自宅のキハダから染料を取ってみる その2
自宅に植えていたキハダの木から黄色の染料を採って染めみる話のその2です。実際に染めに入ります。

さて、集めたキハダの樹皮であるけれども、前にも書きましたが、表皮と黄色層の間に緑の層があって、木から剥がした時点では緑の層が密着してるんですが、これってふつうどうするんですかね。
私は一応、手短にできる範囲で取り除いておきました。
キハダ
放っていても、やがて薄茶色になるだけで、染料としてそれほど大きな影響はなさそうですが。もし取り除くならば、まだ樹皮が木についている状態のときに刮いでしまった方が楽であろうかと思います。

そして、こちらが数日乾燥させた状態。
キハダ
もっと乾燥させたらどうなるのか見たいところですが、早く試してみたいので、今回はこの程度で。

染めるのは、Amazonで買った小サイズ木綿ハンカチ10枚入りの2枚。
キハダ

キハダ樹皮を煮出してみる。
キハダ
すぐに黄色い汁が出てくる。

キハダ
20分ほど煮たところで、樹皮を取り出して木綿ハンカチを入れてみたところ。

素晴らしい。立派な黄色に染まりました。
キハダ
黄土っぽい黄色とかじゃなくて、レモンイエローのような鮮やかな黄色。これはすごい。黄色と言われている色でも実は茶色っぽかったり、あるいは少量の染料しか採れなかったりとかいろいろガッカリすることがありますが、キハダは文句なくイエロー色であり、そこそこの量を染めることができるということで、大変立派な黄色です。
なお、2枚染めた布のうち、1枚は明礬で媒染しておいたのだけど、媒染なしとで見た目の色の変化はほとんどなかった。耐久性は変わるかもしれないけど。

キハダ
数日経って、皮を剥いたキハダ樹木を見たら、白く生々しかった樹幹が緑色になっていました。

さらに3週間ほど経ったところ、すでに樹皮と黄色の層っぽいものが形成されはじめており、すごい回復力だと関心。
キハダ
いや、これなら毎年取れるのではないか。

ちなみに、樹液も大量に出てきたのでのだけれども、どうも水溶性っぽいので、次はこれでアラビアゴム的な使い方ができるか試してみたいと思います。

| 絵画材料 | 07:56 PM | comments (0) | trackback (0) |
『B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊』他
エリック・H.クライン(著)『B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊』読了
ミケーネ文明が何らかの理由で崩壊し、400年の暗黒時代を経て、そこから皆が知っているアテネやスパルタ等のポリスが登場する古代ギリシアが出現するわけれだけれども、本書はミケーネ文明の崩壊の原因に迫る、というものである。崩壊原因についての論は、あまりにも風呂敷を広げ過ぎた為か、ちょっと肩すかし的な読後感となってしまったけれど、しかし本書の魅力はそこではなくて、崩壊前の古代文明ネットワークの描写であろうと思う。今までは古代ギリシア史という視点でしかこの暗黒時代を見ていなかったのだけれども、ミケーネ文明だけではなくて、小アジアからシリア、エジプトはてはメソポタミアまで広範な文明崩壊や衰退が起こっていたということと、そして崩壊の直前までは、それらの文明が公益などを通して非常に活発な文明間のネットワークがあった、というのが熱烈に語られていて、そこがもうなんというか視野が広がった気がして勉強になりました。

手嶋兼輔(著)『ギリシア文明とはなにか』読了
こちらも上記と同じく、メソポタミア地方からエジプトなど含めた広い視点から、古代ギリシアを俯瞰できるというような本といえるでしょう。古代ギリシアについて語るとき、その後のヨーロッパ世界、引いては世界の文化の規範ともなる古典としての尊敬の念から、数ある古代文明の中でも頭一つ抜けた存在と無条件に考えて、読んだり語ったりなどしてしまいがちなわけですが、ちょっとその頭の硬さをほぐしてくれるというのか、なんというか、ある程度古代ギリシア関連の本を読んだら途中で一度読んでおくべきなかろうかと思われる一冊です。

太田静六(著)『世界帝国ローマの遺構』読了
半分以上が写真であり、本文の量はそれほどでもないが、しかし非常にわかりやすい。頭の中にスルッと入ってくる。文章量から言ってもそれほど詳細な解説ではないのだけれども、要所をうまくついてくるというか、肝心なところがスルッと自然に頭に入ってくるという、素晴らしい文章である。ただ、前半の素晴らしいまとまりに比べると、後半が少々寄せ集め的になってしまっているような気はしないでもない。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 11:01 PM | comments (0) | trackback (0) |

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