2021,06,27, Sunday
もっと絵画材料について勉強しなくてはと思うのですが、最近はプラトンとアリストテレスのことばかり気になって、気がつくとそればかり読んでしまってます。まずは日下部吉信(著)『ギリシア哲学講義III アリストテレス講義・6講』を読了。先日、同シリーズのプラトニズム講義4講を読んだ話を描きましたが、それに引き続いてアリストテレス講義も読み終えました。実はアリストテレスの著作はそれほど読んでいなかったりします。プラトンは戯曲的な面白さもあって、ついつい読み進めてしまうわけですが、アリストテレスはなかなかスムーズに読み進められなかったところもありますが、解説書をよく読むとたいへん興味深いのでしばらくはアリストテレスについて論じた本を読み、それからアリストテレスの著作に挑んでもよろしかろうかなというふうに考えているのですが、そう思ってからすごく時が過ぎてしまいました。
続いて、日下部吉信(著)『ギリシア哲学講義IV ヘレニズム哲学講義・3講』も読みました。ソクラテス(プラトン)以前の哲学史、そしてアリストテレスの後の哲学史は何度読んでもちょっと印象に残らないところがあって、読む度に忘れてしまっているように思います。何度も読んだような気はするのですが。しかし、本書はさすがに要点を非常によくまとめてあって、頭の中がだいぶ整理された感があります。けっこうアンダーラインを引いたので、数ヶ月後に読み返して復習したいところです。 そして、かなり強烈に勉強になったのが、小林剛(著)『アリストテレス知性論の系譜 ギリシア・ローマ、イスラーム世界から西欧へ』です。アリストテレスの知性論についての注釈書を追いつつ、古代から中世への哲学史を非常に限定的な線的な流れで追っていっていますが、古代、イスラム、中世への流れがすごく具体的に目の前に現れて、ぼんやりとしたイメージだったものが、頭の中でかなりはっきりしてきた感があります。そして、このように限定的な内容であるにも係わらず、初学者への配慮に富んだ説明で話が進んでおり、その点でも希有な書物であるかと思います。素晴らしいです。 |
2021,06,26, Saturday
先日、東北歴史博物館で開催中のデンマークデザイン展を見てきました。ファインアート系学部出身の自分としては、この辺はまだまだ勉強不足なので、事前に多田羅景太(著)『流れがわかる!デンマーク家具のデザイン史:なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか』を読んで勉強しておきました。何人もデザイナーの経歴を立て続けに読んでいると、ごちゃごちゃになってきてしまい、特に重要な人物4名ほどを覚えたに過ぎない感じでありますが、このようにざっくりと目を通した後に、企画展を見て復習してという感じでよろしいのかと思います。昨年から県外に出ておりませんので、地元の博物館の展示くらいしか見ておりませんが、それでもうまく活用する気になれば、けっこう勉強になるものであります。
ところで、最近、なんというか、抜本的に部屋を片付けたいと思っておりまして、不要なものを捨てているのですが、最近というか、数ヶ月前からずっと続けているのですが、その割になかなか片付きません。むしろ余計に散らかっているようにも思えます。普段はあまり考えないようなものを精査して処分すべきものを捨てまくっているのですが、例えばパソコンに使うケーブル類など、思い出せないような不思議な端子のケーブルがたくさんあったりして、でもいつか使うかもしれないと思ってとっていたのですが、実際そういうのはまず使う機会がないし、もしも使うときは新たに買った方が探し回るより早いのではという心配もあり、この機会に思い切って捨てることにしました。そらから重複しているケーブル、特にUSBケーブルが多いのですがそういうのも捨てようという具合で不燃ゴミに出そうと思ったら、ポリバケツ一杯分になっていた。なお、古いハードディスクもけっこうとってあったのですが、この際捨てるということにして、しかし、データ抹消処理も面倒なので、分解して中の円盤をハンマーで叩きました。これが一番確実なデータ抹消方法でありましょう。 |
2021,06,17, Thursday
中世キリスト哲学はプラトン主義的なところが濃厚であり、その理由といいますか、そこへ至る道程みたいなものが前々から気になっていたのですが、実際はそれを理解するのは古代史の知識が一定以上必要となるので、なかなか至難の道のりです。プラトンのイデア論的な考え方が、神の国を考える上で親和性が高かったのであろうというのはすぐに思いあたりますが、しかしルネサンスの始まりと言えばプラトンの再発見のようなところもあり、プラトンまたは新プラトン主義について文献を収集したり、語らったりするのがアカデミーの発端でもあったとも言われてしまうと、中世がプラトニズムと言われていたのに、ルネサンスでプラトン再発見とは如何なることなのか、間にアリストテレスが挟まるとしても。中世初期あるいは古代末期にキリスト教哲学が影響を受けたのは、純粋なプラトンそのものというよりは古代末期頃の新プラトン主義ということを知るわけですが、中世前期のキリスト教哲学はこの新プラトン主義というものの影響は非常に色濃いものがありますが、その最たるものはアウグスティヌスですが、アウグスティヌについての本を読んだりしておりますが、どちらかというと異教及び異端との闘争が最たるものであるような気がしないでもないし、時系列的に新プラトン主義が起こるのは初期のキリスト教父の活躍より後ではないか、というわけで、教父の先頭を走るユスティノスについて読むことしたのですが、そうして読んだのが柴田有(著)『教父ユスティノス キリスト教哲学の源流』。これは非常に面白かったです。中期プラトニズム学派の元で研鑽を積んだ後に回心したという経歴の後にキリスト教哲学の原型を作ってゆくような感じであり、キリスト教とプラトン主義の関係についてようやくすこし納得がいくようになってきました。もっともまだまだ勉強不足ではありますので、もっといろいろ読んでおきたいところなのですが、とりあえず日下部吉信(著)『シリーズ・ギリシア哲学講義II プラトニズム講義・4講』なる本も目を通してみたのですが、哲学講義にしては非常にやさしい言葉で書かれてあって、プラトニズムについて説明したものの中では最もわかりやくす纏められていたように感じました。とはいえ、いきなり読んでわかるかと言えばそれは難しいかもしれません。むしろ復習用として優れているかもしれません。これまで読んできた雑多な情報が頭の中で整理されるようなところがあって、たいへん勉強なりました。
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2021,06,14, Monday
ショスタコーヴィチの交響曲全集を聴くのは初めてであります。全集として非常に評判のヤンソンスのCD 10枚組を購入しました。で、車で移動中などに聴いていたのですが、だいぶ前から聴いてたのですが、途中別のものを聴いていたりして、数ヶ月かかってようやく10枚聴いた次第です。
快活でシャキシャキした感じの演奏であり、とても聴きやすいものでした。スマートでありながらも、精神性を感じないとかそういうこともなくて、さすが評判になるだけあるということで、これを選んだのは正解だったと言えるでしょう。実はもっとアクの強そうな全集を買おうか迷ったりもしてたのですが、それはこの次に買ってもよろしい感じかと思います。ちなみに、本全集の中で最も気に入ったのは第11番 THE YEAR 1905です。この曲は初めて聴いたのですが、かなり強烈でありました。その他、第1番、第7番などもなかなか良かったです。ショスタコーヴィチの曲の中では個人的にわりと気に入っている第9番は非常にあっさりしており気がついたら空気のように通り過ぎて終わっていました。チェリビダッケの大曲化した第9番との差はこれ如何に。いずれにしてもショスタコーヴィチの交響曲は全15曲中の半分か、多くても2/3くらいしか聴いてなかったので、とりぜずは全曲聴けてなによりです。次に聴くべきBOXをまだ購入していないので、何か考えなければなりません。 |