ヴァイオリン制作に関する本を読む
絵画で使用する天然樹脂を、楽器制作用のお店で購入したりする人も居るのではないかと思われますが、私も何かしら買ってみたことがあったりしていながらも、しかし、ヴァイオリン製作のニスの用法自体については、それほど意識して知ろうとしていなかったので、ほとんど無知識状態であって、それもどうかと思うので、改めて億劫がらずに手に入る書物などに一通り目を通しておこうかなとふと思い立って、何冊か読んでみました。なお、絵画に活用できるかという視点、特にニスの材料に関する興味が先走りつつ読んでしまっているので、本に対するコメントはかなり斜めからの感想と言えるでしょう。失礼があるかと思うのでその点は予めお詫び申し上げます。

まずは、ヘロン・アレン著、尾久れも奈訳『バイオリン製作 今と昔』
http://shop.fstrings.com/etc.asp?id=951VM011
原書 Violin making as it was,and is は三部構成で、翻訳は第2部の部分だそうであるけども、ニスの部分は含まれているとのこと。

洋書ではJuliet Barker(著) Violin Making: A Practical Guideという本が、写真が多くてよさげだったので購入してみたけれど、ニスに関しては、塗り方を中心に解説されており、素材や処方に関して深くは書いてなかった。期待した物とは違ったけれども、実技書としては、ニスについて琥珀がどうこう言い出すような書物よりずっといいし、むしろ信用できると言えるのではないかと思う。実際、ストラディヴァリ等は当時の標準的なニスを買ってきて塗っていたという話の方がされることが多くなってきたように思うし。洋書はあまりにもたくさんありすぎて、資金的に全チェックは難しい。

川上昭一郎(著)『新技法シリーズ ヴァイオリンをつくる』美術出版社(1989/02)は、上記と同じく素材や処方よりは塗り方について説明が中心であるけれども、塗り方についてたいへん参考になるのでニスの部分は絵画関係者にも価値あるかもしれません。また、膠の部分も参考になるかと。

ところで、そもそもヴァイオリンという楽器自体に詳しくないので、まず手掛かりとして「ストラディヴァリ」という文字が含まれる本は手当たり次第に注文してみました。

横山進一(著)『ストラディヴァリウス』アスキー新書は、新書だけあってさらりと読めて、ストラディヴァリについて知ることができます。ストラディバリに関しては、これを最初に読んだのですが、これが最初でよかったです。トビー・フェイバー(著)『ストラディヴァリウス 5挺のヴァイオリンと1挺のチェロと天才の物語』白揚社 (2008/10)は、言い回しに少々仰々しいところがあって、ちょっと読み疲れそうな面がなきにしもあらずだけれども、様々なストラディヴァリウスについて知ることができてよろしいかも。無量塔蔵六(著)『ヴァイオリン』(1975年、岩波新書)という、やや古めの本も読んでみましたが、これはとてもいい本かと。ヴァイオリンに限らず、弦楽器全般について、あるいはヨーロッパの歴史全般についても勉強になります。

映像では『レッドヴァイオリン』という映画も観てみた。伊制映画の『ストラディヴァリ』という映画もあるらしいが、レンタルに無かったし、国内向けDVDが販売されている様子もなかった。

ヴァイオリン独奏が含まれる曲をこれまで幾度も聴いてきたけれども、演奏家が使っている楽器が何かということをこれまで意識してなかったから、今後はそういうのもちょっと意識して聴けるかもしれない。あと、ウィーンの古楽器コレクションを初め、これまで何度と無く訪れた各国の博物館で、名楽器が展示されてはずなんだけれども、知らないものは通り過ぎてしまうということで、ほとんど素通りしてしまっていたのが、残念であるが、また機会があったときは楽しみである。




| 書籍・雑誌・漫画・アニメ::美術 | 11:21 AM | comments (0) | trackback (0) |










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