2022,05,22, Sunday
我がトヨタ・ラクティスですが、ハンドルを革巻きにしてみました。
![]() 説明書をよく読んでいなかった為、実は巻き方が間違ってはいるのですが、ハンドルを持ったときの印象は非常に良くなりました。けっこう手が楽になったような気もするのです、やはり何かを操作する際に人体に触れる部分、ヒューマンマシンインターフェースは重要と言えるでしょう。上級のGグレードを買えば、最初から革巻きハンドル、革シフトノブ、肘掛けが付いてきていたので、Gグレードはそれなりの価格に見合った価値があったのということなのでしょう。とはいえ、余計な装飾的な部分も豪華になっているので、そこは要らないかなと思うわけで、ヒューマンマシンインターフェース限定のグレードがあったらいいなと思ったりするところです。 ラクティスは外装は未だ綺麗な状態ですが、下回りは錆が目立っております。一昨年の積雪があまりにも酷くて、その年の融雪剤の影響が大であろうかと思われます。ディーラーで錆止めコーティングはしてもらっていますが、一度錆びるとその箇所にコーティングしてもいずれ剥がれてくるわけでして、いずれは徐々に錆が広がってくることでしょう。酷いところは自分でサビ取りして、赤さび錆転換剤を塗っておきました。赤さびを黒さびに変えるらしいですが、実際にはアクリル樹脂コーティングで、そこに錆転換剤的なものが混ざっている程度のようです。気休め程度のものかもしれませんが、少なくとも酸素を遮断すれば錆の進行はある程度抑えられるとは思います。あと3ヶ月で車検であり、この車もそろそろ10万キロに達しようとしておりますし、寿命ということも考えなくてはなりません。できれば車検を通してあと2年乗りたい。運がよければ4年乗りたいという感じはあります。車検時にいくらかかるかという点が問題でありますが、私はあんまり熱心に稼いでおりませんので、新車の場合は買える車種が限られており、とうかコロナやウクライナ情勢によりそもそも新車を発注できる状況でもないので、なんとかしばらく持ってくれよと願うばかりです。中古車市場も高騰しているので、この時期は買い換えにはタイミングが悪すぎますな。いつになるかはわかりませんが、次に買うときはコンパクトカーの中でも非常に安いランクの車にしようと思っておりますので、一応1500ccエンジン搭載のラクティスでなければ行けなさそうなところは今のうちに一通り巡っておきたいと考えております。近隣県の史跡とか。遠いところは飛行機で行くから関係ないけど、北は青森から南は栃木くらいの範囲は今のうちに行っておきますかな。そしたら後は3気筒リッターエンジンみたいなのを気軽に乗って、タイヤも安くてみたいなものでやりすごそうと目論んでおります。いや実はリッターエンジンの車に乗ってみたいのですよ、あれは非力とか不評ですが、でも最近の技術で車重が軽くなってて、パワー不足とかそこまででもないですし、あの安そうなエンジン音が面白いし、気分的にエンジンを回しまくりたいときもあったりしますが、でも安全運転はしたいと思うので、ガンガンエンジン回せるリッターカーは面白いんではなかろうかと。 それはともかく、吉岡常雄(著)『帝王紫探訪』を読み終えましたが、これけっこう面白いですな。私は早速、パープル腺があるというアカニシ貝またはイボニシ貝を捕って貝紫染めをやってみたくなりました。念のため水産庁のwebサイトで宮城県の漁業権を確認しましたが、「いぼにし」の記載はなく、「あかにし」は七ヶ浜あたりで漁業権がある模様で、そこだけ気を付ければいい感じですかね。捕るとは言っても、その場で染料をはき出させて、それで紫になるか確認したいというだけなので、まぁ、問題はないとは思いますが。私は山が好きで、海はあんまり好きではなかったので、どこにゆけばいいのか検討つかないのですが、この機会に海に行ってみるのもまた刺激があってよろしかそうかと思います。 |
2022,05,18, Wednesday
画家鳥越一穂氏の作品をお預かりしております。
鳥越一穂氏、および作品等について詳細は下記を参照ください。 http://torigoeart.wixsite.com/medici 円柱構造物付祭壇風額縁に小物棚をイメージしたトロンプルイユとなっております。 ![]() モチーフを見てみましょう。※Twitterでちょっとだけご本人からモチーフについて聞いております。 ![]() 瓶に入ったラピスラズリとマラカイト、左下には水晶らしきものが見えます。右側の瓶に入っているのは真珠、それからサンゴのカケラだそうです。 なお、画面に埃のようなものが見えますが、ガラスで遮られていないので埃が付きます。鳥越さんからはたまに埃を払うように言われております。 ![]() 玉虫色の甲虫が見えますが、これはニジイロクワガタだそうです。右側の石ははっきりわからないものありますが、中段の赤いのはガーネットだそうです。トンボの横の青い石は、トルコ石をスライスしたものだそうです。 ![]() 画面上の中央には大顔面(ルキウス・ウェルス帝)面取り版の石膏像ミニチュア。その横にはファン・アイク「アルノルフィーニ夫妻の肖像」風に自画像と室内が描かれております。このモチーフの組み合わせに、隠喩か何か図像的な意味があろるのだろうかと思って聞いてみましたが、特にはないようです。 なお、写真では表現しづらいのですが、照明の明るさをやや落として、薄暗い状態で見るとなかなかの雰囲気があります。バロック期のトロンプルイユ画、あるいは広く静物画なども、電気照明もまだ存在せず、窓も小さかったでしょうから、そのような状況で見ていたのかというふうに考えて状況を近づけるというのもよろしいかと思います。バロック期のトロンプルイユ画を画像や画集で見るときも、その辺を考えて鑑賞したいというふうに思っております。 |
2022,05,16, Monday
以前『B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊』を読んで面白かったので、同著者の『トロイア戦争:歴史・文学・考古学』も読んでみました。イリアスはいいですな。私は文学というジャンルはあまり読まないのですけれども、古代の文学は好きでしていろいろ読んだりはしているのですが、何か一番かというと、なんだかんだでイリアスは別格です。ありとあらゆる書物の中でも最も好きな本ともいえるかと思います。戦場で一騎打ちをはじめるイリアスのような戦争は現代では現実的でないとも言われておりますが、しかしまぁ戦争とは考えず人生のようなものかと思えば、我々は常に何かしかの困難の中にいて、そしてその中で命の長さは限られていて、その中でどうして生きてゆくべきかというとイリアスは規範でもあり慰めでもあります。作中ではどんどん容赦なく人が死んでゆくのに、その物語が慰めになるというのは不思議なものですが。イリアス自体も良いのですが、いったいどこまでが史実を反映しているのかとか、そのような考古学的な本を読んだりするのも楽しいというか、結局結論は出ないようなものですが、でも、そういうのも面白いのです。
西村賀子著『書物誕生 あたらしい古典入門 ホメロス『オデュッセイア』〈戦争〉を後にした英雄の歌』も読みました。ホメロス作品では、私は断然イリアス贔屓であり、それはたぶん歴史好きだからだろうかと思われます。文学好きならオデュッセイアなのでありましょう。というのを本書を読んで思いました。しかしいずれにしてもあまりオデュッセイアについて深く考えてこなかったのですが、本書を読んでみたらその内容といいますか構成の深さを知って自分の無学を恥じ入るばかりです。もう一度読み直さねば、と言いたいところです。とはいえ、実は本書の内容も前半はイリアスに割かれている記述が多く、特に古代から中世・近世にかけての受容史みたいな話はイリアスが中心となっており、その辺をついつい熱心に読んでしまったのは事実であります。特に中世にイリアスが西ヨーロッパでどのように認識されていたかというのは前々から気になっていたことでありました。その件に関する参考文献も多数紹介されてありましたので、追って入手に努めたいと思います。 吉岡幸雄著『日本の色を歩く』を読みました。天然染料をはじめ、朱や赤鉄鉱など、幅広く、そして読みやすく書かれておりますが、類書もたくさん読んではおりますが、しかし、何を読んでも、やはりまだまだ知らなかったことは多いなと思いました。とりあえず、クチナシの苗木を購入しました。さらに著者の父と思われる吉岡常雄著『帝王紫探訪』も購入して読んでおるところです。これは貝紫についての本ですが、私もついにこれを試してみたいという気分がわき起こってきておりまして、どうやって貝を入手しようか調べているところです。 |
2022,05,04, Wednesday
宮城県丸森町の台町古墳群を見てきました。
先日、市毛勲(著)『朱の考古学』を読んだ話を書きましたが、同書に「赤彩色の施された人物埴輪の最北は宮城県丸森町台町古墳である」とありまして、それを読んでから、なんとなく行ってみたくなりまして。ちなみに、埴輪自体は東京国立博物館蔵です。あと、古い本なので、事実関係は更新されているかもしれません。なお、私は宮城在住ですが、丸森町に行くのは初めてのような気がします。 台町古墳群へ向かう方法ですが、ちょっとわかりにくいに感じなので、古墳へ向かう小さな通りに入る角のところに(有)山正タクシーさんという会社があるので、そこをナビにセットするといいんじゃないかと思います。細い道を進むと「台町古墳群遊歩道入口/駐車場」という小さな標識があるので、そこに入ると車数台駐められそうな未舗装の駐車場があります。 ![]() 案内板を見まして、遊歩道に入ります。 ![]() けっこう森の中を進む感じです。 ![]() 手入れされている感じではありましたが、夏に行ったらきっと植物やら虫やらヘビやら多くなりそうな予感がします。ちなみに野生の兎が跳びだして来てちょっとびっくりしました。 しばらくすると遊歩道沿いに古墳の標識がちらほら見えてきます。 ![]() 非常に小さな盛り上がりも古墳のようです。森の奥にも盛り上がったところが見えたりしています。 主墳とされる前方後円墳です。 ![]() 前方後円墳は、この一基だけであとは円墳のようですね。 ![]() その奥にある1号墳も円墳としてはなかなかの大きさでした。円墳部分に限ればこちらの方が大きいとも言えます。 ![]() ちなみに近くには阿武隈川が流れています。集落ができるのは川の近くなので、古墳群も川の近くですよね。大和町のささやかな古墳群も吉田川沿いですし。 車で数分の距離に齋理屋敷がありましたので、そちらも見学してきました。 ![]() 通りに面した入口の写真ばかり見てたので、そこがメインかと思い込んでおりましたが、中に入るとたくさんの建築物が残っており、展示品も充実しておりました。この辺りにもなると、白石の鉱山にも地理的に近いこともあり、帰りの道中に海緑石が落ちてそうな場所はないかなと思ってたりしましたが、道路からはわからんと言えるでしょう。 |