2011,09,30, Friday
ウルシ科のヌルデ、虫瘤が染色やインクの材料となることもあり、色材の大きく係わる植物ということで、観察の為に苗を買って植えてみたのだけど、春先に植えたときは、50cm程度だったものが、夏には180cmを超えていた。
植えて間もない頃。 ![]() 現在。 ![]() ヒマワリとかタチアオイなども、2~3ヶ月であっという間に人間の背丈ほどになってしまうから、驚くことでもないかもしれないが、やはり樹木がこんなに早く伸びると感心する。 ウルシ科だけれども、毒性はほとんどなく、ウルシの用にかぶれたりすることはふつうはない。 ウルシとの見分け方であるが、葉軸に翼があるのが、ヌルデの特徴とされる。 ![]() 山に入ったときは、ウルシに触れないように気を付けたいが、ヌルデはしっかり観察したので、両者を見分けることは重要である。 他に似たような見た目の植物としては、ウルシ科ヌルデ属のハゼノキから木蝋が取れる。 |
2011,09,21, Wednesday
東北地方のホームセンターは農業用資材の品揃えが豊富で、しかも安いので、そられを使って消石灰と砂を混ぜただけのヨーロッパ的漆喰を作ってみる。
まずは、その名も「砂」 ![]() 下地用ということで、粗い砂でかまわない。値段は忘れたけど20kgで数百円。本当は川で採ってくるとカッコいいのかもしれないが。 砂を洗う。 ![]() これくらいでよろしいですかね。 ![]() 消石灰も、農業用資材として売られている。 ![]() 農業用品コーナーに置いてあったというだけで、べつに農業専用製品というわけでもないとは思う。これも数百円である。 ジュゼッピーナ・チェルッリ イレッリ『ポンペイの壁画(2)』の巻末に、ポンペイのフレスコ技法について書かれた、ラインハルト・マイヤー=グラフトの「ローマの壁画技法」という箇所があるのだけど、今日の消石灰について、「・・・伝統的な手仕事によって1000年もの長い間保存されてきたものは、極めて短い期間に、安価で使い道の少ない、肥料に役立つのがせいぜいといった原料 - 今日出回っている、電気で焼かれた袋入り石灰 - へと堕落する・・・」などと書かれている。これではちょっと、石灰メーカーさんと農家さんに失礼な気もするけど、フレスコ画や漆喰には理想的ではないという話は聞きますね。 ちなみに、昔は消石灰が運動場のライン引きに使われていて、アルカリ度が高いせいか喉や目が痛くなったりしたけど、現在はただの石灰(炭酸カルシウム)に切り替わっているようである。ライン引き用の粉はホームセンターにはなかった。 水と砂の入ったタライに、消石灰を入れる。 ![]() よく攪拌して、漆喰を作る。 ![]() 古い車庫の壁を実験台にして塗ってみるのだが、 ![]() 刷毛を使って壁に水を染み込ませる。 ![]() これをやらないと漆喰の水分が壁面が吸い取って、ひび割れや剥離の原因となる。 漆喰を塗る。 ![]() もうちょっとゆるい方がよかったか。 こんな感じに仕上がる。 ![]() 今回は少量しか作らなかったけど、問題なければ改めて大量生産したい。 数日経ったが、それなりに固まっている。 ![]() 薄く塗った箇所は、壁材のヤニや積年の汚れが染み出したのか、黄色くなっている。 ![]() |
2011,09,18, Sunday
地面に植えたアカネは現在このようになっている。
![]() ずいぶん生い茂ってきたので、根がどれぐらい伸びているのか、気になるところである。 しかしこれはまだ手を付けずに、もうしばらくこのままにしておく予定。 鉢植のアカネも、このぐらいに育っている。 ![]() 裏返してみたら、鉢の底から根っこが出てきております。 ![]() まだ早いような気もしたが、やはり気になるので、思い切って、鉢から出してみた。 ![]() けっこう根が張っているではないか。 確かに根が赤い。 ![]() もうひとつ気になるのは、庭にいつの間にか自生していた茜である。 ![]() ずっと前からあったのだけど、茜の苗を買って育ててみるまで、これが茜だと知らなかったのである。 もしかしたら、長い根が得られるかもしれない。 いざ、掘ってみて思い知ったが、いろんな植物が生えている中で、茜の根だけ取ろうとしても、難しいものである。 ![]() ごちゃごちゃと根っこだらけで、何がどうなっているのかさっぱりわからない。 茜は鉢かプランターに植えた方が根を集めやすいかもしれない。 |
2011,09,14, Wednesday
庭に植えていたワタを度々ブログでご報告していましたが、ついに綿らしきものが形成されておりました。
![]() このようなものが3個ほど採れました。 ![]() これを捻って縒れば、綿糸になり、その綿糸を織れば、綿布になるというわけなのですね。画材の本などでは、一口に麻布、綿布と言及されたりしておりますが、素材から考えると、なかなか強烈な違いがあるものです。ちなみに亜麻の方は萎れてしまって、繊維を採るには至らない様子でありますが、これは多年草版の亜麻なので、根が無事なら来年も生えてくるでしょう。しかし、繊維等に使われる産業用亜麻には1年草が使われるようなので、アニュアル版亜麻の種も入手しており、秋植えする予定であります。秋に植えると年を跨ぐので二年草というんだったかしら? それはともかく、ワタに話を戻すと、まだ、いくつか立派な実がついており、間もなくワタになりそうなので、本格的に糸撚を試すのは、それらを集めてからということにして、ひとまず、あまり状態がよくないの綿花をいじくって遊んでみたいと思います。 ![]() 開いてみる。 ![]() 綿の中には種がある。 ![]() ワタの種というのは、けっこう大きいものです。 綿を引き延ばし、ひねりを入れて、糸にしてみる。 ![]() しっかり縒ってしまえば、力いっぱい引っ張っても切れない。 ![]() ワタの状態だと、すぐにちぎれるけれども、捩ってしまうと丈夫な糸になる。カラムシの繊維でもそうだったが、これを実感するのに、ずいぶんと時間がかかったものである。あとは、長い糸を縒る場合はどうなんだろうか、という点である。紡績車みたいなものの仕組みが体験できると面白いですね。 今後、参考になりそうなURL http://www.yumeoribito.jp/know/kiso/01/01_4.html http://weaving-maru.ciao.jp/0handspuncotton1.html http://g-talk.jp/artist9.html http://homepage1.nifty.com/takumitsu/taiki/wata/wata.html |
2011,09,03, Saturday
まだタデアイがたくさん生えている。これで何をするか。
ボローニャ手稿にインディゴの作り方が列記されおりますな。 ![]() ![]() ![]() 何かピックアップして試せないかとも思ったけど、微妙にいろいろ意味がわからないところがあって悩ましい。 ところで、かつて、ウォードを入手しようとして全く手がかりがなくて諦めたことがあったが、改めてネット上を検索したら、種も苗もふつうに売っているではありませんか。 待っていればネットショップに何でも出てきそうですね。 一応、苗を注文してみた。 http://store.shopping.yahoo.co.jp/keifuen/xx-006.html しかし、苗を数本植えたところで、利用できるほどまとまった染料素材とはならないだろうから、種でごそっと植えたい。 種はこちら。 http://www.e-tisanes.com/original/seed/item2/sd071358.html しかし、このメーカーの種はウェルドもフラックスも西洋アカネも全く発芽しなかった。 発芽の難易度が高いという注記をしているショップもあるけど、当方はここまで完全に敗北で、なんとも無念である。 フラックスなら、仮に難易度高いとしても、全滅するほど難しいものとは思えないのだが。。 ウェルドは春に失敗し、その後、育苗ポットを使って再挑戦したが、やはり発芽しなかった。しかし、今秋と来春も試してみるつもり。 |
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