世界美術大全集西洋編第2巻エジプト
自室のエアコンの工事、エアコン専用線も引かねばならず、古い家なので配線が困難そうな気もまして、いずれにしても部屋を片付けておかないと検討もできないだろうと思って、せっせと片付けていたのですが、捨てても捨てても要らないようなガラクタがわき出してきて、ここ数日ずっとゴミ出し作業を続けておりました。いつの間にか魔窟のようになっておりましたが、これを機会にだいぶ減らせましたが、それでもまだ多いのです。ここまできたらせっかくなのでがっつり片付けたい。という感じの夏休みなのでありますが、博物館の特別展みたいなものは、この夏は仙台市博物館で開催中の「ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展」を訪れたいと思っているので、県外に出るのは一応自粛しておこうかと思っているので、こちらをじっくり見て勉強したいかと考えております。まだ行っておりませんが、行く前に勉強をしているところです。まずは図録をネットで購入しまして、それを通読しました。

それから、世界美術大全集西洋編第2巻エジプトを読みました。これは読破に数日かかりました。各時代の解説文、そして作品別の解説、資料などに目を通したわけですが、内容はやはり充実しております。世界美術大全集西洋編は全巻を入手しているのですが、定価70万くらいするところをヤフオクで送料込み6万円で買ったわけですが、これは中古市場ではやや高めな方なので、状態はとてもよかったです。図書館に置いてあるものよりもずっといいかもしれません。安く手に入れたということもあって、線引きその他の書き込みも容赦なくやりつつ情報の吸収に努めております。読書は好きだけども愛書家ではないの、扱いは非常に雑だったります。私としては西洋編は全巻通読しなければならぬという意気込みだったのですが、ついつい放置して2年が経ってしまっておりましたが、ようやくじっくり読み始めることができたのはよかったと言えるでしょう。それにしても、これまでエジプト美術についての本はけっこう読んだつもりであり、各王朝と中間期などの出来事については、それなりの知識があったつもりでいつつも、実は美術品の様式がどれも同じように見えて、結局のところ違いも大して把握できてなかったところもあるのですが、本書を読んだ今、各時代の大まかな違いというものがようやく理解できてきたように思います。いやまだまだなのではありますが、でも、これを読む前と後では全く違うと言えるくらいに違うという手応えがあります。というか、とても面白いですね。ちなみに、かつてギリシア史関連の本ばかり楽しみで読んでいた頃の知識で、海の民騒動や、エジプトでのギリシア系傭兵とかの話とかさんざ読みましたが、それとエジプト美術がようやくリンクしてきた感があります。そして最近読み進めております旧約聖書の預言者時代の話とも繋がってきて、今とても面白いのであります。しかし、この巨大な本でいろいろ勉強になりましたが、非常に膨大なエジプト美術をこれ1冊で全く足りないと言えるでしょう。ここの時代についてさらに何かよい情報はないか探したいところです。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 10:54 PM | comments (0) | trackback (0) |
山我哲雄(著)『一神教の起源:旧約聖書の「神」はどこから来たのか』読了
世間よりもちょっと早めではありますが、既に夏休み突入しました。今年の夏休みはけっこうしっかりと1ヶ月間はありますので、この期間を活用して様々の物事に取り組まねばなりません。顔料等の色材の作り方について、まだ試みていなかったものをやっておこうと思います。媒質について樹液の採集について試みておきたいものがあります。余裕があればラバンジン油の蒸留もやっておきたいところです。積年の課題を可能な範囲で実行に移してゆきたいのですが、あまり細かい計画を立てると、かえって企画倒れになるので、目標を羅列するのは止めておこうと思います。また、絵画制作もさぼらずにやっていきたいところです。なお、読書は比較的忙しいときでも可能ではあるので、あまり読書に耽溺しないように気を付けて過ごそうとは思いますが、今日はなかなか暑くて、図書館に行って涼んで来ようと出かけましたが、図書館内もそこそこ暑かったです。まぁでもこのくらいの暑さなら、夏みたいな感じであるなぁと思って過ごせるのではありますが。
ちなみに最近はイザヤ書を読み始めているのですが、まだ読みはじまったばかりではありますが、なかなかの面白さです。旧約はユダヤ人の歴史書的なものでもありますが、聖書外の文献的な証言で内容を確認できるのは、既にイスラエルが北イスラエル王国とユダ王国に分かれて、しかもいずれも滅ぼさようとしている時期あたりになってからであり、しかし古代史が好きだとこの辺は、アッシリア、エジプトという二大国がせめぎ合っているただ中での進行となるので、手に汗握る展開とも言えます。ついでにアッシリアの美術も扱っている世界美術大全集東洋編16西アジアも入手しておこうかと思います。合わせて鑑賞すればより面白くなるでありましょう。しかし、聖書本文の他にもうちょっと解説が欲しいところであり、なんとなくですが、たまたま目についたので、山我哲雄(著)『一神教の起源:旧約聖書の「神」はどこから来たのか』を読んでみたのですが、こちらはユダヤ教的な唯一神という神観がどのように形成されたのかという問題に迫っているものでありますが、そこで重要になるのが、北イスラエル国、ユダ国の盛衰と滅亡の時期でして、そして預言書及び申命記あり、イザヤ書前後の預言者、預言書について語られているわけですが、なるほど、とても勉強になりました。これはなんというか、今までみた概説書みたいなものとは視点がだいぶ異なっていて、各預言書、預言者についてインパクトのある印象を残すような内容であり、旧約通読へ向けての重要な知識となった気がします。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 10:01 PM | comments (0) | trackback (0) |
秦剛平(著)『七十人訳ギリシア語聖書入門』読了
私の部屋は数年前からエアコンが壊れておりまして、でも、買い換えてなかったのは、エアコン専用コンセントがないからでして、昔と違って専用コンセント無しでは設置工事してもらえないのですが、古い木造家屋の二階なもので、それがちょっと考えるの面倒であり、たぶんそれだけで数万円飛ぶだろうという憂鬱な予感の為に先延ばしになっておりました。それに、暑いなぁと嘆いたりして過ごすのは意外と好きだったりして、この暑さを感じられるのも生きているからであって、いずれは感じなくなるのだろうと思うと、めいっぱい暑さを嘆いて過ごしたりしてみたくなるわけです。そして冷蔵庫に入れておいたワインが非常に美味いので、もうこれでいいや、というふうに思っていたりしたのです。それと、些細な気温の変化でも嘆き散らして世の中や地球や行政やありとあらゆるものに悪態をついて止まらぬ者もいれば、それはそれで楽しんだり面白がったりして過ごしている人もいまして、どちからと言えば後者のような人と一緒に過ごした方が断然楽しい。というより前者のような人とは極力係わりたくないですが、昨年はそういう人が周りに数名おりまして、というよりちょっと類例を見ないくらいな極端な方もいたりして、嫌な気分で過ごしてしまいました。それはともかくとして、気温が高すぎるケースに関してはやはり冷静な対策はするべきでありすから、エアコンは買い換えておかねばならぬと奮起し、仕事帰りにケーズデンキに立ち寄って、あまり迷わないようにささっと購入してきました。私の部屋は13畳あるのですが、10畳用エアコンを買いました。エアコン専用電源の工事は後日見積もりとなります。工事日程ですが、土日希望ですよねと店員に言われて、いや半プー太郎みたいなものでして、わりと平日も空いていたりするのですと言えばいいものの、なんとなくいいそびれてだいぶ先の日程になってしまいました。しかし、それまでの間は暑さを堪能したいと思います。なお、今回はそれなりの価格で導入することにしましたが、次に買い換えるようなことがあったら、その時はアイリスオーヤマの6畳用エアコン4万円工事費込、みたいなものを買おうかと思います。電気シェーバーも今年は2万円強でパナソニックの5枚刃を買いましたが、次に買うときはコイズミの5枚刃6千円ぐらいでいこうかと。車も現在は1500ccですが、次は1000ccのパッソでいいや的に考えております。

なんの話をしているのかわからなくなってきたけれども、本日は最高気温たぶん34℃くらいで、室温もそんなものでした。これはなかなか暑いわけですが、窓に簾をして風通しよくした状態であれば、そんなに悪くもない。いかにも夏休み的な雰囲気であります。動いたり仕事したりするとしんどくなりますが、じっと動かずに読書しているとなかなか夏を味わってる感があります。そのようなわけで、本日は秦剛平(著)『七十人訳ギリシア語聖書入門』を読了。最近、新約聖書や教父時代についての本を読んでおりまして、というのは度々書いておりましたが、新約著者達や教父時代の文書は基本的にギリシア語で執筆していたわけですが、参照していた旧約聖書は、ヘブライ語版ではなくて、ギリシア語に訳されたものであり、現在巷に流布している聖書の旧約部分とは内容がけっこう異なっているという話でして、当時メジャーであった七十人訳聖書というものについてある程度知っておかねばなるまいな、というふうに思って本書に目を通したのですが、非常に面白かったです。私が勝手にイメージしてた七十人訳はアレクサンドリアの優れた学者達が計画的に行ったものであろうというところですが、実際は全くそのようなものでないようで、翻訳の厳密さもさることながら、流布していたものも正確に筆写されるような時代でもなく、そもそも旧約聖書という文書自体が確定してないような時代でもあるという。でも考えてみれば何もかも当然のことであるとも言えます。私自身は聖書研究をやりたいわけではないのですが、キリスト教美術鑑賞においては見逃せない情報が詰まっておりますので、西洋美術関係者ならば是非とも知っておかねばならぬであろうと言いたいところです。そして私は次はヒエロニムスとラテン語訳の経緯についても何か読んでおかねばならぬであろうと物色しておるところです。

| 絵画材料 | 09:04 PM | comments (0) | trackback (0) |
アカンサス・モリス、アカンサス・スピノサス共に花が咲きました。
ここ2、3年ほどギリシア文化に夢中になっておりまして、その流れでアロイス・リーグルの『美術様式論 装飾史の基本問題』を読み、非常に感銘を受けまして昨年はアカンサス苗を植えてみたのですが、今年無事花が咲きました。装飾美術の世界では葉の方が重要とはいうものの、この花の柱はなかなかインパクトがあります。

ちなみに、アカンサスの重要な二種、モリスとスピノサスを植えています。

アカンサス・モリス
アカンサス・モリス
花は咲いたけれども、葉の量などがまだまだ寂しい感じなので、上手く生き延びさせれば、今後大きくなってゆくと思うので、引き続き撮影して素材写真を集めたいところです。冬になると枯れて消えてしまうので、宿根草なんですかね。

アカンサス・スピノサス
アカンサス・スピノサス
モリスに比べると棘が鋭くて、触れるとめちゃくちゃ痛いです。葉に出ている棘もけっこう堅いのですが、花の近くの萼状の葉の棘が特に鋭くて凶器のようです。モリスも棘はあるけれど比較的柔らかいので、刺さるということはないと思います。

装飾美術の世界ではアカンサスはよく活用されるモチーフですが、これは最近じゃなくて、もう古代世界の頃からの話であり、特に有名なところでは、コリントス柱頭の装飾のモチーフとなっているのではないかという話ですが、厳密にはその辺もあまりはっきりはしませんが、実際にはコリント式が流行ったのは古代ローマ世界であり、古代ギリシア盛期では神殿の奥まったところにちょっとあっただけで、アテネのゼウス神殿のようなギリシアにあるコリントス柱頭もローマ征服後であったろうとか時系列的にも複雑であるし、言及し始めたら切りがありませんが、それはさておき、とりあえずは植物を観察してみるというのは大事かと思われます。一般的に手に入るのはアカンサス・モリスという種類で、ネットショップで簡単に手に入るのですが、アカンサス・スピノサスの方はそれよりは入手が難しいと言えるでしょう。私も買ってみたものの、葉の形はスピノサスではないだろうなというのが届いてしまったりとか、いろいろありましたが。モリスの方が葉の形が柔らかで大柄であり、スピノサスの方が細くトゲトゲした印象があります。もっとも、植物の特に葉っぱの形状は、個体差が大きいので、判別が難しいことも多いのですが。

ちなみに↓は拙宅スピノサスの葉です。
アカンサス・スピノサス

それにしても、近年の研究成果も踏まえた装飾美術を読みたくて探してはみてはいるのですが、アロイス・リーグルほどの読み応えのあるものは見つけられず。やはりこれは一度は読んでみるべき書と言えるでしょう。

| 家庭園芸 | 09:39 PM | comments (0) | trackback (0) |
岩波書店 新約聖書III ヨハネ文書』読了
新約聖書を通読しようとしている昨今なのですが、岩波書店 新約聖書III ヨハネ文書 ヨハネによる福音書 ヨハネの第一の手紙 ヨハネの第二の手紙 ヨハネの第三の手紙』を読み終えました。ヨハネによる福音書ですが、途中の譬え話で挫折しそうになり、いったん放置してから再開した次第です。イエスの言葉は他の福音書でも基本的に譬え話でありますが、ヨハネ福音書のイエスの言葉はかなり難解といいますか、これはたぶんヨハネ福音書のもつ独特の時間感覚なのであろうと思いますが、イエスが時間を超越して達観しており、キリスト教のその後の展開など現在の我々が持っている知識があるならともかくとして、その場にいる人にはまったく理解できない内容であり、ファリサイ派とのやりとりになるとむしろファリサイ派に同情してしまいそうになりました。しかしラザロの復活あたりからは、やはり引き込まれるものがあります。それと使徒トマスは面白いキャラですな。カラヴァッジョの名画「トマスの不信」は今までけっこう真剣なイメージをもって見ていましたが、ヨハネ福音書を読んだらもはやギャグにしか見えない。トマスの表情が非常に笑えます。これまでに4つ福音書とルカの使徒伝、ヨハネ黙示録、パウロ書簡を読んだところですが、少なくとも美術鑑賞において直接関係ありそうな文書は新約内ではこれで充分なような気もしますが、やはり残りの書簡も読んでおきたいかと思います。

それと、最近、岩波ジュニア新書を漁っているのですが、そちらの山我哲雄著『キリスト教入門』も読了。中高生向けシリーズの一冊であり、やさしい文章で書かれてありますが、大人が読んでも参考になるところが多々あります。専門書を読んだあとに読めば記憶の整理にもなります。また、ある程度知っていると思っている分野でも知識の抜けみたいなものはたくさんありますし、謙虚な心でこのようなものをたびたび読むことは大事でありましょう。とはいえ、よくよく考えてみると、四福音書や使徒伝、書簡など一通り読んでいるから、なるほどよくまとまって書かれているなぁとは思いつつ読んだわけですが、自分が高校生の頃にこれを読んだとしたらと想像すると、全体の1/4も理解できなかったであろうとは思われます。その辺はもう全部理解できなくても、何かかしらから始めなければならないということなのでありましょう。

| 絵画材料 | 10:38 PM | comments (0) | trackback (0) |

↑上に戻る↑  : 古い記事>>
累計
本日、昨日 集計結果
  
■NEW ENTRIES■
■RECENT COMMENTS■
■RECENT TRACKBACK■
  • 昔のキャンバスの木枠は意外とシンプルだったのか?
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■PROFILE■
■POWERED BY■
BLOGN(ぶろぐん)
BLOGNPLUS(ぶろぐん+)
■OTHER■
■LOGIN■
現在のモード: ゲストモード
USER ID:
PASSWORD: