ヘンプオイル試用
ずいぶん前にヘンプオイルを買っていたのですが、乾性油として機能するか、試しに顔料と混ぜて塗布してみました。

経過をまめに観察していたわけではないのですが、2週間後にはしっかりと乾燥しておりました。カラリと乾燥しており、指で強く摩擦しても影響はありません。


成分を見ると、リノール酸が多く、それに次いでリノレン酸もある程度含まれているようであります。このような成分表がどれくらい信用できるかというのは、あまり期待しない方がいいというのが最近思うところです。悪意があって偽装するというわけでなくて、なんだかんだでいろいろあるわけですが、しかし、一応この表をベースに考えますと、淡色の油絵具用に適切にブレンドした乾性油みたいなような感じがするのですが。それならポピーとリンシードを混ぜればよいわけで、未知の乾性油を採用することもないわけですが、しかし個人的にはヘンプ素材は油彩用に検討の価値があるような気もします。

「ヘンプ」やら「麻の実」などの言葉を使っていますが大麻のことなので、現代ではネガティヴなイメージがあるかと思いますが、しかし麻の実は七味唐辛子にも入っているし、鳥の餌として売られていることもあるし、大麻草の布もたくさん使われているしで身近な素材であります。キャンバスの布は亜麻布が多いけれども、ヘンプも使われていたこともあるようなので、ここで何か復権的なものがあればいいなという気がします。

| 絵画材料 | 10:48 PM | comments (0) | trackback (0) |
広川洋一(著)『イソクラテスの修辞学校 西欧的教養の源泉』読了
広川洋一(著)『イソクラテスの修辞学校 西欧的教養の源泉』読了

古代ギリシア以来の西洋哲学について考えるとき、だいたいプラトンとアリストテレスを対比してたりするわけだけれども、どちらかというプラトン系とイソクラテス系の違いの方が根本的の大きな差違があるのかもしれません。特に古代ローマ時代の影響を考えると、そうであろうかと。古代ローマ関連の本を読むたび、なんとなくそれは感じていたものの、あまり深く考えず時が過ぎてしまいました。だからと言って何を読めばいいかというと、そこへと導いてくれそうな適度な難易度の本はなかなか見つからないのではないか。本書はそういう意味では、なかなかじわじわと勉強になる感じであり、本日は仕事もなかったし雨も降っていたので、一日中読み続けてしまいました。今日はそれだけで疲れてしまったし、満足感もあるので、もう休むとしたいところですが。なんというか、鉛白製造の実験も半ば放置しかけておりますし(イーストを交換するのを怠ってしまう)、もそっとパリッとして生きねばならないような気がしないでもないです。

| 絵画材料 | 11:24 PM | comments (0) | trackback (0) |
松脂の観察
ひと月ほど前、マツの幹に切れ込みを入れて松脂を取った話を書きましたが、今もって樹液が出てきております。

そしてすぐ白濁しつつ固まりつつ溜まってゆくのですが、それをちまちま集めてみたりしているわけですが、おそらくはそこそこ溜まったものを樹皮などのゴミなど含めてごっそりと集めて、それから精製してロジンとかバルサムとかが作られるのかと思います。その工程は、現在の製造工程ではどんな感じなのだろうか、何か文献を当たらねばと思ってたりするところですが、やはりとりあえずは以下の動画が大きなヒントと言えるでしょう。

テレピン精油の方はバルサムから精製されるのであろうか、それとももう木材的なチップから抽出した方が早いのか、などと気になるところは多々あるわけです。

それと平行して、さまざまの松類あるいはテレピンが採れそうな針葉樹を植えてみたりしているわけですけれども、そのちの昨年購入したクロマツですが、基本的に水をやるくらいで放置しているわけですが、多少は剪定せねば形がおかしくなるであろうと思いまして、幹に沿って下のほうに生えている葉を手で取ってみたわけです。


そしたら、後で見たら玉のように樹液が出てきておりました。

触ってみると粘りが強く、松脂の芳香がします。こんな小さな苗木みたいなマツでもちゃんと松脂が出てくるのだなぁと感心してしまいました。

| 絵画材料 | 10:52 PM | comments (0) | trackback (0) |
ほとんどの植物油は気長に待っていればいずれ乾燥する
もう10年も前のことになりますが、食用として販売されている様々の植物を、顔料と混ぜてパネルに塗布してみたことがありました。
■主な植物油の乾燥性をテスト
http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=981

植物油は複数の種類の脂肪酸で構成されており、中でも特にリノレン酸が乾燥性がよくそれを多く含む亜麻仁油などが油彩画の展色剤として使われているわけですが、他にはやや乾燥の劣るリノール酸を多く含む油、例えばポピーオイルや紅花油、クルミ油なども油彩画に使用されています。リノール酸を含む植物油は多いのですが、けっこうな割合で含んでいないと、なかなか乾燥してくれません。オレイン酸は乾燥性はないとされ、オレイン酸主体のオリーブオイルはいつまで経ってもヌルヌルのままとなるでしょう。紅花油、ひまわり油などはリノール酸が多い物とオレイン酸が多いものなどがあります。食用としては酸化し難い方が優れているので、オレイン酸が多い方が好まれると言えるでしょう。

でもまぁ、実際どうなんだろうかと、菜種油、キャノーラ油、米油、ハイオレインの紅花油、ハイオレインのひまわり油まで含めて、手当たり次第に顔料と混ぜて塗布してみたのです。むろん、リノレン酸主体の亜麻仁油、紫蘇油、荏胡麻油などは非常に乾燥性がよかったです。それ意外はなかなか乾燥しませんでした。という試験をやってから、10年経ったけですが、なんとなく取り出し、改めて塗装表面と触ってみたら、なんと皆けっこうしっかり乾燥しており、指でかなり擦ってもびくともしないくらいに乾燥しているのです。溶剤試験はまだやっておりませんが、指先で触れた感じは、かなり理想的な乾燥をしております。むろん10年も待たされるのでは実用にはなりませんが、でも最終的には乾燥しているのです。日新キャノーラ油も、味の素のハイオレイック紅花油も、日新の綿実油も、昭和産業のオレインリッチひまわり油も、国産圧搾法なたね油もいずれも、なんのベタつきもなく、カラリと乾燥しているのであります。例外は米油でこれは製品の表示ではオレイン酸6に対しリノール酸5となっておりますが、ほぼ乾燥していますが、長く触ると指紋の跡が付きそうなベタつき感が感じられます。それと不思議なことに、トルコ産のハイリノールひまわり油も非常にわずかですがベタつきのようなすべり止め感があって、ハイオレインを謳っている昭和産業のひまわり油の方がしっかり乾いております。とはいえ、確かにほぼ固まってはいるのです。

製品の表示の、リノール酸含有量があまり宛にできない可能性もあるということが考えられます。植物から得られるものでありますか、パッケージに印刷された通りとならないこともありましょう。あるいはある程度含まれていれば、いずれは乾燥するということかもしれません。ところで、オレイン酸が大半であるオリーブはどうなるかな、と気になってので、この機会に塗布してみましたので、10年後に結果をお伝えしたいと思うところです。

| 絵画材料 | 10:37 PM | comments (0) | trackback (0) |
庭木から松脂を集める
実家暮らしなのですが、庭にマツの木があるのです。あんまり大きくないのですが、ずいぶん昔からあるような気がします。で、そのマツの木から、松脂を取ってみようと思いまして。

庭木なので、幹が細く、そして斜めに格好良く伸ばされていたので、よく松脂採集の写真で見るような、豪快な樹脂採取はできません。樹皮はメタセコイヤと違って、内樹皮もしっかり剥がしてしまった方がよいみたいです。すぐにじわじわと樹液が染み出してきます。一応、樹液の流れを作ろうかと、三角刀で切れ込みを入れまして、下の方に集約しようと思ったのですが、なかなかうまくいきません。斜めに生えているというネックでありまして。下に容器を置きましたが、そこにうまく流れてくれず、容器で受け止めるのはあきらめて、ペインティングナイフでときどきかき取って小瓶に詰めることにしました。


松の木から松脂を取ってみようと思ったのですが、出て来た透明な樹液をすぐに集めてビンに入れたのですが、密封すればそのままかと思ったのですが、白濁するんですね。

私はいろいろ松脂について誤解しているというか、無知でありすぎたと今更ながら思うところです。松脂は出て来てすぐは無色透明であって、それがもうヴェネツィアテレピンバルサムみたいなものだと思っておりました。そこから蒸留によりテレピン精油を得たり、ロジンが残ったりと。しかしそう単純なものではないといえるでしょう。そもそも、採取した時点の松脂というものはめちゃくちゃ濁っているしゴミも大量に含まれるというものでして、そこから精製の工程があったりて、われわれの使うテレピンバルサムも多くの工程を経ているわけです。たぶん。市販バルサムはそれどころか、ロジンとテレピンあるいはペトロールを混ぜて作っていたりすることもあり、そのようにでもしなければあのような綺麗な松脂にはならぬのでありましょう。

もっとも、この辺についての文献は、あれを読めばいいのかもしれないとか、ある程度の目安はあるのですが、しかし、実際に樹脂を採取したりなどしてから読まぬの気付かぬことも多かろうという意味もあって、読書と実践のバランスを取りつつ、勉学に励んでいるところであります。とりあえず言えることは、市販の画用液のバルサムはかなり人工的なものであろうかと思います。ロジンとテレピンまたは石油系溶剤を混ぜたものであろうかと思いますが、それを明示されているメーカーもあるようです。もちろんそれでいいのだと思います。そしてヴェネツィアテレピン、シュトラスブルクテレピン、カナダバルサムなど、バルサム類は原木や産地に違いではあるのだと思いますが、兎膠の原料が実は兎でなかったりということもわかりつつある今となっては、表示通りそのまま100%信用するという人はもう居ないとは思いますが、そうだとしてもまぁそんなに気にすることでもないかな、と。

以前動画でバルサムについて語ったことがありますが、今思うと画用バルサムについての私の認識は未熟なものであったと言えるでしょう。


上記動画公開のあと鳥越一穂氏はいろいろ調査されていた模様ですので、ご参照ください。

■ロジン+ターペンタインによる還元バルサム
https://torilogy.net/2741

| 絵画材料 | 07:59 PM | comments (0) | trackback (0) |

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