2023,01,15, Sunday
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2022,10,29, Saturday
本年度から高等学校にも観点別評価が導入されて非常勤講師の私も対応を迫られていたのですが、情報漏れにならない範囲で自分なりの処理方法について記しておこうかと思います。非常勤の場合、他の美術の先生との交流がないので、情報が共有されていないこともあるでしょうから、これが参考なればと思います。
考査のある教科については、成績処理用のルールや計算用アプリがあったりなどしますが、考査無しの教科は、各教科の実情に合ったものを用意しなければ対応できないだろうと考えて、自分で、Excelで各数値をうまく管理するシート自作することにしました。そのシートの使い勝手によって、処理にかかる時間が左右されるであろうから、前々から頭の中で考えてはいたので、いよいよ成績処理が近づいたところでサクッと作ってみました。課題または単元毎に3観点の数値を入力し、それを足して割った数値、言い換えれば平均みたいな数値が出るようにして、それにあらかじめシラバス等で指定してあった3観点のパーセンテージをかけ算して100点満点の評点を出すのです。そのパーセンテージというのは、担当者の任意で決定するわけですが、学校の内規での規定もありますから、そこは別途パーセンテージ入力欄を用意して、どのような状況にも対応できるようにしてあります。各観点はその集計を元に、IF関数を使ってA~Cを自動出力させればいいのですが、その基準は各校で規定があり、100%のうち75%以上の成績でAとなる場合もあれば、70%でAとされることもあるなど基準が異なるので、それも別途入力欄を作って状況に合わせてABC分布を即座に調整できるようにしておきました。これだけで概ねどのような状況でも対応できるようになるかと思われます。観点別評価の理想像としては全然物足りないかもしれませんが、これ以上の複雑なシートにはせず、ある程度割り切ってシンプルにしました。関数のチェック、入力ミスがないか等のチェックが膨大になってくるので、ギリギリまでそぎ落としておくことにしました。 できあがったシートをベースに各課題の観点別評価を入力してゆき(これは作品等を観察しながら、エクセルシートに直接入力)、あとは計算された結果をコピー&ペースとして成績処理システムに入力するだけとなりました。なお、成績処理にあたっては作品や名前の取り違え、システムへの入力段階での転記ミスなどないように、毎回念入りにチェックしてはいるのですが、3観点となると各作品評価のチェックに3倍かかるし、さらに最終的な結果のチェックは4倍かかるので、最終的なチェック工程は抜き打ち確認で済ますとかになりました。 結果的に正しく処理できたかどうか、そこは不安なところはありますが、少なくとも様式は整えた上で期限内に終わらせることができました。期限内には終わったけれども、その他の書類の処理などは後回しにしたせいで、他所へ迷惑をかけてしまったりもあり、全てが完璧にとはいかなかったのは心残りです。処理が終わったあとにちょっと呆然として油断してしまうところもありますが、すぐに我に返らないといけません。自分の仕事の領域の中で何か簡略化できるものを探らねばならぬという気はします。念のためやっていたけれども、やらなくてもいいか、みたいなものをカットしていくとか。 |
2022,02,26, Saturday
我がラクティスですが、ディーラーにて6ヶ月点検を済ませました。昨年からの大雪の影響か下回りがけっこう錆びておりまして、マフラー近辺など部品を交換しなければならないかもしれない的な心配もあったのですが、今はまだよろしかろうということで、通常の点検だけで終わりました。降雪地は融雪剤によって車が錆びやすいわけですが、おそらくは冬はあまり錆びないのであろうと思います。気温が低いので腐食の進行は遅くなるかと。夏に塩カルを綺麗に落として、特に化学反応の進行しやすいときにまめにシャーシをチェックするべきでありますな。金属を腐食させて顔料を作り始めてから、そんなことを思うようになりました。無事、9月の車検が通ったならば、きっとその後2年は乗れるのでありましょう。そこが潮時かなという予感もありますので、今度タイヤ買うときは安いのにしておいて、それからエンジン周りの寿命を延ばす添加剤的なものも入れなくてよいかな、という気がします。そもそも半年毎にオイル交換してるのだからそれで充分でありましょう。それよりも毎年の錆止めコートを欠かさずやってもらうのが車の寿命延長には良さそうな気がします。気に入ってる車なので長持ちして欲しいところです。
さて、3月はあまり仕事の予定が入っていないので、というか、ほぼ入ってないので、この期間を使って未だに試して居なかった顔料の製法を試みてゆきたいと考えております。まず標的となるのは銅系の人工顔料です。代表的なものはヴェルデグリでありますが、ヴェルデグリというと人工の緑青による緑色の顔料を表すのであろうかとというのが私のぼんやりした認識ですが、文献状での知識しかありませんので、ここは実践的な面を試して知識を補強したいところであります。ヴェルデグリは広義では緑青全般について、あるいは緑青的な青い緑色を差す色名となっているようでもあり、ちょっと定義を狭めると意図してかあるいは意図せずとも銅が腐食してできた緑青を差すであろうかと思われます。銅にできる緑青は塩基性炭酸銅、酢酸銅、その他いろいろあり、この場合は化学式的に限定するのはできません。意味的に限定的にすれば、最終的に狭義ではヴェルデグリは酢酸その他の銅を腐食させるガスに銅をさらして作った緑青となるかと思われます。古代では既にプリニウスが製法を書いていますが、酢を入れた容器の中に銅を吊してフタをするみたいな感じだったと思います。これはやってみたんですが、もっと反応して欲しいと思った印象が残っています。腐食して緑青ができるとそれが膜になって中の腐食は進まないという理由もありますが、酢酸以外のガスも供給するべきではなかったかという疑問もあります。何しろ鉛白の作り方も酢の容器に鉛を晒してフタをするというものでありましたから。炭酸ガスを供給したら炭酸銅的になるのでしょうか? それはともかく、ヴェルデグリの作り方としては、他にも酢酸液の中で銅を溶かして結晶化させるという方法もあるようで、酢酸ガスにさらしてできた緑青をさらに溶かして結晶化させるということもあるようです。ダイレクトに銅から溶かして実践している例もネット上にはありました。なお、私も実はやってみようとしたことがあるのですが、ジャムの空き瓶に入れて溶かしていたら、フタが腐食して崩壊するという事故で中断しておりました。当時はネット上の情報が少なかったこともありますが、簡単に諦めてしまいましたが、今回はちょっと粘り強く試してみたいと思います。それからヴェルディターとかバイスなどと呼ばれる銅系の顔料(青~緑色)もありますが、これは人工の塩基性炭酸銅系かと思われまして、製法は全く別となりますが、これも合わせて試してみたいところです。以上、試すべきことは多々ありますが、しかし何はともあれ、銅を酢酸ガスで腐食させるという行為に勤しむのが第一歩であろうと思います。この季節は気温が低くて化学反応も鈍いという、季節的に向いてないということもありますが、夏にやると酢酸に虫が大量に寄ってくるという困った問題がありますので、特に今回は密閉状態ではない状況で酢酸上記に晒したいという考えもありまして、今の時期に試みるのもまた悪くはないという考えがあります。なお、いっそのこと緑系をいろいろ試してみたく思っておりまして、ヴァーディター、サップグリーン等についてやってみるというか、少なくとも素材の入手ぐらいは進めておきたいようにも思います。クリソコラも砕いて、テルベルトにも詳しくなって、緑系に隙の無い知識を得たいと考えておるわけであります。 |