4手ピアノによるブルックナー:交響曲全集
通勤が往復2時間なのでその間に聴くCD、できればボックスにたくさん入ってるCDを常に買い求めているのですが、低価格でめぼしいものはだいたい買ってしまってネタ切れ感が漂ってきたというか、一頃のクラシック激安CDラッシュも、どうやら配信等がメジャーになってくると終焉に近いのか、という感もしておるところですが、でもなんだかんだでいろいろ出てきてますよね。今回は4手ピアノによるブルックナー:交響曲全集 CD10枚組というのを買ってみました。奏者二人によるピアノ連弾です。ブルックナーほどの壮大な交響曲をピアノ版で聴くとはどうなのか、もしかしたら今まで気付かなかった箇所の魅力に気がつくかもしれない、というくらいの期待で買ったのですが、再生してみたところ非常に美しい響きであり、あっという間に全曲聴き通してしまいました。急遽ネットで評判を調べてみたのですが、やはり「美しい」という言葉で絶賛されておりました。

交響曲のピアノ編曲はオーケストラの響きを再現しようとするあまり無理してる感じになったり、演奏家も合わせて頑張ってしまって騒々しくなりがちですが、この演奏は編曲も演奏も実に自然体であり、ピアノの音の良さが生きているように思えます。ブルックナーは静かになったり大音量になったりというのが、実演ではともかくCD視聴では無理があり巷で嫌われてしまう理由でもありますが、このCDはそういうところも非常に少なく安心して再生できます。ピアノ化したアダージョ楽章が美しいのは想定内ですが、第1章も素晴らしく、そしてスケルツォ楽章でさえも自然に演奏されています。ブルックナーのスケルツォ、中間のトリオの部分は軽く聞き流してしまいがちですが、本CDはこのトリオがとても美しい。フィナーレ楽章もやはり流れるようなピアノ曲と化しており、どこを聴いても聴き所となっております。もしかしたら、ブルックナーを知らずとも単にピアノ曲だと思って買っても楽しめるCDかもしれず、もしかしたらブルックナー入門としてもいけるやもしれません。

とはいえ、各曲で編曲者も異なるので、たまには少々、そこは如何なものであろうかと、思ったりすることもないかといえば、ちょっとくらいはそれは感じることもあるわけですが、総じて言えば、HMVの寸評でも初期の交響曲が特によいみたいに書かれていましたが、確かに初期作品の演奏が傑出しています。あるいは中後期は原曲が壮大過ぎる故かもしれません。ちなみに私が特に気に入ったのは第2番です。ブルックナーの交響曲は第1番ですら、既に基本的な形式はできあがっており、ファンにとっては初期も聴き所満載なわけですが、2番だけはどうもまとまりに欠けるといいますか、私ごときにはまだ理解が及ばないところがあったのですが、このピアノ編曲版を聴いてついにこの曲について理解できたような気分になったのでした。本編曲はピアノ曲としても非常によくできており、まるで4楽章構成の大作ピアノソナタのようであります。あと、意外にも第0番もピアノ名曲的な風格があったので、とばさずに聴いて欲しいところです。

| 音楽 | 11:34 PM | comments (0) | trackback (0) |










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