ドナルド・キーン(著)『日本文学の歴史 古代・中世篇1』他読了
洋画専攻だったこともあり、西洋美術のものばかり読みがちになってしまいますが、現在は自分の知識の穴を埋めるがごとく、日本史と日本美術本を漁っておるところであります。そして最近読んだのは、ドナルド・キーン(著)『足利義政 日本美の発見』、日本美術やその他文学等の本が、どうも文語風に見えるような、読んでいた頭にすっと入ってこないようなものが多い、下手するとこれは漢文か?と思ってしまうようなところがあって、敬遠していたというところもあるのですが、ドナルド・キーンは英語圏出身という文化的背景か、あるいはたぶn英語で書いて日本語に翻訳しているという点においてなのか、非常に読みやすい文章となっている気がします。応仁の乱の説明となると普通は短い文章で試みても、一冊の書物にしてみても、どっちみち訳がわからないところありますが、しかし本書の説明分は簡略化しつつも、なかなか要点をついたサマリーになっているように思われます。というわけで、義政そして銀閣寺、東山文化というものについて説明しつつ、そこからさらには日本文化全体を考えさせられる、なかなか良い本だと思います。

もっとキーンの本を読まねば。と思ったのですが、その昔購入した『日本文学の歴史 古代・中世篇1』が放置されていたことに気がついて、部屋の中を探し回って埃まみれになっているのを発見し、読んでみましたが、これがとにかく素晴らしい。そして面白い。解説という技、そして魅力を伝えるという技にかけては、英語圏文明の方が上手であるといえましょう。そして結構な巻数を使って日本文学全体を一人で執筆している模様ですが、このクオリティで進行してゆくのかと思うと、次巻以降も大いに期待できそうなので、せっせと注文ボタンを押しました。もっとも、この類の本を読んでいると、紹介された文学、あるいは作品を研究した別の本なども買っておかねばと思ってくるのは自然な流れであり、買わねばならぬものがねずみ算式に増えてゆくのですが、ここは躊躇せずに注文ボタンを連打してゆくことにしましょう。古代編の第1巻で扱われる作品に関しては手元に未読の本が山ほどあるので、改めて買ったのは空海の「三教指帰」だけでしたが、これは空海「三教指帰」ビギナーズ 日本の思想(角川ソフィア文庫)という口語意訳風の翻訳版を入手してさっと読み通したというところです。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 10:29 PM | comments (0) | trackback (0) |
ウェルドを刈って干す
西洋の代表的な黄色染料であるウェルドを植えていたのですが、気が付くと梅雨の長雨の為にだいぶ状態が悪くなってきているように見えたので、ハサミで切って束ねてガレージに吊るしておきました。

ウェルド

参考にしたのは英国染色家エセル・メレの『植物染色』です。
ウェルド

雨は続くし、コロナでマスクをしながらの仕事というのも堪えるもので、気が付いたら刈り入れのタイミングを逃してしまった感があるので、これは今回の反省点として、できれば梅雨入り前に借り入れる方がいいのでは、という教訓が得られたくらいの成果でした。まぁ、生きている限り、いろいろと世間のゴタゴタ等に心かき乱されることも多くて、実験やら研究を淡々と進めるというのは難しいものですな。そういうのができる人というのは、けっこうな割り切った精神の持ち主であるのでしょう。私もそうなりたいと最近切に願うところです。

ボウルの上に種を落としてみましたが、まさしく売られている種と同じような形状のものが取れました。
ウェルド

もっとも種がうまくできるタイミングというのもあるので、種を取らないで純粋に染料とするなら、梅雨入り前ですかね。一部と採種用に残しておくというような方法もありかと思います。これは種が出来るに従って栄養が種に取られてしまうというのを避ける意味でも、染料としては早めに刈る方がよいという可能性も考えられます。もっとも検証する時間もあまりないのですが。とりあえずは個人的には黄色の染色を試して、そして植物の写真も入手できれば、経験としては満足なわけですけれども。絵画制作でウェルド顔料が必要な時は専門家が作ったものを入手したいかと。まぁ、もうちょっとしたら布か糸か染めてみて、黄色くなったら大成功であり、嬉しい、というところです。楽しみです。

| 絵画材料 | 07:34 PM | comments (0) | trackback (0) |
集英社『日本の歴史11天下一統』読了
専攻が洋画だっただけあって、西洋美術史についての本を読むことが多いのだけれども、日本の美術についてもバランスよく読んでいかねばなりませぬな、というふうに思うこともときどきあって、とりあえず武田恒夫(著)『狩野派絵画史』を購入しました。ちょっと読み始めただけでもなかなか興味深いのですが、日本史についての知識が半端であるというのを痛烈に感じて、いったんこの本は保留にして、手元にあった集英社の『日本の歴史11天下一統』を読み始めました。信長はダントツに面白い。それと国松俊英(著)『信長とまぼろしの安土城』という一般向けの易しい本も読んでみましたが、こちらはふつうにぐいぐい読めて楽しかった。光栄の日本史もので、シリーズとして生き残ったのが信長の野望だけというのも肯けるわけです。それはともかくとして問題はその少し前辺り、室町幕府時代全般ですな、いまいち頭が整理できてないのは。というわけでこの集英社シリーズを遡って読んでみることにして、第10巻「戦国の群像」を紐解いてみましたが、こっちの方は通史というのではなくて、何か専門書っぽい内容で難しいんですな。ともかくも、日本史と言えば古墳時代の本ばかり読んでいて、順次踏破してゆきたいのですが、古戦場跡や古城の跡を訪れてみたくなってきので、国内旅行解禁というか、推奨的になって、何か助成みたいなのが実行されるようになったら行きたいところがたくさん出てきました。今はひたすら読むだけですが。せっかく日本にいるのだからその辺は楽しんでみたいところです。その前にコロナ第二波来そうな予感もしますが。いやそれより前に三峡ダム決壊なのか。三峡ダム決壊とドイツ銀行の破綻はtwitter始めた頃から話題になってたような気がしますが、三峡ダム決壊となればドイツ銀行破綻もセットなんですかね。これはあれですな、食料危機の為に氷砂糖を追加で貯めておかねばならぬところでしょうか。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 11:23 PM | comments (0) | trackback (0) |
欧州モミが発芽、アカンサス・スピノサス再び購入
アカンサス・スピノサスの苗を買いました。

今回は送料含めて3000円ほどかかったので、花の苗としては高価だったような気もするのですが、すごく立派な苗が届いたので、届いたときはこれは安い!と思ってしまいました。自分だったら売るのはもったいないくらいです。以前に買ったスピノサスは、植えてからしばらく観察してましたが、どうもスピノサスではないようであります。メルカリは本を買ったときも、ハードカバーの本を開いた状態で発送してみたりとか微妙ですな。まぁ、私もまだまだアカンサスについてはよく知らないので、まだまだ研鑽中ですが、今回ショップで買ったものはなかなか鋭角的であり、あきらかにモリスと違うのがわかります。こんなにギザギザなのか、という疑問もありますが、ギザギザなのでしょう。

なお、しばらく前に買ったアカントス・モリスの方はしっかり根付いて、日々葉が大きくなってきております。ローマンコリント式柱頭の葉のようになっていくでありましょうか。


古代ギリシアのアカントス唐草装飾の葉のギザギザ感は土地に多いスピノサス種を模写したことに因り、ローマの葉が柔和であるのは土地に多いモリス種を模写したことに因るとも説明できますが、しかしリーグルはこれに反論している。古代ローマの頃のはその頃のローマ領域全体の流行であったと。まぁ、私ごときにはわかりませんが、少なくともスピノサスとモリスの違いを実見できるだけでも今はありがたいところです。ほとんどの美術教育者が絵画や彫刻中心史観のような気がするのですが、広く装飾美術について関心が高まって欲しいということで、今後も話題に挙げてゆきたいところです。

それと、欧州モミの木のタネをしばらく前に植えていたのですが、なんと1本だけ芽が出ておりました。

すっかりあきらめておったのですが、素晴らしい。これでいつの日が自宅でシュトラスブルクテレピンが採れる日が来るのかもしれません。まぁ、実際はあまり大きくなっても困るので、盆栽的に鉢で育ててある程度観察するくらいになるとは思いますが。今は欧州唐松の種を探してそられらを見比べたいというのが目標です。何しろ絵画材料について語るときに、この樹脂は何々の木から採れるものだと語ったりしても、その木がどんなものかというのを知らないというのは、たぶんほとんどの人がそうなんだろうと思いますが、よくよく考えるとあまりにもお粗末過ぎる気がするので、私には納得いかんのであります。とはいえ、自宅に売られる植物も限られいるので、あちこち歩いて植物を観察しておるのですが、ちょうど蓮(ロータス)の花が咲いている時期なので、オリエント的な装飾の植物としてよく観察しておきたいところです。これは池がないと植えられないし。あとはやはり各地の植物園を訪れつつ、マツ科の植物の違いを把握してゆきたいとも思うのですが、県境越えはまだ控えておかねばならぬところもあるので、その辺に自生しているものを観察するのであります。

| 家庭園芸 | 08:47 PM | comments (0) | trackback (0) |
松山壽一(著)『造形芸術と自然 ヴィンケルマンの世紀とシェリングのミュンヘン講演』読了
松山壽一(著)『造形芸術と自然 ヴィンケルマンの世紀とシェリングのミュンヘン講演』法政大学出版局(2015)

本書の主題はたぶんシェリングの芸術哲学なのであると思いますが、しかしそこに至るまでの状況説明に十分な紙数が割れており、というかまるまる半分以上を費やしており、ヴィンケルマンから始まってレッシング、ゲーテその他の新古典主義の発生から初期ロマン派に至るまでの芸術論と、彼らの物語が紡ぎ出されてなかなかの群像劇になっており、単に楽しみ読書としてもたいへん面白かったです。私は哲学分野は得意でないので、後半のシェリングの講演についての部分は正直なかなか意味を理解しがたいところが少なからずあって、肝心なところはなんとも言及しにくいところはあるのですが、そこは私の勉強不足に尽きるわけですが、そんな私でもとにかく前半は感動の嵐であり、他のことはだいたい放って読みふけってしまったところです。新古典主義、ロマン派とか、いろいろ解説書はありますが、本書を読んだあとだと、いずれもちょっと薄っぺらい内容であったと振り返らざるをえないところであります。それと本書の良いところは所謂ラオコーン論争をたいへんわかりやすく描写しているところでしょうか。そして美術教育と言いますか、古典主義的な絵画教育の歴史についてもたいへん勉強になるのもであるといえましょう。そしてドイツというものについて知るにもいいものであるかなと。しかしまぁ私は一番感じたのはゲーテについてもっと知らねばならぬ、というところですか。ただ少し気になるのはこれほどまでに重要な存在であるヴィンケルマンについての本が意外と少ない、翻訳も限られる、なぜであろうか。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 12:37 AM | comments (0) | trackback (0) |

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