『仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>』読了
渡辺照宏(著)『仏教 第2版』読了。
仏教入門書、特にインドから日本にかけての仏教史を扱ったものをこのところ何冊も読み続けているのですが、いくつ読んでもその度に新鮮な驚きがあります。前に読んだものを忘れているだけかもしれませんが、でも著者それぞれの切り口があって、時にはそれまで知ってたことをひっくり返されることもあったりして、読めば読むほど面白くなってくるという性質があるような気がしてきました。いろいろ読みましたが、最近読んだ中でも渡辺照宏著『仏教 第2版』がなかなか良かったです。著者によれば、短時間の勢いで執筆されたようですが、独特のキレがありまして、かなり印象に残った次第です。玄奘三蔵とはいったい何を思って唯識を求めて、危険な長旅を決行したのか、本書を読んでいるうちにその辺がちょっと気になってきました。思い返せば、同著者の『法華経物語』を読んで経典の魅力に気がついたという経験があるのですが、今回は「論」の方に関心が向いたということで、ありがたいのかそれとも迷惑なのか。

桜部建、上山春平(著)『仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>』読了。
前掲の渡辺照宏(著)『仏教 第2版』を読んでから唯識論が気になり、いくつか読んでみようかと思いましたが、唯識にゆくまでには説一切有部のアビダルマ、言い換えれば倶舎論と中観について読んでおかねばならぬようだというのがおぼろげにわかってきたので、『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』および、『同3 空の論理<中観>』、『同4 認識と超越<唯識>』をまとめて購入。60~70年代に刊行された「仏教の思想」シリーズですが、文庫復刊版を買いました。さっそく、2を読み終えましたがなかなか大変でした。意味不明な部分はガンガン飛ばして読みました。ですので、1/3も理解しておらず、いや、1/10も理解してないかもしれないし、理解したような気になっている部分も記憶しておけるかどうか甚だ不安ではあります。別に仏教学者になるわけではないので、このような感じでいいのだと自分では納得しておりますが。けっこう面白かったです。一度読み始めると、全体像を知らずに放ってはおけないようなところがあって、これは読み続けるしかないところです。何しろ世界の認識についてですから、それ自体が気になるところですし、それは時には生き抜く為の助けにもなりそうであるし、それにインドから中央アジアや東アジア全体にも跨がるダイナミックな歴史みたいな感じもあって読むこと自体が面白すぎるようなところもあります。当初は仏教美術鑑賞の助けになればと思って仏教関連の本を読んでいたわけですが、そっちはどうでもよくなってきつつあります。むろん美術鑑賞にも大いに関係ありますし、これらの思想を知らずして何を見ていたのかと驚くくらいではありますが。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 09:11 PM | comments (0) | trackback (0) |
観点別評価
本年度から高等学校にも観点別評価が導入されて非常勤講師の私も対応を迫られていたのですが、情報漏れにならない範囲で自分なりの処理方法について記しておこうかと思います。非常勤の場合、他の美術の先生との交流がないので、情報が共有されていないこともあるでしょうから、これが参考なればと思います。
考査のある教科については、成績処理用のルールや計算用アプリがあったりなどしますが、考査無しの教科は、各教科の実情に合ったものを用意しなければ対応できないだろうと考えて、自分で、Excelで各数値をうまく管理するシート自作することにしました。そのシートの使い勝手によって、処理にかかる時間が左右されるであろうから、前々から頭の中で考えてはいたので、いよいよ成績処理が近づいたところでサクッと作ってみました。課題または単元毎に3観点の数値を入力し、それを足して割った数値、言い換えれば平均みたいな数値が出るようにして、それにあらかじめシラバス等で指定してあった3観点のパーセンテージをかけ算して100点満点の評点を出すのです。そのパーセンテージというのは、担当者の任意で決定するわけですが、学校の内規での規定もありますから、そこは別途パーセンテージ入力欄を用意して、どのような状況にも対応できるようにしてあります。各観点はその集計を元に、IF関数を使ってA~Cを自動出力させればいいのですが、その基準は各校で規定があり、100%のうち75%以上の成績でAとなる場合もあれば、70%でAとされることもあるなど基準が異なるので、それも別途入力欄を作って状況に合わせてABC分布を即座に調整できるようにしておきました。これだけで概ねどのような状況でも対応できるようになるかと思われます。観点別評価の理想像としては全然物足りないかもしれませんが、これ以上の複雑なシートにはせず、ある程度割り切ってシンプルにしました。関数のチェック、入力ミスがないか等のチェックが膨大になってくるので、ギリギリまでそぎ落としておくことにしました。
できあがったシートをベースに各課題の観点別評価を入力してゆき(これは作品等を観察しながら、エクセルシートに直接入力)、あとは計算された結果をコピー&ペースとして成績処理システムに入力するだけとなりました。なお、成績処理にあたっては作品や名前の取り違え、システムへの入力段階での転記ミスなどないように、毎回念入りにチェックしてはいるのですが、3観点となると各作品評価のチェックに3倍かかるし、さらに最終的な結果のチェックは4倍かかるので、最終的なチェック工程は抜き打ち確認で済ますとかになりました。
結果的に正しく処理できたかどうか、そこは不安なところはありますが、少なくとも様式は整えた上で期限内に終わらせることができました。期限内には終わったけれども、その他の書類の処理などは後回しにしたせいで、他所へ迷惑をかけてしまったりもあり、全てが完璧にとはいかなかったのは心残りです。処理が終わったあとにちょっと呆然として油断してしまうところもありますが、すぐに我に返らないといけません。自分の仕事の領域の中で何か簡略化できるものを探らねばならぬという気はします。念のためやっていたけれども、やらなくてもいいか、みたいなものをカットしていくとか。

| その他 | 10:58 PM | comments (0) | trackback (0) |
瓜生中『よくわかる曹洞宗』『よくわかる真言宗』『よくわかる浄土宗』読了
この前、『よくわかるヒンドゥー教』を読んだ話を書きましたが、著者の瓜生中氏の解説書がとてもわかりやすいな、とも思いまして、その他も本もどさっと注文してみました。そのうち以下のものを読みました。

瓜生中(著)『よくわかる曹洞宗 重要経典付き』
こちらは禅宗全般の解説ともなっております。仏陀誕生から、あるいはそれ以前の宗教的背景から、インド、中国、日本と話が進んで、ただの禅解説書ではない感じがします。まだ建築様式など、美術に関しても、この本が一番わかりやすいように思いました。わかりやすいというか、本質を突いてる感じがするというか。

瓜生中(著)『よくわかる真言宗 重要経典付き』
こちらも密教全般の歴史書みたいになっております。すらすらと読めるのに、内容は深いような感じがします。

瓜生中(著)『よくわかる浄土宗 重要経典付き』
こちらも面白かったです。阿弥陀の出現について、仏陀から大乗移行期の歴史のなかで説明しているのがいいですね。ただ単に阿弥陀仏や法然前後の歴史的背景の説明となる本が多いわけですが、もっと深く深層から語ってる感じがします。しかも、すらすら読めるやさしい文章なのに。それと、経典の解説と訳も付いているのですが、その訳もわかりやすいです。

こうやって最近いろいろ読んでおりまして、インドにおける大乗仏教発生期が、仏教美術史的にも重要なのでありますかな、ということを思い知りつつあるので、さらに大乗初期について知ろうと思って以下も読んでみました。

石飛道子『龍樹 あるように見えても「空」という(構築された仏教思想)』
ちょっと前までは龍樹とか、ほんとうにどうでも良かったのですが、今はもっと読まねばという気になっております。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 08:41 PM | comments (0) | trackback (0) |
植物を購入(クズ、ヤマハギ、オミナエシ、ウツギ、アケビ)
植物の苗をいくつか購入しました。絵画材料系はだいぶ踏破しておりますので、美術品のモチーフや文学作品等に出てくるものを植えたりなどしております。なお、文学と言っても古事記や日本書紀、万葉集あたりです。

こちらはクズ。

ありふれた植物ではありますが、今まであまり関心を払っておりませんでしたが、買ってみると急に愛着が湧いてくるものです。


酒井抱一の代表作にも描かれておりますな。今までは細かいところまで見てなかったところもありますが、改めて細部まで鑑賞したい気分になってきます。そしてクズは漢字では「葛」ですが、葛城の地名のことを真っ先に思い起こします。日本書紀では土蜘のところです。

有岡利幸(著)『葛と日本人』も購入して通読しました。面白かったです。このシリーズは全部目を通しておきたいと思い、さっそくいくつか注文したところです。

なお、クズは繁殖力が強いので鉢植えにしましたが、種を飛ばしたり枝から根が張ったりするようです。でもまぁ既にコウゾやカラムシを植えている状況ですから、心配しても今更感がありますが。

ヤマハギ

ハギという植物をよく知らないので、これも植えることに。

オミナエシ

これも雑草みたいなものかもしれませんが、実は最近は野生のものは少ないのだそうです。

アケビ

これもありふれたもので、山に入って探してもいいのかもしれませんが、まずは手元で観察してみることに。

ウツギ

これも、樹種について知るための勉強みたいな感じで買いました。

| 絵画材料 | 07:17 PM | comments (0) | trackback (0) |
マーガレット・シンプソン(著)『マハーバーラタ戦記』他読了
インド美術の本を読みたいのです。具体的には『岩波世界の美術 インド美術』『世界美術大全集東洋編14インド(2)』などを読み通してゆきたいのですが、その為には私のヒンドゥー教についての知識が足りない。と言うよりほぼほぼ知らないのでありまして、しかしヒンドゥーのも神々の世界は膨大すぎて、どっから切り込んでよいやらという感じで月日が過ぎておりました。というわけで入門用によさそうな本を手にて読んでいるころであります。

まずは、保坂俊司(著)『インド宗教興亡史』を読みました。これは仏教やヒンドゥー教、ジャイナ教その他、インドの宗教全般の概説でありますが、バラモン教からヒンドゥー教への変貌と、それらと仏教の関係も本書を読んでようやく理解できた感じあります。中央アジアでの大乗仏教の発生と衰退、密教の出現については歴史的および地理的な経緯がよく理解できて勉強になりました。

次に瓜生中(著)『よくわかるヒンドゥー教』を読みました。とても読みやすくて、すらすらとヒンドゥーの全体像が見えてきたような手応えがありました。

それから、マーガレット・シンプソン(著)『マハーバーラタ戦記 賢者は呪い、神の子は戦う』を入手。ネット上でけっこう評判なのですが、こちらは古書でしか入手できないのですが、定価の倍近い価格になっておりましたが買ってみました。長大なマハーバーラタを要約した本ですが、読みやすく意訳している感じで、小説風といいますか、もはやラノベ風に近い印象もありますが、めちゃくちゃ面白かったです。本書が原文のいかほどを伝えているのかは今の私にはまったくわかりませんが、入り口としてはなかなか良かったと感じております。マハーバーラタ内の最も重要な箇所である「バガヴァッド・ギーター」は、さらっと書かれているだけですが、こちらは別途2種類ほど邦訳を注文しております。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 10:58 PM | comments (0) | trackback (0) |

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