DVD ヌレエフ版『ロミオとジュリエット』を観る。
プロコフィエフ『ロミオとジュリエット』ワーナーミュージック・ジャパン
ルドルフ・ヌレエフ振付・演出
パリ・オペラ座バレエ 1995年、7月

Amazonで購入。

あまり楽しめなかった。冒頭にスキンヘッドに半裸、黒いマントを付け死神のような4人が踊るのだが、その時点で引いてしまうというか(実はパリオペラ座バスティーユの現代的な建物が映った時点で気分が萎えているのだが)。

全体的にかなり説明的な振付になっており、マイムというかジェスチャーみたいな動作が、台詞並に状況を説明している。筋が分かりやすいという意見もあるが、自分的にはバレエとしての美しさに欠ける気がする。とにかく人の動きとか配置とか、全てにおいて作り物っぽいのだ。例えば、演劇なんかだと、いかにも演技してるっぽいのが好まれるようなのだが、できれば観ている者に演技であることを忘れさせるような自然な演技の方がいいなぁと思っている自分にとっては、この振付は少々キツイ。

こんなこと言ってはなんだが、少々バランスが悪くないだろうか。例えば、冒頭の死神?の例のように悲劇性が強調されているが、むしろマクミランやクランコ版のようにある程度の陽気さが混在している方が、なんとも言えない悲しみを誘うものであり、この陽気さと悲劇の混在こそがプロコフィエフの『ロミオとジュリエット』の醍醐味ではなかろうか。陽気さと悲劇の混在は人生そのものでもあり、その意味では「マキューシオの死」こそが全曲中の個人的最大のクライマックス場面なのだが、その場面はクランコ版が最高、マクミラン版が次点。ヌレエフ版はアイディアのみが全面に出過ぎていている。

なお、念のため断っておくと、以上は個人的な趣味に基づいているので、同じ作品からも人それぞれ観ている部分が全く異なるわけで、Amazonその他のレビューを観るとすこぶる評価高いなぁと感心するし、実際、シェイクスピアの時代の風俗や生死感について考えれば、やたらとドクロが出てきたり、少々下ネタ的な振付なのも、当然と言える。というわけで、結論としては、初めて観る場合はヌレエフ版よりマクミラン版の方が無難じゃないだろうか、というぐらいに留めておくべきか。



| 音楽 | 10:42 PM | comments (0) | trackback (0) |










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