「.技法書全般 (1)」からの続き。
管理人 さんのコメント
(2004/05/27 02:59:20)
■pontoさん、
画材店の情報ありがとうございます。久々に具体的な内容が書かれて、この掲示板も活気が戻ったような気がしました。
> ウサギ膠は1K250円ではなく、750円の間違いです
> お騒がせしました。
どおりですごく安いと思いました。石膏や白亜の顔料がそれぐらいというのは良く聞くのですけどね。それでも、安いことに変わりはありませんが。
マニラコパールはオイルの中に解かされたのでしょうか。あれは大変な作業ですよね。コーパルワニス作りは慣れた人の作業を一度見てみたいと思っているのですが、なかなか機会に恵まれません。
■miyabyoさん
お久しぶりでございます。再び貴重なリストをありがとうございます。
ラピスラズリはmiyabyoさんに感化されて、ウルトラマリンを作ってみたいと思い、原石だけはだいぶ集めましたが、まだ顔料化には至っておりません。昨年は他にやるこも多くて落ち着かなかったのですが、今年中に何度か試してみたいと思っています。高松塚古墳の件もありますが、ラピスラズリを磨り潰したものと、青を取り出したウルトラマリンがどのぐらい違うか早く自分で見てみたいところです。
最近、ようやくベルギーに行くことができて、ルーベンスの代表作をかなり観ることができました。しかし現地ではルーベンスよりヴァン・ダイクに感心してしまって、今はヴァン・ダイクのことばかり考えています。ロンドンでも思ったのですが、ヴァン・ダイクは衣類の描き方が非常に魅力的で、これを自分の肖像画や静物画の参考にしたいと思いまして。特に赤いローブやカーテンはバッロクのどの画家の絵にも出てきますが、この赤に魅力を感じていて、ここしばらくはバロック時代の赤を再現するのに試行錯誤してみたいと思ってます。自分の絵にも、赤のために多めの面積を割こうと考えています。
では。
参考文献どうも有り難うございます。
ponto さんのコメント
(2004/05/27 04:37:25)
たくさんの参考資料の御紹介本当にどうも有り難うございます。
ローマの家の近くにレスタウロ専門の図書館があるのですが、どこから手をつけていいのか。困っていました。なれない外国語では読むのに時間がかかり、この本を読んでみても自分の探している資料と違っていたら、と思うと、貸し出しの利かない図書を読むのに、絶望的な気分になっていました。専門書や本の知識も、身につけるには技術と、労力がいることなので、なかなか簡単に知ることはできないのではないかと思っています。なので本当にありがとうございました。
管理人さんへ
レスタウロされている絵は、同じ教会などからまとめて2,30点くらい似たような画題〔主に聖人のの肖像画)、時代の物が、運び込まれます。修復費用は、学校なのでただでっやているように聞きました。
学校経営のことは詳しくありませんので、これ以上のことは分かりません。
でもここのホームページの情報はとても参考になります。
ケルマーではなく、クレマーなんですね。間違えました。いろいろありがとうございました。
管理人 さんのコメント
(2004/05/31 19:21:38)
pontoさん、
なるほど、職人肖像画家とは、聖人の肖像を描く画家さんのことだったのですね。さすがカトリックの国です。すると、やはりある程度は、キリスト教の勉強もされるのでしょうか。例えば、描かれている絵がどの聖人なのか見分けたりするための勉強とか。
では、他にも「修復」や「画材店」などのスレッドもありますので、今後も何か情報がありましたら、よろしくお願い致します。
ファン・デイクの赤 & キリストと聖母マリアの肌色花に色?
miyabyo さんのコメント
(2004/07/17 03:23:09)
管理人さんへ
ベルギーに行かれたんですね?
≪現地ではルーベンスよりヴァン・ダイクに感心してしまって、今はヴァン・ダイクのことばかり考えています。≫
≪特に赤いローブやカーテンはバッロクのどの画家の絵にも出てきますが、この赤に魅力を感じていて、ここしばらくはバロック時代の赤を再現するのに試行錯誤してみたいと思ってます。≫
その赤は、多くはコチニール(カーマイン、クリムソン・レーキ)ですね。
ファン・デイク(ヴァン・ダイク)は、16世紀半ばには使用されはじめていた、このグレーズに使用すると美しい顔料に、魅了されたひとりだったのかもしれません。水彩としては色褪せが激しく使用価値のほとんどなかったこの絵具も、油絵具として使用すると、ぐっと耐光性が増す。当時の貴族たちも競ってこの色で染めた衣服をまとっていたようですし、彼はそうした衣装の素晴らしい色を、同じ材料で作った絵具で再現しようとしたのかもしれません。
ところで、管理人さんはキリスト教、その基となったユダヤ教に関する書籍を文献欄に載せておられるので、私の疑問のひとつを書いておきます。
キリストはユダヤ人で、自らの教えを説く前はユダヤ教の信者だった。それも、もちろんヨーロッパではなく、中東で。
そこで、非常に単純な疑問が出てきます。中東で生まれたキリストの肌色は何色だったのか?そして、聖母マリアの肌の色は?
まさか、白であるはずがない。黒とは言わないまでも、少なくとも褐色をしていた。
といえなでしょうか?
ところが、いつのまにか、白人の親子(血縁上は)に化けてしまっている。
(何年か前に文献を調べたことがありますが、ポルトガル、スペイン、フランスでは、かなり『黒い聖母』が残っていることは、日本語でも何冊か紹介されています。
●柳宗玄『黒い聖母』福武書店1986年
●イヤン・ベック 林睦子訳『黒い聖母崇拝の博物誌』三交社1994年
●芸術新潮1999年10月号 特集「肌黒のゴッドマザーがいた! 『黒い聖母』詣での旅」
マリアのマントも、ビザンチン美術、ロマネスク美術では黒で描かれており、少なくとも11世紀あたりまでは黒が多い。そして、12,3世紀頃青に固定されていく。
ビザンチンのマドンナは、まるで中東の女性の砂よけの黒装束です。といいますか、本来の出所に即した色だった?
旧約聖書にしても、いくつかの物語は、今では多くの方がご存知のように、紀元前数千年前の粘土板に楔文字で語られていたものを借用したものですし、またユダヤ教から借用したものも多い。
ローマ法王ヨハネス・パオロ二世により、バチカンとして歴史上初めて、イスラム教徒に対して、過去の十字軍が行った行為は誤りだった、と謝罪されています。
日本においても、現天皇は、何年か前の日韓共同世界サッカー競技が行われた際に、韓国での競技に先立つ挨拶のお言葉の中で、正確には覚えていませんが、天皇家の血には、過去において皆さん方と同じ韓国の血が流れています、といった趣旨の発言があり、韓国の人たちは非常に驚かれたようです。これは歴史を少し詳しく調べれば既知のことで、古代の、天皇の母方が当時の韓国出身だった。
‥‥等々、過去の見直しが行われようとしています。私は、宗教といえども、精神的教義と歴史的認識は区別して明らかにしていくべきときに来ていると思っています。
さて、皆さんはキリスト及び、聖母マリアを描くとしたら、肌色は何色にしますか?
黄色で描いたら冒涜?
残念でした、すでにゴーギャンが1889年に『黄色いキリスト』を描いています。ついでながら、同じ年に『緑のキリスト』も描いていますよ。
RE:キリストと聖母マリアの肌色花に色?
管理人 さんのコメント
(2004/07/22 04:23:46)
>中東で生まれたキリストの肌色は何色だったのか?そして、聖母マリアの肌の色は?
これは難しい問題ですね。去年、ドリーム・ワークスのアニメ『プリンス・オブ・エジプト(出エジプト)』1995年作、を観たのですが、ユダヤ人、というかイスラエルの民は浅黒い中東風の人物に描かれていました。モーセも黒髪、黒髭でしたし。その次に作られた『ヨセフ物語』では、ヨセフ以外の兄弟の方がより中東風に描かれて、ヨセフだけ微妙に白人風でしたが、ヨセフもそれとなく褐色の肌でした。
しかし、あの地域は民族の出入りが激しくて難しいですね。肌の色も簡単に線引きできそうにありませんし。
キリストだけではなく、エジプト人の肌の色も議論になりますし、60年代のスペクタクル映画みたいなローマ人もウソっぽい感じですし。
コンピュータで再現すると、キリストの顔は↓このようなのになったという話もありました。
http://www.cnn.com/2002/TECH/science/12/25/face.jesus/index.html
そう言えば、お釈迦様のイメージも、インドと日本ではぜんぜん顔が違いますし、場合によってはお釈迦様が白人でキリストが黄色人ということもありますね。
名画の技法
mica さんのコメント
(2004/11/30 13:11:26)
初めて書き込みさせていただきます。
メルヘン社の「名画の技法 −ジョットからホックニーまで−」という本が欲しいのですが、メルヘン社のホームページで予約を受け付けているのにもかかわらず、返答がなく、出版社に電話で問い合わせても、原稿を印刷所が無くしたとかなんとかで、いつ手に入るかわかりません。ネットの古本屋でも探しているのですが、探し方が悪いのか見つかりません。何か情報があったらよろしくお願いいたします。
RE:名画の技法
管理人 さんのコメント
(2004/12/04 23:50:24)
micaさん、どうも、はじめまして。
印刷所が原稿を無くしたって理由がすごいですね。
Amazonでは新品のものが発送可能になっていますが、試しに注文してみるとどうでしょうか。
古書の場合は、Amazon、ヤフオク、楽天のオークション、日本の古本屋などを定期的にチェックして出品されるのを待つしかないです。1年ぐらいやってると、たいていの本は手に入ります。
ちなみに英語の原本と思われる本は、すごく安いですね。僕はあまりこの本については詳しくないんですが、Techniques of the World's Great Painters というタイトルの本がそうだと思います。これも絶版ですが、海外の古書店では、安いのがいっぱい出品されてます。文字はさほど多くない本ですから、こっちを手に入れる方がかなり安くすみそうな気がします。洋書の買い方などは、本サイトの「本の探し方」というページを参考にしていただければと思います。
では。
名画の技法
mica さんのコメント
(2004/12/05 17:37:07)
Amazonで購入できるようにはなっているのですが、印刷所のトラブルの関係で、Amazonからの大量の注文があるのにもかかわらず、発送が未定の状態だと電話で問い合わせた際に電話に出た方が言っていました。出版社さんも困っているようです。訴訟も検討中だと言っていました。一応予約しておいてくださいと言われたので、予約はしているのですが…。
管理人さんが教えてくださった「Techniques of the World's Great Painters 」という洋書の購入を検討してみたいとおもいます。情報をありがとうございました。早速検索してみます。
森田恒之「膠の文化」/部落解放研究 第154号 掲載
管理人 さんのコメント
(2005/09/05 02:17:41)
部落解放研究 第154号(2003.10)に掲載されている、森田恒之氏の論文「膠の文化」を読みました。
日本では「和膠」と「洋膠」という区別があり、手作業で作られるものが「和膠」、工業的に作られたものが「洋膠」となっています。和膠製造は部落産業のひとつで、閉じられた世界で伝統的な製法が行なわれてきました。その辺の歴史的背景の他、和膠と洋膠の性質、製法の違いについて書かれています。
わかりやすい技法書
ようすけ さんのコメント
(2006/03/17 22:08:40)
はじめまして、ようすけです。
今、わかりやすい絵画の技法書を
探しているのですが、主に下地などの
作り方を紹介している技法書をご存知ありませんか?
よろしくお願いします。
どんな下地を作りたいのでしょうか?
HPY さんのコメント
(2006/03/22 23:10:54 - Web)
ようすけさん、はじめまして。
どんな下地を作りたいのでしょうか?
支持体は板地?キャンバス地?
描画道具は油彩?テンペラ?アクリル?
技法は古典技法?現代的なもの?初心者用?
絵画の技法書と一口に言われてもいろいろあります。
ここのサイトの「支持体と地塗り」を読めば、どんな下地を自分は求めてるのかわかると思います。
質問の場を間違えてしまったみたいなのでこちらにさせていただきます。
TAKA さんのコメント
(2006/11/15 21:07:43)
印象派以前の過去の画家(または〜派)の制作手順を勉強したいと思いそのような事が記載されてる技法書を色々探しているのですが何かいいものがあったら教えてください。
管理人 さんのコメント
(2006/11/15 22:45:00)
TAKA さんへ
いろいろ探したということですが、どのぐらい探されたのでしょうか?
例えば、このサイトにも技法書の紹介をしているページがありますが、そちらはすべて読まれましたでしょうか?
また、掲示板の過去ログにも目を通されたでしょうか?
その辺がちっとも書かれていないので答えようがありません。TAKAさんがどれくらいのレベルで、既にどんな本を調べたかなんて、誰も知りません。
このような状況で、印象派以前の過去の画家(または〜派)と言っても、何百年の歴史がある範囲の本を親切に教えてくれる人はいないでしょう。
さらに「掲示板利用上の注意」には、記事のタイトルは質問内容を具体的に書くようにともありますので、その点でもマナー違反をされています。
ご自身がどれだけ調べたのか、その努力のあとがあれば、自然とレスは返ってくると思うので、頑張ってください。
教えてください
おが さんのコメント
(2007/01/10 05:40:13)
美術出版社から出ている絵画材料事典の少し後に出たと思うのですが
絵画材料事典と同じサイズの本でオレンジ色(朱色?)のカバーの本があったのですがわかる方いらっしゃいますでしょうか?
書名も覚えておらず申し訳ないのですが・・・
その本だけ当時買おうとして忘れてしまいました。
何卒よろしくお願い致します。
『美術の窓』の連載
kayomu さんのコメント
(2009/12/27 22:34:07)
雑誌『美術の窓』で絵画やその周辺の材料や技法に関する連載が最近までされていましたね。
私が読んだのは最近の額縁に関するところだけですが(バックナンバーをまだ手に入れてないので)、連載されている方ご本人の授業を大学で聴講させて頂き、刺激を受けました。
過去の書籍によるものだけでなく、現在進行形で実験を重ねていらっしゃること、実際のメーカーさんや問屋さんを訪ねてインタビューをされていることが面白いと思います。
この連載をいつか一冊の本にまとめて出版したい、という風におっしゃっていたので、そのうち発売されるかもしれません。
なお、連載で紹介されている画材のうちいくつかは、その方が講義されていた京都造形芸術大学内の画材店で販売されているので、関西圏にお住いの方で興味がある方は行ってみてもいいかもしれません。
(京都顔料ベース等 ※膠やアラビアゴムなど展色剤に混ぜて使うことができる水練りの顔料)
テレピンや顔料など普通の画材を安めで販売していることもあります(専用の棚が店内に設けられています)
RE:『美術の窓』の連載
管理人 さんのコメント
(2010/01/02 16:31:40)
それは「絵具とものづくりの楽しみ 発見再発見」という連載のことでしょうか?
ふだん雑誌類をほとんど読まないのですが、最近図書館で『美術の窓』のバックナンバーに目を通したりしてまして今更ながら読んで感銘を受けたところです。その連載をまとめた書籍で『絵画材料の小宇宙』というのが2006年に出版されたそうですが、知らぬ間に発行され、知らぬ間に在庫切れになっていたので、買い逃してしまいました。
混合絵の具について
NW さんのコメント
(2010/01/25 22:29:53)
初めまして
混合絵具について、お尋ねします
デルナーの技法書では、混合絵具、特に混合白を白色浮き出しで用いる方法については、溶材をはっきり書いていません。そこでネットで検索しましたら、テレピンで希釈して延ばすのだと書かれていました。
インターネット絵画教室というブログでした。
しかしそのようにすると、混合した白色油絵の具が劣化するのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか?