『ソラリス』を観る。
製作国:アメリカ
公開年:2003年
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
制作:ジェームズ・キャメロン

原作はポーランドのSF作家、スタニスワフ・レム作の『ソラリスの陽のもとに』。1972年にタルコフスキー監督の映画が制作されて、『2001年宇宙の旅』と並び称されるSF映画の傑作となった。その再映画化である。一応これでも昔SFファンだったのでレムの原作も読んでたしタルコフスキーの映画も観たのだが、内容の大半を忘れてしまっていた。タルコフスキーの映画は当然のことながら映像が素晴らしく、その映像は記憶に残っていたが、話の筋とか登場人物のことは忘れていたみたいだ。そういえば、なぜか高校生のときに現代国語の授業で鑑賞させられた記憶があるのだが(最初の地球上のシーンだけだが)。道路のシーンとか感銘を受けたものだが、でも、早くもここで眠ってしまう人も多いとか。で、今回観たリメーク版であるが、タルコフスキー風の映像が多く、ゆったりしたペースで展開する。でも、ドラマ的にはずいぶん親しみやすくなった気がする。ただのメロドラマになってしまったという意見もあるが。すでにあちこちで指摘されているが、レムの原作とは結末が異なる。一般的なSF小説では地球外知的生命と遭遇すると、戦争、征服、和解、共存などの展開が待っているものだが、これらの想像は我々の基準で考えすぎているかもしれない。地球外の知性と出会ったとして、我々と相手があまりにも違いすぎて、互いに全くコミュニケーションが成り立たず、住む世界も価値観も行動原理もあまりにもかけ離れ、戦争すら起こりえないということもあるかもしれない。例えば、映画『エイリアン』に出てくるエイリアンとかも、なかなかコミュニケーションが取れるような相手ではないが、これだって我々の価値観から想像される程度の産物であり、そんなレベルではなく、もうあまりにも差違の壁が大きすぎて、途方に暮れるしかないぐらい違う、というものではなかろうか。というのが原作の意図するところだった。映画の方はファーストコンタクトというテーマが影を潜め、主人公とヒロインのドラマだけになってしまったが、べつにこれはこれで悪くない内容だと思った。原作に関しては最近、完訳版が出たそうである。昔、私が読んだのはロシア語訳からの又訳で、省略部分も多かったのだそうだ。完訳版には興味があるが、今更SFは読まないだろうなあ。というわけで読んでみたい人は読んでみてください→完訳版



| 映画 | 06:41 PM | comments (0) | trackback (0) |










http://www.cad-red.com/blog/jpn/tb.php/87

↑上に戻る↑ <<新しい記事 : 古い記事>>
累計
本日、昨日 集計結果
  
■NEW ENTRIES■
■RECENT COMMENTS■
■RECENT TRACKBACK■
  • 昔のキャンバスの木枠は意外とシンプルだったのか?
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■PROFILE■
■POWERED BY■
BLOGN(ぶろぐん)
BLOGNPLUS(ぶろぐん+)
■OTHER■
■LOGIN■
現在のモード: ゲストモード
USER ID:
PASSWORD: