Wed) 18:52  

皆様のご意見・情報提供、有難う御座いました。
やはり、資源(?)は大切にすべきですよね。本当にもうこれ以上は絶対に使えないってな風になるまで使って、区役所とかに処理方法を聞いて正しく処分しようと思います。
 これからもお世話になるとは思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。でわ。


[1151] 板に貼る麻布について 投稿者:ゆみ 投稿日:2005/03/31(Thu) 15:18  

シナベニヤのパネルに麻布を貼付して白亜地の地塗りをして油彩で描きたいのですが、麻布は生地店で市販されているものを使用しても平気なのでしょうか?あと 板に布を貼付しないで白亜地の地塗りをして油彩する方法も試そうと思っているのですが、布を貼った白亜地のほうが長持ちすると聞いたんですが本当でしょうか?


[1153] Re: 板に貼る麻布について 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/04/05(Tue) 22:35  

どうも沙羅ゐです。

普通に生地屋さんで売っているもので問題ないと思います。布目の粗い細いはあまり選択できないかもしれませんが、手軽でいいんじゃないでしょうか。
板にそのまま描くのも問題ないと思います。布を貼ったほうが問題が起きにくいのは正しいと思いますが、貼る貼らないより保存環境の方が影響が大きいと思いますので。
では


[1145] 美しい白 投稿者:インパクト 投稿日:2005/03/29(Tue) 09:53  

僕は油絵をはじめたのですが、色が渋く、明るい色が出せません、かといって、白を混ぜると粉っぽい不自然な白になります。ロンドンのダヴィンチの岩窟の聖母のような、美しく光るような白は、どうやって表しそして作るのでしょうか。


[1146] Re: 美しい白 投稿者:管理人 投稿日:2005/03/30(Wed) 03:03  

粉っぽくなっているというのは、テレピンを使い過ぎているからかもしれません。サンシックンドオイルなどを加えるといいかと思います(加え過ぎもいけませんが)。明るさを調整するときに使う白は、シルバーホワイトがお薦めです。それと、油彩技法にはグレース技法というものがあり、不透明な明るい色で描いてから、その上に透明な色を薄く塗って美しい色を作るのですが、これも試してみると良いと思います。

しかし、やはり最終的には手仕事なので、はじめたばかりで、そんな美しい色が出たりはしないと思います。いろんな絵具やメディウムを試しながら、手で絵具を覚えていくことが大事であり、今の段階ではたくさん描いてみてくださいというほかないです。


[1149] Re: 美しい白 投稿者:インパクト 投稿日:2005/03/30(Wed) 12:19  

どうもありがとうございました。試してみたいと思います。
あともっと修行していきたいと思います。


[1137] シルバーホワイトについて 投稿者:アル 投稿日:2005/02/27(Sun) 18:21  

シルバーホワイトはカドミウム系などと混ぜてはいけないと
メーカー絵具表などに書いてありますが、参考書などには現代ではシルバーホワイトとカドミウム系の混色もほとんど問題ないと描いてありました。実際制作してる人はシルバーホワイトとカドミウム系の混色をおこなってるんでしょうか?
自分もホワイトは乾燥が速いのでシルバーホワイトを使ってますが、カドミウム系の絵具と混色するときはホワイトは変えた方がいいのでしょうか?
よろしくお願いしま。


[1138] Re: シルバーホワイトについて 投稿者:窓の鳥 投稿日:2005/03/01(Tue) 09:16  

アル さん
初めまして。

シルバーホワイトと金属系の顔料をまぜると変色の可能性があります。これは、顔料同士を混ぜると分かります。
しかし、チューブ絵の具の状態でまぜると変色することは稀です。これは、油や樹脂などが顔料同士の直接的な接触を妨げている為のようです。
ですので、あまり気にしなくて良いようですよ。
例えばチューブ絵の具を意図的に油抜きしたり、顔料を加えなおしたりした場合は変色するかもしれませんが。
どうしても気になる場合はチタニュウムホワイトなどに替えられれば良いと思います。乾きの遅さは昨今のアルキド系メディウムを使えば簡単に回避できますよ。


[1139] Re: シルバーホワイトについて 投稿者:管理人 投稿日:2005/03/02(Wed) 02:59  

シルバーホワイトは、ウルトラマリンやヴァーミリオン、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどと混ぜると変色する可能性があることが警告されていますが、その危険はかなり少ないと思います。
「このような反応は絵画技術の実地において全く認められないし、さらに、意義のない純粋な顔料と普通の展色材で仕事をする限り、検査してもそのような結果は得られない」とデルナーの技法書にも書いてあります。実際、私もシルバーホワイトにウルトラマリン等を混ぜて使っています(カドミウムレッドはそれほど混ぜる機会がないですが)。絶対に変色しないとは私も保証できないので、心配なら避けた方がよいと思いますが、シルバーホワイトにウルトラマリンやヴァーミリオンを混ぜずに描くというのも、絵画用途では現実的でないです。

画材メーカーは混色制限の警告を表示していますが、なぜこのような表示が必要かは下記が参考になるかと思います。
http://www.holbein-works.co.jp/0505.html#02


[1142] Re: シルバーホワイトについて 投稿者:アル 投稿日:2005/03/24(Thu) 21:32  

ご返答ありがとうごさいます。
参考になりました。


[1077] 円形キャンバス 投稿者:くら 投稿日:2004/12/17(Fri) 02:02  

ベニヤで作った円形パネルに膠で市販の油絵用塗りキャンバスを裏でとめて張りたいのですが、どうしても側面にシワが寄ってしまいます。張り方等、ご存知の方がいらしたらお教え下さい。


[1133] Re: 円形キャンバス 投稿者:おか蛙 投稿日:2005/02/19(Sat) 18:40  

ちょっと前にやりました。そういうの(笑
一ヶ月前の御投稿で今更だったら申し訳ないのですが、
参考になればと思いまして…。
作られた円形パネル、縁が切りっぱなしのベニヤとかですか?
市販のキャンバスは厚みがあって硬いので、縁に厚み(強い力で引っ張れる)がないと難しいと思います。
私は細かく切り込みを入れてとめましたが…。
薄い麻地の布を張って、ジェッソ等を塗る方が簡単かもしれません。後は厚い板をホームセンターで円形に抜いて貰うとか。
霧吹きで少しキャンバスを湿らせて引っ張って止めると、乾燥したときキャンバスが縮むので、ある程度はしわは防げますが…。
画材屋さんで楕円キャンバスは見た事があるのですが…
(アクリル用?で高かったような…)



[1122] 写実について。 投稿者:山崎 投稿日:2005/02/09(Wed) 00:49  

はじめまして自分は油絵で写実的に静物画を描きたいと思っているのですが、花や果実等を描く場合、描いてるうちに色や形などが変化してしまいどうしてもうまくいかないのですが、やはり油絵などで細かく描いていく場合は写真などを利用るべきなのでしょうか?




[1124] Re: 写実について。 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2005/02/11(Fri) 19:53  

はじめまして。写真を含めていろいろな方法があります。始めに水彩等早く乾くもので描いておく。ブラックオイルなどで一気に描き切ってしまう(つらそうですが)などです。やっぱり写真が手軽ですかね。ただ写真でも使い捨てカメラなどだとあまりよくはありません。形はともかく色、特に影が黒になる傾向があるので。あまり写真にとらわれて写真だけで絵を描く、になっては本末転倒なので効果的に使うことをおすすめします。


[1128] Re: 写実について。 投稿者:TAKA 投稿日:2005/02/15(Tue) 18:15  

ありがとうございます。いろいろ参考になりました。



[1110] アクリル画筆 投稿者:優希 投稿日:2005/01/21(Fri) 17:06  

アクリル画を始めたいのですが、筆は何を選べばよいでしょうか。
アクリルはナイロン筆が良いと聞いたのですが、獣毛よりも適しているのでしょうか。
また、日本画用の筆をアクリル画に使用しても良いのでしょうか。
ビギナーでもやはり高い筆ほど良いのでしょうか。


[1113] Re: アクリル画筆 投稿者:HPY 投稿日:2005/01/22(Sat) 11:31   <URL>

アクリルの場合、基本的に筆は何でも良いです。(^_^)v

アクリルは乾くと固まりとれなくなりますので、「制作中、絵の具のついた筆は水バケツに突っ込んでおく」「制作が終わったら必ず石鹸で綺麗洗う」を守らないとどんな筆でもすぐ固まってダメになります。

だから初心者はあんまり一本3000円以上するような高価な筆を買う必要はないと思います。筆は消耗品ですし、最初買うときは、大・中・小ととりあえず300〜1500円程度のナイロン筆を揃えましょう。セットが楽かも。

獣毛よりナイロンが良いのは、ひとつは値段が安いこと、もうひとつは獣毛の持つ水の含みやデリケートさを、アクリルはさほど必要としないからかと思います。でも使っちゃいけない、というわけではないです。

他にも日本画用、油彩用、デザイン用、ペインティングナイフ、ハケ、エアーブラシ、指(笑)、その他何でも描画用具として使えます。
徐々に自分の好きな筆を探していって下さい。


[1092] 油絵の具の白色同士の混色について 投稿者:あきら 投稿日:2005/01/07(Fri) 22:00  

たとえば強い隠ぺい力と早い乾燥をのぞむ場合などは、チタニウムホワイトとシルバーホワイトを混色して作るのは問題ないのでしょうか?


[1094] Re: 油絵の具の白色同士の混色について 投稿者:三嶋 投稿日:2005/01/09(Sun) 17:55   <URL>

はじめまして。
これは非常に良いアイディアだと思います。
私も10年来このようにしていますし、とある古典技法を学んできた画家も全く同じ事をしていました。
しかも私が直接知る限り二人存在しましたが、この方法は技法書に載っていたり絵具として売られている話も聞きませんので、
経験から生まれた全くの偶然です。
もっとも、基本的にはどの画家もシルバーにチタニウムを添加するという発想ですが。
これは現在のシルバーは粒子が均質で細かい為か被覆力に劣り(理論的に単純に考えると被覆力が大きくなる筈ですが)、それにチタニウムを適量加えると被覆力がカバーされ、やや古典のシルバーに近い滑らかな使い心地になるといった感覚です。
また特典として、シルバーの黄変等の防止にもかなり有効でしょう。
もし科学的に厳密に追求した場合何か問題があったとしても、それを気にしたらどの絵具も全く混色出来なくなってしまうレベルの話かと思われます。
安心してチャレンジしてください。
ご自分に適した配合比率を発見できること、お祈りいたします。


[1099] Re: 油絵の具の白色同士の混色について 投稿者:あきら 投稿日:2005/01/10(Mon) 21:52  

白色同士の混色してみるという考えは、
描いてるうちに自然に浮かんだものなのですが、
どの技法書にも載ってなかったので、
はたしてやっていいのかと不安に思ってました。
ご返答読ませていただき、
これで安心してチャレンジできます。
どうもありがとうございました。





[901] 蜜蝋 投稿者:ヨルノカオ 投稿日:2004/04/18(Sun) 01:03:45  

はじめましてこんにちは、ヨルノカオです。
蜜蝋を溶かして、ホルベイン社のスペシャルマットペンティングオイルにいれ、極力画面のテカリを減らしたいのですが、蜜蝋を溶かすときに入れるテレピンまたはペトロールの対比がわかりません。どなたかご意見よろしくお願いします。


[904] Re: 蜜蝋 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2004/04/20(Tue) 20:31:20  

一般的に「1蜜蝋、3テレピン」のようです。(ロバートマッセイより
作り方は蜜蝋を湯煎で柔らかくしてそこにテレピンを入れるようです
裸火でやるのは危険ですからきをつけて
テカリを減らしたいとのことですが蜜蝋をあまり使うのは
少し不安なのですが…。
スペシャルマットは問題ないみたいですが。
加筆しないのであれば普通に描いてワニスをテカリの少ない物にするうほうがよいと思うのですが


[909] Re: 蜜蝋 投稿者:ヨルノカオ 投稿日:2004/04/27(Tue) 23:31:40  

ありがとうございます。
正直蜜蝋を湯煎するなんて思いませんでした。いままで、ダイレクトに2:1でテレビン:蜜蝋で溶かしていました。それをH社のスペシャルマットペンチングオイルに10%混合して使用しています。スペシャルマットだけではツヤが出てしまいます。それは流動性を保とうとするため、テレビンを少量入れているのだからかな?ペトロールの方がテレビンよりもツヤがないし今度はペトロールを使用します。安いしね。キャンバスの画面をフラットな感じにしたいです。



[913] Re: 蜜蝋 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2004/04/30(Fri) 18:57:25  

ダイレクトに溶かしても何ら問題ないと思います。
私は蜜蝋を使ったことがないので多分ヨルノカオさんのほうが
経験もあるので詳しいのかも(^^;
ペトロールを使うのはいいアイデアですね。
溶解力が少し心配ですが。
ツヤは樹脂による作用が強いのでむしろ樹脂を排除するほうが
いいかもしれませんが、そうなると完全に自製することになりますね。
フラットにするにはメディウムの粘度が高いほうがよいです。
(たとえばスタンドオイルなど)


[923] Re: 蜜蝋 投稿者:ヨルノカオ 投稿日:2004/05/09(Sun) 21:49:02  

『フラットにするにはメディウムの粘度が高いほうがよい』というのは初耳です。そういえばスペシャルマットペンティングオイルも重合亜麻仁油が入っていたような気が…。と、いうことは沙羅ゐさんの言うとおり、自製した方がコスト的にも安く済みますね。スタンドオイルとペトロール、蜜蝋でいけますかね?しかし、スペシャルマットペンティングオイルにはシリカも含まれているので、なくても良いんだろうか?


[925] Re: 蜜蝋 投稿者:沙羅ゐ 投稿日:2004/05/10(Mon) 20:02:44  

粘度が高ければゆっくり油が流れるのでフラットになります。
(手を水につけたときと、泥んこの中につけたときを想像してみてください)
でもフラットにするとでこぼこしてるより当然ツヤがでますけどね(^^;
(ガラスとすりガラスの違いですね。)
その3点セットで問題ないと思います。
なくても良いとは何がなくても良いのでしょうか(?_?

スペシャルマットのシリカは、特殊加工シリカとかいてありますよね。
ただのシリカとは違うのでしょうか?


[928] Re: 蜜蝋 投稿者:ヨルノカオ 投稿日:2004/05/14(Fri) 23:37:07  

最近はスタンドリンシード、ペトロール、シッカチフブラン、蜜蝋のオリジナル調合油で絵を描いています。特に問題はないようです。メーカーで調合されているオイルは高いですね。その上、すぐ無くなってしまいます。(今、F150描いていることもあって…)
しかし、沙羅ゐさんのおかげで調合油についてヨルノカオなりにポイントを知ることができました。本当にありがとうございます。
特殊加工シリカとは何でしょうね?僕もわかりません…。
だけど、マツダのマット系オイルはオパルメディウムといって、シリカの代わりに蜜蝋が使用されています。シリカと蜜蝋…、用途は似たようなもの…な気がしてきた。


[883] 油絵のデッサン?? 投稿者:初心者 投稿日:2004/04/12(Mon) 00:22:26  

油絵のお教室に通い始めて、三ヶ月くらいの初心者です。
先生が...
「絵を描く基本はデッサンだ。白と黒で全て描けないければ、油絵は描けないよ。」
といいます。まあ、当たり前だとまでは解るのですが...
自分なりに”鉛筆画のデッサン”の本を読みあさって、イメージして、渡されたクロッキー帳に描こうとすると
「油絵のデッサンは鉛筆画のデッサンとは違うよ!!」
と何度も指摘されます。
いったい、”油絵のデッサン”ていうのは、どう描けばいいのでしょうか??
クロッキーのように簡略化したものがいいのでしょうか??
せっかく、絵を描きたいと願って入った、絵画教室ですが、いろいろ指摘されると手が止まってしまいます。
どなたか”油絵のデッサン”と”鉛筆画のデッサン”のどこが違うのか、教えていただければ幸いです。


[886] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:HPY 投稿日:2004/04/12(Mon) 23:30:55   <URL>

こんにちは。なんか身につまされます。(T▽T)

わたしは絵画教室で最初から「デッサンができないと油絵は描けないよ」とする意見には疑問を感じてます。
毎日朝から晩までデッサン力を磨いている学生だって1年やそこらじゃ取得できないんですから、それを考えても週一では難しい。ましてや趣味の教室なんですから、まず絵の具の扱いに慣れつつ楽しんで描けばいいと思うんです。下手でも間違っててもいいんです。
絵を描くのは楽しい!!
その気持ちが第一です。それで中級者ぐらいになるとだんだんに自分の不足しているものがデッサン力だと感じたりしますので、それから集中して練習すればいいと思います。

『デッサンとは何か』と言われれば『ものの見方』となりますが、この場合は主に『形の捉え方』だと思います。
鉛筆デッサンは細かい部分を描写するのに適してます。油彩は細部より明暗や面で量感を捉えるのに適してます。この辺がキーワード。

それからその先生に納得いくまで聞けるといいですね。(^^)




[887] ありがとうございます! 投稿者:初心者 投稿日:2004/04/13(Tue) 22:48:24  

ご回答ありがとうございました。

やっぱり”楽しむ事”が第一ですよね。
習うより慣れるってことも大切かな。

今F6のキャンパスで、静物2枚目を作成中です。
老後の楽しみを若いうちから作っておくくらいの気持ちで楽しんで続けていきたいと思います。
また、壁にぶつかったらよろしく願います。



[888] 油絵のデッサン??もう一度質問! 投稿者:初心者 投稿日:2004/04/15(Thu) 23:25:59  

油絵のデッサンについてもう一度質問させてください。

絵画教室の先生も”面”とか”明暗”とかいう言葉をよく使われます。なんだかおぼろげには理解できるような...

ところで鉛筆画のデッサンと油絵のデッサンが異なる特徴を持つのはなんとなくわかるのですが、絵画教室へ通うための自宅で練習としてデッサンのお勉強としては...
””鉛筆画のデッサン””をたくさん描いていくっていう方法でもよいのでしょうか??

一度、絵画教室に自宅で描いた’鉛筆画のデッサン’を数枚持っていって、先生に見せたら「そんなものは人にみせるものでない」と払われてしまいました..トホホ(あまりに下手だったんですかね)ちなみに、私の通う絵画教室の生徒さん美展に出すための100号とか描く方ばかりで、場違いなのかも..

デッサン力っていうのを是非、かじってみたいと思うので修行の方法を教えていただければ幸いです。


[889] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:ワイアール 投稿日:2004/04/16(Fri) 07:32:11  

初心者さん はじめまして。

私は初心者さんと同じく、今年に入って絵画教室に通い始めた者です。
素人なのに申し訳ないのですが、絵を習っているもの同士として、気になって堪らないので意見を言わせて下さい。

私にはあなたの先生が仰る「油絵のデッサンと鉛筆画のデッサンが違う」という事が全く意味不明です。
デッサンはデッサンだと思うんですけど。デッサン以外の何物でもないんじゃないかしら?しかも「鉛筆画のデッサン」て一体何でしょう?「鉛筆で描いたデッサン」って事?それとも「作品としての鉛筆画」?言葉自体も分かりませんです〜。

私は「先生は生徒が理解できるように説明し、上達するように指導する義務がある」と思っています。だって安くない授業料を払っているんですもの。画材は高いしネ!それに先生だって下手な生徒に教えれば説明は上手くなるし、素人が描く絵から色々刺激を受けるみたいですよ。特に初心者って、常識はずれのとんでもない事しちゃいますから、見ていて面白いんじゃないかしらね?
でも楽しく描きたい生徒に、理屈ばかり言われても困りますよね。その辺りは自分がどんな絵を描きたいか、生徒からも先生にお伝えして、毎回相談しながら進めたいですね。


>いったい、”油絵のデッサン”ていうのは、どう描けばい いのでしょうか??
…その質問は先生にしませんか?
例えばお手本を見せて頂くとか。せっかく絵画教室に通っているんですもの、疑問は先生にお聞きして解決するのが一番良いと思います。
まさかとは思いますが、大人の生徒に言葉(理論)で解説出来ない先生だとしたら、ちょっと考えた方が良いのでは…?

>…自宅で描いた’鉛筆画のデッサン’を数枚持っていって、先生に見せたら「そんなものは人にみせるものでない」と払われてしまいました…
…あら、とても熱心でなんて良い生徒さんなんでしょう!
それなのに少しヒステリックな先生ですね〜。何がお気に召さないのでしょうか…?

「時間を作って手を動かしなさい。とにかく枚数を描いて。描いた分だけ上手になるから。それと良く見る事が大切。」
これが指導方法の基本だと思うのですが。
何でも同じだと思いますが、練習すればするほど上手くなるのは当然ですよね。

>デッサン力っていうのを是非、かじってみたいと思うので 修行の方法を教えていただければ幸いです。
……これも本来は先生にお尋ねすることでしょう。どうして先生に説明して頂けないのですか?
あなたがどういった理由でその教室を選んだか存じませんが、間違って大作教室に入ってしまったのですか?(ご自分で場違いと仰っているので)
もしそうなら、別のお教室・先生を探すのが一番の早道だと思います。

100号の中に混じって6号を描くのは、場所取りやモティーフ置きなど、想像するだけで大変そうです〜。習作じゃなくて作品として描いてらっしゃるのでしょう?
先生も大作じゃないので教え慣れていなくて、戸惑われているのかしらねえ?大作教室は覗いた事もないので、分かりませんが…。

とにかく納得出来るまで、先生とよく話し合えると良いですね!
以上、思いつくまま勝手な事たくさん書いてしまいました。失礼があったらご免なさい。









[890] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:HPY 投稿日:2004/04/16(Fri) 10:55:25   <URL>

ワイアールさん、こんにちは。HPYです。(^^)
質問、考えながら勉強している人ならではの発言だなぁととても興味深く読みました。

◆デッサン=ものの見方
デッサンは1種類じゃありません。油彩画、日本画、デザイン画、彫刻科+人それぞれと見方が異なります。言語からくる思考の違いに似てるかも。
画材と絡めて言えば自分の見方にあった画材を選ぶこともできるし、画材の特徴や制約によって引き出されるものの見方もあります。
話すと長くなるのではしょりますが、油彩画専攻の方は、鉛筆よりもコンテや木炭の方が扱いやすいんじゃないかな。それか油彩の限定色(2〜3色+白)で。細かい部分はすっ飛ばして、「面」「明暗」「画面全体の構成」を大きく早く捉えられますからね。

◆絵画教室
それは小学1年生がいきなり高校や大学生と一緒に勉強してるようなもので、確かに無理があるかもしれませんね。ハイレベルでやってるところに、初心者1年生のデッサンを見せられても、「100枚描いたらまたおいで」というノリになってしまう気持ちも分からないでもないです。背伸びしないで初心者〜中級者教室にいてじっくり力を蓄え成長した方がいいかも…。

絵画の先生に限らず「多くを語らない、教えない」という先生は多いです。それは面倒くさがってるわけではなくて(多分)、『教えすぎると伸びない』という考え方があるからと思われます。生徒は混乱したり悩んだりしますが、それをすぐぱっと教えちゃうのではなく、ひとつひとつ自分で解決した方が力になる、ということらしいです。あとは「盗め」ってヤツ。
でも混乱した上に絵がキライになり辞めてしまう人も多いので、わたしは趣味の絵画教室ではあまり芳しくない方法じゃないかなぁ、と思ってます。うまくなるより続けたい。続ければ楽しいことも可能性もたくさんあるから。


◆家での練習方法
面と明暗を理解したければ、最初は箱を描いてみましょう。ティッシュボックスとか。とりあえず模様は描きません。見える面は3面。上面・前面・側面。それとテーブル面と背景の壁面。計6分割。これを白から黒の6パターンの明暗で塗りつぶしてみて下さい。慣れないと4パターンぐらいの明暗しか見えません。練習すると10以上の色差がはっきり見えてきます。

◆独学法
わたしがしていた独学法は、本は読んだら写してました。活字で読んでも実感湧かないし、技法書なんか読むだけなら1日で読み終わっちゃって早すぎる。気に入った図案や絵はまず描いて覚えました。それから似たようなことを創意工夫加えて応用編。そういうものは身に付いた気がします。

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長文失礼。私見ですが講師の立場から参考になれば。(^^)


[891] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:ワイアール 投稿日:2004/04/16(Fri) 21:43:01  

アセアセッ!!(^_^;) こんにちは、HPYさん。

初心者さん、横レスした上に私まで色々教えて貰っちゃってご免なさい〜〜&ありがとうございます〜〜。
HPYさん、先生の立場からのアドバイスありがとうございました。大事な事を色々教えて下さって、とてもうれしいです。自分の知識不足はかなり恥ずかしいものですねぇ。(^^ゞ

私は下手は自覚していますが、先生に手を入れられるのが好きじゃないタイプです。先生の手が入ると喜ぶタイプの人もいますが、失敗しても自分の作品が良いです。
だけど今見て下さってる先生は、言っても分からない私を見てられないようです。アンケートには「手を入れて欲しくない」にマルしたのに「ちょっとどいて」という感じで、手が入っちゃうんですよね〜。途中のお手本として、デジカメ記録はしっかり撮っています。
確かに驚くほど良くなるけど、それは私の絵じゃないもん…。

私は理論で教えないのは、先生がご存じないからだと思います。芸術家だから自分の技法が完成しているのは分かるんですけど…。
私はわがままでちょっとひねくれた生徒です。本で仕入れた技などについて、先生によく質問します。だから画材や技法について、あまり無頓着な教え方だと信頼できません。個人レッスンじゃないし、趣味で楽しく描きたいだけだから、多くを望むのは欲張りだけど。本音を言うと、色々な選択肢を提供してくれる先生が良いな〜。

HPYさんのHPを拝見していると、努力し続けていらっしゃるのが分かります。素人目にも、段々と絵の密度が上がっているとお見受けします。それで「私も見習おう!」って思っています。今回のアドバイスもとてもためになりました。

初心者さん、先生との出会いって難しいですね。たぶん先生も生徒に同じこと感じてらっしゃるんでしょうねえ。


[892] あいがとうございます!! 投稿者:初心者 投稿日:2004/04/17(Sat) 21:19:41  

ながながと書き込み頂き、恐縮してます。
HPYさん、ワイアールさん、様々なご意見頂きありがとうございます。

私の通う絵画教室の先生、本当にご立派な方なんですよ。
美術の教員をされていた経験豊富なご年配の先生で、尊敬もしてます。
自分が下手くそながら気分良く描いたものに、ものすごくいろんな指摘をされたり、もちろん手を加えたり..つらいときもあるけど、それはひとつの意見として少しでも吸収しなくちゃ、お教室に通う価値がないかもと、受け取ることにしてます。
だいたい、そのお教室に通うみなさん、アマチュアといっても中級者以上なので、みーんな先生みたいなもので、お道具の扱いとか親切に教えていただきます。それに、描いていく過程を見学できるってのは本当に良いお勉強になります。

でも、お教室に行ったときに、ひとこと言われただけでは理解しがたいことが様々出てくるんですよ...

まあ、それもまた、楽し!!
なぞ解きみたいなものかな。

私、中学生の頃にものすごく絵が上手だとほめられ、高校生の時に美術部の友達に混ざって油絵を描いたことがあります。そこでは二度と私の絵をほめる人はいなくて、劣等感で止めてしまいました。
もう、それから長い年月立っていますが、子供の頃を思い出して、もう一度、挑戦してみたいと思ってます。
「たとえ下手でも、自分が楽しければよし!!」

アドバイスありがとうございました。







[919] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:dead end 投稿日:2004/05/07(Fri) 13:22:33  

久しぶりにこちらのページを見たものですから、遅れた返信で失礼します。
といっても、返信の内容が本題とずれてしまうことをお許し下さい。
私も初心者なのですが、最初の絵の教室で、先生にいろいろなことをされました。
ちょっと、というかかなり変わった先生で、初日から怒鳴りつけられました。ものすごく興奮する人で目が狂気のようになっていました。教えながらだんだん興奮してきて体が小刻みに震えるほどテンションのあがる人でした。
ものすごくショックだったけれど、hpyさんがおっしゃるように、”教えているんだ”と思っていました。
でも、どんどんエスカレートして結局セクハラでした。
短い文面で、分かりにくいことですが、私はショックで絵が描けなくなってしまいました。
もう、教室を探すことも恐怖だし、絵も描けません。
こんなことは、よくあることなのでしょうか?


[920] Re: 油絵のデッサン?? 投稿者:dead end 投稿日:2004/05/07(Fri) 13:27:27  

すみません。削除キーにパスワードを入れるのを忘れてしまいました。
恐れ入りますが、上の文章を削除して下さい。


[921] dead end さんへ 投稿者:初心者まさよ 投稿日:2004/05/09(Sun) 00:27:07  

なんだか大変だったようですね。
でも、あんまり気にしちゃいけませんよ!!

<絵を描こう>と思った、きっかけはどんなことだったんですか?その気持ち大切にしましょうよ!

私は、はじめに油絵は大変そうだからとパステルの絵画教室へ行き、3ケ月分料金払い込んでどう考えてもその先生から絵を学ぶ気になれず1ケ月で止めました。くじけない私は弾みがついて、油絵のお教室へ飛び込みました。ところがそこは数ヶ月で解散となり、今度は同じ先生が水彩の教室をされているのでそこで油絵をひろげさせて頂こうと計画しているところで、ついでなので水彩も学びたいと考えています。

マイナスはプラスに転じて頑張りましょうよ。
あきらめず自分で探し続ければ、必ずどこかに”楽しいお絵描き生活”が待っていますよ!!



[915] 水彩について 投稿者:初心者まさよ 投稿日:2004/05/05(Wed) 00:26:08  

水彩について、ものすごく初歩的な事を教えて下さい

最近、ある水彩画材つきの雑誌を購入してみました。
ものすごく、初歩的なことなせいか、雑誌に書いてないので
誰か教えていただければ幸いです。

固形の水彩絵の具を固定したパレットを使用した際、
その後、どうやって洗うんでしょうか??
水道の蛇口に近づけたら、固形の絵の具ににも水がかかりそうだし、ましてひっくり返したら、絵の具が外れるし...

くだらない質問ですいませんが、ご回答頂ければ幸いです。


[916] ☆お答え☆ 投稿者:有)オカモト 投稿日:2004/05/05(Wed) 00:52:32  

初めまして。画材店店主オカモトで御座います。パレット使用後のことを最近皆様によく聞かれます。ご面倒ですが、ティッシュペーパーで拭き上げるのが1番かと思います。


[918] ありがとうございます! 投稿者:初心者まさよ 投稿日:2004/05/05(Wed) 12:14:39  

早速のお返事ありがとうございました。

これで安心して、水彩でお絵かき続けられそうです。

購読中の”画材付き水彩画の雑誌”は、紙など様々なものを自分で購入するようになっていて、専門の画材店さんに頑張って通ってお世話になりそうです。
よろしく願います。



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