2021,03,25, Thursday
現在は文庫版が出ておりますが、図版が小さいといかんと思って、単行本版を古書で入手。註と解説が充実しており、とても勉強になりました。西洋美術を鑑賞するには聖書を読まずしてはほとんど何も気付かないといえるかと思いますが、解説と註なしで聖書を読むのはやはり難しいのではないでしょうか。現在は『ルカ文書』を読んでおりますが、しっかり勉強してから読むと本当に面白い。そしてさらなる解説的なものを求めていろいろ買ってしまいました。文庫クセジュの『聖パウロ』(トロクメ)、加藤隆(著)『歴史の中の『新約聖書』』、長谷川修一(著)『聖書考古学 - 遺跡が語る史実』、聖心女子大学キリスト教文化研究所(編)『キリスト教美術の誕生と展開』を購入。それと、キリスト教史という全11巻くらいの叢書があるのですが、そのうちの第2巻「教父時代」、第6巻「バロック時代のキリスト教」を購入。ついつい歴史的な部分に関心を持ってしまいがちですが、ある程度読んだあとは美術的な、図像学的な感じの美術鑑賞に役立ちそうなものにシフトしてゆきたいところです。それにしてもずっと読書してると首肩が痛くなって目がチカチカしてくるのですが、ソフトサンティア ひとみストレッチという目薬をさすと、めっちゃ調子よくなりますが、季節的にかなり乾燥しているので単なるドライアイなのかもしれません。
そして県図書館より仏教コミックスシリーズを5冊借りてきましたが、今回通読したのは『おシャカさまと弟子たち5<十大弟子>』、『敦煌物語』、『法然の念仏』、『お地蔵さん』、『鎌倉の寺』であります。このシリーズ、かなり充実した内容のものもあれば、なんともいえない気分になるようなものもあるのですが、今回はコメントを述べたくないくらい率が高めでありました。図書館にない巻は購入して読みたいとも思うのですが、ガチャ的要素があって購入に踏み切れないところがあります。 |
2021,03,15, Monday
『新約聖書IV パウロ書簡』(岩波書店)を読み終えました。聖書は4つの福音書の内容が広く知れ渡っているメインコンテンツと思っておりましたが、パウロ書簡なくして世界宗教たるキリスト教はないのではないかと思われるほど大事であるようなところをちょっと垣間見た感じであります。さて、本書に収録されているのは聖書中の書簡文書の中でもパウロの真筆とされるもので、他には擬似パウロ書簡、公同書簡がありそれらも追々と目を通したくありますが、その前にルカ文書へと移行したいと思います。ルカ文書は使徒伝と、ルカ福音書であります。いずれも西洋美術鑑賞においては必須ですので、しっかり目を通さねばならぬところであります。西洋美術鑑賞という意味において、書簡文書類を通読することがどのくらい重要なのかはまだ私には未知数なのですが、使徒伝と福音書は間違いなく大事でありましょう。さらに、同じく美術鑑賞において、ヨハネの黙示録も重要なわけですが、今まで真剣な注意を払ってきていなかったので、一度ここでしっかり熟読しておかねばと思いまして、訳書や解説書を集めているのですが、とりあえずは『みんなの聖書・マンガシリーズ6 新約聖書III 黙示録(レヴェレイション) 心開かれし者の記』というのを読んでみました。これはとてもよかったです。漫画も良かったのですが、末尾にまとめもありまして、その辺も非常に親切であります。新約聖書に関して現在はそのような過程でありますが、一方、旧約聖書の方では、モーセ五書とヨブ記くらいしか読んでいないので、こちらもこの機会に知識の抜け部分を補ってゆきたいと思って、ガイドとなるような本はないかと今日も図書館を探してきました。
仏教系では仏教コミックスシリーズを図書館から借りて読んでおりましたが、毎回貸出上限である5冊借りて読むわけですが、今回は『おシャカさまの弟子たち3 おシャカ様の母と妻』『文殊菩薩 知恵のほとけ』『栄西の生涯』『ガンダーラ物語』の五冊を通読。内容はタイトルのごとくでありますが、いずれも大変勉強になりましたが、特に『ガンダーラ物語』が面白かったです。インドを中心に古代世界史をめまぐるしく概観するような内容で、世界史好きにはなかなかのインパクトでした。しかしながら、小乗仏教者が出てくるんですが、自らを「わたしは小乗仏教を信奉する者です」と名乗るとか、さすがにそれはどうかと思いましたが、まぁそのような細かい点を気にして読むような本ではないのでしょう。仏教コミックスシリーズのほとんどは30分くらいで読めてしまうのですが、私はなんと律義に2回読んでおります。108巻もあるわけですが、内容が重複しているところも多々あるのですが、それは復習として役立つと考えてもいいかと思いますし、そもそも経典や説法など仏教ではそのような性質があると言えるような気がしてきています。仏教は経典の数、義疏の数、逸話やその他関連するあらゆる物事の数量が膨大で、それを知識する上で、頭の中でどう整理していったらいいのかわからぬところもありますが、動機としては仏教的ではありませんが、美術鑑賞という目的を明確にして探っていけば必要なことはある程度絞られてくるのではないかという気もしますが、それでも数量が膨大であります。なお、精神的には個人的に小乗仏教として扱われているものの方が共感するのですが。 |