さて、いつぞやお話した楮の皮ですが、前回は楮を蒸して、外皮を剥がしたところで終わっておりましたが、その続きです。
乾燥させておきました。

この皮の、黒い部分を取り除きます。この工程は皮引きと呼ばれるようです。
水に入れて柔らかくします。

ちょっと水に浸けただけでは、黒皮が取りずらかったので、15分ほど浸けてふやかしておきました。
海藻のような臭いがします。量が少なければ、蒸して外皮剥がしたときに同時にできたかもしれません。
柔らかくなった楮皮をまな板上に置いて、包丁で黒皮を刮いで剥がします。

本当は、やわらかいベースの上において、皮の方を引っ張って剥がすといいみたいですが、手頃な道具がなかったもので。キッチンにあるまな板と包丁を使用しております。あまりよく研いでいない切れ味の悪い包丁ですが、今回はかえってちょうどよかったように思います。
黒皮を剥がしますと、楮樹皮の表面の色は薄緑色になりますが、さらにそれを刮いでゆくと、白い皮となります。

どこまで剥がすかは、意図して変えていいようですが、とりあえず今回は試しでやっているので、緑もけっこう剥がしてみたりとか、なんとなくいろいろ試す感じでやってみました。
1時間半ほどかかりましたが、慣れればもっと早く、綺麗にできるのかと思います。
本日は日差しも強かったので、陽光に当てて乾燥させました。

乾燥させずにアルカリ液で煮る工程に行ってもよかったようですが、その後の処理のことを考えると、もうちょっと気温と湿度が落ち着いてからの方がよいかなと思いまして。
皮の緑の部分もけっこう剥がしてしまいましたが、使えるかもしれませんので、それも乾燥させておきました。