松原隆彦(著)『目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法』
先日これを読みました。

松原隆彦(著)『目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法』

簡単に紹介すると、量子論と相対論の成り立ちをわかりやすく説明している本です。私は相対論の方はかつていっぱい読んだので、概要くらいはなんとなく知っているのたのですが、量子論はそうでもなかったので、たいへん勉強になりました。研究の歴史をたどる感じの記述になっていて、その点も面白かったです。ところで私は色彩について説明する機会など度々あるのですが、光が波であるという性質、それと同時に粒子ある、というのはどうも理解できておらず、色彩関連の本ではそれ以上踏み込んで説明することはない為、疑問のまま残っていたのですが、ようやく解決しました。しかしそれにしても非常に不思議な世界です。これはもう世界が本当に存在するのか疑いたくなりますが、それを考えてもあまり益がないので、考えずに生きる他ありません。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 07:49 PM | comments (0) | trackback (0) |
2冊読了
正月休みに読めたのは以下の2点だけでした。

佐藤彰一(著)『贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物』
中世の修道院について、あるいは中世建築、中世美術などについていろいろ読んではおりましたが、ロマネスク期以降に関するものが多くて、それらと比較するとこちらは古代末期から中世初期を中心に扱っており、たいへん勉強になりました。

クラウディア・ブリンカー・フォン・デア・ハイデ(著)『写本の文化誌:ヨーロッパ中世の文学とメディア』
中世の書物に関する本はいくつか読みましたが、たいていは宗教や歴史、哲学関連の本について論じるものなのですが、こちらは文学作品を中心に扱っていて、自分には新鮮でした。大変勉強になりました。

アニメは『長門有希ちゃんの消失』DVD全8巻観了。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 11:50 PM | comments (0) | trackback (0) |
古典SFの奨め
高校時代、SFの古典を読みあさったものです。最近はラノベに押されて、たぶんあまり読まれてないのではないかと思いますが、やはり古典を読む、というのは非常に大事であると思います。SFの古典と言ったら何を置いても、ハイライン、クラーク、アシモフの3巨匠であろうと思いますが、今の高校生はこんな名前誰も知らないでしょう。などと思ったけれども、私の高校時代でも、知っている人はクラスに1人居ればいいぐらいだったか。あんま変わらんな。ちなみに、私は専らクラーク派で、ほとんどクラークばっかり読んでた口です。と言っても、まぁ、だいたい全般に的にそれなりには読んでましたが。
↓はそんな私が高校時代に作ったゲームで、例によってマイコンBASICマガジンに載せて頂いたものですが、当時読んでいたSF小説の要素がてんこ盛りになっています。

当時フランク・ハーバートのDUNEシリーズに憧れていて、ま、と言っても、シリーズの最初の『砂の惑星』の3巻ぐらいまでしか読んでませんでしたが、台詞と同じくらいに心理描写というか、ここのつぶやきみたいなものが書かれており、そこがすごく文学的でシビれたものです。さらに設定資料の豊富なSF小説というのは山ほどありますが、この本がその先駆けだったのではないかと思いますが(日本で有名な「風の谷のナウシカ」は設定もプロットもほぼこの小説が原作かと思われるぐらいに似ていますが、その辺が海外では日本ほどメジャーになれない理由でしょうか。)、巻末に用語集みたいなものがあって、そこがものすごく格好いい感じがして夢中になって読んだものですが、たぶん、こういうのは今見たらちょっとガッカリするのかもしれませんが、当時はスゲーと思っておりまして、拙作ゲームの説明原稿にも無理矢理付けてます。よく見ると、ちゃんと用語集が付いています。たった3つぐらいですけど・・・。ゲームのタイトルが”STARMAN JOE”となっておりますが、これはたまたまそのとき読んでいた、ハインラインの『スターマンジョーンズ』という本から取りました。しかし、この本が面白いかという、まぁ、そこそこ面白いんですが、あえて今読んでみるほどのものでもないと思います。クラーク派の私としては、ハイラインはちょっと軽い気がしているのですが、冒険小説的な面白さは否定できません。ハインラインの『宇宙の戦士』と『月は無慈悲な夜の女王』は初代ガンダムの元ネタであると言われています。『宇宙の戦士』は軍隊生活を肯定しているということで、当時凄まじい論争があったのですが、一読の価値ありと言えるでしょう。個人的にハイラインで最も気に入っている作品は『宇宙の孤児』です。これはハイラインの作品でも初期のものですが、これを読んだときの衝撃は忘れられません。高校の文化際の古本コーナーに置いてあったものですが、これを買ってしまったせいでその後多大な時間を無駄にすることになってしまった・・・じゃなくて非常に有意義な読書生活をおくるきっかけになったわけですが、これはある閉鎖空間の中で生活している人たちの話ですが、まぁ、ネタバレになってしまいますが、カバー絵でわかっちゃうので描きますと、自分たちが世界だと思って生きていた場所は実は宇宙船の中であったという話なんですけれども、自分が暮らしている世界とか、学校に通って勉強していることなど、あたり前にしていることが、本当に当たり前のことなのだろうかと、非常に哲学的なことを考えまして、その後の自分の思考に多大な影響を与えてくれたような気がしないでもないです。しかしそう言った意味では、その点を非常に考えされられる作品はA.C.クラークの『都市と星』と言えるでしょう。普通はここで『幼年期の終り』を推すところでは、あっちは私としてはどうもピンとこなかったもので。しかし、「都市と星」は作者の『銀河帝国の崩壊』という小説を改筆したものらしいですが、むしろ『銀河帝国の崩壊』の方が素朴で言い感じがします。もし、今読んでみたいと思ったら、こちらをどうぞ。
クラークと言えば、映画『2001年宇宙の旅』の原作者として映画史にも名を残していますが、今の高校に聞くと、原作がどうこう以前に映画の存在すら知らないわけですが、まぁ、これも時代の流れでしょう。現在SFを題材とした映画は、ほとんどアクション映画かファンタジー映画であって、ハードSFファン的に言えば、正当なSF映画は2001年宇宙の旅だけであるといえるでしょう。まぁ、細かく挙げていくと、スタニスワフレム原作、タルコフスキー監督の『惑星ソラリス』をはじめ、まぁけっこうありますが。しかし、ハードSFの映画としては、あまりにも完成度が高すぎた為に、これ以上は別路線を行くしかなかったというのは、当時から言われていたことですが、それはやはりその通りだったのでしょうが、そんなことはともかく、私はむさぼるように読みました、クラーク作品を。最もお薦めは、定番中の定番であり、私がお薦めするのも意味があるかどうかわかりませんが、『宇宙のランデヴー』でしょう。これは、もうなんというか、描写力が凄くて、状況を文字で描くという事において、これ以上の小説家などありえないと思ったものです。SFが好きか嫌いかは別としても、文字の可能性という面でも読んでおいて損はないくらいであろうかと。短編では『明日にとどく』という文庫に収められている「太陽系最後の日」、これは名作として名高い作品ですが、短編SFの最高傑作と言えるでしょう。純粋にSF的な面白さと言ったら『渇きの海』とかもお薦めです。挙げたらきりがありません。そしてクラーク以外でも挙げればきりがありませんが、あえて言及するとしたら、フレデリック・ポールの『ゲイトウエイ』でしょうか。ストーリーの筋はふつうのSFですが、主人公は心的な傷を負っている、というか、あるトラウマを抱えているのですが、精神的に瀬戸際に追い詰められている主人公とAI精神科医との会話、それとSF的なストーリー展開が平行して進み、やがてそれの原因があきらかとなっていくのですが、これはもう巷の雰囲気だけの文学作品より遥かに立派な文学作品だと思ったものです。今再び読んでもそう思うかどうかはわかりませんが。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 01:07 AM | comments (0) | trackback (0) |
読了:菊池良生(著)『ドイツ三〇〇諸侯 一千年の興亡』
菊池良生(著)『ドイツ三〇〇諸侯 一千年の興亡』

ハプスブルク家についての本はいくつも読みました、というか、ふつうはハプスブルク家を追うような感じで、歴史を追いがちですが、こちらはドイツ諸侯について書かれており、たいへん勉強になりました。情報量が多く、しかも、ヨーロッパの人名は非常に少ないバリエーションを使いまわすの、同じ名前がどっさり出てきて、全体像を把握するのも大変ですが。中世からバロック美術についていろいろ読んでおりますが、ドイツの歴史って大事ですな。中世神学から近代哲学もさることながら、特にバロック芸術においては宗教改革というのが、ポイントになるので、大事なところなんですが、カトリック側はカトリックなのだけれども、プロテスタントは、ルター派やカルヴァン派などいろいろあってややこしく、そして、ドイツ諸侯は頻繁に鞍替えしたりして、そして領主が変わる度に国のカラーも変わる。そして、バロックに限らず、芸術家がどこの領主に遣えていたのか、というのは非常に重要なポイントで、単にドイツ人というふうに覚えていてもあまり意味はなくて、ドイツの中でも、どの国の何という領主に遣えていてとか、その辺まで覚えていないといけない。何しろドイツという国が出来上がったのが、歴史的には最近のことであるから。

なお、ルターの宗教改革に先立って、ボヘミアやフス戦争などの単語がやたら出てきますが、それについては、『乙女戦争』という漫画がお薦めです。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 02:27 AM | comments (0) | trackback (0) |
読了:平野純(著)『はじまりのブッダ: 【初期仏教入門】』
ここ数ヶ月、ヨーロッパ中世神学や西洋哲学に関する本を読んでおりましたが、東西のバランスが悪い気もしたので、というわけでもありませんが、いろいろ思うところあって、初期仏教に関する本をいくつか買ってみました。だいたいはパラパラと目を通すぐらいなのですが、こちらの平野純(著)『はじまりのブッダ: 【初期仏教入門】』は、初っぱなから面白くて、一気に全部読んでしまいました。ブッダが生きていたころのインドは、バラモン教主流でありながら、多くの異端が現れて活動していた、しかも強烈な登場人物のオンパレードで、そんなカオスな状況が描かれており、これまでの想像を大きく覆されるような感じでした。それぞれの異端の意見を読むと、洋の東西問わず、哲学、宗教分野で議論されうる問題の大半が、二千数百年前のインドで既に極端なまでに考察されているのだなと感じました。ブッダは当時流行っていた極端な苦行、断食はおろか、牛舎に忍び込んで牛糞を食らうなど、なかなか素晴らしい苦行をしていたとか。7年続けたのち意味がないと止めてしまったようですが、悟りの後は極端に走らずに中道をいったところが、仏教が後に大成する要因のひとつだったとか。興味深いのは、世界に始まりはあるか、終りはあるか、肉体と魂は別か、などの質問に対して沈黙で答えたという点でしょうか。ヴィトゲンシュタインの「語りえぬものについては沈黙しなければならない」みたいでもあります。もっとも、初期仏教経典でも、状況次第あるいは相手次第で輪廻的なことを語ったりなどしており、いわゆる方便みないなところもありますが。しかし、もしブッダが本書のいうとおり、現世の苦痛を取り除くということに徹していたとしたら、その点について深く学びたいところです。些末な物事に心を悩ますことなく日々を過ごせたらと常々思っているわけですが、まだまだ修行が足りないところです。


| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 03:12 AM | comments (0) | trackback (0) |

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