2021,02,22, Monday
自分としては古代末期のキリスト教思想家について学習不足であると常々思っていたので、この春休みを活用して読んでいこうと思っているのですが、四大ラテン教父、アンブロジウス、ヒエロニムス、アウグスティヌス、グレゴリウス1世のうち、アウグスティヌスについて論じられた本はけっこう多いのだけれども、他の3教父については本がなかなか見つからないので難航しております。アンブロジウスに関しては、塩野七生(著)『ローマ人の物語 キリストの勝利』で読んだくらいなのですが、実は日本語で書かれた本は検索してもこれくらいしか出てこないのであります。啓蒙書的に考えるとなかなかの良書だと思うのですが。ヒエロニムスについてなら、それよりはたくさんありそうに思ったのですが、意外と見つからない。それに比べるとアウグスティヌスの本は選択肢がけっこうあるくらいには出版されおりまして、やはり『告白』『神の国』という代表作のおかげでありましょう。いくつか選択肢があるので、図書館で下見をして吟味した結果、学習目的で適していると判断した松田禎二(著)『アウグスティヌス:その生涯と思想』行路社,1993、及び、金子晴男(編)『アウグスティヌスを学ぶ人のために』世界思想社,1993年を入手しました。内容の充実度というよりは、今の自分に適切かな、という基準で選んだわけですが、まずは前者の松田禎二(著)『アウグスティヌス:その生涯と思想』を読んでみましたが、この本を選んで正解であったといえるでしょう。大変勉強になりました。学習目的という意味では最適な一冊ではないでしょうか。なお、古代末期において個人的に前から気になっていたのは、プラトンおよび新プラトン主義とキリスト教の結びつきでありまして、どうゆう経過で、そして何故あれほど親和性があったのか、前から気になっていたのですが、アウグスティヌスを知ることでわかってきそうな感じがしております。
そして他の古代末期キリスト教思想家についてですが、やはりここはウォラギネの黄金伝説日本語訳全四巻を通読せねばなるであろうと思うところです。昔、読もうとしたときは、さっぱりわからなかったけれども、今ならその価値が理解できるような。目次を見ただけもテンションあがるような感じになってきているので、読みたいところです。それにしてもここ半年ほど肩痛になやまされておりまして、本を読むのもシンドイところなのです。湿布とバファリンで凌いでおりますが、今までは痛み止め飲み過ぎて、耐性ができて効かなくなると嫌だなと思ってほぼ使ってなかったけれども、今後はどんどん使って方向でいきたいと思います。今後こそ使うときかもしれぬ。ドーピングでなんとかパワーを出してゆかねばなるまい的な。 |
2021,02,20, Saturday
『日本仏教の基本経典』なる本を読もうとしたのですが、自分にはまだちょっと難しいと感じたので、先にもう少し易しく書かれた本をいくつか読んでおいた方がよさそうだと考え、ひろさちや(著)『日本仏教史』(河出ブックス)を読んでみました。たいへんわかりやすい文章で書かれてあります。その勢いで、同ひろさちや原作になる全108巻の漫画、仏教コミックスシリーズをのうちいくつか図書館から借りて読んでみました。今のところ読んでみたのは、「おシャカさまと弟子たち1モクレンとシャリホツ」「おシャカさまと弟子たち2アナンダとラゴラ」「玄奘三蔵 インドへの旅」「クマラジュウ 苦悩の仏教者」「宗派のはなし」「最澄の願い」『親鸞の救い』「空海の宇宙」の8冊です。仏教は固有名詞の数がインフレーションを起こしており、それを覚えるだけでも大変なので、漫画等で印象づけしつつ、文字の本も読んでいくというのが効果的かもしれません。各巻についてコメントすると、「おシャカさまと弟子たち」はこのテーマの漫画というのはなかなか有用ではないでしょうか。玄奘三蔵とクマラジュウ、これもお薦めです。インドも含めた壮大な旅行記というか冒険記ありますので。「最澄の願い」は最澄の弟子である円仁の中国での旅の話ですが、これもたいへん面白いです。五台山が出てくるというだけでも面白いです。
しかし、ちょっと苦言を言わせてもらえば、ひろさちや氏は小乗仏教に対して辛口なようで、昔の本ならいざ知らず、ごく最近の書でこのように書くというのは意外なところでもあります。それと日本と日本人をひたすら批判しておりますが、小乗仏教への偏見とステレオタイプな日本批判は、仏教者がそのようなことでいいのかと思うこともありますが、いろいろ仏教について読んでみると、むしろ仏教者とはそんなものなので、その辺は大らかに受け流しつつ読むということにしましょう。県図書館には仏教コミックス108冊のうち48冊を所蔵するのみなので、今はそれらを淡々と目を通してゆきつつ、その他の書籍を揃えてゆきたいと考えております。ちなみに、県図書館にゆくには宮床の山の間のくねくねした道を通っていたのですが、大衡仙台線の宮床区間工事が完了したため、なんと車で16~18分くらいでゆけるようになりました。めちゃくちゃ近いですな。一度に借りられるのは5冊までなのですが、漫画というのは1日で5冊くらいはさっと読めてしまうというペースですが、あんまり焦らず他の物事と平行して進めてゆくとしましょう。ゆくゆくは経典の現代語訳を読破してゆきたいので、買いそろえてはいるのですが、焦らずに易しく書かれたものをもうちょっとだけ読んで、それからですな。そして仏教建築のプラモデルも組み立てていかなくては。実はとうとうエアブラシも買ってしまったので、買ったからには活用しなければなりません。 |
2021,02,18, Thursday
この冬は積雪が半端なく、特に12月は大変でした。仙台市内で積雪があると渋滞が酷く、出勤と帰宅にそれぞれ2時間半、合計5時間も運転した日もありまして。天候がそれほど荒れてなくても、念のため1時間早く家を出るとか、そんな日が続くとそれなりに疲れるものです。雪道の運転は、なかなか緊張感があるので、緊張感による疲労みたいなものもあるのでしょう。特に酷い積雪があった日には、上り坂でスタックしかけて焦りました。我がラクティスはタイヤ径が大きいので、比較的そういうことがなかったのですが、油断はできないものです。一応、坂道で停止しないように、前方の車列の状況をよく見ながら進行していたのですが、前の車が一番嫌なところで何故かモタモタしていて、一番急なところで停車するはめになりまして。空回りしいる状態でアクセル吹かしても意味はないかと思ったのですが、勢いよく踏んだら登ってくれて助かりました。ちょっと横にハンドル切って、撫でられてない路面を探したのがよかったのかもしれません。仙台大衡線が延々と渋滞して全く進まないので、どうしたのかと思ったら、北山トンネルの手前の坂道でスタックしている軽ワゴンがおりまして、片側一車線になっていたということが、最後の方で解って、仙台市内で雪が降るとこうなるのかと思い知りました。仙台というのは実は坂道がけっこう多くて、積雪は滅多にないけど、いざ雪が降ると、なかなか大変な土地なのだなと思いました。坂がないようなルートを行こうかな、とか考えましたが、坂のないルートなど仙台にはまず無いのですな。
さて、車載オーディオにて大量に買ったCDなど聴いていたりするわけですが、昨年夏に購入したセルジウ・チェリビダッケ/ザ・ミュンヘン・イヤーズ(49CD)をようやく聴き終えました。49枚とは言え、片道1時間の通勤だとわりとすぐに聴き終えてしまうのものなのですが、今回は半年くらいかかったようです。やはりブルックナーは素晴らしく何度も繰り返し聴いてしまうので、完遂までに時間がかかりました。もっとも、実はチェリビダッケのブルックナーは既にCDを持っていたりするのも多いのですが、しかし改めてじっくり聴いてみるとやはりいいものです。交響曲第4番は他を寄せ付けない圧巻の演奏だと思いますが、改めて凄いなと関心しました。何しろ第4番なのに79分もかかっており、第8番並の大作となってしまっております。第8番などは第1楽章ですら非常に壮大な演奏であり、第1楽章についておいてこれを超えるものはないでありましょう。チャイコフスキー交響曲第4番もよかったです。この曲、騒々しいような気がしてあまり好んで聴いてなかったのですが、チェリビダッケの演奏ではとても味わい深い厚みのある曲となっております。なお、第5番に関してはチェリビダッケのCDは元々いつも聴いている気に入った録音です。それからショスタコーヴィチの交響曲第9番がなかなかでした。こんな魅力的な曲だったのかと関心しました。ショスタコーヴィチをもっと聴きたい、と思わせるものがありまして、今いろいろ調べているところです。他にはボーナスCDとして他の楽団との演奏で、プロコフィエフの交響曲第1番「古典的」っていうのがあったのですが、プロコフィエフの交響曲って何を聴いてもあまりピンとこなかったのですが、これはなかなかよろしい感触があったので、これを切欠に改めていろいろ聞き直したいところです。というわけでこのBOXも聴き終えたので、次のものとしては、ショスタコーヴィチの交響曲全集を買ってみました。今まで全曲というのは聴いたことがなかったので。全集としては有名なヤンソンスのものを選んでみました。 それにしても、我がラクティスはこの前買ったような気がしてましたが、走行距離8万キロに達しておりました。寿命の折り返し点を過ぎてしまったのだなぁとしみじみ思っております。内装を弄ってみたり、遠くに出かけてみたりということもあまりないので、車を楽しんでいないとは思うのですが、日々の通勤時間が長いので、休日とかはそのようなことを考えたりとかする気分になれないのですが、その辺はまるで人間の一生のような気がして切ないところです。でもまぁ、極めて役立っているというのは確かです。 |
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