「奥深い洋画材の世界」展示物の解説動画を公開
お久しぶりです。
「奥深い洋画材の世界」展はおかげさまで盛況でした。

展示物の解説動画も収録しておりまして、第1段を公開しました。


来場できなかった方はこちらの動画で体験できると思います。ご来場頂いた方は復習ができると思います。

台本なしでしゃべっているので、いい加減なところも多々あるかと思います。非常に長い収録時間となった動画を少しずつ編集、公開する予定です。途中で挫折しないように、手間をあまりかけずに公開していこうかと思いますが、内容で気になる点があればyoutubeのコメント欄でご指摘ください。

第1段で気になるところは、後半、3人でコールドプレスとホットプレスについて話していますけれども、工業的な意味ではもっと大がかりな機械と脱臭漂白の工程を経るものをホットプレスというのかもしれないので、視点によって多少意味合いは違うかもしれません。実はわたしもよくわかりません。

本ブログはしばらく書き込んでおりませんでしたが、本サイトのリニューアルはずっと考えております。サーバーを移転しないといけないのですが、もういっそのこと別のサイトを作った方がはやい気もしてきました。

| 絵画材料 | 06:50 PM | comments (0) | trackback (0) |
「奥深い洋画材の世界展」のお知らせ
珍しい画材を多数展示する企画が開催の予定となっております。詳細は添付画像のDMをご覧下さい。


興味のある方ご来場頂ければ幸いです。
ウルトラマリン抽出ワークショップはすでに予約満席となっておりますが、追加開催も検討しますので、希望があれば連絡してみるとよろしいかと思います。

なんといいますか、ちょっと言いにくいことですが、開始直後の4/20~4/21は展示内容の整備が熟れていない可能性がありますので、本格始動は4/22あたりであろうかと思います。

4/22と4/23はワークショップを開催している時間帯は多少混雑するかもしれません。
ゆっくりご覧になりたい方は平日、またはゴールデンウィーク真っ盛りの5月頭も来場者はすくないと予想しておりますので、そのあたりがお薦めです。

なお、私の在廊は4/22・4/23・5/13の予定となっています。鳥越一穂氏は会期中在廊しているとのことです。

| 絵画材料 | 11:04 AM | comments (2) | trackback (0) |
楮の皮を叩く。
先日は楮の皮をアルカリで煮たところで書きましたが、その後の紙叩きも行ないました。


自宅にあったすりこぎ棒と、ゴムハンマーを使ってやりましたが、形が違うものが2種類あると、工程で使い分けられていいですね。

はじめにすりこぎ棒で、その後、ゴムハンマーで力強く、そして最後にまたすりこぎ棒でやりました。徐々に水を足してゆくといいらしいです。正確に測ってはなかったのですが、気分的には30分くらい叩いたように思います。

目安としては、水に入れて分散するくらいになればいい、みたいな話を聞いたというか、youtubeで見たのですが、一応そのくらいにはなったようです。

この後は紙すきに入るわけですが、ネリがない、という状況ですので、いったんここで中止して、トロロアオイを育ててみたいと思います。紙原料は乾燥させて保存しようかと思ったのですが、どうせ自宅でやるのだからということで、塗れたまま冷凍庫に入れておくことにしました。トロロアオイ、手に入るのでしょうかね。

| 絵画材料 | 08:22 PM | comments (0) | trackback (0) |
粉砕機でラピスラズリを砕く
以前購入した粉砕機ですが、ラピスラズリを砕いてみることにしました。前回砕いたセラドン石よりは硬度が高かろうと思います。

ラピスラズリを粉砕機に投入するため、ある程度の細かさに砕きました。これでもまだちょっと刃を傷めそうな感じはありますが、でも明日これで粉砕してみます。


写真の状態ではやはりまだすこし鉱物が大きかったようです。

ガガっという音と共に刃の動きが止まってしまいます。あと、どうも刃の一部が削れているようで、それが粉体の中に混じってしまっていそうです。それと、もっと少なめに入れないと粒度が均一にならないというか、一部の粗い粒がいつまで回しても残るような感じになってしまうと思いました。可能な範囲で事前に細かくしておくということと、いっきに入れすぎないということが大事そうです。少なめに入れておけば、数十秒で細かくなります。と言っても、密閉状態で中は見られないのですが、音でなんとなくわかります。

しかしながら、なんだかんだで粉体にはなりました。

ちょっとだけ粗い粒も、なんだかんだで残っているので、フィルターなどで取り除く必要はあるかもしれません。

| 絵画材料 | 10:58 PM | comments (0) | trackback (0) |
楮の皮を蒸す
自宅に生えている楮で和紙を作っている件ですが、夏休み以来、いまいちやる気が起きなくて放置しておりましたが、目下、私は冬休み中なので、いよいよ続きをやってみることにしました。

ちなみに夏休み中は樹皮を蒸して、干して、黒い表皮を剥いだところまで進んでおったところです。


とりあえずは、皮濯ぎというのをやってみました。水の中で念入りに洗うだけですが。


アルカリ性の湯の中で3時間程煮ます。

お湯を沸かし、炭酸ナトリウムを入れるのですが、どれくらい入れたらいいのかはさっぱりわからなかったので、1リッターに対し10g入れてみました。6リッターの湯を沸かしたので、60gの炭酸ナトリウムを入れたわけですが、私としてはペーハー的なところが大事なのかと思ったのですが、どうも、皮の量に対して何%とかというゆうに考えるみたいなのですが、そんなことがあるだろうか、という気がした上に、皮の重さも量ってなかったので、なんか一応1000cc:10gでやりました。そして、3時間ほど煮続けました。

このように横にサクッと割れるようになって、


さらに手で軽くちぎって縦にも裂けるくらいになれば充分なようです。


それから冷水でそっと洗いました。もうかなり繊細な感じになっておりますので、鍋の中でかるく濯いだりしながら、5回くらい水を取り替えるという感じで行ないました。

このあと、黒い表皮など、ゴミ的なものを取り除くちりよりという工程があるようですが、私は皮引きのときにかなり念入りに表皮を剥がしていたので、ゴミがほどんどついておりませんでしたので、濯ぎながら、たまに見つかる黒っぽいものを多少取り除いたというくらいです。

| 絵画材料 | 11:58 PM | comments (0) | trackback (0) |
ヴェルディグリ(人口緑青)をペトロールで水簸してみる。
昨年、銅板から熱心に緑青を量産しておったのですが、いよいよ絵具化していきたいと思います。
もっとも、私はまだまだ緑青については、知らないことばかりでありますが、とりあえずは、銅を酢酸蒸気に晒して作った緑青は、酢酸銅であり、天然のマラカイトなどと違って水に容易に溶けてしまう(蒸発すれば元の緑青に戻る)という感じなのがわかってきました。これはゼッキのヴェルディグリでもそうだったので、そういうものなのでしょう。

こちらは、乳鉢でスリスリした緑青ですが、水で水簸できないなら、ペトロールでやってみようかと思いまして。


無理に水簸しなくてもいいのですが、やはり油絵具の展性を考慮するとなんらかの方法で粒度分けしたいところでもあります。というわけで、ペトロールを注いでみましたが、すぐに顔料が沈殿してこのような感じになっております。

上層に細かい顔料が集まっているので、これを集めればこまかい顔料を得られるのではないでしょうか。なお、テレピンでもいけますが、綺麗に揮発して欲しいのでペトロールにしました。

というわけで、こんな感じで細かい部分を集めてみました。

この行為に意味があるのかどうか、ちょっとまだわかりません。しかし、とりあえず、これを乾性油で練れば、油絵具にはなりそうですが、それは後日試したいと思います。

| 絵画材料 | 11:48 PM | comments (0) | trackback (0) |
自製鉛白を練る。
自製した鉛白を練って絵具にしているところです。私は一応、生成した鉛白を水で洗っておりまして、それは水溶性の不純物や酢酸臭を取り除く為と思ってやっておりますが、これは実は必要のない工程かもしれません。でも一応そのようにしているので、鉛白は日本画の水簸絵具的な塊となっております。

まずはそれを崩しまして。


ある程度細かくなってから、昨日紹介した展色剤で練ってゆきます。鉛白は重い顔料なので、比較的飛び散らないのですが、ここまでは防塵マスクしておこなうのがよろしかろうと思います。


鉛白136gを練るというのはけっこう大変です。このまま練り続けて年越しになりそうです。

今回は136gの鉛白に20gの展色材を混ぜましたが、鉛白の給油量から言って、多めだったかもしれません。
初期段階で足りない気がしても、練っているとトロトロになってゆくのです。でもまぁ、私としてはこのまま使えるようにチューブ化したいので、顔料と展色材の分離がなければ問題ありません。なお、今回は各種樹脂類と、3割のスタンドリンシードが含まれているために、展色材が若干色がありまして、その影響の為、ポピーオイル単体で練ったときより白色度が落ちておりますが、実際に絵を描くときにそこまでの白は求めないので、それもまた問題ないかと思います。

| 絵画材料 | 09:47 PM | comments (0) | trackback (0) |
鉛白手練り用メディウムを調合する
以前、鉛板から生成した鉛白、試しにポピーオイルだけで練ってチューブに詰めておいたのですが、それから数ヶ月経っておりますので、油と顔料もよく馴染んだ頃かと思いまして、使ってみることにしました。

すこし油が多かったようにも思いますが、極端に油が分離してるということもなく、よく馴染んでいて滑らかな使い心地です。粒とかダマとかゲルとかもないようです。
市販のチューブ絵具と違って、描画用メディウムを加えなくても丁度いい柔らかさなので、やはり樹脂やら助剤を加えておけばよかったかなと思いました。そしたらもうそのまま使える高効率の絵具になりましたので。

私は現在冬休み中なので、以前生成した鉛白をせっせとチューブ絵具化しているところです。


まずは鉛白手練り用メディウムを調合しました。

ホワイト用なので、ポピーオイルがベースとなっておりますが、耐久性の保険のため、スタンドリンシード油が3割という構成になっております。他に少量のバルサムと軟質樹脂、微量の蜜蝋が添加されています。あまりいろいろ混ぜたり、乾燥性を高めるとチューブ内での保存期間が短くなりそうなので、その辺はかなり遠慮して調合したので、理想のメディウムというふうなものではありませんが、実用的で、一定の耐久性と保存性があるようにという感じです。

| 絵画材料 | 09:16 PM | comments (0) | trackback (0) |
植物を購入(クズ、ヤマハギ、オミナエシ、ウツギ、アケビ)
植物の苗をいくつか購入しました。絵画材料系はだいぶ踏破しておりますので、美術品のモチーフや文学作品等に出てくるものを植えたりなどしております。なお、文学と言っても古事記や日本書紀、万葉集あたりです。

こちらはクズ。

ありふれた植物ではありますが、今まであまり関心を払っておりませんでしたが、買ってみると急に愛着が湧いてくるものです。


酒井抱一の代表作にも描かれておりますな。今までは細かいところまで見てなかったところもありますが、改めて細部まで鑑賞したい気分になってきます。そしてクズは漢字では「葛」ですが、葛城の地名のことを真っ先に思い起こします。日本書紀では土蜘のところです。

有岡利幸(著)『葛と日本人』も購入して通読しました。面白かったです。このシリーズは全部目を通しておきたいと思い、さっそくいくつか注文したところです。

なお、クズは繁殖力が強いので鉢植えにしましたが、種を飛ばしたり枝から根が張ったりするようです。でもまぁ既にコウゾやカラムシを植えている状況ですから、心配しても今更感がありますが。

ヤマハギ

ハギという植物をよく知らないので、これも植えることに。

オミナエシ

これも雑草みたいなものかもしれませんが、実は最近は野生のものは少ないのだそうです。

アケビ

これもありふれたもので、山に入って探してもいいのかもしれませんが、まずは手元で観察してみることに。

ウツギ

これも、樹種について知るための勉強みたいな感じで買いました。

| 絵画材料 | 07:17 PM | comments (0) | trackback (0) |
ヴェルディグリと各種溶剤の反応を観察する
人工緑青について理解しようと、いろいろ試しているところです。

ヴェルディグリの性質を確認しようと思って、各溶剤に溶けるか溶けないか試してみました。自分でも緑青をさまざまの方法で生成しておりますが、とりあえずは、ZECCHIのヴェルディグリを使用してみました。

ヴェルディグリと言っても、いろんなものがありますが、これならば堂々とヴェルディグリであると言ってもさしつかえなかろうかと思います。

水、酢、エタノール、テレピン、乾性油(ポピーオイル)にヴェルデグリを少量入れて溶解するかどうかを観察しました。いずれも液体は8ml、顔料は1gほどで試しております。

酢に溶けるのまぁ、当然ですかね。わざわざ試すことでもなかった気がします。水、エタノールにも溶けております。テレピンと乾性油には溶けておりません。水性の技法では水に溶けて透明な染液風の色になり、塗った後乾くと再び顔料色になるという転換があるとしたら、絵の具としてはちょっと使いづらいかもしれません。油彩画ならば、問題なく使えるのかもしれません。

天然の緑青であるマラカイトと人工緑青であるヴェルディグリでは、水に溶けるかどうかという点が大きな違いかもしれません。これが日本画でマラカイトがいかなる時代も全盛な理由であり、油彩技法中心の15~18世紀ヨーロッパでヴェルディグリが見られる理由なのでしょうか。マラカイトは微粉末だと色が弱くなりますし、油彩画では粗い顔料は描画時の展性が悪くてリアルな描写の妨げになるということで、やはりヴェルディグリを採用するに至るのか。等の予想が立ちますが、まだ私の緑青への理解は道半ばなので、今のところさらっと思いついたところでありますが。

なお、自分で生成している粗製のベルディグリ各種も溶剤・媒材との反応を観察しております。

実際のところ、このようにしてみると、ヴェルディグリと言えども、染色で使う銅媒染剤と変わりはないようにも思えます。ただし、アンモニアで腐食させたものはちょっと違う変化を見せている感じもあるので、その辺を解明したら、どのようにして作られた顔料かも多少予測がつく可能性もありますね。もうちょっと試して観察してみたいと思います。

| 絵画材料 | 08:36 PM | comments (0) | trackback (0) |

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