最近読んだ本:セッティス『ラオコーン 名声と様式』他
イグナチオ・デ・ロヨラ(著)『ある巡礼者の物語』読了
イエズス会創設者イグナチオ・デ・ロヨラの自叙伝、バロック芸術への影響という意味で読んでみたのだけれども、なかなか強烈な人物である。バロック美術についての本などで言及されることはあまりないと思うのだけれども、この人物がバロック芸術の発生に与えた影響は計り知れないものがあるとか、いろいろ考えたわけですが、それはおいておくとしても、けっこう面白いというか、興味深い生き方なので、一読の価値ありと言えるでしょう。

サルヴァトーレ・セッティス(著)『ラオコーン 名声と様式』読了
ここ最近ずっとルーベンスについていろいろ熱心に読んでいたのだけれども、ローマでの大理石像のデッサンはルーベンス作品の形成に言及せずにはおけない重要な要素ではありますが、特にラオコーン像の素描はよく知られるものですが、先日行ったルーベンス展で実物を見ることができたのでした。が、それはともかく、ラオコーン像というのは、ルーベンスに限らず、ルネサンス後期からバロックに与えた影響は計り知れず、という感じの像であり、もっと詳しくならねば、ということで、ちょっと値段の高い本ですが、買って読んでみました。払った金額を大きく上回る勉強ができました。

ヴルフ・コーノルト(著)『大作曲家 モンテヴェルディ』読了
こちらもルーベンス繋がりで。何しろマントヴァ公国で、同時期にゴンザーガ家に仕えていたわけで。しかし、私は音楽も好きなので、たいへん楽しく読みました。大作曲家過ぎて近づきがたい気がしていましたが、急に身近に感じてしまうような内容でした。ところで、ある図書館が廃棄する本を一部貰ってきたのですが、その中の古い音楽史の本を見たら、モンティヴェルディの項目が無い。パーセルですら載っているのに。

| 書籍・雑誌・漫画・アニメ | 07:08 PM | comments (0) | trackback (0) |
国立西洋美術館「ルーベンス展-バロックの誕生」を観る
5時に起床、車で八乙女駅まで、地下鉄で仙台まで、新幹線で上野へ。なんと、ほとんど何も持たず、手ぶらで。普段来ているスーツに、ポケットに文庫本だけ入れて出かけたわけですが、スマホの性能が上がって、複数のデバイスを持ち歩かなくてよくなったというのもあります。上野に着いてから国立西洋美術館「ルーベンス展-バロックの誕生」を観る。あまり下調べしていなかったのだけれども、ルーベンスのイタリア時代を中心にした展示でした。実は最近、ルーベンスについて語るという動画を鳥越さんと収録しているのですが、現在はイタリアでルーベンスの行動についてあれこれ話すというのを収録したところなので、個人的にタイムリーでした。まぁ、例によって全くと言ってよいほど再生数が延びませんが。このようなケースで取り上げられる、ルーベンスがラオコーン像をデッサンしたものがあるのですが、その現物を見るとことができて、なんだかんだでそれが最も印象的でした。せっかく東京に来たので、他にも何か観ようと思って、芸大美術館の「木島隆康 退任記念展 ―修復の手―」を観てみました。個人的にはテンペラ模写の展示が勉強になりました。特に金地は大変美しく磨かれており、覗き込んだら自分が映り込んでいました。東京国立博物館へゆき、常設展示を見て過ごすことに。まずは近年新年の時期に展示されている長谷川等伯の松林図屏風を観つつ、本館をいろいろ廻った後に、なんとなく東洋館にしばらく居たのですが、ここはいかにも博物館と言った感じで好きなのですが、思わず書籍を何点か買ってしまい、荷物が増えました。それから国立西洋美術館の常設に行って閉館まで居てたのですが、版画展示室では『ローマの景観―そのイメージとメディアの変遷』という展示をやっており、ピラーネジ作品が多数展示されていました。実際に現物を見ると、教科書で見るのとは違って大変迫力があり、これはヒットするわけだわ、と関心しました。それから新幹線で帰宅。電車内では『ビギナーズ・クラシックス日本の古典 伊勢物語』坂口由美子(編)を読んでたのですが、これすっきりしていてとてもいいですね。思わず同シリーズをいくつか注文してしまいました。

| その他 | 06:37 PM | comments (0) | trackback (0) |

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