砕いた芋辰砂を水洗いする
前回はイトムカ産芋辰砂を砕いたところで終わっておりましたが、水で洗って不純物を取り除きたいと思います。もともと量が少ないこともあり、乳鉢に入れたまま水を注いで撹拌するという簡易的な水簸を行ないます。

水を入れてかき混ぜておりますと当然赤い液体が出来るわけですが、徐々に茶色味を増してテラローザ的な色になってきました。

辰砂自体は重い鉱物なので、すぐに下におりてゆき、茶色いドロのようなものが上澄みに残っているのであろうかと思われます。これは辰砂原石に含まれる不純物の種類や多さによって変わるかと思います。この茶色っぽい水を取り除けば、より鮮明な赤い色を手に入れることができるであろう、という考え方であります。

とは言いつつも、この上澄み液にはまだまだ微細な粒径の辰砂も混ざっていますので、いったん、このドロ濁り液を別容器、今回は広めの皿に移しました。

そしてやはり円を描く用に揺すって、上澄みのドロと、辰砂を分離させるように動かします。辰砂の方が重いとすれば、中央に辰砂が集まったり、ということも考えられます。

そして泥水を今度は少し縦に長め容器に入れて、時間をかけて、分離させます。

今回は紙コップを使いましたが、透明なプラコップの方が状況を観察しやすいと思います。同じ細かさならば、たぶん辰砂が先に底に溜まるかと思います。そしてこのコップには特に細かい粒径の辰砂が残ると思います。

さて、乳鉢の方はとりあえず、↓のような具合の色になりました。

泥臭さが緩和されているように見えます。

不純物を洗っても、顔料を粉砕すれば、再び不純物が出てくるという話を聞いておりましたので、もう一度水を入れまして、乳鉢で摺ってみました。

写真ではちょっとわかりずらいところですが、確かに若干茶色い水になっております。1回目ほどではありませんが、砕けば再び不純物が発生するといえましょう。したがって、練り棒で絵具を練る際に細かくしようとしたり、必要以上に時間をかけて練ると色が鈍る可能性があるかもしれません。

ヤフオクで入手した北海道イトムカ産の辰砂ですが、とりあえずはここまで試してみました。あと何かできることがあるでしょうか。もうちょっと量が欲しいところですが、ヤフオクにけっこうあったような気がするのですが、すっかり消えていたので当分手に入りそうにありません。まぁ、散財しなくて済んだということにしておきましょう。

| 絵画材料 | 07:26 PM | comments (0) | trackback (0) |










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