ウェルド顔料を亜麻仁油で練る
昨年入手しました、ウェルド顔料(天然植物由来のレーキ顔料)、炭酸カルシウムをボディとしたものと、ミョウバンを使ったものと2種ありましたが、まずは、ウェルド(炭酸カルシウム)の方を亜麻仁油で練ってみました。

なんとなく、こちらの方が油絵具との相性は良さそうな気がします。炭酸カルシウムがボディなのでけっこうダマがあり、手練りでは少量でも30分はかかりそう。いろも自然な感じのイエローです。赤い絵具はいいものが多数あるので、赤い布ばかり描いておりましたが、これで黄色い布もいけるかもしれません。あとは耐光性がどうか観察したいところです。写本制作の場合はウェルド顔料+水性媒材で全く問題なさそうです。しかし油彩タブロー画ではどうでしょうか。

こちらは炭酸カルシウムではない方のウェルド顔料を亜麻仁油で練ったもの。

屈折率の都合でペーストは暗い色に見えますが、薄く塗布すれば自然な感じの黄色になります。試し塗りしたところでは、結果としては炭酸カルシウム版と差はない色になりました。練るのは炭酸カルシウム版よりだいぶ早く済みます。

試し塗りした結果ですが、数年前に頂いた顔料と比較すると格段に黄色みが増しております。

同じ染料でも製法の研究開発によってこれほど違ってくるわけですね。薬品の投入量とかペーパー等で違ってくるわけでしょうか。

最近私もレーキ顔料づくりに取り組んでいるのですが、どうしても参考にしたい点がありまして、顔料を水に入れ撹拌し、顔料が沈んだあとの上澄みに万能リトマス紙を付けてみましたが、極端なペーハーは示さず、しっかりと中性付近でありました。

それにしてもこの万能リトマス紙では中性付近が不鮮明なので、やはりデジタルペーハー計測器が欲しいところです。ちなみに、上澄みの水の色も透明です。写真ではちょっと濁ってますが、そのまま2時間くらい待つと綺麗な透明になります。やはりプロが作ったものは違います。というわけでいろいろ勉強になりました。私もレーキ顔料作りの経験を積みたいと思います。

| 絵画材料 | 09:33 PM | comments (0) | trackback (0) |










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