自製鉛白を油で練ってみました。
鉛白づくりですが、前回は出来た顔料を水で洗ったところでまで進みましたが、その後、さらにもう一回水で洗って、その後乾燥するのを待っておりました。そして↓のような感じなっております。

前にも書きましたが、この鉛白は微妙に赤みがかった色の顔料が生成されてくる鉛テープから作られた分であり、水で洗った時点で赤みの色は消えたものの、それは屈折率の都合でそう見えるだけで、乾燥したら元に戻るのではないかと心配していましたが、パッと見てちゃんと白いような気がします。いや、じっと眺めていると赤みがかっているような気がしてくるのですが、気のせいかもしれないし、そうでないかもしれないし。でも、当初ははっきりと色がわかったくらいなので、それよりはずっと改善しており、やはり水で洗うことで、変な色が消えたりするという海外サイトの情報は合っていたのであろうか。

まぁ、ともかくとして、油で練ってみたいと思います。今回は油の色が影響を与えないように、ポピーオイルを使用します。その他の助剤は一切入れずにポピーオイルオンリーで練ります。

とりあえず、このくらい練ってみましょう。水に浸けてから乾燥すると、こんなブロック形状になりますが、こういうのを細かくするのはいつも難儀な工程です。手練りなので、欲張ってたくさん練ろうとしてはいけません。

少し油で湿らせてから、練り棒で塊を砕いてゆきます。

乳鉢乳棒でやるのが筋かもしれませんが、なんか乳鉢洗うのも面倒なので、これでよろしいでしょう。この時点で既に油で湿らせておいたのは、鉛白が飛散したりしなくていいかなと考えまして。

いよいよ本格的に練りはじめたところですが、このような感じであります。


ごく少量をとりわけて、それを菊練りみたいに円を描くように広げてゆき薄い膜にするようにしてすり込んでダマを解消してゆきます。

やがて艶のあるペースト状になるので、それを脇に寄せて、さらに次の分を練るというのを繰り返します。

1時間かけてこのくらい練ることができました。

このあとさらに2時間近く、計3時間ほど練りましたが、途中に休憩を挟まないと身体を痛めると思います。スタック法鉛白を練るのはけっこう難儀するものでしたが、慣れてくればいずれ上手くなっていきそうな手応えもあります。実はまだ若干粒状のものが混ざっております。このままもう一巡練ればそれも解消されるとは思いますが、体力的に限界であったのでこのままチューブに詰めました。チューブに入れて2~3週間油と馴染ませたあとにもう1度練ると、むしろその方が完成度が高まるであろうかと思います。何かアドバイスがありましたらコメント欄にお願いします。

| 絵画材料 | 09:37 PM | comments (0) | trackback (0) |
ウェルド顔料を亜麻仁油で練る
昨年入手しました、ウェルド顔料(天然植物由来のレーキ顔料)、炭酸カルシウムをボディとしたものと、ミョウバンを使ったものと2種ありましたが、まずは、ウェルド(炭酸カルシウム)の方を亜麻仁油で練ってみました。

なんとなく、こちらの方が油絵具との相性は良さそうな気がします。炭酸カルシウムがボディなのでけっこうダマがあり、手練りでは少量でも30分はかかりそう。いろも自然な感じのイエローです。赤い絵具はいいものが多数あるので、赤い布ばかり描いておりましたが、これで黄色い布もいけるかもしれません。あとは耐光性がどうか観察したいところです。写本制作の場合はウェルド顔料+水性媒材で全く問題なさそうです。しかし油彩タブロー画ではどうでしょうか。

こちらは炭酸カルシウムではない方のウェルド顔料を亜麻仁油で練ったもの。

屈折率の都合でペーストは暗い色に見えますが、薄く塗布すれば自然な感じの黄色になります。試し塗りしたところでは、結果としては炭酸カルシウム版と差はない色になりました。練るのは炭酸カルシウム版よりだいぶ早く済みます。

試し塗りした結果ですが、数年前に頂いた顔料と比較すると格段に黄色みが増しております。

同じ染料でも製法の研究開発によってこれほど違ってくるわけですね。薬品の投入量とかペーパー等で違ってくるわけでしょうか。

最近私もレーキ顔料づくりに取り組んでいるのですが、どうしても参考にしたい点がありまして、顔料を水に入れ撹拌し、顔料が沈んだあとの上澄みに万能リトマス紙を付けてみましたが、極端なペーハーは示さず、しっかりと中性付近でありました。

それにしてもこの万能リトマス紙では中性付近が不鮮明なので、やはりデジタルペーハー計測器が欲しいところです。ちなみに、上澄みの水の色も透明です。写真ではちょっと濁ってますが、そのまま2時間くらい待つと綺麗な透明になります。やはりプロが作ったものは違います。というわけでいろいろ勉強になりました。私もレーキ顔料作りの経験を積みたいと思います。

| 絵画材料 | 09:33 PM | comments (0) | trackback (0) |
鉛白を水で洗う
夏から作っていた鉛白、だいぶ集まりましたが、ここから絵具にするまでが大変です。最終的にはリンシードオイルで練って、油絵具にするわけですが、そこまでのノウハウはまだあまり解決していないような気がします。

ある鉛テープから作り出した鉛白がピンクがっかっており、これは特定の鉛テープにしか発生したなかったので、原料の方に問題があるのだとは思いますが、こちらを使って、いろいろ試してみたいと思います。


まずは、水で洗浄してみます。水での洗浄というのは必要な工程であろうかと思います。まず、水に溶けるような不純物を取り除けます。変な色がついているときは、水洗いだけで消えることがあるようです。

というわけで、700mlほどの水に入れて撹拌し、顔料が沈むのを待ちました。

なんか、綺麗な純白色になっているように見えます。気のせいかもしれないし、屈折率の影響で見えなくなっただけかもれませんが。

それから強い酸性の蒸気の中で生成された鉛白ですから、酸性の傾向を示すのではないかという心配もあります。水を万能リトマス紙で確認しました。

中性に近いと思われます。実はこの万能リトマス紙、ph5~8あたりの色が似ていて、いまいち判定しずらいのですが、水道水に浸したときと同じ色をしているので、たぶん中性に近いか、あるいはわずかに酸性よりかもしれませんが、少なくとも水道水基準値内くらいではあろうと思われます。700mlの水で1回洗えばphの問題はクリアできるのではないかと考えています。鉛を洗うわけですから、廃液は少ない方がよろしいですし。

他には、塩基性炭酸鉛になりきれていない酢酸鉛も水に溶けやすいという情報もあるので、酢酸鉛除去にもなるのかもしれません。

さて、水を移してすくい上げた鉛白ですが、たいへん被覆力に富んだ立派な鉛白になったように思います。

白さ、明るさも立派なもので透明感みたいな感じはありません。かなり薄く塗布しても白さが強いので、むしろ体質顔料等で割りたいくらいに見えます。

しかし現時点でもなんとなくほんのりとビネガー臭がするのです。数種類の酢を取り扱いましたが、ふつうの市販の穀物酢に比べるとワインビネーが酢の臭いがけっこう強烈です。まぁ、古来染料でもなんでも臭い物ほど性能が良いものなのですが。もう一度水と取り替えて洗浄することにしました。鉛白は重い顔料ですから、すぐに水の底に沈みます。面倒くさがらずにときどき撹拌するのがよいと考えます。

さて、上記の鉛白の写真を見ると、若干粒状感的なものを感じるかと思います。ちょっと大きめの粒的なものがあって、以前他社製スタック方鉛白を練ったときは、なめらかな絵具にするまで少量でも数時間かかったということもありまして、この辺がどうなるか気になるのです。これに関しては手練りでいこうと思います。それでダメならポットミルで延々摺ってからというパターンと試そうと思います。鉛を含むので工程は手短な方が助かるのですが。※この記事を参考にする場合は、毒性があること及び環境への配慮を留意ください。

| 絵画材料 | 09:01 PM | comments (0) | trackback (0) |
納富信留著『哲学の誕生:ソクラテスとは何者か』他読了
富松保文著『アリストテレス はじめての形而上学』読了
アリストテレスの形而上学を読みたいのです。学生時代に読んでみなければと思って買ってみたものの、全く歯が立たなかったのであるけれども、今ならいけそうな気がしないでもないのですが、アリストテレスの著作の成り立ちを知ってしまうとやはりなんだかんだで警戒してしまい、本を開く勇気がない、というか、もう手元にないので、まずは買ってこないといけないのですが、その前にいろいろと解説書を読んでみたいと思ったので、富松保文著『アリストテレス はじめての形而上学』を購入しました。kindle版が特価でありまして。読んでみたところ、本書はアリストテレスの形而上学の入門というよりは、アリストテレスをベースとした形而上学の入門という内容でありました。もっともそれでも大変勉強になりました。

納富信留著『哲学の誕生:ソクラテスとは何者か』読了
夢中になって読み続けてひととき何もかも忘れることができるようなくらい面白かったです。哲学が人生において役に立つのかどうか、むしろ停滞を招いたりしたりしないか、という疑問は昔から感じないでもないところはあるのですが、しかしソクラテスとプラトンとアリストテレスについて考えている間は、日々の些末な事柄を一時忘れられるというような、もはや逃避行動に近いような感じでもありますが、しかしそうだとしても、それはそれでいいのではないか。こんな面白いものを気がつかずにスルーしてしまう方がどうかしているのであって、数多の人々が夢中になり、中世やルネサンス、近代の原動力になるのも当然でありましょう。

児玉幸多ほか編『集英社版日本の歴史 第6巻 王朝と貴族』読了
日本史についての本の中でも、なぜだか私としては非常に気に入って読んでいるのが、集英社版日本の歴史全21巻なのですが、過去に時代をとばして読んでしまったりしてどれを読んだかちょっとわからんというところおもありますが、ちょっと前から順に読んでいたりするのです。 第6巻 王朝と貴族は日本美術史上でも重要な巻であろうかと思います。日本美術史の本を読めばよいのではないと言われるかもしれませんが、しかし歴史についての本からの切り口の方がときに非常に本質を突いたような解説であったりして見逃せないわけです。

| 絵画材料 | 11:03 PM | comments (0) | trackback (0) |
鉛白の洗浄と粉砕の為にポットミルと回転機を購入
私は19日間ほどの冬休みに突入しております。制作と実験と勉強に勤しまねばなりません。

もう2年以上前からwebサイトのリニューアルを考えているのですが、なんというか、書き直そうとするそばから新知識が降りかかってくるので、一向に手が付けられないところですが、特に顔料についてはこれまでの不勉強もあって、ちょっと試すだけでも大きな進歩という気がして、
とりあえずは、スタック法鉛白づくりについて、無事絵具化にこぎつかねばなりません。
具体的には生成された鉛白の洗浄と粉砕を行ないたいわけですが、ポットミルを使うと同時に達成できそうな気がしまして。しかし本格的なポットミル及び回転台を導入するとなると20万円は下らないところですので、いろいろネットを捜索した上で以下のものを買ってみました。

ポットミルはモノタロウにて¥7689で日陶科学 磁製ボールミル 90mmを購入。回転台はAmazonでロックタンブラー 15LB¥11,800というものを購入。鉱物研磨用の商品ですが、この回転台の上にポットミルを載せてみました。一応回ることは確認しました。

写真の通り、回転台にすっぽりはまっておりますが、この様子をみると、もう一回り大きなポットミルも置けそうです。実は今回購入した90cmポットミルですが、中に入れるセラミックボールが少々小さめで、かつ軽い感じがして、顔料粉砕の威力が小さそうであります。陶芸で使うような立派なポットミルを見たこともあるのですが、そちらは重めのセラミックボールが入ってて、刷り潰す感がスゴいのですが。でも、焦って次々注文したりぜずに、まずは試してみながら徐々に検討してゆきたいと思います。

| 絵画材料 | 10:24 PM | comments (0) | trackback (0) |

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