書物誕生『バガヴァッド・ギーター』神に人の苦悩は理解できるのか?読了
赤松明彦著『書物誕生 あたらしい古典入門『バガヴァッド・ギーター』神に人の苦悩は理解できるのか?』読了
ヒンドゥー教系統(バラモン教等)に関する知識が不足している、というよりもそもそもこれまでほとんど何も読んでこなかったのでありますが、仏教に関する書を読みすすめてゆくうちに、やはりバラモン等現在のヒンドゥー教に関する聖典への知識がないと真相がわからなぬことも多いような気がして以前から気になっていたのではありますが、まずはようやく本書に目を通してみたところです。書物誕生シリーズは西洋系統のものは事前の知識がそこそこあって、比較的読み進めやすいのだけれども、東洋思想やインドなどは若干難しいと感じるのは、自分の知識の偏りの為であるのでしょう。本書は読み進めるのにちょっとだけ苦労致しました。実はまずは何はともあれ中央公論世界の名著シリーズの第1巻である「バラモン教典・原始仏典」を読むのが一番良さそうだとは思っているのですが、それは職場の図書室で空き時間にチラ見したりしておりましたが、しかし買って読みたいわけですが、このシリーズちょくちょく買っておりまして、もはや全冊ヤクオクで落札した方が時間的にも金額的にもコスパがよいのではないかと思ってそれで入手をためらっているところです。さらに実は至文堂日本の美術(全500冊前後?)も欲しいと思っておりまして、実際に目を通したいのはその半分以下なのですが、でも1冊1冊買っているというのも相当手間であったりします。だがやはり置く場所も難しく、そしてまとめ買いすると、何故かそれで満足して読まなかったりという現象も起こりえますので、案外1冊ずつちまちま買って読んでを続けるのもよいのかもしれませぬ。

小杉泰著『書物誕生 あたらしい古典入門『クルアーン』語りかけるイスラーム』読了
イスラム教系の文化にも実はけっこう疎いので、こちらも早々にいろいろと読んでおきたいと思っております。ただし、ヒンドゥー系よりはずっと読みやすい、前掲のものよりも、こちらの方がすらすらと流れるように読み終えることができました。やはり元はユダヤ教及びキリスト教と共通するベースから派生しておりますから、それらが理解の助けになっているのかもしれません。というより、問題はインド系の宗教は、様々のモチーフが何かと膨大な数になりがちであり、仏典の数の多さ、時間的空間的膨張など、インフレーション現象が全体像の把握への壁として立ちふさがっているような、原始仏教が見えてきたと思ったら、そこから同時代およびそのずっと以前からの聖典の数の多さが目の前に現れてくるという系統のものと比較すると、もしかしたらイスラームはけっこうすっきりしているかもしれない、という予感はしていますが、いずれにしてもこれから読んでいくところであります。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 07:34 PM | comments (0) | trackback (0) |
荻野弘之『書物誕生 あたらしい古典入門 マルクス・アウレリウス『自省録』精神の城塞』読了
いろんな法改正にびっくりしながらそれらに対応しつつ、なんとか生きておりますが、最近話題のインボイス制度というのはちょっと難関ですな。現在は講師の仕事の他、以前会社をやっていた頃に受注した仕事の維持更新みたいなところをやりつつ糊口をしいでおるわけですが、インボイス制度が面倒過ぎたら個人事業の方は何か考えねばなりません。消費税は1000万円の売上の場合、10%の100万を納めるというものではなくて、仕入れや下請けなどの時点で大部分支払っておりますので、営業形態にもよりますが、1000万円を割っているとけっこう少ない金額になるかと思います。実際に以前やっていた会社の場合、廃業を計画して事業縮小していた頃、そろそろ非課税法人になるなという頃は消費税の納税額は大した負担ではなくなっていました。仕入れも外注もないという完全クリエイターの場合はそれなりの額でしょうけれども、かなり珍しい例ではなかろうかと。というわけで、この場合、納税額よりも制度の把握と対応の準備にけっこうな時間を取られるというのが一番の問題ではないでしょうか。初見では理解不能な場合が多いのですよね。それをなんとか解釈しつつ、対応した体裁を保ちつつも現状を維持するような感じなのでしょうか。実は現状では私の個人事業的な活動は休止に近い状態なので、じっと世間の様子を眺めて、どんな対策があるのかを見ていればよさそうな感じなのであり気を揉まないように致します。

ところで、非常に希にではありますが、営業マンの方の話を聞いたりしなければならないこともあるのですが、極力丁寧に対応しようと心がけてはいたのですが、下手に話を聞いてしまうと非常に強硬な感じの昭和的な営業をされる方もおりまして、これがけっこう面倒なことになるので自分としては不本意なところですが、早い段階でガツっと門前払いするべきなのだろうと考えを改めております。商品の質だけでよく見て判断すればそれが一番ですし。私のようなものが営業マンとして採用されることはまずないので、相手に対して余計な同情心も捨て去ってしまってよろしかろうし。時間も無駄にしたくありませんが、感情的になってる人を相手にするというのが最も嫌です。最近は細々とした制作と実験と読書など内省的な行為に沈潜しておりまして、考える余力みたいなものを集中したいというところもあり、思考時間の断捨離みたいに考えて、カットするものはバサッとカットすることを心がけております。というわけで、荻野弘之『書物誕生 あたらしい古典入門 マルクス・アウレリウス『自省録』精神の城塞』を読みました。これは企画の時点で素晴らしい。書物誕生シリーズのストア派代表として自省録が選ばれたということですが、当初は何故に自省録?とか思って、購入後数年放置してしまっておりました。私も学生時代にはひと頃自省録を愛読していたこともありますが、ストア派についての理解は全くないまま直感で読んでおったのです。それでも自省録の読み方として充分なわけですが、しかししっかりとしたストア派解説と共に読んでみると、この書は現存するストア派の書物の中でも、シリーズの代表に選ばれる書であると大いに納得しました。前半ではエピクテトスの語録、提要を取り上げてストア派全般について語りつつ、後半では自省録の内容について切り込んでいくという具合で、ストア派入門書として最適なの構成ではないでしょうか? ヘレニズム哲学の多々ある学派の中でもストア派とエピクロス派は代表格といえますが、しかし、プラトニズムに関する本はけっこう真剣な解説書が多いけれども、ストア派というのは意外とないような気がします。ないわけではないけれども、何を読んでもいまいち把握しづらいところがあったのですが、今回ちょっと理解の入り口に立てたような気になりました。参考文献の箇所を見たら、実は良書っぽいものがたくさん並んでおりましたので、私の勉強不足であったというところもありますが。ちなみに先日読んだ、小池澄夫『書物誕生 あたらしい古典入門 ルクレティウス『事物の本性について』愉しや、嵐の海に』の方は、エピクロス派について最良の入門書と言えるので、両方合わせて読むのがよろしいのでありましょう。こちらもルクレティウスを選んだところが、やはり企画として目の付け所がしっかりしているのであろうと思います。そして私は普段の生き方としてはエピクロス派の教えに倣い、何か役割を果たさねばならぬときは自省録に倣って生きようかな、という気分であります。特に自省録の、(言葉を微妙に換えつつ)繰り返し書くことによりイメージトレーニングを日々続けるという行為はなかなか実践的かもしれません。宗教的な悟りを開くというのは私にとっては理解できないことで、一時的に悟ったような気がしても、日々様々な問題が、あるいは似たような問題でも、違った仕方で現れてきて、その都度新たな煩悶の種となるもので、悟りとは放っておけば薄れるものであり、出家して修行するのでもなければ、心構えのトレーニングの為に書いて再び悟りを更新するというのは最も実践的ではなかろうか。これはエピクロス派の教えでも共通しそうであるし、自省録でもちょっと混ざっているような感じもあるので、微妙にブレンドしても実は違和感ないかもしれないので、私としてはその辺を調整しつつ生き方を探ってゆきたいところです。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 02:43 PM | comments (0) | trackback (0) |
書物誕生あたらしい古典入門 ルクレティウス『事物の本性について』読了
小池澄夫著,瀬口昌久著『書物誕生 あたらしい古典入門 ルクレティウス『事物の本性について』愉しや、嵐の海に』読了。岩波文庫のルクレティウス『物の本性について』邦訳も用意しておりますが、まずは予習の為にこちらを読みました。この書物誕生シリーズはよくできておりますな。既に刊行されている同シリーズは余さず目を通してゆきたいところですが、先月はほぼ丸々夏休みであった為、今月は収入がほぼないわけで、あまりホイホイと買うのもどうかという気もしますが、しかし得られる知識と比べると2~3千円など安いものなので躊躇せずに注文ボタンを連打してゆかねばなりません。

他には小林登志子著『古代メソポタミア全史 シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで』を読みました。類書は山ほど読んでおりますが、人名の整理がなかなかつかないもので記憶があやふやなのですが、しかしあまり気にせずに次から次へと読んでいけばそのうち多少は覚えていくだろうという考えることにしています。

最近、県図書館のこども図書室で何か参考になる図書はないかと漁っているのですが、宮崎祥子著,白松清之著『すがたをかえる たべものしゃしんえほん14 油ができるまで』という、油搾りの本が、リンシードオイル搾りを決行している私としてはとてもよい資料であしました。農文協の『つくってあそぼう 油の絵本』も傑作でありますが、本書の方は農家?で行われている圧搾法での搾油の様子が、手順に従って写真を通して解説されていて、本書も合わせて目を通しておきたい本といえるでしょう。そして、農文協の「まるごと発見!校庭の木・野山の木」シリーズの2『2 イチョウの絵本』、『4 カエデ(モミジ)の絵本』、『8 ケヤキの絵本』を読了。樹木の基本的な情報を知ることができるわけですが、これは樹液を採集する際にもけっこう役に立ちました。本シリーズも全て目を通して損はないでありましょう。その他、モーリーン・サワ他『本と図書館の歴史 ラクダの移動図書館から電子書籍まで』、マーク・カーランスキー他『世界を動かした 塩の物語』、神林恒道監修『おはなし名画シリーズ 琳派をめぐる三つの旅 宗達・光琳・抱一』、など読みましたが、これらは絵が中心で本文自体は短めなのですが、なかなか要点を突いて感じの鋭い内容になっており、短時間で豊かな情報をインプットできる良書でありましょう。というわけで、まだしばしこども図書室の資料を探しに通いたいところですが、平日はやはり仕事等ある可能性が多くて、返却のことも考えると土日にゆくわけですが、こども図書室だけあって子供がたくさん来ておりますので、私などは不審人物に思われたりしないだろうかと心配になって、素早い目の動きで図書をサーチしつつ、さっと借りて帰ってくるのですが、実はこの方がダラダラと過ごさなくて済むので、かえっていいのかもしれない。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 11:04 PM | comments (0) | trackback (0) |
出口治明著『哲学と宗教全史』読了
ミルチア・エリアーデの『世界宗教史』を読みはじめたのですが、現行の文庫版ではなくてハードカバーの方の第2巻を中古で買いました。文庫の3、4巻にあたると思いますが、初期仏教とキリスト教が含まれいるので1冊としてはなかなかのボリュームでありましょうか。非常に評判の良い本でAmazonのレビューでさえ高評価なのであるけれども、私はちょっと記述があまり親切ではないなというふうに思いまして。人名や単語がどんどん列記されていって、その説明はそれほどされていないか、あるいは中途半端に内容を匂わす程度であり、この辺を読者はどう処理しているのでありましょうかと心配になるところもあります。私自身は仏陀に関する本、キリストの生涯に関する本などここ数年でずいぶん読んでいたので理解できるものの、数年前の自分だったら何を言っているのかほぼわからないよな、と思いまして。しかも知っていたらこれのまとめ文章を読む必要もないのではないか、という気もします。もしかしたら仏陀のところが良くないのかもしれません。キリストのところはけっこうフムフムなるほどという感じで読みましたし、もうちょっと読んでみると意見も変わるかもしれません。しかしとりあえずそちらは保留にし、出口治明著『哲学と宗教全史』を読みました。こちらは、読者に説明しようという気概に満ちており、その辺は現代的であります。もっともある程度知っていないとこれも読めないとは思いますが、敷居はかなり低いのではないかと思います。ページ数の多い分厚い本ではありますが、あっという間に読めてしまったので非常に読みやすい文章なのだと思います。しかしAmazonのレビューは酷評ばなりなので、たぶんこの手の本を読む方々の好むタイプのものではないでありましょう。確かに重厚さみたいなのはないのですが、あえてそういうのをすっぱり排除しているところがよいのだと思うのですが。扱う範囲が広いので、各テーマの詳細までは書かれてはいませんが、各章の最後はさらに勉強したい人の為の書籍が紹介されています。お薦めされている書籍はだいたい書物誕生シリーズなのですが、これは私もどれも気に入っていてお薦めの本であります。他には県図書館の子供用図書室からモーリーン・サワ他『本と図書館の歴史 ラクダの移動図書館から電子書籍まで』というのを借りてきましたが、これは絵本なのですが、けっこう充実した内容でした。子供がこんなの読むわけなかろうという気もするのですが。農文協の絵本など、実は大人対象なのではないかと思われる本も、絵本だと子供用図書室に置いてしまうのはどうかと思いますが、売る方もその売り上げを見込んでの絵本形態なのかもしれません。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 10:48 PM | comments (0) | trackback (0) |
松田壽男(著)『古代の朱』他読了
松田壽男(著)『古代の朱』を読みました。『丹生の研究 歴史地理学から見た日本の水銀』の方が有名ですが、こちらは中古価格が高騰しており入手はあきらめて、一般読者向けに書き下したという『古代の朱』の方を読みましたが、これでも充分なボリュームでした。バーミリオン、硫化水銀、あるいは水銀というものにへの関心が非常に高まる一冊であったといえましょう。私は赤い色が好きでして、バーミリオンやカドミウムレッドはよく使います。絵画用途ではバーミリオンは変色しやすいので、現代ではカドミウムレッドに置き換えるよう言われておりますが、しかし、これを読んだらバーミリオンを使わずにはおれないところです。と言ってもふつうは硫黄と水銀を掛け合わせた合成バーミリオンしかふつうは油絵具にはありませんが、それも西洋では中世以来の伝統があるといえるでしょう。しかしやはり天然辰砂も使いたくなるというものです。日本画の岩絵具ではありますけれども、油絵具にしたらどうなのでしょうか。
さて、『古代の朱』は一般向けに書かれたとは言っても、だいぶ年季が入っておりますので、少々読みにくいところはあるかと思います。私は他にも日本の朱やその他の金属関連の本も買ってはみたのですが、
蒲池明弘(著)『邪馬台国は「朱の王国」』が面白かったです。松田壽男に非常に影響された内容であり、そこから邪馬台国の話になるという、学術的な本というよりは一般向けの読み物であるのでしょうけれども、この人は文章がとてもうまいです。ちょっと前掲の本で意味不明だった部分もすんなり理解できたりします。ちなみにこれらを読んで、それからいろいろ調べていたのですが、youtubeに無断アップロードされていると思われる「所さんの目がテン」という番組の水銀の回が非常によくできていたので、消されてしまう前に一度見ておくといいんじゃないかと思います。

それから、文化財保存修復学会第43回大会 研究発表集が届きました。USBメモリ版をリクエストしましたので、このままどこかにしまったりしたら、そのまま無くてしてしまう恐れもありますので、気になるものをその日のうちに読むことにしました。やはり顔料と関わりのあるものをピックアップして読んでしまうわけですが、「嘉永年間の役者絵に用いられた石黄の分析」、「鉛金属の腐食と空気環境との関係についての調査事例」、「東海市指定文化財「釈迦十六善神図」「阿弥陀如来象」の修復及び調査報告」、「西洋中世の処方に基づいた青色人工顔料の歴史的考察」がいずれも顔料に係わるテーマで勉強になりました。特に「西洋中世の処方に基づいた青色人工顔料の歴史的考察」は今後が楽しみです。

レーキ顔料づくりの方はコチニールに移行したいところですが、National Gallery Technical Bulletin Volume26にThe Technology of Red Lake Pigment Manufacture: Study of the Dyestuff Substrateという記事があったのだけれども、これはなかなな優秀そうな情報源であります。でも、今読むと理解が半端になりそうなので、まずは現在の知識でコチニールをレーキ化しつつ一通り材料を集め、その後に目を通した方がよさそうであります。しかし、この号は2005年に購入して放置しておりましたが、改めて開いてみたら、面白そうな記事ばかりであります。買ってほっとしてしまうというのが一番よくない気がしますが、やっぱり何かの切っ掛けがないと素通りしてしまうということもありますので、こういうことも何かの縁なのでありましょう。なお、現在はwebで公開されております。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 11:44 PM | comments (0) | trackback (0) |

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